映画『夕陽のガンマン』ネタバレ・あらすじ・感想。クリント・イーストウッドもカッコいいが、いぶし銀リー・ヴァン・クリーフには痺れてしまう

映画『夕陽のガンマン』ネタバレ・あらすじ・感想。クリント・イーストウッドもカッコいいが、いぶし銀リー・ヴァン・クリーフには痺れてしまう いじめ・陰湿映画
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映画『夕陽のガンマン』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。

映画『夕陽のガンマン』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。

『夕陽のガンマン』
(130分/イタリア/1966)
原題『For a Few Dollars More』
配給:UA

【監督】
セルジオ・レオーネ
【脚色】ルチアーノ・ビンチェンツォーニ セルジオ・レオーネ【原作】セルジオ・レオーネ フルビオ・モルセラ【製作】セルジオ・レオーネ【撮影】マッシモ・ダラマーノ【音楽】エンニオ・モリコーネ

【出演】
クリント・イーストウッド
リー・バン・クリーフ ジャン・マリア・ボロンテ マーラ・クルップ ルイジ・ピスティッリ クラウス・キンスキー ヨゼフ・エッガー パノス・パパドプロス ベニート・ステファネッリ
【HPサイト】
映画『夕陽のガンマン』IMDbサイト
【予告映像】
映画『夕陽のガンマン』トレーラー

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映画『夕陽のガンマン』NHK BSプレミアム放送 2021年9月3日(金)午後1時00分〜3時12分 

2021年9月3日(金)午後1時00分〜3時12分

クリント・イーストウッドが昼間のテレビに登場します。
NHK BSプレミアムで放送されます。
夕陽の向こうから現れます。
銃をぶっ飛ばしまくります。
悪を倒すのですが「あなたは正義?」と尋ねたくなります。
共演のリー・ヴァン・クリーフが渋すぎます。

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映画『夕陽のガンマン』のオススメ度は?

4.0
星4つです
マカロニ・ウェスタン(スパゲッティ・ウェスタンとの呼ぶ)映画の代表映画です
セルジオ・レオーネは偉大です
クリント・イーストウッドを世界に導きました
エンニオ・モリコーネのメロディーが素晴らしい
何も考えずに観ることができます

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映画『夕陽のガンマン』の作品情報・概要

『夕陽のガンマン』はイタリア語『Per qualche dollaro in più』英語では『For a Few Dollars More』となる。意味は「もう数ドルのために」となる。1965年のイタリア制作の西部劇である。セルジオ・レオーネ監督作品。クリント・イーストウッド主演。共演はリー・ヴァン・クリーフ、ジャン・マリア・ヴォロンテ、クラウス・キンスキー。前作『荒野の用心棒』と次作『続・夕陽のガンマン』と合わせて「ドル箱三部作」と呼ばれている。エンニオ・モリコーネの音楽が秀逸。日本公開は1967年。

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映画『夕陽のガンマン』のあらすじ・ネタバレ

賞金稼ぎのダグラス・モーティマー大佐(リー・バン・クリーフ)と、同じく賞金稼ぎのモンコ(クリント・イーストウッド)は、10,000ドルの賞金が賭けられたインディオ一味を狙っていた。モーティマー大佐は、1,000ドルの賞金首を仕留めた際、保安官事務所で「10,000ドルの賞金が賭けられたインディオ一味が近くにいる」ことを小耳にはさむ。モンコは2,000ドルの賞金首を仕留めたばかりだった。偶然出会った二人は協力して一味の「賞金を山分けしよう」と結託。モンコがインディオの仲間になり潜し、モーティマーも加勢して一味を始末する作戦を立てるが、バレてしまい、、、。

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映画『夕陽のガンマン』の感想・内容

オープニングからカッコいい始まりの映画はそうそうない

赤い夕陽(たぶん)に照らされた荒野。口笛が聞こえてくる。馬に乗った男が打たれて崩れ落ちる。そしてテロップには次のように書かれている。

「人名が軽視されたところでは時には殺人が金になった。だから賞金稼ぎが登場した」

映画に慣れてしまっているから見落としてしまいがちだが、とても恐ろしい商売だ。

リー・ヴァン・クリーフの存在感が半端ない

この物語は2人の賞金稼ぎがその対象となる悪党を追いかけて退治。あるいは保安官に突き出すと言う物語である。

1人はリー・ヴァン・クリーフ演じる強面の紳士マーティマー。途轍もない存在感を醸し出している。眼光が鋭い。

もう一人はイーストウッド演じるモンコ(設定上は名無しの男でこれは渾名になる)ちなみにモンコはスペイン語でか片腕を意味する。

イーストウッドは用心棒に出ていた三船敏郎がいつも着物に両腕を入れていたのを参考にしたらしい。

こともあるろうか、いや偶然は必然だが、2人は同じ街で出会ってしまう。強者は強者を知るというが、お互いに銃の腕を認め合いコンビを組むことになる。

二人の出会いの場面が映画史に残る名演

この二人が出会って、腕を披露する場面が本当にカッコいい。まずは互いのブーツを踏みつける。そして殴る。

落ちた帽子を拾い上げるマーティマー。それを拾わせまいと銃で打ち続けるモンコ。帽子は遠くへ飛ばされる。遂にモンコの弾は届かなくなる。

帽子を拾い上げるマーティモー。今度はモンコの被る帽子を打つ。見事な演出だ。お互いを知る演出では映画史に残るだろう。本当にワクワクドキドキする。たまらない。

この二人が出会う場面の演出は映画史に残る名演だと言えます。

インディオを悪役にしているところが勿体無いが、、、

2人が組んで狙うのは悪党で名高いインディオだ。彼らの首には賞金10,000ドル以上の根が付けられている。

しかし二人はミスる。インディオたちは銀行強盗を行い大金をせしめる。インディオに近ずいたが、身元がバレて半殺しに合う。

そして再びインディオと対決すると言う話だ。

この映画で素晴らしいのは悪党扱いされているインディオの心情光景も映し出しているところだ。

ボスのインディオの過去のトラウマを如実に表現している。彼は若い時に女をとられた。そしてその男を殺害している。

それが彼の心に強烈に残っているのだ。懐中時計にその女の写真が入っている。悪党であるが人間らしさを見る演出だ。

従来の西部劇ではインディオに対して非常な表現ばかりしていた。強姦、放火、略奪、殺人などだ。映画と言えど酷い扱いを受けている。

本作ではインディオに対しての優しさが見える。それは素晴らしいことだ。

*今ではインディオと呼びません。ネイティブ・アメリカンと呼んでいます。

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映画『夕陽のガンマン』の結末・評価

インディオ(ネイティブ・アメリカン)を悪党にしすぎているのが、、、、

物語はマカロニ・ウエスタンのお決まりコースで進む。最後の最後に正義の味方?である白人が勝つのだ。

でもここでインディオが思いを寄せた女とマーティーマの持っている懐中時計の女が同一人物とわかる。妹だったのだ。

マーティマーは妹はインディオに殺されたと思っている。しかし実際は自殺したのだった。

最後の戦いの場面は長い。とにかく長いのだ。懐中時計の音色と顔のアップで情感を刺激するのだが、ちょっとイラッとするくらい長い。

でも当時としては画期的な演出だったと思う。顔のアップの撮り方も上手い。

そしてインディオが盗んだお金をごっそりと頂く。これは何だろう、、、。

相棒のマーティマーはお金をもらわずに立ち去る。ここで一瞬、夕陽らしき光景が出る。音楽が更に情感豊かにする。心に入ってくる。そして再び荒野に。

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映画『夕陽のガンマン』の音楽はエンニオ・モリコーネ

本映画『夕陽のガンマン』が世界的になヒットになった要因のひとつに音楽の存在が大きいです。もう世界的巨匠であるエンニオ・モリコーネのメロディーを無しには語れません。残念ながら202076日に亡くなりました。91歳でした。

多くの人は『ニュー・シネマ・パラダイス』のメロディーを思い出でしょう。しかしモリコーネは実に多くの映画音楽を作曲しています。映画ファンであるならそのほとんどを知っていることでしょう。

セルジオ・レオーネとはクリント・イーストウッドの最初のコンビ作品『荒野の用心棒』その他『アンタッチャブル』『天国の日々』『海の上のピアニスト』『マレーナ 』など。一度聞けば「ああ、この音楽もモリコーネか」って思うくらいたくさんあります。

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【セルジオ・レオーネvsクリント・イーストウッド映画】

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本作の『荒野の用心棒』でクリント・イーストウッドは世界のスターの仲間入りすることになる。セルジオ・レオーネの手腕に寄るところが大きい。しかし本作は黒澤明監督の『用心棒』のリメイク、いや盗作だったのだ。以後、2作『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』はドル箱三部作となり世界にマカロニ・ウエスタンブームを巻き起こす。

『続・夕陽のガンマン』

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【クリント・イーストウッドが描く西部劇作品】

映画『荒野のストレンジャー』

クリント・イーストウッド初監督西部劇

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クリント・イーストウッド最高映画『許されざる者(1992)』ネタバレ・あらすじ「アメリカ社会の写し絵“悪人”しかいない世界」感想・結末『許されざる者』(131分/米/1992)クリント・イーストウッド作品。西部劇の金字塔。復讐の物語だが、人間の業の恐ろしさが垣間見えてくる。クリント・イーストウッドの代表的な『許されざる者』(131分/米/1992)はアメリカ映画史で燦然と輝く名作だ。この作品には出てくる人たちは善良な市民なのか、それとも悪党なのか。こういう時代があった。人殺しが生業として許される悲しき時代を忘れてはいけない。
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映画『夕陽のガンマン』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
セルジオ・レオーネ
脚色
ルチアーノ・ビンチェンツォーニ セルジオ・レオーネ
原作
セルジオ・レオーネ フルビオ・モルセラ
製作
セルジオ・レオーネ
撮影
マッシモ・ダラマーノ
音楽
エンニオ・モリコーネ

Mango(クリント・イーストウッド)
Colonel(リー・バン・クリーフ)
Indio(ジャン・マリア・ボロンテ)
Indio(マーラ・クルップ)
Indio(ルイジ・ピスティッリ)
Indio(クラウス・キンスキー)
Indio(ヨゼフ・エッガー)
Indio(パノス・パパドプロス)
Indio(ベニート・ステファネッリ)

1966年製作/イタリア
原題:For a Few Dollars More
配給:UA

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