映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
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『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
(105分/G/イギリス/2011)
原題『The Iron Lady』
【監督】
フィリダ・ロイド
【脚本】
アビ・モーガン
【製作】
ダミアン・ジョーンズ
【出演】
メリル・ストリープ
ハリー・ロイド
ジム・ブロードベント
アンソニー・ヘッド
リチャード・E・グラント
ロジャー・アラム
スーザン・ブラウン
オリビア・コールマン
ニック・ダニング
ジュリアン・ワダム
アレクサンドラ・ローチ
【HPサイト】
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』IMDbサイト
【予告映像】
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』トレーラー
- 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』NHK BSプレミアム放送 7月27日(月)午後1時00分〜2時46分
- 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のオススメ度は?
- 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の作品情報・概要
- 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の感想・内容
- 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の結末・評価
- 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のキャストについて
- まとめ 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』一言で言うと!
- 『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
- 合わせて観たい映画
- 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の作品情報
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』NHK BSプレミアム放送 7月27日(月)午後1時00分〜2時46分
7月27日(月)午後1時00分〜2時46分
すごい女性がいました。通称“鉄の女”です。
全世界の指導者と対等に渡り合いました。一切の妥協は許しませんでした。
凋落したイギリスの威信を復活させました。
メリル・ストリープが三度目のオスカーを獲得しました。
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のオススメ度は?
星2つです
メリル・ストリープだけの映画です
鉄の女の姿は見えず、、、
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の作品情報・概要
『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』原題『The Iron Lady』メリル・ストリープ主演で、第84回アカデミー賞においても主演女優賞を受賞。英国首相のマーガレット・サッチャーに“なりきり”演技が注目を集めた。共演はジム・ブロードベント、アンソニー・ヘッド、リチャード・E・グラント、オリビア・コールマン、アレクサンドラ・ローチら。
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のあらすじ・ネタバレ
イギリス・ロンドンの雑貨店。スカーフを巻いた老婦人マーガレット・サッチャー(メリル・ストリープ)がミルクを買おうとしている。ミルクの値段に驚き家路へ着く。夫デニス・サッチャー(ジム・ブロードベント) に愚痴をこぼす。実際には夫はいない。マーガレットは痴呆を患っている。彼女だけにしか見えない夫と人生について語る。小さな食糧雑貨商で生まれ、父の影響で政治家を志し、やがてデニスと結婚し、双子を授かる。政治への意欲が強く英国史上初の女性首相になる様子を痴呆症を患うマーガレット目線から描いている。
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の感想・内容
実在した政治家を主人公に映画を作るのは非常に気を遣うのではないかと思わざる得ない作品です。
マーガレット・サッチャーは言わずと知れた英国史上初の女性の首相です。“鉄の女”で有名です。
本映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』では名優・メリル・ストリープが演じていますが、本当のサッチャーの姿はオブラートに包まれているような気がするのです。
もちろんメリルの演技は良いと思いますが、「サッチャーが何をやったのか?」あるいは「母として妻としてのサッチャーはどんな人?」というのが描ききれていないのです。
政治家としては強硬路線をとり続けたことは新聞・テレビなどのその他のメディアからいくらでも拾い出せます。
そんなことは知っていますから、映画の中では「わたしたちが知らない首相サッチャー」を描いて欲しいのです。
イギリスの政治世界の隠された闇とか、鉄の女も涙を流すとか、あるいはウイスキーを死ぬほど飲んでいたとか、、、。
そして自身の息子であるマークを溺愛していた事実などです。実際、マークはサッチャーの目の上のたんこぶで、犯罪すれすれのことばかりしてサッチャーを困惑させてます。
本映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』はメリル・ストリープだけが、支えている作品です。彼女の演技力だけで105分を突っ走りました。
しゃべり方も歩き方も仕草も相当、研究したそうです。俳優というのはやっぱり役に“なりきる”ことが、人々の魂を震わせるのだなあと実感しました。
繰り返します。この『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』は真のサッチャーが描かれていないと思います。
メリル・ストリープのなりきりパフォーマンス映画です。
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の結末・評価
それでは何が足りないかについて書いていこうと思います。まずサッチャーは小さな食糧雑貨商の家に生まれ、父アルフレッド・ロバーツの影響で政治家を志すようになりますが、「なぜ、政治家なのか?」についての描写が弱いのです。
あっと言う間にオックスフォード大学へ進学します。そして選挙に出て、落選し、すぐさま結婚です。この流れの説明も一瞬です。ここが勿体無いのです。
普通の政治家なら選挙に出て落選したのであれば、落胆が大きいはずです。ですからここの場面で「挫折」「復活」「挑戦」「達成」を描くべきなのです。
サッチャーという人間性に興味を持ち、共感するにはもってこいの落選だったのです。それをデニス・サッチャーが「成功した実業家の妻なら、当選できる」という言葉で結婚してしまうのは浅はかだと思うのです。
もっと言うなら政治信条のかけらもない、尻軽女というイメージに行き着くのです。非常に勿体無いです。
それから議会の中で労働党とやり合う場面も、もっと激しく描いて欲しかったです。おそらく誹謗中傷すれすれの議論が展開されたと思います。
さらに保守党の中でサッチャーが孤立していく過程こそ、丁寧に描かないといけないと思います。
きっかけは全イギリス人の税金を平等にするという案からですが、周囲の政治家たちはサッチャーを恐れて何も言えません。
でも、サッチャーは孤立しているのです。ここは思いっきりサッチャーを“悪役”にするべきだったと思います。
また鉄の女・サッチャーが遂に朽ち果てる場面を観たかったのです。周囲がサッチャー降ろしで暗躍する中での心模様を観たかったです。
また家庭人としてのサッチャーはほとんど描かれていません。双子のキャロルとマークがいます。
キャロルは作家・ジャーナリストです。彼女は老齢のサッチャーの面倒を看ています。出番はわずかで物語に影響は与えていません。
そして息子のマークは幼少の頃だけで全く姿を表しません。ここなんです。ここ。
サッチャーはマークのことでずっと頭を抱えていたそうです。バカ息子、いや「大バカ息子」だからです。(ネットで調べてください)
母としてマークのことで悩む姿を描いてこそ、サッチャーの魅力が伝わると思うのです。鉄の女にも弱点があったのです。
映画は痴呆症になったサッチャーが現在、過去の回想を交えながら展開しますが、政治家としての構成よりも、母親として悩みながらも一国の首相を遂行する強さをアピールして欲しかったのです。
冒頭に実在する政治家の映画を作るのは難しいと言ったのは、現実では描けない、いや「描いてはいけない」ことに気を使う必要があるからです。
本映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』では鉄の女と言われ強い女性のイメージではあったけれど、本当の私生活は苦悩し、涙し、そして恵まれなかったこと描いて欲しかったです。
そう言った方向に意識を向けさせなかったメリル・ストリープにはあっぱれです。
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のキャストについて
マーガレット・サッチャー(メリル・ストリープ)
若き日のデニス(ハリー・ロイド)
デニス・サッチャー(ジム・ブロードベント)
ジェフリー・ハウ(アンソニー・ヘッド)
リチャード・E・グラント
ゴードン・リース(ロジャー・アラム)
ジューン(スーザン・ブラウン)
キャロル・サッチャー(オリビア・コールマン)
まとめ 映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』一言で言うと!
「“鉄の女”は幸せだったのか」
近世イギリスで歴史的な偉業を残したことは間違いありません。賛否両論こそがその証です。すべてが良い結果に結びついたかはわかりませんが、強いイギリスを世界にアピールしたことが最大の功績だと思います。しかしプライベートでは幸せだったのかは不明です。
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映画『リヴァプール、最後の恋』
映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
フィリダ・ロイド
製作
ダミアン・ジョーンズ
脚本
アビ・モーガン
美術
サイモン・エリオット
撮影
エリオット・デイビス
編集
ジャスティン・ライト
衣装
コンソラータ・ボイル
マーガレット・サッチャー(メリル・ストリープ)
若き日のデニス(ハリー・ロイド)
デニス・サッチャー(ジム・ブロードベント)
ジェフリー・ハウ(アンソニー・ヘッド)
リチャード・E・グラント
ゴードン・リース(ロジャー・アラム)
ジューン(スーザン・ブラウン)
キャロル・サッチャー(オリビア・コールマン)
ジム・プライアー(ニック・ダニング)
ジュリアン・ワダム
若き日のマーガレット(アレクサンドラ・ローチ)
マイケル・ペニントン
デビッド・ウェストヘッド
リチャード・ディクソン
ヒュー・ロス
2011年製作/105分/G/イギリス
原題:The Iron Lady
配給:ギャガ