映画『アルカトラズからの脱出』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『アルカトラズからの脱出』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『アルカトラズからの脱出』
(112分/米/1979)
原題 『Escape from Alcatraz』
【監督】
ドン・シーゲル
【製作】
ドン・シーゲル
製作総指揮
ロバート・デイリー
【原作】
J・キャンベル・ブルース
【脚本】
リチャード・タッグル
【撮影】
ブルース・サーティース
【音楽】
ジェリー・フィールディング
【出演】
クリント・イーストウッド
パトリック・マクグーハン
ロバーツ・ブロッサム
ジャック・チボー
フレッド・ウォード
ポール・ベンジャミン
ラリー・ハンキン
ブルース・M・フィッシャー
フランク・ロンジオ
ダニー・グローバー
【HPサイト】
映画『アルカトラズからの脱出』IMDbサイト
【予告映像】
映画『アルカトラズからの脱出』トレーラー
映画『アルカトラズからの脱出』NHK BSプレミアム放送 11月26日(木)午後1時00分〜2時53分
11月26日(木)午後1時00分〜2時53分
クリント・イーストウッドです
世界の映画界の「伝説」です
生きた伝説です
師匠・ドン・シーゲルと組んだ最後の映画です
映画『アルカトラズからの脱出』は実話
本映画『アルカトラズからの脱出』は実話をモチーフに製作されています。フランク・リー・モリス(Frank Lee Morris、1926年9月1日 – 1962年6月11日失踪)という人物です。ワシントンD.C.生まれのアメリカ人です。モリスは、幼い頃から里親に育てられ、13歳の頃から犯罪に手を染めるようになります。
その後は犯罪稼業まっしぐらです。10代の後半に麻薬所持や強盗の罪などで逮捕される。方々の刑務所に入り、脱獄を繰り返し、最小的に脱獄不可能とされたアルカトラズ連邦刑務所に入ります。
そして脱獄に成功した人物として知られています。
映画『アルカトラズからの脱出』同様、彼は2人の囚人とともに自作のいかだを使ってアルカトラズ島から抜け出したそうです。しかし実際に成功したかは定かではありません。今現在も生存も死亡も確認されておらず、消息は不明です。
映画『アルカトラズからの脱出』のオススメ度は?
星3つ半です。
面白いと思います。
その後の脱走モノ映画のすべての要素が入っています。
ヒリヒリするような演出があります。
クリント・イーストウッドはやっぱりハンサムです。
エンドカットの明るい色調が衝撃を感じます。
映画『アルカトラズからの脱出』の作品情報・概要
『アルカトラズからの脱出』原題『Escape From Alcatraz』1979年に公開されたアメリカ合衆国の実話映画。師匠・ドン・シーゲルと組んだ最後の作品。脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所から脱獄したフランク・モリスの実話をモチーフの製作された。『パピヨン』並んで脱獄映画のフォーマットを作ったと言われている。刑務所からの脱走モノ映画はたくさんある。本作は後世の作品に影響を与えた一本だと言える。脱走の展開はこの当時から確率されている。看守との戦い、友情、裏切り、ケンカ、小道具、買収、真夜中、失敗、、、。つまり脱走モノ映画は本作までの作品を踏襲している。つまり『アルカトラズからの脱出』以前、以後に分けられる。
映画『アルカトラズからの脱出』のあらすじ・ネタバレ
「アルカトラズ刑務所」はサンフランシス湾に浮かぶ佇む脱出不可能と言われる刑務所。フランク・モーリス(クリント・イーストウッド)はアメリカ各州の刑務所で脱獄を企てて、最後の最後にこの「アルカトラズ刑務所」に収監されることとなった。そしてこ刑務所は凶悪犯罪を犯した者も多く、クセの強い囚人が多い。おまけにウォーデン刑務所長(パトリック・マクグーハン)はサディスティックなほど厳しい人間であり、警備態勢も磐石となっている。もし脱出したとしてもサンフランシスコ湾の冷水と流れの速い潮で本島までを泳ぎ切ることは不可能と言われていた。
映画『アルカトラズからの脱出』の感想・内容
脱走映画ナンバーワン作品『パピヨン』
刑務所からの脱走モノ映画は多い。まず頭に浮かぶのは『パピヨン』いまリメイクで公開されているが、オリジナルは1973年スティーブ・マックイーン主演の作品が衝撃的だ。
これは本当にヒリヒリするような演出で展開されていく。脇を固めるダスティン・ホフマンがまた良い。
恐怖を更に助長させるのだ。彼は『卒業』でブレイクした後、『真夜中のカウボーイ』で超クセのある演技でキワモノ俳優を印象つけた後に本作に出たのだが、主演のマックイーンとしては嫌だったのではないだろうか。
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脱走モノ映画の名作たち
その他、脱走モノで最も有名なのは『ショーシャンクの空に』だろうか。この映画を自身のベストムービーにあげる人が多い理由はそれほどヒリヒリする展開ではなく、割と楽に観ていられるからだと思う。以下はわたしの好きな順位である。①『ダウン・バイ・ロー』②『暴力脱獄』③『ミッドナイト・エクスプレス』④『パーフェクト・ワールド』⑤『オー・ブラザー!』
ドン・シーゲルは脱走モノ映画を撮りたがった理由
そして本作『アルカトラズからの脱出』は脱走モノ映画でも最上位にある作品だ。『パピヨン』と同じくヒリヒリする。本作の監督はドン・シーゲル。イーストウッドの師だ。ひょっとしてシーゲルはパピヨンを強く意識していたのではないかと予想される。あまりにも殺伐とした演出なのだ。自身がパピヨンを撮りたかったのではないかと思われるほどだ。
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映画『アルカトラズからの脱出』の結末・評価
マックイーンvsイーストウッドという構図
しかも主演にイーストウッドを選んでいるのもマックイーンという同世代のスターに対抗しているかのようだ。当時はイーストウッドよりマックイーンの方が格が上だったと思う。
その俳優同士のライバル心をくすぐるのもシーゲルのやり方だったような気がする。ただイーストウッドはやはり犯罪者をやるにはハンサムすぎる。顔が優しいのだ。
つまり“正義面”が隠せないのだ。それと比べてマックイーンはワイルド色が強い“悪人面”である。この違いが以後の脱走モノ映画の評価の差で『パピヨン』が首位にある理由だろう。
ちなみに『パピヨン』は73年北米で公開され5位にランクインだが、79年公開の『アルカトラズからの脱出』はベスト10にも入っていない。もちろん時代もあるが、やっぱりマックイーンの影響は大きいと言える。
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脱走モノ映画の演出は出尽くしているのではないか
さて、脱走モノ映画の展開はほとんどはやり尽くしてしまったと言われている。何かフォーマットがあるみたいだ。
看守を買収したり、仲間に裏切られたり、ケンカしたり、スプーンとかの小さな道具でコンクリートを掘ったり、夜中に決行したりと大体がお決まりだ。本作でも同様だ。
ドン・シーゲル作品のエンドカットとは思えない空の色
わかっていてもハラハラさせる演出を施しているのは、さすがドン・シーゲルだ。エンディングが明るい青空と海で終わるのにハッとさせられる。
何故ならばトップカットが夜のサンフランシスコの空撮なのだ(イーストウッドがトップカットで空撮を多用するのはドン・シーゲルの影響だろう)その対比が信じられないのだ。
シーゲルの映像表現はどことなくいつも陰鬱なのに、本作はどことなく希望を感じるのだ。この時、シーゲルは67歳。
かなり丸くなっていたのだろうか。この後、2作撮って永眠する。シーゲルとクリント・イーストウッドがコンビを組んだ最後の作品になる。そういう気持ちで観れば本作の見応えは十分だ。
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映画『アルカトラズからの脱出』のキャストについて
クリント・イーストウッド(フランク・モリス)
パトリック・マクグーハン(刑務所長)
ロバーツ・ブロッサム(チェスター・”ドク”・ダルトン)
ジャック・チボー(クラレンス・アングリン)
フレッド・ウォード(ジョン・アングリン)
ポール・ベンジャミン(イングリッシュ)
ラリー・ハンキン(チャーリー・バッツ)
ブルース・M・フィッシャー(ウルフ)
フランク・ロンジオ(リトマス)
ダニー・グローバー(収監者)
映画『アルカトラズからの脱出』まとめ 一言で言うと!
ドン・シーゲルの意地を見ろ!
クリント・イーストウッドが師匠のドン・シーゲルと組んだ最後の作品。年老いて尚、挑戦を続けるシーゲルの熱意に驚きを禁じ得ない。イーストウッドはその後、脱走モノ映画『パーフェクト・ワールド』を撮っている。ひょっとしたら本作の経験を踏襲したのかもしれない。
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映画のことなら映画.comより引用
スタッフ
監督
ドン・シーゲル
製作
ドン・シーゲル
製作総指揮
ロバート・デイリー
原作
J・キャンベル・ブルース
脚本
リチャード・タッグル
撮影
ブルース・サーティース
音楽
ジェリー・フィールディング
キャスト
クリント・イーストウッドフランク・モーリス
パトリック・マクグーハン所長
ロバーツ・ブロッサムドク
ジャック・チボークラレンス・アングリン
フレッド・ウォードジョン・アングリン
ポール・ベンジャミンイングリッシュ
ラリー・ハンキンチャーリー・バッツ
ブルース・M・フィッシャーウルフ
フランク・ロンジオリトマス
ダニー・グローバー囚人
作品データ
原題 Escape from Alcatraz
製作年 1979年
製作国 アメリカ
上映時間 112分