映画『私の知らないわたしの素顔』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
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『私の知らないわたしの素顔』(101分/R15+/フランス/2019)
原題『Celle que vous croyez』
【監督】
サフィ・ネブー
【製作】
ミシェル・サン=ジャン
【出演】
ジュリエット・ビノシュ
ニコール・ガルシア
フランソワ・シビル
ギョーム・グイ
映画『私の知らないわたしの素顔』のオススメ度は?
星3つ半です
ビノシュを観ましょう
現在56歳です
このフェロモンは犯罪です
若い男も夢中になるでしょう
ちょっとイタイ女性を演じてますが
とても文学的な映画です
映画『私の知らないわたしの素顔』の作品情報・概要
フランス映画。恋愛サスペンス。原作はカミーユ・ロランス。監督はサフィ・ネブー。主演にフランスの大女優ジュリエット・ビノシュを迎えている。パリの高層マンションで二人の子どもと暮らす美しい大学教授が若い男にフラれて、SNSに没頭し、恋に落ちていく。映画の展開はサスペンス色を抑えながらも突然、事実が明らかになる。しかし再び迷宮へと導いていく。フランス映画独特の表現を継承している秀作である。
映画『私の知らないわたしの素顔』のあらすじ・ネタバレ
パリの高層マンションで二人の子どもと暮らすクレールは大学教授だ。仕事も収入も安定している。しかも若い恋人もいる。しかし若い恋人に捨てられたことでSNSへハマっていく。年齢をごまかし、偽名を使い元恋人へ近寄る。そして元恋人のルームメイトに友だち申請をする。そこから復縁を画策するが、実際はルームメイトのアレックスに夢中になっていく。禁断の愛、いや成就しない恋愛の行き着く先はどこか、、、、。
映画『私の知らないわたしの素顔』の感想・評価・内容・結末
ジュリエット・ビノシュって本当にすごい女優です。それが第一の感想になります。まずビノシュは1964年生まれです。56歳です。それでこの美しさです。しかも映画の中でのラブシーンではしっかりと脱いでいます。見事なプロポーションです。エロティックな演技です。これだと若い男は夢中になってしまうでしょう。妖艶なのです。ツボを心得ています。フランス人は何歳になっても配偶者とは別に恋人を持つと言われています。なんでも女性は若い時には年上の男性と付き合うことで、女の生き方を学ぶそうです。そして年をとったら今度は若い男と付き合うそうです。そして今度は若い男を育てるのがフランスの恋の流儀だそうです。何とも羨ましい限りです。
このジュリエット・ビノシュの狂気を観てください
さて、大学教授のクレール・ミヨー(ジュリエット・ビノシュ)は仕事も収入も安定していますし、二人の子どもと暮らしています。一見、勝ち組のように見えます。でも心には満たされない何かがあるのです。ひとえに“性欲”があると思います。若い男リュド(ギョーム・グイ)と付き合っていますが、フラれてしまいます。でもリュドのことが忘れられません。リュドのフェイスブックを見ます。そしてリュドのルームメイトのアレックス(フランソワ・シビル) に近寄ることを思いつきます。フェイスブックにクララという偽名でログインして友だち申請をします。24歳の女性として。ここまではリュドとの復縁が目的でしたが、アレックスとのチャットのやり取りにはまっていき、恋に落ちてしまうのです。
今までSNSというバーチャルな世界とは関わりがなかったクレールは即さま展開されるやり取りに快感を覚え、われを忘れるように深みにハマってしまうのです。しかし所詮はSNS。アレックスから「会いたい」という申し込みには答えられません。偽名、年齢詐称、さらにリュドの元彼女だからです。クレールはアレックスに別れを告げます。しばらくしてリュドと再会します。さりげなくルームメイトのアレックスについて聞くと「自殺した」と言われました。原因は「SNSで知り合った女にフラれたからだ」と言われショックを受けます。
カトリーヌ・ドヌーブとジュリエット・ビノシュが母娘で共演の贅沢
物語はここから急展開していきます。最初はよくあるSNSを通じた年齢差カップルの恋物語でバーチャルな世界で行われると想像していましたが、実はクレール自身が精神的には破綻していることが少しずつわかってきます。サスペンス色も一気に強くなっていきます。クレールが夫と離婚した原因は姪っ子のカティアと夫が恋に落ちてしまったからですl。これはショックでしょう。そのこともあってフェイスブックの写真はカティアを使っています。ちょっとした復讐もあるのです。そして自虐的になるのです。
実は映画はクレールが書いた小説の世界を描いていたことが明らかになります。展開が二転三転するのです。それに気がつくとこの映画の文学的な高さにうなるしかありません。実際はアレックスは生きています。小説の中で殺しています。そして小説の中のクレールは深い失望と後悔に悩まされているのです。ここにこの映画の凄みがあります。自分が加害者なのに被害者ぶる、あるいは被害者ぶることで人からの同情を得るのです。まさにSNSの承認欲求そのものです。この構成と仕込み方がとてもフランス文学らしいです。
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そしてそして、精神科医のカトリーヌ・ボーマン医師(ニコール・ガルシア)がクレールに告げます。「アレックスは生きている」それを聞いたクレールはホット胸を撫で下ろします。でも知っていたと思います。それからすぐにアレックスの電話をかけます。映画はそこで終わります。最後の電話の場面はゾッとさせました。この電話によって二人は会うでしょう。そして本当の地獄の恋愛が始まるような気がするのです。
とてもスリリングな映画でした。
映画『私の知らないわたしの素顔』のキャストについて
クレール・ミヨー(ジュリエット・ビノシュ)
50歳で文学系の大学教授です。離婚歴ありです。子ども二人と暮らしています。収入の多いです。年下の男と恋愛していましたがフラれました。もうジュリエット・ビノシュの美しさにクラクラです。フランスを代表する大女優です。世界三大映画祭カンヌ・ベネチア・ベルリンで女優賞を獲得しています。芸術系の映画に出演しています。しかも濡場を演じるのが上手いです。1964年生まれですから56歳です。脱いでます。見事なプロポーションを披露しています。圧巻です。
カトリーヌ・ボーマン医師(ニコール・ガルシア)
精神科医です。こちらもフランスを代表する女優で監督もやっています。本作では精神科医の役ですが、とても説得力のある演技でした。患者を見つめる目が鋭いのです。
アレックス(フランソワ・シビル)
クレールの新しい恋人です。カメラマンです。翻弄されます。気が狂ってしまいます。フランソワ・シビルはとにかくハンサムですね。しかもセクシーです。こんなカメラマンがいたら誰でも恋に落ちるでしょう。演技的にはしっとりとした感じです。ちょっと女々しさが目立ちました。将来に期待できます。
リュド(ギョーム・グイ)
クレールの元恋人で建築家。クレールを捨てます。ギョーム・グイはワイルド感満載でとても気持ちのいい演技だったと思います。「まあ、やることやったからバイバイ」って感じでした。
まとめ 映画『私の知らないわたしの素顔』一言で言うと!
「人生で一番輝いているのは恋をしている季節」
わたしもかれこれ数十年、胸がときめく恋はしていません。もうこの先もないかもしれません。ですからビノシュの美しさを見てため息が出てしまいました。わたしの10代の頃の恋は激しかったと思いますが、まったく思い出せません。顔も思い出せません。年ですね。
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映画『ほしのこえ』
映画『COLD WAR あの歌、2つの心』
映画『リヴァプール、最後の恋』
映画『私の知らないわたしの素顔』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
サフィ・ネブー
製作
ミシェル・サン=ジャン
原作
カミーユ・ロランス
脚本
サフィ・ネブー ジュリー・ペール
撮影
ジル・ポルト
美術
シリル・ゴメズ=マチュー
衣装
アレクサンドラ・シャルル
編集
ステファヌ・ペレイラ
音楽
イブラヒム・マルーフ
クレール・ミヨー(ジュリエット・ビノシュ)
カトリーヌ・ボーマン医師(ニコール・ガルシア)
アレックス(フランソワ・シビル)
リュド(ギョーム・グイ)
ジル(シャルル・ベルリング)
クロード・ペロン
カティア(マリー=アンジュ・カスタ)
2019年製作/101分/R15+/フランス
原題:Celle que vous croyez
配給:クレストインターナショナル