映画『アウトロー』はクリント・イーストウッドが息子カイルと恋人ソンドラ・ロックと共演したが、彼自身のプライベートがアウトローだったのではないか。感想、ネタバレ。

クリント・イーストウット作品

『アウトロー』(135//1976

原題 『The Outlaw Josey Wales

監督 クリント・イーストウッド

イーストウッドの息子カイル初出演、恋人ソンドラ・ロックとの新生活の中で作られた作品

本当のアウトローは誰なんだろうか

 『アウトロー』はクリント・イーストウッドにとって監督5作目の作品である。この作品はイーストウッドにとってはとても重要な作品と言える。特にプライベートにとってである。息子のカイルが出演している。そして新しい恋人のソンドラ・ロックと共演しているからだ。恋人と言ってもこの時期のイーストウッドは結婚している。つまりソンドラ・ロックは愛人である。イーストウッドは生涯に2度の結婚した。その他、何名かの女性との間に8人の子供を儲けたと言われている。最初の子供がカイル・イーストウッドである。カイルはこの後、数本映画に出ている。今はジャズミュージシャン、作曲家として活躍している。

ソンドラはイーストウッドに出会って女優として開花したのか

 そしてこの映画に出演しているソンドラとは長く同棲した。子供はいないらしい(別れた後、ソンドラに訴えられた)

 何と書いて良いのかわからないが、この映画の撮影時の時、カイルとソンドラはどんな気持ちだったのだろうか。特にカイルは母親がいて、父親に新しい恋人がいる、そして映画で共演している。一体、なんなのかわからなくなる。イーストウッドもどんな心境だったのか、そちらの方が気になってしまう。ちなみにソンドラとカイルはその後ブロンコビリーでも共演している。

南北戦争を舞台に繰り広げられる人間の成長物語

 映画の話に戻そう。この物語は南北戦争の混乱の中で起きた、悲惨な体験と復讐、そして新たな旅立ちを上手く描いている。日本に暮らしている我々にとって、一般的にアメリカの南北戦争は差別を助長する南が悪くて、北が正義の名の下勝ったと言うイメージがある。しかしこの映画の中では北軍がかなりの悪党と描いてある。

平凡な農夫が早打ちガンマンに成長していく

 主人公演じるイーストウッドは平凡な農夫として妻子と暮らしていた。名前はジェシー・ウエルズ。原題にある通りだ。ここでイーストウッドファンならピンと来ると思うが、本作には名前が付いている。彼の多くの西部劇作品には名前が無いものが多い。ジェシーが暮らしていた家を北軍が襲い妻子を殺す。瀕死の重傷を負ったジェシーは南のゲリラ組織に入り、北軍と戦い早打ちガンマンと知られている。いつか、妻子の仇を討つために。しかし戦争は終わり、和平へと導かれる。南軍は降伏し北軍に投稿するよう命じられるがジェシーだけは従わなかった。それは罠であった。多くの仲間は殺され、ジェシーも追われる身となる。そして、、、、と言う物語だ。

インディオと行動を共にする。差別を持たない男、ジェシー・ウエルズ

 ジェシーはインディオの老人と女に出会い、メキシコへ逃げる。ジェシーに多額の賞金がかけられているからだ。どんどん追い詰めれる。そしてこんな戦火の中で恋に落ちる。それがソンドラブ・ロックだ。ソンドラがとてもかわいい。白く細く、目がぱっちりでお淑やかイメージだ。とにかく妖精のように美しい。イーストウッドが恋に落ちるのも納得できる。『ブロンコビリー』の時とは全く違う。まったく正反対の役を演じている。両作品を観ると素晴らしい女優とわかる。もちろんイーストウッドと交際したから、女優として開花したと思う。

『荒野のストレンジャー』の保安官にダブって見えてしまうのは気のせいか

 さて物語はお決まりと言っては失礼だが、ジェシーが勝つ。北軍の大将を始末し、妻子の仇もうつ。ジェシーは死んだことにされ、賞金リストから外される。そして新しい恋人と幸せに暮らしていく、と言う物語だ。

 原題は『The Outlaw Josey Wales』この映画で私が最も気になるのは冒頭のシーンだ。子供は殺され妻も襲われる。そしてジェシー・ウエルズは酷く痛くられるが殺されない。その時、地面に倒されたイーストウッドの表情が、『荒野のストレンジャー』に登場する保安官にダブルのだ。そっくりである。私だけが気になるのだろうか、、、。

イーストウッドはほとんど笑わない。でも恋に落ちる場面は嬉しそうだ

 しかし本作でもイーストウッドは笑わない。感情もほとんど出さない。そういう俳優イメージを確立してしまったからだ。でも、珍しく恋に落ちるのだ。この時は嬉しそうな顔をする。彼の映画ではこういった恋に落ちる演出は後にも出てくる。『ペイルライダー』『マディソン郡の橋』

イーストウッドのプライベートを観ているような気分だ

 何はともあれイーストウッドはこの作品の中でプライバシーを入れたのはやはり何かあったのだろうと想像できる。冒頭の苦しむ顔はプライベートの苦しみなのか、、、、。自身が人生のアウトローだったのだろうか、、、、。

 そういった意味でもイーストウッドの映画製作の歴史の中で何か転機となった作品なのでは無いだろうか。

 

ウイキペディアより引用

『アウトロー』

原題 The Outlaw Josey Wales

監督 クリント・イーストウッド
脚本 フィリップ・カウフマン ソニア・シャーナス
原作 フォレスト・カーター
製作 ロバート・デイリー
製作総指揮 ジェームズ・ファーゴ ジョン・G・ウィルソン

出演者 クリント・イーストウッド チーフ・ダン・ジョージ ソンドラ・ロック
音楽 ジェリー・フィールディング
撮影 ブルース・サーティース
編集 フェリス・ウェブスター
配給 ワーナー・ブラザース
公開 1976630
   197687
上映時間 135
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 $31,800,000