ポール・ダノ初監督作品 映画『ワイルドライフ』ネタバレ・あらすじ 毒親を優しく見るエド・オクセンボールドの優しさ

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映画『ワイルドライフ』公式サイト 7月5日(金)全国ロードショー
映画『ワイルドライフ』7月5日(金)YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
映画『ワイルドライフ』予告編:7月5日(金)公開

『ワイルドライフ』(105//2018
原題『Wildlife

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  1. 映画『ワイルドライフ』のオススメ度は?
  2. 映画『ワイルドライフ』の作品概要
  3. 映画『ワイルドライフ』のあらすじ・ネタバレ
  4. 映画『ワイルドライフ』の感想・評価・内容・結末
    1. 毒親を見て真面目な大人になろうとする少年の物語
    2. 最悪の毒親は子どもに無関心であること
    3. ポール・ダノ監督の才能を応援したい
    4. ポール・ダノ監督の演出はとてもオーソドックスだ
    5. アメリカの山火事とジャネットの浮気心を比喩として表現
    6. ジェイク・ギレンホールのスクリーンへの浸透力が素晴らしい
    7. キャリー・マリガンはいつの間にか成長してしまった感じが嬉しい
  5. 映画『ワイルドライフ』まとめ 一言で言うと!
  6. あわせて観たい映画
    1. 【毒親が登場する映画】
      1. 映画『存在のない子供たち』
      2. 映画『ガラスの城の約束』
      3. 映画『荒野にて』
      4. 『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー〜』
      5. 映画『赤い雪 Red Snow』
      6. 映画『J・エドガー』
      7. 映画『ある少年の告白』
    2. 【子ども可愛がり映画】
      1. 映画『リアム16歳、はじめての学校』
      2. 『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』
      3. 映画『パパは奮闘中』
    3. 【ある意味、毒親である気がする映画】
      1. 映画『ビューティフル・ボーイ』
      2. 映画『ベン・イズ・バック』
  7. 映画『ワイルドライフ』の作品情報
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映画『ワイルドライフ』のオススメ度は?

3.5

3つ半です。

淡々と進んでいく映画です。

家族の崩壊と再生を目指しています

アメリカでは深刻な山火事を背景に進んでいきます。

正直、毒親です。

母親が最悪です。

一人でも友達とでも恋人とでも観に行ってください。

一番は親と一緒に行くことをオススメします。

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映画『ワイルドライフ』の作品概要

監督はポール・ダノ。ベストセラー小説をパートナーのゾーイ・カザンと4年かけて脚本を書いたそうだ。アメリカ社会で問題になっている「山火事」と「毒親の二つをうまく絡めて物語を編んだ。少年役のエド・オクセンボールドの純粋な眼差しが切ない。

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映画『ワイルドライフ』のあらすじ・ネタバレ

仕事も長続きしない父親ジェリー。仕事探しのため引越しを繰り返す。妻のジャネットは温かい目で見ている。息子のジョーはできれば一箇所に落ち着きたいと考えている。でも、またしても父親は失業した。毎日ビールばかり飲む夫に愛想をつかす妻。お金も底をつき、ジェリーは出稼ぎに行く。そこから妻の何かが崩壊した。ジョーはどうなるのか。

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映画『ワイルドライフ』の感想・評価・内容・結末

毒親を見て真面目な大人になろうとする少年の物語

正直、とてもキツイ映画だと思いました。わたしが少年ジョーの立場だったらこんな両親を捨てると思います。特に母親は絶対に許せません

この映画はジョーが大人で両親のジェリーとジャネットは子ども以下だと思います。ジョーはこんな両親を通してちゃんとした大人への階段を登っていくのがせめてもの救いです

多感な14歳の少年だったら今まで仲睦まじかった父と母が不仲になり、母親が浮気をする様を目の当たりにしたら精神的におかしくなり、投げやりな行動に出ると思います

特にアメリカですから悪い仲間を作り酒、タバコ、挙げ句の果てにドラッグへと足を踏み込む可能性が高い。

最悪の毒親は子どもに無関心であること

でもジョーはとってもピュアなのだ。この映画も『荒野にて』『ガラスの城の約束』の親同様、毒親である。特に母親が最悪だ。確かに夫のジェリーは怠け者かもしれない。でもそれを覚悟で伴侶にしたのではないか。

仕事も長続きしない、そして引越しで各地を転々とする、妻にとっては不安な毎日だろう。でも彼を選んだのは妻であるジャネットだ。お金のない生活は不安だろう。子どもの学費も明日のパン代すらないのは確かに怖い。

でもだ、だからと言って子どものジョーの前で浮気三昧はまずいだろう。いくらアメリカでも子どもの前で父親と違う男との情事は常識的におかしい。究極の毒親だ。つまり子どもに一番無関心である証拠だ

ポール・ダノ監督の才能を応援したい

本作の監督はポール・ダノ。まさか監督デビュー作にてこれほどの良作に仕上げるとは驚いている。ハンサム俳優で進んでいくと思ったが、演出の才能も豊富にあることがわかった。

近年、アメリカの俳優が監督を手がける動きが活発だ。『アリー/スター誕生』のブラッドリー・クーパーが一番の注目監督だが、彼が目指すのは巨匠、クリント・イーストウッドだ。イーストウッド無くしてポール・ダノもない。なぜならばイーストウッドに続けとばかりにロバート・レッドフォード、メル・ギブソン、ケビン・コスナー、デンゼル・ワシントン、ジョージ・クルーニー、ベン・アフレック、アンジェリーナ・ジョリーが監督として成功している。

ポール・ダノ監督の演出はとてもオーソドックスだ

本作のポール・ダノの演出で特筆すべき点はの使い方である。余計なSE(効果音)がない。全体的にフラットだ。台詞のやり取りもガチャガチャしてない時には沈黙を持って語らせているのが良い

カメラも固定ショットが多く、余分な動きがないのが良い(普通、初めての監督作品だと撮影監督に任せてパンやドリーを多用してしまうらしい)ダノは多くの映画を観て勉強しているのがわかる。予想だがポール・トーマス・アンダーソン監督の影響を受けているように感じる。

アメリカの山火事とジャネットの浮気心を比喩として表現

もう一つ、アメリカで深刻な山火事をこの家族の物語にうまく溶け込ませている。火は一度燃え上がると消すのが難しい。ましてや人力で消すのは途方もないエネルギーが必要だ。

映画の中で母親のジャネットが言っていた「自然の摂理」つまり人間の力なんで無力である、だったら放っておけば良いとなる。これがジャネットの浮気心に重なるのだ。

ジャネットの浮気心は抑えられなかった。だからジョーは見守るしかなかったのだろう。実にうまい演出だと思う。

ジェイク・ギレンホールのスクリーンへの浸透力が素晴らしい

さて、父親役のジェイク・ギレンホールはもうスクリーンに出てくるだけでなぜか納得してしまう。もちろんとってもハンサムな顔は言うまでもないが、あのしっとりとした雰囲気がどんなシチュエーションにも馴染んでしまう不思議な魅力がある

浸透力とでも言おうかなんだろう?あの憂いを持った瞳からだろうか。今後も研究していきたい。

本作ではダメ父を演じているが、自分の若かりし頃の夢を子どもに託しているあたりは、ひょっとしたら過去の栄光にこだわるプライドが成功への道を阻んでいることがうかがえる。その心情光景がうまく表れていたと思う。

キャリー・マリガンはいつの間にか成長してしまった感じが嬉しい

母親役のキャリー・マリガンは着々とキャリアを積み上げてきた。本作の母親の年齢は34歳でマリガンも同じ歳だ。ひょっとしたら初めての母親役だったのかもしれない。

それが良かったのかもしれない。まだ母親に成りきれていない様が引き立ったからだ。生活のために金持ちの男に身を捧げるように見えたが、実際は遊びたかったのだろう

ジョーを生んだのは二十歳の時だからあまり遊んでいないから、夫に愛想を尽かした瞬間に堰を切ったように遊びたくなったのだ。実に分かりやすかった。

後に息子と再会した時のちょっと後悔している表情が絶品だった。

 

さて、この映画は少年ジョーの優しさに満ち溢れた物語だ。当事者でありながら両親を俯瞰しながら見ている。決してヤケを起こさない。両親を正しき道に戻そうとする神様の目線で捉えている。最後に3人で写真を撮る場面はグッときた。成長したジョーの目線は両親と同じ高さになっている。でも余計な動きはせず、真ん中に黙って座ることで二人に「もう一度、家族に」とメッセージを送っている。

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映画『ワイルドライフ』まとめ 一言で言うと!

真実が所在を見失ったら、子ども聞け!

子どもは親の心を一番知っている。正しいことも間違ったことも子どもは見ている。夫婦ケンカをする前に子どもの顔を見ろ、子どもの声を聞け!

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映画『ワイルドライフ』の作品情報

映画.comより一部引用

監督
ポール・ダノ
『スイス・アーミー・マン』(17)『グランドフィナーレ』(16)『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』(15)『プリズナーズ』(14)『それでも夜は明ける』(14)

製作

アンドリュー・ダンカン
アレックス・サックス
ポール・ダノ
オーレン・ムーバーマン
アン・ロアク
ジェイク・ギレンホール
リバ・マーカー
製作総指揮
ゾーイ・カザン
テッド・デイカー
エディ・ベイスマン
ベス・ウェザーマン
原作
リチャード・フォード
脚本
ポール・ダノ
ゾーイ・カザン
撮影
ディエゴ・ガルシア
美術
アキン・マッケンジー
衣装
アマンダ・フォード
編集
マシュー・ハンナム
ルイーズ・フォード
音楽
デビッド・ラング
音楽監修
スーザン・ジェイコブス
キャスト
キャリー・マリガン (ジャネット)
『未来を花束にして』(17)『ナショナル・シアター・ライヴ 2015 「スカイライト」』(15)『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(14)『華麗なるギャツビー』(13)『ドライヴ』(12)『わたしを離さないで』(11)『プライドと偏見』(06)

ジェイク・ギレンホール(ジェリー)
『世界にひとつのロマンティック』(19)『ゴールデン・リバー』(19)『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』(19)『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』(18)『ノクターナル・アニマルズ』(17)『ブロークバック・マウンテン』(06)

エド・オクセンボールド(ジョー)

ビル・キャンプ
作品データ
原題 Wildlife
製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 キノフィルムズ
上映時間 105分
映倫区分 PG12