映画『嵐を呼ぶ男』ネタバレ・あらすじ・結末。時代が石原裕次郎だった。昔から芸能界は恐ろしかった。

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嵐を呼ぶ男(1957) : 作品情報 - 映画.com
嵐を呼ぶ男(1957)の作品情報。上映スケジュール、映画レビュー、予告動画。小説サロン所載の井上梅次の小説を、彼自身と西島大が脚色し、「鷲と鷹」に続いて、彼が監督した娯楽映画である。撮影は「...
嵐を呼ぶ男

『嵐を呼ぶ男』(100分/日本/1957
原題『The Stormy Man』

【監督】
井上梅次
【製作】
児井英生
【出演】
石原裕次郎
青山恭二
小夜福子
北原三枝
岡田眞澄

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映画『嵐を呼ぶ男』のオススメ度は?

3

3つです。

当時の日本経済の勢いがわかります。

若者のエネルギーも感じます。

ジャズが日本に根付きつつあるのがわかります。

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映画『嵐を呼ぶ男』の作品概要

井上梅次の小説を自身が監督し映画化。石原裕次郎、北原三枝主演。後のスターになる青山恭二、岡田眞澄、芦川いづみ、白木マリなどが脇を固めている。若者の情熱が弾けている。

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映画『嵐を呼ぶ男』のあらすじ・ネタバレ

国分正一・英次兄弟は共に音楽が好きだ。兄はジャズドラマーの流し。弟は音楽学校でクラシックを習っている。弟は兄のドラマーとして才能を高く評価して音楽プロモーターに売り込みをする。運よくバンドのドラマーの職を得た正一は母を喜ばせたいが一心だが徒労に終わる。そして厳しい芸能界の洗礼が正一を待ち受ける。

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映画『嵐を呼ぶ男』の感想・評価・内容・結末

石原裕次郎が確かに時代を彩っていた

石原裕次郎は昭和を代表する映画スターです。と言ってもわたしはあまり記憶がありません。

後年のテレビドラマの『太陽にほえろ!』『西部警察』の印象が強いです。

裕次郎の映画もあまり知りませんでした。

でも今一度、観るとやっぱり存在感が抜きん出ているような気がします。彼が登場するとパッと画面が明るくなるような印象を持ちます。

長身の体から発せられる雰囲気もそうですが、やっぱりあの笑顔ではないでしょうか。

屈託のないまるで子どものような笑みは誰もに安心感を与えてくれます。

あの歯並びの悪さも良かったのかもしれません。

映画が国民の娯楽だった時代の大スター

裕次郎のデビューは兄・慎太郎の小説『太陽の季節』の映画化です。脇役ですが、すぐに人気に火がつきます。

以下は彼がデビューしてから本作『嵐を呼ぶ男』までのスケジュールですが、まさに殺人的な忙しさです。

わずか一年半の間に17本の作品に出演しています。ほとんどが主役です。

正に飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことです。

もちろん当時は映画全盛の時代ですから、他の映画スターも忙しかったに違いありませんが、新人からこれだけ出演作が続くとさすがに疲れたことでしょう。

ウイキペディアより引用
『太陽の季節』(古川卓巳監督、1956年5月17日公開、日活、伊豆役)
『狂った果実』(中平康監督、1956年7月12日公開、日活、滝島夏久役)
『乳母車』(田坂具隆監督、1956年11月13日公開、日活、相沢宗雄役)
『地底の歌』(野口博志監督、1956年12月12日公開、日活、ダイヤモンド冬役)
『月蝕』(井上梅次監督、1956年12月19日公開、日活、松木役)
『若ノ花物語』(森永健次郎監督、1956年12月26日公開、日活)
『人間魚雷出撃す』(古川卓巳監督、1956年12月26日公開、日活、黒崎中尉役)
『お転婆三人姉妹 踊る太陽』(井上梅次監督、1957年1月1日公開、日活、大助君役)
『ジャズ娘誕生』(春原政久監督、1957年4月3日公開、日活、南条春夫役)
『勝利者』(井上梅次監督、1957年5月1日公開、日活、夫馬俊太郎役)
『今日のいのち』(田坂具隆監督、1957年6月26日公開、日活、岩本岩次郎役)
『幕末太陽傳』(川島雄三監督、1957年7月14日公開、日活、高杉晋作役)
『海の野郎ども』(新藤兼人監督、1957年8月20日公開、日活、千鳥松役)
『鷲と鷹』(井上梅次監督、1957年9月29日公開、日活、千吉役)
『俺は待ってるぜ』(蔵原惟繕監督、1957年10月20日公開、日活、島木譲次役)
『峠』(齋藤武市監督、1957年11月5日公開、日活)
『嵐を呼ぶ男』(井上梅次監督、1957年12月28日公開、日活、国分正一役)

母を思う兄弟愛の物語

さて、本映画ですがヤンちゃなドラマーを演じています。母と弟の3人暮らしです。

母親は国分正一(石原裕次郎)が音楽を演ることを快く思っていません。正一は暴れん坊でケンカばかりしているため困り果てています。

当時はやっぱりジャズドラマーなどの音楽は不良のやるもので世間的には恥ずかしい職業だったことがわかります。

正一は運よくバンドに加入してテレビ、ラジオ、雑誌で有名になっていきます。

母親を振り向かせたい一心ですが、振り向いてくれません。

変わって弟の国分英次(青山恭二)がクラシックの作曲家としての才能が認めらます。母親は喜びます。

この映画ではこの兄弟と母親との家族のあり方を第一に置いていることがわかります。

冒頭は弟が兄をプロモーターに売り込みますし、後半は兄が弟の成功を音楽評論家に頼みます。

嵐のように激しく気高く生きる

さて、映画は正一に触れ合った人たちは大抵トラブルに巻き込まれていきます。正に“嵐を呼ぶ男”です。ケンカ、ケンカ、ケンカが続きます。

もちろん恋愛もあります。プロモーターの福島美弥子(北原三枝)とです。

ただこの恋愛のせいで正一は芸能界のお偉いさんとトラブルになりドラマーの大事な手を潰されてしまいます。

手を潰された正一ですが、弟の成功を夢見ます。ようやく母親は正一のことを認め二人は本当の親子になった場面で映画は終わります。

とても良い映画です。まっすぐな若者の生き方をうまく描いています。

実際、当時はこういう若者が多くいたのではないでしょうか。

戦後、高度経済成長へ向かって勢いのあった時代ですから、人の迷惑顧みずってやつです。

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日本映画史に残る裕次郎の歌唱ドラムシーン

演出的にはもう有名すぎるほどですが、裕次郎がドラムを叩きながら「オイラはドラマー、ヤクザなドラマー」と歌う場面です。

正直、今観るとプッと吹き出してしまいそうですが、当時の女性たちは絶叫したのでしょう。

北原三枝さんのスタイルの良さと端正な顔立ちには驚かされます。

たぶん今と違って顔は絶対にいじっていないと思います。

それであの美しさにはさすがの裕次郎もノックアウトされた気持ちがわかります(後に結婚)

*若き日の岡田真澄さんがめっちゃカッコ良いです。ハーフである彼だけ違うのです。

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『嵐を呼ぶ男』 (57日) BSプレミアム 4Kデジタルリマスター版

2019/11/14(木)13:00-14:41

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まとめ 映画『嵐を呼ぶ男』一言で言うと!

「兄弟牆に鬩げども外その務りを禦ぐ(けいていかきにせめげどもそとそのあなどりをふせぐ)」

兄弟は家の中ではケンカをしていても、外部から侮辱を受けると力を合わせて防ぐものという意味です。つまり結束が固いというものです。本作は正に兄弟愛にあふれた映画です。そして母親思いの映画です。もっとはっきり言えばマザコン映画です。それはそれで良いと思います。日本で母親思いを言ったりするとすぐに「キモい」と言われがちですが、外国人男性と話すと結構な頻度で母親自慢をされます。また平気で母親とキスします。まあ、それだけ信頼関係が厚い証拠です。日本男児はまだ良い方だと思います。

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映画『嵐を呼ぶ男』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
井上梅次
脚色
井上梅次 西島大
原作
井上梅次
製作
児井英生
撮影
岩佐一泉
美術
中村公彦
音楽
大森盛太郎
録音
福島信雅
照明
藤林甲
編集
鈴木晃
国分正一(石原裕次郎)
国分英次(青山恭二)
国分貞代(小夜福子)
福島美弥子(北原三枝)
福島慎介(岡田眞澄)
福島愛子(高野由美)
島みどり(芦川いづみ)
島善三(山田禅二)
有馬時子(天路圭子)
メリー・丘(白木万理)
チャーリー・桜田(笈田敏夫)
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1957年製作/100分/日本
原題:The Stormy Man
配給:日活