映画『七人の侍』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『七人の侍』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
https://www.imdb.com/title/tt0047478/
映画『七人の侍』(207分/日本1954)
【監督】
黒澤明
【製作】
本木荘二郎
【出演】
三船敏郎
志村喬
島崎雪子
藤原釜足
加東大介
木村功
千秋実
宮口精二
小杉義男
左卜全
- 映画『七人の侍』のオススメ度は?
- 映画『七人の侍』(207分/日本1954) NHK BSプレミアム放送
- 映画『七人の侍』の作品概要
- 映画『七人の侍』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『七人の侍』の感想・評価・内容・結末
- 映画『七人の侍』のキャストについて
- まとめ 映画『七人の侍』一言で言うと!
- 『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
- 合わせて観たい映画
- 【スター・ウォーズシリーズ】
- 【格差社会を描いた映画】
- 映画『MOTHER マザー』
- 映画『ミッドナイトスワン』
- 映画『ばるぼら』
- 映画『滑走路』
- 映画『絶唱(1975)』
- 映画『万引き家族』
- 映画『誰も知らない』
- 映画『存在のない子供たち』
- 映画『行き止まりの世界に生まれて』
- 映画『人数の町』
- 映画『天気の子』
- 映画『エリカ38』
- 映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
- 映画『パブリック 図書館の奇跡』
- 映画『凪待ち』
- 映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』
- 映画『鵞鳥湖の夜』
- 映画『はちどり』
- 映画『レ・ミゼラブル』
- 映画『パラサイト 半地下の家族』
- 映画『ジョーカー』
- 映画『カイジ 人生逆転ゲーム』
- 映画『希望の灯り』
- 映画『タロウのバカ』
- 映画『存在のない子供たち』
- 映画『荒野にて』
- 映画『ドッグマン』
- 映画『マイ・フェア・レディ』
- 映画『ウエスト・サイド物語』
- 映画『愛と青春の旅だち』
- 映画『黒い司法 0%からの奇跡』
- 映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』
- 映画『わたしは金正男を殺してない』
- 映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』
- 映画『朝が来る』
- 映画『スキャンダル』
- 映画『ミリオンダラー・ベイビー』
- 映画『道』
- 映画『楽園』
- 映画『第三夫人と髪飾り』
- 映画『グラン・トリノ』
- 映画『赤い雪 Red Snow』
- 映画『帰れない二人』
- 【オススメ昭和を感じる映画】
- 映画『七人の侍』の作品情報
映画『七人の侍』のオススメ度は?
星5つです
世界の映画史に燦然と輝いています
観ると元気が出ます
観ると勇気が出ます
観ると人を信じたくなります
観ると人生が変わります
黒澤明監督は素晴らしい
映画『七人の侍』(207分/日本1954) NHK BSプレミアム放送
2月11日(火)午後1時00分〜4時28分
日本映画史上、いや世界映画史上最高傑作です。この映画があったからこそ、日本人はどん底の戦後を生き抜き、復興に繋げることができました。
映画がこれほど人にも社会にも国にも勇気と力を与えるとは!
黒澤明監督無くして今の日本はありません。
映画『七人の侍』の作品概要
『七人の侍』(しちにんのさむらい)は、1954年(昭和29年)4月26日に公開された日本映画。黒澤明監督作品。主演は三船敏郎と志村喬。モノクロ、スタンダード・サイズ、207分。東宝製作・配給。1954年ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞し日本国民を歓喜の渦に巻き込み希望をもたらした。
映画『七人の侍』のあらすじ・ネタバレ
百姓たちは雨の日も日照りの日も毎日毎日、田畑で真面目に働いている。収穫した米や麦はお殿様に納める。自分たちは白米は食べることができない。稗や粟を食べている。彼らの心配事は天気だけではない。一番恐ろしいのは野武士の襲来だ。米、麦は取られし、人は殺され、田畑も荒らされる。百姓たちはもうこりごりだ。そこで一計を立てる。腹をすかせた侍を雇って野武士を退治してもらうのだ。侍へのお礼は一宿一飯のみ。果たして、、、。
映画『七人の侍』の感想・評価・内容・結末
この映画を知らないで日本映画は語れないといっても過言ではありません。わたしなどはこの映画でどれだけ励まされたことか。仕事で上手くいかない時、とてつもなく傷つきうずくまった時にこの映画を観ると再び活力が湧きあがって生きて行くことが出来ました。とにかく勇気と力と希望を与えてくれる映画なのです。
弱い者でも知恵を出せばちゃんと生きていけます。物語は毎日一生懸命の働く百姓が蓄えた農作物を毎年、野武士という山賊に根こそぎ強奪されるのを、もう我慢ならぬと一大決心して野武士と戦うというものです。しかし百姓たちは戦い方を知らないし、そんな武芸もありません。百姓は自分たちと一緒に戦ってくれる侍を探し、共に野武士をやっつけるという痛快な話です。侍には色んな素性と戦歴があリます。誇りも高いからましてや百姓に仕えるなんて真っ平御免だという者もいます。しかし侍の本分は戦にあります。本能的に戦を求めるのが彼らの自明なのです。
しかし今や戦が少なくなっています。江戸幕府によって平和な時代が到来しています。戦がなければ侍の地位も名誉も上がりません。その戦を通して手柄を上げいつかは一国一城の主人を目指すのは時代遅れになりつつあります。侍は戦の中でも普段の生活の中でも自己研鑽を積み重ねることで生きる意味を模索していたと思います。一言で言うなら武士道です。主君に対する絶対的忠節を重視し、犠牲・礼儀・質素・倹約・尚武などあります。
そしてこの映画に集まった侍たちは、 “弱きを助け強きをくじく”心優しき本当の侍であることが伝わってきます。侍にとって野武士との戦いで得るはその日の飯と宿だけです。地位も名誉も上がらないし、ましてや銭も稼げません。そんな侍の心を動かしたのはやはり百姓たちの必死の懇願であったと思います。「彼らは誰のために米を作っているのか?」「彼らは幸せなのか?」いやとても楽な暮らしをしていないでしょう。ましてや、自分たち侍はそんな百姓の苦労も知らず当たり前のように、百姓が精魂込めて作った米を食って生きてきたのです。
その苦境を知って侍の心を揺れたのです。劇中にこんなセリフがあったと思う。「・・・百姓は・・・雨が降っても日が照っても風が吹いても、心配ばかりで・・・つまり・・・びくびくするより能がねぇ・・・」百姓は年がら年中心休まる日などないと吐露しています。話は飛ぶかもしれませんが、これは現代の農家にも当てはまります。私の知人で就農した人がいますが、同様のことを言っています。上からの指導で「種を買わねばならない、肥料も農薬も買わなければならない、農機具も買わないといけない。そして来年はIT化してくれと言ってくる。全く採算が合わない。儲けもなければ休む暇もない」時代は違いますが、百姓を虐める体制は今も昔も何も変わっていません。
さて、話を戻します。結果的にはこの戦に勝ったのは百姓たちです。多少の犠牲者は出ましたが、もう来年再来年の野武士の襲来の心配をしなくても良いのです。数年は安泰となります。そして百姓には知恵がありました。百姓は戦がなくても生きていけるのです。しかし侍は生きていけません。百姓は鍬を持って生きていけます。でも戦のない侍は刀を持っていても役に立たないのです。存在価値が無くなってしまった時代に生きている侍の悲しき運命もこの映画では描いています。時代についていけなかったのです。
この物語は百姓の困窮した生活にも言及しているが、百姓という生き方は実は最強の武器でもあるとも物語っている気がします。自然の力を借りて知恵を加えて食物を生産する、なかなか出来ません。百姓において人生のすべてが実に建設的で創造的で、そして生産的なのです。しかも人の役に立ちます。まさしく総合産業なのではないでしょうか。
逆に侍はどうでしょうか。戦があれば天下太平のために貢献できます。しかしその戦は人を殺めます。どんな大義名分の戦であっても、それは正義と言えるのでしょうか?戦のない時代が来たら、刀はまったく役に立ちません。武士道を生きるにおいて腰に収めて抜かないという不戦の美学があありますが、そんな個人のこだわりは一生涯通用しないのです。侍が刀を置いたら何も残りません。無用な人です。生き方としては百姓よりのではないかと思います。
この物語を読み解くと「清く正しく武士道を突き詰めて生きていく」には難しい時代が訪れたことを意味しています。群雄割拠した戦国時代の方が侍にとっては生きやすかったのでしょう。皮肉ですが侍が戦を納めれば納めるほど、世の中は平和になり戦がなくなってしまう、、、。そのことで自らの存在価値を見失う結果をもたらすのです。これを現代社会に当てはめても同じことが言えます。学校でも会社でも政治の世界でも、いつまでも横暴に刀を振りかざしているだけの人はそのうち路頭に迷い、裸の王様になるででしょう。自分は神輿の上で踏ん反り返っているつもりでも時代はもう見向きもしません。そうなったら悲しいです。いつの時代も誰にも負けない武器を持っている人が強いと感じる映画でした。その武器は決して人を傷つけない物に限ります。
映画『七人の侍』はアクション、コメディー、恋愛、ヒューマンと様々な要素が盛り込まれた名作です。これほどまでに人間とは何か、生きるとは何か、直線的に心に突き刺してくる黒澤明監督の偉大さに頭が下がります。
余談ですが、今の若者たちはあまり黒沢作品を知りません。観たこともないし、観る気もないと言われてショックを覚えました。何故かと問うと「白黒だし、長い」と言われました。これは悲劇です。
映画『七人の侍』のキャストについて
まとめ 映画『七人の侍』一言で言うと!
「一生に一度くらいは人の役に立ちたい」
若い頃はあまりこのような考えはありませんでした。自分のことで精一杯だったのです。次に愛する人のために尽くしたいと思うようになりました。そして段々と「世の中のために」と思える自分が出てきました。この映画の侍たちも報酬とは名誉ではなく、心からの善意のために百姓のために一肌脱いだのでしょう。
『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
合わせて観たい映画
【ジョージ・ルーカス監督は黒澤明に多大な影響を受けてます】
【スター・ウォーズシリーズ】
映画『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』
ジョージ・ルーカスが監督に復帰!22年ぶりです。
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』
アナキンの心の苦悩と恋愛を描いていると言うが・・・・。
映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』
アナキンがついにダースサイドに落ちます
映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』
『スター・ウォーズ』シリーズ第一弾、全てはここから始まった
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』
ハン・ソロが、、、。レジスタンス最大に危機に、、、。
映画『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』
完全なるハッピーエンド これで銀河は平和になった
映画『スター・ウォーズ フォースの覚醒』
スター・ウオーズシリーズ一番の人気作品と言われています。
映画『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』
シリーズ一番の問題作です。でも観ておくべき!
映画『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』
スカイ・ウォーカーファミリーの物語が終わります
【格差社会を描いた映画】
映画『MOTHER マザー』
毒親が生まれたのは格差社会が原因?
映画『ミッドナイトスワン』
LGBTQに対する差別・格差は早急に解決して欲しい
映画『ばるぼら』
ばるぼらは社会の“排泄物”のように扱われた
映画『滑走路』
イジメから非正規社員問題まで絡めた名作
映画『絶唱(1975)』
封建制度の時代の格差ってどうしようなかった、、、
映画『万引き家族』
是枝監督の描く映画は「痛い」
映画『誰も知らない』
是枝監督が世界の映画作家に与えた影響は多大なり!
映画『存在のない子供たち』
戸籍も存在もない社会って“格差”どころじゃあない
映画『行き止まりの世界に生まれて』
格差と虐待は比例するのか
映画『人数の町』
格差もまったく存在しない町へ行こう!
映画『天気の子』
このふたりも日本社会からはみ出していると言える
映画『エリカ38』
エリカが詐欺師になったのは貧しい生い立ちから
映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
黒人というだけで“チャンス”が与えられない社会がある
映画『パブリック 図書館の奇跡』
「笑うな!」ホームレスにだって人権があります!
映画『凪待ち』
社会の底辺で生きてきた男、、、
映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』
無教養が格差を広げている
映画『鵞鳥湖の夜』
発展すればするほど格差が広がります
映画『はちどり』
韓国社会の現実は恐ろしい
映画『レ・ミゼラブル』
この少年たちの“怨恨”は根深い
映画『パラサイト 半地下の家族』
アカデミー作品賞獲得という快挙!
映画『ジョーカー』
格差が招いた犯罪
映画『カイジ 人生逆転ゲーム』
日本の底辺男の希望映画です
映画『希望の灯り』
かつての東西冷戦の格差って?
映画『タロウのバカ』
タロウが悲しすぎる
映画『存在のない子供たち』
生まれたという存在がないとは、、、
映画『荒野にて』
無学な父親を亡くしてしまい、、、
映画『ドッグマン』
不条理すぎる映画です
映画『マイ・フェア・レディ』
イギリスの階級社会で這い上がるのは難しい、、、
映画『ウエスト・サイド物語』
人種が絡んだ格差社会って辛い
映画『愛と青春の旅だち』
パイロット目指す若者と工場で働く女の子の恋愛
映画『黒い司法 0%からの奇跡』
いつも黒人が“容疑者”にされてしまう理由はなに?
映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』
差別・嫌悪される理由は本人にも問題ありでは、、、
映画『わたしは金正男を殺してない』
貧しい国から来た女性を使っての犯罪です
映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』
少年たちはアメリカ社会の未来を憂いての犯行だったのか
映画『朝が来る』
格差社会もあるけれど教育が大事だと思う、、、
映画『スキャンダル』
男どもに「一泡吹かせてやる!」ダンサーたちの挑戦!
映画『ミリオンダラー・ベイビー』
ど貧乏育ちだけど「成功したい」気持ちに嘘はない
映画『道』
人生は厳しい“道”ばかりだけど「間違い」はしたくない
映画『楽園』
田舎の“ムラ社会”の中の“格差社会”って陰険だ
映画『第三夫人と髪飾り』
格差というより“習慣”とか“伝統”と言った理由で、、、
映画『グラン・トリノ』
人種差別者が“格差社会”に初めて気がついたら!
映画『赤い雪 Red Snow』
貧しいことは悲劇です
映画『帰れない二人』
中国の発展がもたらす“格差社会”は速度が早い
【オススメ昭和を感じる映画】
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昭和アニメの代表的作品
映画『風立ちぬ(1976)』
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石原裕次郎と芦川いづみの純愛
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映画『カツベン!』
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映画『エリカ38』
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映画『ホタル』
高倉健さん自身が“昭和の男”の代表でした
映画『七人の侍』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
黒澤明
製作
本木荘二郎
撮影
中井朝一
音楽
早坂文雄
美術
松山崇
三船敏郎
志村喬
島崎雪子
藤原釜足
加東大介
木村功
千秋実
宮口精二
小杉義男
左卜全
稲葉義男
土屋嘉男
東野英治郎
上田吉二郎
多々良純
仲代達矢
津島恵子
1954年製作/207分/日本
配給:東宝