映画『カツベン!』ネタバレ・あらすじ・結末。周防正行&成田凌主演。活動弁士へ愛を込めて。大正時代へGO。日本映画の原点。

映画『カツベン!』ネタバレ・あらすじ・結末。周防正行&成田凌主演。活動弁士へ愛を込めて。大正時代へGO。日本映画の原点。2019年公開

映画『カツベン!』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。

映画『カツベン!』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。

YouTubeで予告映像もご覧ください。

周防正行監督最新作 映画『カツベン!』公式サイト
周防正行監督最新作 映画『カツベン!』公式サイト 12月13日ロードショー
映画『カツベン!』特別映像:成田凌、活動弁士への道

『カツベン!』(127分/G/日本/2019

【監督】
周防正行
【製作】
村松秀信 木下直哉 亀山慶二
【出演】
成田凌
黒島結菜
永瀬正敏
高良健吾
竹野内豊

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映画『カツベン!』のオススメ度は?

4.0

4

面白いです

映画好きにはたまりません

大正ロマンです

成田凌くんが素晴らしい

映画『カツベン!』の作品概要

『カツベン!』は、20191213日公開の日本映画[。周防正行監督作品。主演は成田凌。大正時代、映画は活動写真と呼ばれていた。映画の上映に合わせて解説を入れる弁士たちの腕によって興業の成否が問われていた。周防監督が当時の世相、風俗を再現して挑んだ作品。

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映画『カツベン!』のあらすじ・ネタバレ

活動弁士と活動写真の役者に憧れる少年と少女。甘いキャラメルの味が活動写真の思い出。成長いた二人は駆け出しでありながら夢の入り口に立っていた。少年は独自に勉強して弁士を名乗るが詐欺まがいの興業に付き合っていた。少女は新人ながら女優として活動したいた、ある日、二人は再会する。それぞれの夢と希望に向かって羽ばたこうとするが、、、。

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映画『カツベン!』の感想・評価・内容・結末

周防監督の凄みが出ている映画

周防監督の凄みを改めて痛感しました。

周防監督は本当に映画を愛しているのが如実にわかりました。

素晴らしい作品です。周防監督は毎年撮るという量産型の監督ではありません。

『それでもボクはやってない』などの社会的なテーマから『舞妓はレディ』といったエンタメ系の作品まできっちりと撮る稀有な監督です。

本映画も娯楽色を醸しながらも映画が活動写真と呼ばれていた100年前のノスタルジックな雰囲気を醸す芸術映画として世に送り出した名作だと思います。

庶民にとっての活動写真とは

冒頭からすごいです。

白黒です。

活動写真の撮影光景を再現しています。

当時、音はアフレコです。

光量が足りなくて太陽待ちなどは何だかほっこりしてしまう場面です。

活動写真の撮影が行われる場所ではあのようにたくさんの見物人がいたのには驚きます。

庶民にとっては写真機はとても高価であり、さらに活動写真を撮るシネマトグラフはもっと高価だったのでしょう。

それが劇場で流されることになるとは想像だにできなかったのではないでしょうか。

リュミエールのシネマトグラフ

ちなみに映画の発明はエジソンとリュミエール兄弟となっています。

ただ世界的に普及したのはリュミエールのシネマトグラフです。

映画の誕生は18951228日、フランスのパリです。

世界で初めて映画の興業が行われました。

本映画はそのより20年後くらいを舞台にしていると思われます。

活動弁士が華々しく活躍していますが、

時代の流れを嘆くのが山岡秋聲(永瀬正敏) です。

もうすぐトーキー時代が来るのです。

トーキーとは映画に音声が付く映画のことです。

山岡はかつて大人気だった活動弁士でしたが、酒浸りになっています。

落ちぶれいく背景には迫り来るトーキーの時代を感じます(実際、黒澤明の兄は活動弁士として活躍していたそうですが、トーキーの到来に絶望して自殺したそうです)

活動弁士が憧れの職業であった時代

さて、染谷俊太郎(成田凌)は幼少より山岡秋聲(永瀬正敏)に憧れて活動弁士になりますが、そんなに簡単に弁士にはなれません。

詐欺まがいのことをして日銭を稼いでいます。

そして警察に追われることになります。

逃げて逃げて、たどり着いた先が劇場。

そして幸運?にも弁士になります。

この展開が実にスマートでさすが周防監督と思いました。

それからが本当にドタバタの繰り返しで面白いのなんのって感じで話が進んでいきます。

裏切り、恋愛、逃亡、逮捕などの要素を入れながら結末へと誘う構成は本当にワクワクします。

当時の憧れの職業として活動弁士があって嬉しく思います。

周防監督の日本映画界へのメッセージ

ただ最後ですが、染谷が捕まって刑務所っていうオチは少し残念でした。

あのまま逃げて逃げてか、一度は木村忠義(竹野内豊)に捕まるが、染谷の才能を認め逃してあげるような人情味のある映画にして欲しかったです。

それが大正ロマン、大正映画なのではと感じてしまいました。

本映画を撮るにあたり周防監督は「活動弁士が映画監督にどのような影響を与えたかを考えて撮った」と答えています。

100年前の映画上映は欧米では映画上映と共に音楽の演奏がなされていました。

日本では独自の文化として活動弁士がいました。

つまりサイレント映画というサイレントはなかったのです。

ですから映画を撮影する監督は音楽隊や活動弁士をイメージして映画を作っていたということです。

映画の中にも出てきますが、二川文太郎(池松壮亮)が「僕の写真に君のような弁士は要らない」のようなことを言っています。

これが当時の監督の気持ちを吐露していると思います。

現在の映画はほとんどデジタル撮影で行われています。

100年後はこのデジタル技術を超えるような方法で映画が製作されているのかもしれません。

どんな未来があるのか想像での出来ませんが、令和ノスタルジーが良い結果になることを祈りたいです。

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映画『カツベン!』のキャストについて

染谷俊太郎(成田凌)

素晴らしい演技です。この人の懐の深さを改めて知りました。『チワワちゃん』『愛がなんだ』『さよならくちびる』人間失格 太宰治と3人の女たち』とずっと観てきました。どれも本当に素晴らしいです。そして本映画。この成田凌くんはどんな役でもこなしてしまうほどの才能を感じます。本映画で活弁士を見事に演じていますが、恐らく相当な努力を要したと思います。あの長セリフも大変ですが、抑揚を効かした喋りは一朝一夕では出来ないないでしょう。この映画の吸引力は間違いなく成田くんですね。

栗原梅子(沢井松子)(黒島結菜)

しっとりとした演技でした。大正時代の女性を演じるのはとても難しいと思います。明治と昭和の間というのは実は様々な出来事が起きていた複雑な時代です。大正モダニズムというムーブメントもありました。明治の封建的な時代から女性が自由に表現できる時代を迎えながら昭和と共に暗い戦争が忍び寄ってきます。その中で生きていく女性を表現することはなかなか大変だったと思います。特に活動写真の女優を目指すということは星をつかむような話です。

山岡秋聲(永瀬正敏)

落ちぶれてしまった活動弁士を演じていますが、もう少し活躍して欲しかったです。永瀬さんは日本の映画俳優として邦画界を牽引しています。『赤い雪』『ある船頭の話』での演技は絶品でした。『Vision』も。本映画はどちらかというと裏方的な役回りですが、活動写真が廃れていく様を悲観な思いを語る場面は自身の邦画における思いを重ねているようにも取れました。永瀬さんほど骨太に映画俳優として生きてきた人はいないです。素晴らしい映画俳優です。

茂木貴之(高良健吾)

高良さんの存在力も大きいです。高良さんはとてもハンサムです。近作は成田凌くんと同じく『人間失格 太宰治と3人の女たち』に出ていましたが、こちらも嫌な役柄を演じていました。好感を寄せる主人公に対して敢えて嫌われ者の役を好んで演じている気がします。目つきが良いですね。コミカルな動きも見逃せないです。今後の期待大です。

木村忠義(竹野内豊)

あっぱれです。もうベテラン俳優です。竹野内さんは二枚目の役が多かったですが、最近は三枚目の役がとても似合っています。本映画では刑事役でしたが、大正時代の何とも言えない間抜けな刑事を上手く演じていました。このハンサムな顔でコミカルな演技をすると好感を持ちます。ヒゲが似合っていました。

橘琴江(井上真央)

とっても良い役者さんです。本当に存在感があります。井上さんの顔は本当に美人です。そして大正美人そのものです。しかも演じるのはお金持ちの娘。性格に難あり。気が強く、意地悪な性格。これが非常にマッチングしているのです。こういうちょっと癖のあるキャラクターを演じさせたらこの人の右に出る若手はいないでしょう。

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まとめ 映画『カツベン!』一言で言うと!

「温故知新(過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらくこと)」

先人たちの教えや言い伝えを改めて学ぶことは大事だと感じました。常に新しいことが未来を作るのではなく、古い物や教えの中に未来に役に立つことヒントがあるかもしれません。こんな忙しい時代だからこそ、ゆっくりする時間を持ちたい。

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映画『カツベン!』の作品情報

映画.comより一部引用

スタッフ・キャスト
監督
周防正行
脚本
片島章三
監督補
片島章三
製作
村松秀信 木下直哉 亀山慶二 水野道訓 藤田浩幸 間宮登良松 宮崎伸夫 小形雄二
企画
桝井省志
エグゼクティスプロデューサー
佐々木基
プロデューサー
天野和人 土本貴生
アソシエイトプロデューサー
八木征志 堀川慎太郎
キャスティングブプロデューサー
福岡康裕
撮影
藤澤順一
照明
長田達也
美術
磯田典宏
装飾
平井浩一
録音
郡弘道
編集
菊池純一
音楽
周防義和
エンディング曲
奥田民生
記録
松澤一美
助監督
金田健
VFXスーパーバイザー
野口光一
タイトルデザイン
赤松陽構造
アシスタントプロデューサー
吉野圭一
プロデューサー補
島根淳
活動弁士監修
澤登翠
活動弁士指導
片岡一郎 坂本頼光
染谷俊太郎(成田凌)
栗原梅子(沢井松子)(黒島結菜)
山岡秋聲(永瀬正敏)
茂木貴之(高良健吾)
安田虎夫(音尾琢真)
定夫(徳井優)
金造(田口浩正)
耕吉(正名僕蔵)
浜本祐介(成河)
内藤四郎(森田甘路)
梅子の母親(酒井美紀)
シャーロット・ケイト・フォックス
上白石萌音
城田優
草刈民代
牧野省三(山本耕史)
二川文太郎(池松壮亮)
青木富夫(竹中直人)
青木豊子(渡辺えり)
橘琴江(井上真央)
橘重蔵(小日向文世)
木村忠義(竹野内豊)
2019年製作/127分/G/日本
配給:東映