映画『サイコ (1960年の映画)』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『サイコ (1960年の映画)』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
映画『サイコ (1960年の映画)』
(109分/アメリカ/1960)
原題『Psycho』
【監督】
アルフレッド・ヒッチコック
【脚本】
ジョセフ・ステファノ
【製作】
アルフレッド・ヒッチコック
【音楽】
バーナード・ハーマン
【出演】
アンソニー・パーキンス
ベラ・マイルズ
ジョン・ギャビン
マーティン・バルサム
ジョン・マッキンタイア
サイモン・オークランド
ジャネット・リー
映画『サイコ(1960年の映画)』NHK BSプレミアム放送 2021年5月12日(水)午後1時00分〜2時50分
5月12日(水)午後1時00分〜2時50分
アルフレッド・ヒッチコック
もはや語るまでもありません。
「サスペンス映画の神様」です。
ヒッチコックがいたからこそ、現代の映画があると言って過言ないです。
人は見かけではわかりません
何度観てもわかっているのに「怖い」です。
映画『サイコ (1960年の映画)』のオススメ度は?
星4つです
面白いです
引き込まれます
ゾクゾクします
最後はスッキリします
人は見かけに寄らない
映画『サイコ (1960年の映画)』の作品情報・概要
『サイコ』原題『Psycho』1960年に製作されたアメリカ合衆国の映画。アルフレッド・ヒッチコック監督作品。脚本はジョセフ・ステファノ。サイコ・スリラー系のサスペンス映画の代表的な作品。音楽のバーナード・ハーマンの旋律が冴え渡っている。作家ロバート・ブロックがエド・ゲインの犯罪にヒントを得て執筆した小説『サイコ』が原作。企画にパラマウントが難色を示したためヒッチコックが自己資金で製作。公開されるや全世界で大ヒット。ヒッチコックは破産を免れた。妻・アルマの貢献が高いと言われている。本作の製作工程をのちに映画化した『ヒッチコック』(Hitchcock)もある。
新しい恐怖映画の才能が登場しました
映画『サイコ (1960年の映画)』のあらすじ・ネタバレ
不動産会社勤務のマリオン・クレイン(ジャネット・リー)は恋人サム・ルーミス(ジョン・ギャビン) と結婚したいが成就できずイライラしている。会社で預かったお金を持ち逃げして一路カルフォルニアのサムの元へ車を走らせる。途中、宿泊で立ち寄ったベイツ・モーテルのハンサムな青年ノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス) と話すことになる。一緒に食事とするが「なんとなく違和感」を覚え部屋に戻る。それからシャワーを浴びるが、、、、
映画『サイコ (1960年の映画)』の感想・内容
もうヒッチコックと言ったらサスペンス映画の巨匠として世界中のフィルムメーカーの多大な影響を与えた映画監督です。
「ヒッチコックを知らずして映画は語れない」と言われるほどです。
ヒッチコックの映画製作は脚本・演出・撮影・編集・音楽の全てにおいて後世に影響を与えています。多くのヒッチコック研究本が示すように特殊撮影技術は現在でも有効的です。
本映画『サイコ (1960年の映画)』は間違いなくヒッチコック最大のヒット作となっています。
出来ることなら本映画と合わせて『ヒッチコック』(Hitchcock)を観るとより一層ヒッチコックの映画の虜になると思います。
近年最も恐ろしかった映画作品
さて、物語ですが単にクライムサスペンスだけの内容ではありません。一人の青年が次々と殺人を犯して行きます。
一見“サイコパス”な人物を誇張した映画と思われますが、改めて鑑賞するとそこには“毒親問題”“性同一性問題”“自己愛性パーソナリティー”“解離性同一性障害”など、現代社会が抱える諸問題を内包していることがわかります。
当時はそのような言葉があったかはわかりません。サイコパスという言葉も1966年から1974年にかけて多発した猟奇的殺人の『ゾディアック事件』から知られるようになりました。
でも本映画『サイコ (1960年の映画)』は1960年公開映画です。
クリント・イーストウッドもサイコパスを扱っています
もちろん、ヒッチコックは以前から人間の猟奇的・変質的な趣向を描く映画を撮っていますが、後世になってヒッチコックの洞察力、先見性の高さに驚かされる結果につながっています。
映画監督を生業にしている人物には正直言って「変人が多い」です。
もちろんヒッチコックも変人ですが、『ヒッチコック』(Hitchcock)を観るとごく普通の私生活だとわかります。
妻であるアルマさんと生涯を共にする愛妻家ぶりが印象でした。
サイコパスと言ったらテッド・バンディです
映画『サイコ (1960年の映画)』の評価・結末
さて、映画ですが、今観てもドキドキさせられます。
やっぱり白黒撮影だった当時は一カットごとの照明が素晴らしく力強さが伝わってきます。演出も予期せぬ“ジャンプショット”があったりとハラハラさせます。さらに編集は妻であるアルマさんの影響も強く圧巻です。
そして、何と言っても音楽・効果音が素晴らしいですね。音楽はバーナード・ハーマンです。
不安・恐怖・絶望へと導く旋律がたまりません。
この音楽の使い方も後世の映画製作に多大な影響を与えています。
ドイツにもテッド・バンディがいました
主演のノーマン・ベイツを演じたアンソニー・パーキンスは一見、どこにでもいる好青年です。とてもハンサムです。
しかしマリオン・クレイン(ジャネット・リー)はノーマンと話してすぐに“違和感”を覚えます。
「なんかおかしい」という表情が実に素晴らしいです。
さらにノーマンを訪ねてきたマリオンの姉のライラ・クレイン(ヴェラ・マイルズ)と私立探偵のミルトン・アーボガスト(マーティン・バルサム)に対しての不審な問答ぶりを観ていると、こちらまで恐怖を覚えます。
まさにアンソニー・パーキンスの演技の賜物でしょう。
キューブリックが描く恐怖は圧巻です
映画の結末もスッキリします。
犯人は誰で、どうしてこう言った犯罪が起きたのか等の背景を精神科医によって語らせています。
これも素晴らしい演出だと思います。
医者というだけで観ているわたしたちに「説得力と安心感」を与えます。でも同時にこのような病気がある恐ろしさも伝えています。
最後のノーマン・ベイツを演じたアンソニー・パーキンスにキャメラがゆっくりと近寄る際、なにやら呟いて終わります。
最後のダメ押しです。ヒッチコックはトップカットかあらあ最後まで観客を楽しませる工夫を施しているのには今でも驚かされます。
*ヒッチコックは自身の作品のどこかしらに出演しており、それを探すのがファンの恒例となっています。
*本映画の企画はパラマウントに通らず、ヒッチコックの自己資金で製作されたそうです。財産すべてを投げ出して取り組んだそうです。結果はヒッチコック作品最大のヒットとなりました。
映画『サイコ (1960年の映画)』のキャストについて
ノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)
母親思いの好青年。ハンサムで人当たりも良い。アンソニー・パーキンスは本当に綺麗な顔をしています。このような人物は誰からも好かれる印象を持ちます。でも話をするとどこか“違和感”を覚えます。それが恐怖へと繋がります。非常に素晴らしい演技だと思います。
マリオン・クレイン(ジャネット・リー)
不動産会社勤務。サム・ルーミス(ジョン・ギャビン) との成就しない遠距離恋愛に疲れています。お客から預かったお金を銀行に入れず持ち逃げします。映画序盤で殺されますが、印象に残る演技でした。何と言っても顔のアップでしょう。これほどの美人が大アップの絶叫は当時としては画期的だったそうです。死にっぷりが良かったです。
ライラ・クレイン(ベラ・マイルズ)
マリオン姉です。妹が心配で探しています。ノーマンの母親を見つける場面はハラハラしました。ベラ・マイルズはお客の目線で描かれていました。彼女の目線や動きはわたしたちそのものです。良かったです。
サム・ルーミス(ジョン・ギャビン)
マリオンの恋人。離婚歴あり。養育費も払っている。金物店経営。優柔不断。マリオンと真剣交際をしているのか不明。金銭的にもマリオンに頼っている。当初、警察はサムが絡んでいると睨みます。その辺りはもっと絡んで欲しかったです。演技は普通です。
ミルトン・アーボガスト(私立探偵)(マーティン・バルサム)
ノーマンに殺されます。殺され方が秀逸でした。階段から落下する場面は映画史に残ります。
まとめ 映画『サイコ (1960年の映画)』一言で言うと!
「恐怖は突然やってくる」
まったく普通の日常生活を営んでいるわたしたちには無関係と思わせる映画ですが、ある日「恐怖のどん底」に落とされないとは言い切れません。特に「あの人は本当に良い人だね」と思わせる人が意外や意外、とても癖の強い人であったとか多分にあります。ここまでは行きませんが「あの人は面倒臭いわ」ってよくあります。人は一見しただけではわかりません。いくつもの顔を持っている人はそこら中にいます。
合わせて観たい映画
【ホラー・サスペンス映画オススメ】
映画『ミッドサマー』
フェスティバル・スリラーを開拓したアリ・アスター監督作品
映画『IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』
青春ホラー映画の金字塔
映画『ナイチンゲール』
気分が悪くなるほど悲惨は映画です
映画『ダーティーハリー』
ゾディアック事件をモチーフに、、、
映画『テッド・バンディ』
このテッド・バンディがいたからサイコパス映画が生まれてのかも、、
映画『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』
ドイツにもサイコパスはいます
映画『シャイニング』
やはりキューブリック描くと100倍の怖さです
映画『ジョーカー』
こんなに真面目で努力しているのに、、、
映画『サイコ (1960年の映画)』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
アルフレッド・ヒッチコック
脚本
ジョセフ・ステファノ
原作
ロバート・ブロック
撮影
ジョン・L・ラッセル
美術
ジョセフ・ハーレイ ロバート・クラットワージー ジョージ・マイロ ソウル・バス
音楽
バーナード・ハーマン
編集
ジョージ・トマシーニ
助監督
ヒルトン・A・グリーン
タイトルバック・絵コンテ
ソウル・バス
Norman_Bates(アンソニー・パーキンス)
Lila_Crane(ベラ・マイルズ)
Sam_Loomis(ジョン・ギャビン)
Milton_Arbogast(マーティン・バルサム)
Sheriff_Chabers(ジョン・マッキンタイア)
Dr._Richmond(サイモン・オークランド)
Marion_Crane(ジャネット・リー)
1960年製作/109分/アメリカ
原題:Psycho
配給:パラマウント