世界の歌姫『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー〜』名曲と映画は永遠だけど悲しい人生だ

2019年製作
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映画『ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー』公式サイト
世界を熱狂させたアメリカ・ポップシーン史上最高の歌姫ホイットニー・ヒューストン。その知られざる素顔に迫る珠玉のドキュメンタリー。1/4(金)公開!映画『ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー』公式サイト。

『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー〜』(120分/英/2018)

原題 『Whitney』

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ホイットニー・ヒューストンを死に追い込んだのは誰だろうか?彼女の心の中の“悪魔”が終生苦しめた。悪魔がいなければドラッグをやっていなかったのではないか。

幼児虐待、性的虐待を受けた傷。誰にも相談できなかった理由が痛い。

 私は映画を見ると大抵その日に原稿を仕上げるのが習慣となっている。だけど一昨日見たホイットニー・ヒューストンのドキュメンタリー映画『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー』の原稿は書くことができなかった。悲しかった。打ちのめされたような気持ちになり、私自身も失意に陥ってしまったのだ。なぜ、アーチストドラッグ漬けのなるのだろうか、全く理解できないのだ。そのせいで昨晩は良く眠ることができなかった。

 今日私はサリンジャーを扱った映画『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』を観た。映画を観る際、私は映画に集中するので他の事は一切考えない(日常から抜け出せる良さが映画にある)映画の中へ入っていく。でも今日サリンジャーを観ていた時に不意に昨日のホイットニー・ヒューストンのことが頭を過ぎった。彼女の言っている“心の悪魔”のことがわかったのだ。彼女は幼少の頃から心の中に悪魔が宿ったのだ。それを引きずったまま大人になって、その呪縛から逃れられなかったのだ。大きな心のトラウマとなっている。幼少期の虐待、それも性的虐待に遭っていた事実がショックだった。その事実は終生、彼女を苦しめた。それもそのはずだ、虐待をした相手が女性でしかも有名人のディーディー・ワーウイックだったとは、、、。人には言えないはずだ。彼女が悪魔だったのだ。

名作を生み出すアーチストすべてがドラッグまみれのクズ、カスだとは思いたくない

 私は彼女の映画を観る前も観た後も、音楽系のアーチストと言うのはドラック、アルコール漬けで本当に格好悪い、情けないと感じていた。いくら名作を残しても尊敬できないのだ。クラプトンの『エリック・クラプトン 12小節の人生』もチェット・ベイカーの『ブルーに生まれついて BORN TO BE BLUE』もフレディーの『ボヘミアン・ラプソディ』もほとんどがドラッグと酒にまみれている(ニルバナのカート・コバーンの『ラストデイズ』はひょっと違うが)

 兎にも角にもドラックをやって名作が生まれ、それが賞賛されればオッケーと言うような風潮に私は同調したくないのだ。だからホイットニーがドラッグ漬けになったのは作品のため、観客へのパフォーマンス向上のためだ、と主張されても許せないところがあるのだ。だが彼女は違った。もちろん育った環境はアーチストが周りにいたからドラックに行くのも不思議ではなかった(そんな環境自体が異常だけど)初めてのマリファナ16歳だと言う。しかも兄弟に勧められて。日本では考えられない。はっきり言うが兄弟はみんなクズばかりだ。彼女が有名になると彼女の周りを囲んでお金をむしりとっていく。仕事らしい仕事もしない。いや出来ない。タカる。のが仕事だ。ツアーに同行し日本にも来た際もドラッグを手に入れて楽しんだそうだ。それを聞いて本当に驚いた。この日本で?嘘でしょ?付き合う男もカスばかりだ。知性教養がない。ボビー・ブラウンなどは本当に素行が悪い。品格がない。そういった連中の餌食になったホイットニーが本当に可哀想で胸が軋んだ。

知性教養を付けることは身を守る手段だ。真の知識教養者はお金の使い方を知っている。

 やはり知性教養を持った人間を周りにおかないと人生が狂ってしまうのだと痛感した。私が言う知性教養とは博学とかそういうことではない。お金の使い方をちゃんと知っている人、そういう人が知性教養がある人だと思う。あれだけ稼いでいたのにホイットニーは常に金欠状態になった。親姉妹、親戚に渡す。そしてドラッグに数億円使ったそうだ。お金が無いばかりか、実の父(この人もクズだ)に訴訟を起こされ100億円請求される。信じられない。もう頭がおかしくなってもしょうががないだろう。死にたくなるのも当然だ。

 色んなことがあった。何が彼女を追い詰めたかは言及できないが、幼児体験は鮮烈に記憶されている。それが幼児虐待、性的虐待だ。きっと彼女の心の闇、心の悪魔がそこにずっと住んでいたのだろう。幼少の頃、親に怒鳴られ続けた子供は大人になるとやはり同じことをするらしい。しかも鬱になる確率が高いと言う。また体罰を受けた子供は自らを傷つけてしまう可能性があると言う。ホイットニーの心の悪魔はずっと彼女に何かを囁き続けていたのだろう。それから逃げようとドラッグやアルコールに行ってしまったのか。もしそうなら悲しい。歌を歌い続けることで救われなかったのだろうか。ああ、また大きな溜め息をついてしまう自分がいる。

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映画のことなら映画.comより引用

スタッフ

監督 ケビン・マクドナルド

製作
サイモン・チン
ジョナサン・チン
リサ・アースパマー

製作総指揮
ニコール・デビッド
パット・ヒューストン
ウィル・クラーク
アンディ・メイソン
マイク・ルナゴール
ザンヌ・ディバイン
ローザンヌ・コーレンバーグ
ジョー・パトリック

撮影
ネルソン・ヒューム
編集
サム・ライス=エドワーズ

キャスト
ホイットニー・ヒューストン
シシー・ヒューストン
エレン・ホワイト
メアリー・ジョーンズ
パット・ヒューストン
ボビー・ブラウン
クライブ・デイビス
ジョン・ヒューストン
ケビン・コスナー
ケニー・ベイビーフェイス・エドモンズ

原題
Whitney
製作年
2018
製作国
イギリス
配給
ポニーキャニオン、STAR CHANNEL MOVIES
上映時間
120
映倫区分

G

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