映画『ビューティフル・ボーイ』実話、ネタバレ、感想、評価。ティモシー・シャラメが美しい。

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Beautiful Boy ビューティフル・ボーイ
映画『ビューティフル・ボーイ』公式サイトです。大ヒット公開中!今、世界が最も期待する俳優ティモシー・シャラメの美しすぎる最新作

『ビューティフル・ボーイ』(120//2018

原題『Beautiful Boy』

本作も含め近年、ドラッグに関する映画の公開が相次ぐ アメリカで何が起きているのか

シャラメとカレルが親子で共演すること自体が贅沢の極みだ

ティモシー・シャラメがとにかくカッコ良い、いや美しいと感じた。前作はルカ・グァダニーノ監督の『君の名前で僕を呼んで』での演技が衝撃的だった(ルカ・グァダニーノは『サスペリア』で世界に衝撃を与えた)ホモセクシャルな役柄を演じきった。父親役のスティーヴ・カレルも見逃すことはできない。『バイス』ではラムズフェルドを見事に演じていたし、『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』でのなりきり演技には恐れ入った。ハリウッドきってのカメレオン俳優と言える。この二人が親子を演じるのだから期待するのも当然だ。

ちょっとおかしいアメリカの社会構造

この映画観て、アメリカと言う国は本当におかしな国だと痛感した。ドラッグがこれだけ社会問題になっているのに日常の会話で普通にドラッグの話題が出るあたりの感覚がわからない。ティモシー演じるニックとカレル演じるデビット親子はマリファナを回し飲みする。しかもデビットは若い頃、ほとんどのドラッグは経験したと息子に嘯く。思い出すのはホイットニー・ヒューストンだ。彼女の映画『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー』で、彼女が初めてドラッグをやったのは兄弟とだった。そこから奈落の底にハマっていったのだ。この兄弟、親子でドラッグをやってしまう感覚がわからないのだ。これもアメリカ流子育てなのか。

ドラッグビジネスは巨大すぎて潰せないのだろうか

いや違うだろう。社会構造がおかしいのだろうか。ドラッグを売る人、やる人、治す人の役割ができている。ビジネスとしての社会構造が成り立っている。どれか一つでも無くなると困る人がいるのだろう。売人はもちろん悪い、やる人も悪い、でもドラッグ患者を更生する施設の高額さにも驚かされるが、一度ドラック依存になると何度も入所すると言うから相当なお金が流れている。何とか対策はないのだろうか。いやそれだけドラックは恐ろしいということだ。

ドラッグに一度でも手を出したら、地獄の底まで落ちると知っているのに

日本で育っていても子供の頃からドラッグは恐ろしいと教えられ生きてきた。アメリカはもっと子供に教育しているはずなのに、ドラッグ依存者が多い。一度やると止めることができないという。ちなみにマリファナは何となくわかるが、覚醒剤、ヘロイン、麻薬、コカインの違いは全くわからない。この映画のニックは全部をやっている。そして最悪と言われるクリスタル・メスにのめり込む。これにハマると抜け出せないらしい。ここで今一度振り返ってみる。最初の1歩がマリファナだったのだ。そこが入り口となり、コカインヘロイン、そしてクリスタル・メスへと進んでいったのだ。もう後戻りができない。恐ろしい本当に恐ろしい。

再犯を繰り返すから更生施設でも復活は難しいと言うことか

更生施設で治療を試みるが一回で回復するのは難しい。何度も何度も挫折し繰り返す。意思が弱いと決めつけがちだが、違うと思う。もう病気なのだ。意志では制御できないくらい脳がいかれてしまっているのだ。

父親と息子の本当の絆を探す物語だ

この映画は父親と息子の戦いの映画だ。何と戦っているのか、それはドラッグと思いがちだが、実はこの親子は上部だけの絆だったのではないだろうか。幼少期に両親が離婚し父親に引き取られた。その後、父親は再婚し新しい母親は弟と妹を産む。その辺りに原因があるような気がする。もちろん新しい母親は優しい。父親も気を使ってくれる。でも何かが足りない、満たされない何かが、、、。その隙間にマリファナが入り込んできたのだ。その隙間を埋めておけばこんな悲劇にならなかった気がする。

時には突き放すことも大切だ

父親は何度も何度も息子を助けるが、やがて不可能とわかる。どうしても埋められないのだ。優しくするあまり、息子は甘える。そして突き放す。すると今までとは違う親子関係が出来始めたのだ。ここだ。ここからようやく本当の親子の絆が作られていくのだ。

人生の選択肢は自分が持っているのだ 幸運か不運かは自分で決める

映画にもあったが選択するのは自分なのである。自分が選んだ人生なのだ。薬物を止めるのも自分である。続けるのも自分である。でも自分だけが傷つくのではない。家族も傷つき相当な相当なお金を負担することになる。ドラッグをやると多幸感が得られるというが、決して幸せな結果にならない。もう悪の権化だ。

ドラッグは嘘つきの始まり 嘘つきは泥棒の始まり 泥棒は…始まり

以下、映画の中で気になった箇所をあげてみる。「くだらない現実から解き放たれる」「狂気に惹かれる」「久しぶりに楽しみたい」などは美辞麗句にも聞こえる。上手く言えないが、ドラック依存になると嘘つきになるような気がする。ニックもそうであった。バレない工作もするし、お金をチョロまかしたりする。ドラッグをやっていると言う後ろめたさからか、平静を務めるあまり態度も尊大になるみたいだ。しかも恋人や夫婦でやると変な連帯感が生まれ更に深み落ち込み這い上がれない。そうなったら地獄だ。

アメリカは自由な国だが、このドラッグ問題については不自由にしても良い気がする。それで思い出したが、マリファナ解禁はこれらのドラッグが蔓延するのを防ぐための方策だったのだろうか。

以下、これもドラッグに関する映画。クラプトン。

『エリック・クラプトン~12小節の人生~』(135分/英/2017)
原題 『Eric Clapton: Life in 12 Bars』 クラプトンは身をもって自らの恥部を公表することで薬物やアルコールの危険性を訴えているのかもしれない。この映画を観れば絶対にドラッグやアル...

映画のことなら映画.comより引用

スタッフ
監督 フェリックス・バン・ヒュルーニンゲン
製作 ブラッド・ピット デデ・ガードナー ジェレミー・クライナー
製作総指揮 ナン・モラレス サラ・エスバーグ
原作 デビッド・シェフ ニック・シェフ
脚本 ルーク・デイビス フェリックス・バン・ヒュルーニンゲン
撮影 ルーベン・インペンス
美術 イーサン・トーマン
衣装 エマ・ポッター
編集 ニコ・ルーネン
音楽監修 ゲイブ・ヒルファー

キャスト
スティーブ・カレルデヴィッド・シェフ
ティモシー・シャラメニック・シェフ
モーラ・ティアニーカレン・バーバー
エイミー・ライアンヴィッキー・シェフ
ケイトリン・デバーローレン

作品データ
原題 Beautiful Boy
製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 ファントム・フィルム
上映時間 120分
映倫区分 R15+