映画『パーフェクト ワールド』ネタバレ・あらすじ・感想・内容。クリント・イーストウッドvsケビン・コスナー、完全な世界とは“心の自由”を獲得すること。

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映画『パーフェクト ワールド』公式サイトにて作品情報・キャストをご確認ください。

YouTubeで予告映像もご覧ください。

A Perfect World (1993) - IMDb
Directed by Clint Eastwood. With Kevin Costner, Clint Eastwood, Laura Dern, T.J. Lowther. Kidnapped boy Phillip Perry (T.J. Lowther) strikes up a friendship wi...
A Perfect World from A Perfect World (1993)
Trailer

 

『パーフェクト ワールド』138/アメリカ/1993
原題『A Perfect World

【監督】
クリント・イーストウッド
【製作】
マーク・ジョンソン デビッド・バルデス
【出演】
ケビン・コスナー
クリント・イーストウッド
ローラ・ダーン
T・J・ローサー

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映画『パーフェクト ワールド』のオススメ度は?

4

4つです。

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映画『パーフェクト ワールド』の作品概要

クリント・イーストウッド監督作品。『ダンス・ウイズ・ウルブス』(90)で製作・監督・主演をこなしアカデミー賞で多くの賞を獲得したケビン・コスナーを主演に迎えて製作。イーストウッドは『許されざる者』(92)でアカデミー監督賞は獲得しているが作品賞は獲っていない。コスナーの方が早く獲っている。

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映画『パーフェクト ワールド』のあらすじ・ネタバレ

1963年秋、アメリカ合衆国テキサス州の刑務所から二人の男が脱獄した。テリーとブッチ。逃走途中に民家へ押し入り、8歳の少年フィリップを人質に逃亡する。追いかけるのは警察署長のレッドと心理学者のサリー。ブッチとフィリップは奇妙な信頼関係が生まれる。

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映画『パーフェクト ワールド』の感想・評価・内容・結末

ケビン・コスナーの長いトンネルが始まるきっかけになった作品

ある意味ケヴィン・コスナーがこの映画から人気が落ちていくきっかけになった作品だと思います。

1990年『ダンス・ウィズ・ウルブス』で、ケヴィン・コスナーの人気と実力は頂点に達したと言って良いです。

それから3年後の本作でケヴィン・コスナーはクリントイーストウッドと組むことになります。

それが良かったのか悪かったのかは分かりませんが、本作以降ケヴィン・コスナーは長いトンネルに入って行くことになります。

クリント・イーストウッドと共演して同じように長いトンネルに入った俳優は少なくとも2人います。ジェフ・ブリッジスはとバート・レイノルズ。

『サンダーボルト』と『シティーヒート』です。

二人とも幸か不幸かクリント・イーストウッドと共演したのを境に人気が落ちていきました。

クリント・イーストウッドと共演すると、、、

それだけクリント・イーストウッドの製作現場がきつかったのか、それとも演技でコテンパンにやられたのか、もしくは先輩俳優の嫌がらせを受けたのか、、、。

理由は不明ですが、何故か彼らは落ち目になってしまいました。この映画は脱獄モノから始まります。

そして強盗、さらに誘拐モノへと一気に変わっていきます。

もう犯罪者の地獄の片道切符まっしぐらです。

雰囲気自体が明るいのでおとぼけなロードムービーかと思いがちですが、凶悪犯の必須条件である殺人も加味されます。

もう人間終わっています。なんだか、このダメ役はケビン・コスナーのその後を表しているかのようです。

バディーが二組存在するダブルバディームービー

一方、ブッチ(ケビン・コスナー)と少年フィリップ(T・J・ローサー)を追いかけるのは刑事のレッド(クリント・イーストウッド)。

レッドと行動を共にするのは心理学者サリー(ローラ・ダーン) です。

ここで着目したいのはブッチはフィリップを相棒に、レッドはサリーを相棒にしています。相棒を持つ映画をバディームービーと言います。

本作の特徴は相棒が二組あることです。

この二つの相棒の最終的に出会って物語を昇華させる瞬間が決まっているのです。

気持ち良いくらいに一致するのです。もし二組が最後に出会わなかったら消化不良になっていたと思います。

こういう演出をするクリント・イーストウッドには本当に驚かされます。

ブッチに心寄せるも結局はブッチに裏切られる

さて、映画の内容に話を戻しますが、ケヴィン・コスナー演じる脱獄犯にいつの間にか、わたしたちは心が寄り添っていきます。

ブッチは凶悪な犯罪者ではないことがわかります。窃盗で刑務所に入っていました。しかも知能指数がとても高いこともわかります。

一緒に脱獄したテリー・ピュー(キース・サセバージャ)知性も教養もなく野蛮な人殺しです。

ケヴィン・コスナーはその彼を殺すことになりますが、その理由が子供に対して乱暴なことをしたからです。

この場面はブッチが心優しい人間であることを表すと同時にブッチが凶悪犯の仲間入りをした瞬間でもありました。

でも、観ているわたしたちはブッチに対してまだ子ども好きなやさしき人間を錯覚したままムービーは進んでいきます。

やはり悪事は成敗されるのが世の常

弱いものを助けるという心に私たちは魅力を感じてしまうのです。

しかも映画を観ていると「逃げろ、逃げろ、逃げきれ」と応援したくなるのです。

人質にとられた少年もブッチのことを父のように思い始めます。

ストックホルム症候群です。

しかし物事はそんなに上手く運びません。やっぱり悪事は成敗されます。

その結果はブッチにとって願ったり叶ったりだったのかもしれません。

ブッチが初めて人を殺したのはまだ10歳くらいの時、母親を殴った男を撃ち殺しました。

そして今のブッチを撃ったのは少年です。それは自身を投影していると思います。

アメリカの銃社会ならではの物語ではあるが、、、

この映画で演出的にとても面白いと感じるのは、やはり子供に銃を持たせる場面です。

フィリップの家、車の中、黒人農夫の家。日本ではとても考えることができません。

アメリカでは普通に拳銃が一般家庭にあるのでしょうか。子どもが拳銃を手にすると言うことがとても恐ろしいと私は痛感しました。

しかも子供に発砲させます。撃った子どもの心にはどのようなトラウマが刻まれるのか計りしようがありません。

結果的にはブッチは子供が放った一発によって命の炎が短くなって行きます。

子どもを虐待することほど重い罪はない

でも子供に対して恨みつらみは一切ございません。

もちろんフィリップを責めたり殴ったりしません

ブッチが一番嫌う行いは子どもを虐待することだからです

ブッチは絶対に子どもに手をかけません。

黒人農夫が孫を殴るのを見たブッチのキレ方が一番怖かったです。

おそらくですが、ブッチが幼少の頃、義父から相当に虐待されてからでしょう。

アメリカは特に子供に対する虐待は絶対に許されません。助手席に子供を乗せて走るだけで虐待とされ、逮捕される州もあるそうです。

もちろん子どもの前でタバコもいけません。煙が悪害です。

また子どもだけで長時間の留守番もいけません。ネグレクトになります。

消えない子どもへの虐待

国を挙げて虐待を解決しようとしています。

しかし虐待によって道を踏み外す子供たちがたくさんいます。

やはりアメリカの社会基盤が脆弱だと言う証明ではないでしょうか。

この映画は完全なる世界というタイトルになっていますが、果たしてどんな意味があるのか考えてみるのも面白いです。

完全な世界とはなんでしょうか。ブッチが目指していたのはアラスカでした。

そこは彼の実の父親がたどり着いた場所です。

とてつもなく遠い場所です。そこに完全な世界を求めていたのでしょうか。

完璧な世界は“悟りをひらく”しかないでしょう

わたしたちの心は完璧ではありません。

悪事を犯して脱獄して子どもを助ければ帳消しになりません。

子どもと一緒に旅をして大人への道を教えることが正しいのか、脱獄などせず一生牢屋の中で暮らすのが正しいことなのか、それとも拳銃で人を撃つことが正しいことか、いろんな世界が想像できます。

逆に言えばこのように完璧の世界などないと言うことです。

ただ、わたしは思うのです。完璧な世界、それはやあっぱり自由がある世界なのです。

真の自由とは心の自由だと思うのです。

ブッチは心の自由をずっと求めていたのではないでしょうか。

心の自由を手に入れたのなら、どこで暮らそうが、どんな環境であろうが気持ちは落ち着くと思うのです。

仏教的に言えば悟りをひらくになります。

パーフェクトワールドは悟りの世界に通じる物語だと思います。

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まとめ 映画『パーフェクト ワールド』一言で言うと!

「人生にはイバラの道も用意されている」

人生、上手くいっている時とダメな時って必ずあります。上手くいっている時は何をやっても良い方向にいきます。良い人とも出会います。仕事も増えます。人々も近寄ってきます。でも、一度何かの穴に落ちたら、なかなか脱出できません。もがいてももがいても深みにはまっていきます。蟻地獄です。今まで仲よかった人も遠のいていきます。そんな時は焦ってはいけません。じっと、観察することをオススメします。何がきっかけでドツボに落ちたのかを分析したも答えは出ないことが多いです。過去を振り返って後悔ばかりしても無意味です。そんな時は未来を考えた方が良いと思います。「時間は未来からやってくる」からです。これから創造したい未来を一生懸命、頭が痛くなるほど考えれば穴からも抜け出せます。

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映画『パーフェクト ワールド』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
クリント・イーストウッド
脚本
ジョン・リー・ハンコック
製作
マーク・ジョンソン デビッド・バルデス
撮影
ジャック・N・グリーン
美術
ヘンリー・バムステッド
音楽
エニー・ニーハウス
編集
ジョエル・コックス ロン・スパング
衣装デザイン
エリカ・エデル・フィリップス
字幕
戸田奈津子
Butch Haynes(ケビン・コスナー)
Red Garnett(クリント・イーストウッド)
Sally Gerber(ローラ・ダーン)
Phillip Perry(T・J・ローサー)
Erry Pugh(キース・ザラバッカ)
Tom Adler(レオ・バーメスター)
Dick Suttle(ポール・ヒューイット)
1993年製作/138分/アメリカ
原題:A Perfect World
配給:ワーナー・ブラザース映画