映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』ネタバレ・あらすじ・感想・評価。蜷川実花映画はインパクト勝負だけ作品。物語を紡げない。二階堂ふみは最高演技。

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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』公式サイトにて作品情報・上映館・お時間もご確認ください。YouTubeで予告映像もご覧ください。

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』公式サイト
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映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」本予告(60秒)

『人間失格 太宰治と3人の女たち』120/日本/2019

【監督】
蜷川実花
【出演】
小栗旬
宮沢りえ
二階堂ふみ
沢尻エリカ

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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』のオススメ度は?

2つ半です。

よくできた映画です。

全体的に飽きがこない構成になっています。

でも、もう少し掘り下げて欲しかったです。

太宰=クソ人間をもっと描かないと!

恋人と観にいってください。

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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』の作品概要

日本文学において燦然と輝く作品を残した太宰治の半生を蜷川実花が描く。蜷川世界独特の極彩色と流れるような演出。小栗旬 、宮沢りえ 、二階堂ふみ 、沢尻エリカといった豪華キャストを迎えて太宰のクズっぷりを描いている。

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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』のあらすじ・ネタバレ

酒、タバコにまみれ不健康であることを美として振る舞う太宰。作品で得たお金は散財しまくる。妻子がいる身でありながら方々に愛人がいる。愛人と妻の間で悩み苦しみもがきことで小説を紡いでいく。それを非難する人もいるが、芸術作品には必要不可欠と嘯く。自堕落な太宰を支えた三人の女性と死へ向かう太宰の最後の物語を描いている。

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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』の感想・評価・内容・結末

蜷川実花の映画はなぜ心に残らないのだろうか

蜷川実花監督作品は随分と観ています。でもパッとあの作品はこういう話だったと思い出せる映画はないのです。心に残らないのです。

各映画を観た直後の印象は強いのですが、尾をひくような映画はありません。もちろんそれはわたし独自の感性のせいでもあります。

例えば『さくらん』なら「元気の良い土屋アンナさんが出てたっけ?」となるし『ヘルタースケルター』は「沢口エリカさんの美しい体」とか『Dinerダイナー』は「なんか目が回るような演出だった、藤原竜也が出てたっけ?」となります。

俳優にとっては良いかもしれません。あと蜷川さんの色彩感覚のイメージが強烈すぎます。綺麗なことは綺麗なのですが、日本的な色彩ではない世界観が残りすぎます。

それはそれで高く評価しています。写真家でもありますから照明技術の高さ、画面構成の完璧さ、さらにデザイン、インテリア、衣装、小物などの美術全般へのこだわりの凄さは理解できます(音楽逃げも感じます)

太宰のクソ人間をもっともっと描いてくれないと

しかし、肝心の映画の物語を描くには今回もいま一つでした。題材が太宰治ですが、もっとクソ人間として描くべきでした。美化しすぎです。

太宰は確かに才能はあったかもしれません。自己破滅型の人間です。自己愛性パーソナリティー、いわゆるサイコパス的な性格だったと思います。

周囲を巻き込み自身に注目を集める、そして自殺行為を繰り返す。まさに典型かと思います。それは彼の生き方です。

でも結局は太宰のせいで死んだ人間もいるのです。それはその女性たちが選んだことですから自由です。

そこのクソ、クズ、ダメ人間をもっと描いてくれないといけません。一応、わたしは太宰の信者です。

太宰のクソ人間が好きなんです。主演の小栗旬さんがカッコいいのであまりにもクソ人間に描くとイメージがありますから遠慮したかもしれませんが、そこを行ってくれないと。

二階堂ふみさん演じる山崎富栄が人間失格を書かせたのだ

さて、この映画は三人の女たちが出てきますが、何と言っても山崎富栄演じる二階堂ふみさんが全部持って行きました。

素晴らしい演技でした。太宰と死ぬことを目的とした生き方、死んで太宰の芸術を完成させるという狂気へ向かう様を見事に演じています。

人間は死ぬ瞬間にとてつもないエネルギーを出すと言いますから、二人の命の灯火が消える前はとても情熱的な恋愛だったことが予想されます。

それは太宰の最後の『人間失格』の大ヒットによって証明されています。言うなれば人間失格を書かせたのは妻の美和子(宮沢りえ)ではなく間違いなく富栄です。

彼女は太宰の全てを受け入れました。ただ心中に向かう過程では富栄が主導していますが、ここはクソ太宰主導の演出が欲しかったです。

今となってはどちらが導いたなどわかりせんし、どうでもいいと言ってしまえばそれまでですが、やっぱり太宰のクソっぷりを観たいものです。

沢尻エリカさんはまとまってしまったのが残念

沢尻エリカさんも良いのですが、なんでしょうか。まとまってしまいましたね彼女は私生活のスキャンダル以降、おとなしくなってしまって面白くないですね。

もっとカッ飛んで欲しいです。綺麗なことは綺麗ですが、どうもいまひとつなんですよ。再度バッシングされることを恐れているというか、役柄を選びすぎている感じがします。

もっと挑戦して欲しいです。今回の役柄は太宰の愛人で子供を身ごもるという設定ですが、時代的に非難されないです。

彼女の場合は人と抗うような闘志あふれる役をやって欲しいのですが、どうもモノ足りません。

宮沢りえさんはもう冒険しないのだろうか

宮沢りえさんはもう何も言えないです。きちんとした妻と母親をやっています。うーん、宮沢さんは将来的に吉永小百合さんのような女優を目指しているのでしょうか。

こちらも可もなく不可もないイメージです。本作では喜怒哀楽もあまり出さない平坦な役でした。少しだけ太宰を叱咤する場面がありますが、太宰を発奮させる心からの声としては響いてきませんでした。

ちょっと迫力にかけるのです。たぶん宮沢さんほどになると、キャメラに自分がどのように映っているのか演技をしながら計算していると思うのです。

そうなってしまうと良い演技は期待できないのです。映画とはキャメラに向かって演じるのではなくスクリーンで観ている人に向かって演技しないと成立しません。

小栗旬さんは育ちの良さを消せない。上品すぎる

小栗旬さんは太宰としてカッコ良すぎますね。あそこまでカッコよくないでしょ。ダメっぷりを演じますが、顔がカッコ良すぎて映画には入れませんでした。

撮影中、どんどん痩せていったことが話題になっていますが、そんなことで自慢しても意味はないのです。

たぶんアメリカ人のカメレオン俳優たち、特にクリスチャン・ベールらの身体改造を意識してのことですが、そういったことを売りにして欲しくないです。

あくまでも映画の舞台裏に興味を向けて欲しくないですね。で、小栗旬さんの演技ですが、やっぱい育ちの良さが出てしまっているんです。それは嘘がつけないってことですか。上品すぎました。

成田凌くんの太宰を観てみたい

そして成田凌くん。わたしのお気に入りの俳優さんです。彼は良い。本当に良い。カッコいいし、感情表現が抜群なのです。

今回は編集者を演じていますが、とにかくすっごいんです。途中で「成田くんの太宰を観たい」と思いました。成田くんならどうやって演じるのだろうと、、、。

もっと人間臭い太宰をやったような気がします。わたしにとって成田力んと菅田将暉くんが今一番推している俳優です。

 

さてさて、映画は予定調和として最後は太宰は自殺します。その場面のコミカルなやり取りも必要ありません。

ましてや命乞いするかのような雰囲気はもっての外です。もっとクソとして描いて欲しいです。

結局は太宰は死んで自らの作家としての価値を日本文学の最高峰に昇華させたのことは事実です。

クソがテッペンを獲ったというのが大事なのです。本当のクズが命をかけて勝ち取ったところに魅力あるのです。

そこをもっと突き詰めてもらわないと良い映画にはなりません。

*死へ向かう物語は悲しみを伴うものですが、この映画では泣けませんでした。
*死んで今もこのような論争を巻き起こす太宰はやっぱり偉大だとは思います。

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追記 人間失格になってしまったのか沢尻エリカ容疑者

沢尻エリカさんが合成麻薬MDMA所持のい容疑で逮捕されました。

沢尻容疑者になってしまいました。とても残念です。

今後、捜査がどのように進展するかわかりませんが、出来るだけ多くの情報をアップして行こうと思っています。

わたし個人としましては彼女の女優としての才能に注目していましたから、事実であるならとてもショックです。

ひょっとしたら本映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』が彼女の最後の作品になる可能性があります。

タイトルが人間失格です。麻薬をやったら人間失格というコピーもありましたから因果なものです。

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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』まとめ 一言で言うと!

クズで良いんです」

このセリフは『まぶだち』(01年古厩智之監督作品)の中で少年がいう言葉です。クズでないのに言わせている演出が凄みがあるのです。本作『人間失格 太宰治と3人の女たち』でもしこの言葉を太宰が使ったらどうなったか想像してみました。クズがクズと言ったら同情を煽るだけです。でも実際の太宰は自身のことをそう風潮していたらしいですが。

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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
蜷川実花
脚本
早船歌江子
製作総指揮
大角正 佐野真之
製作代表
高橋敏弘 豊島雅郎 木下直哉 三宅容介 山本将綱 藤田浩幸 金谷英剛 宮崎伸夫
エグゼクティププロデューサー
吉田繁暁
企画
池田史嗣
プロデュース
池田史嗣
プロデューサー
秋田周平 宇田充
ラインプロデューサー
阿部智大
撮影
近藤龍人
照明
藤井勇
録音
松本昇和
美術
Enzo
装飾
前田陽
衣装
青木茂
へアメイク
HAMA
スタイリスト
長瀬哲朗
ヘアメイクディレクション
稲垣亮弐
編集
森下博昭
音楽
三宅純
音響効果
伊藤瑞樹
音楽プロデューサー
高石真美
主題歌
東京スカパラダイスオーケストラ チバユウスケ
助監督
吉田亮
VFXスーパーパイザー
オダイッセイ
アソシエイトプロデューサー
秋吉朝子
アシスタントプロデューサー
松田裕佑
記録
松村陽子
制作主任
後藤一郎
制作担当
木村広志
ラインプロデューサー補
山田智也
キャスト
太宰治小栗旬
津島美知子宮沢りえ
山崎富栄二階堂ふみ
太田静子沢尻エリカ
山谷花純
片山友希
木下隆行
稲垣来泉
宮下かな子
山本浩司
壇蜜
近藤芳正
伊馬春部瀬戸康史
佐倉潤一成田凌
太田薫千葉雄大
三島由紀夫高良健吾
坂口安吾藤原竜也
2019年製作/120分/R15+/日本
配給:松竹、アスミック・エース