映画『ティーンスピリット』ネタバレ・あらすじ・結末。エル・ファニングの熱唱。ポーランド移民の成功物語。

映画『ティーンスピリット』ネタバレ・あらすじ・結末。エル・ファニングの熱唱。ポーランド移民の成功物語。 2019年製作
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映画『ティーンスピリット』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。

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『ティーンスピリット』(94分/PG12/イギリス・アメリカ合作/2019
原題『Teen Spirit

【監督】
マックス・ミンゲラ
【製作】
ジェイミー・ベル フレッド・バーガー
【出演】
エル・ファニング
レベッカ・ホール
ズラッコ・ブリッチ
アグニェシュカ・グロホウスカ

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映画『ティーンスピリット』のオススメ度は?

2.5

2つ半です

惜しい

もっと障害があっても良いです

困難を乗り越えるのが若さです

エル・ファニングは可愛いです

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映画『ティーンスピリット』の作品概要

『ティーンスピリット』『原題:Teen Spirit2018年に公開された米英合作のドラマ映画。監督はマックス・ミンゲラ、主演はエル・ファニング。ポーランド移民の女の子が明日のスターを夢見る成功物語。プロデューサーは『ラ・ラ・ランド』のフレッド・バーガー

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映画『ティーンスピリット』のあらすじ・ネタバレ

イギリス本島の南部に位置するワイト島で暮らすポーランド移民の母娘。生活は貧しい。娘のヴァイオレットは高校へ通いながらバーでアルバイトしている。夢は歌手になること。たまにバーで歌う。誰も見向きもしないが、ある日、一人の老人が声をかけてきた。島にはオーディション番組ディーンスピリットの応募チラシが張り巡らせている。ヴァイオレットは老人をマネージャーにして挑戦すること。予選を勝ち上がって、いざロンドンへ。本線を前にヴァイオレットの前にエンタメ業界の大人のビジネスの洗礼が待ち受けていた。

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映画『ティーンスピリット』の感想・評価・内容・結末

音楽映画ヒットにあやかって製作された映画?

近年、音楽映画が大ヒットしています。

『アリー/ スター誕生』『ボヘミアン・ラプソディ『ロケットマン』『さよなら くちびる』など。

音楽映画で一番大事なのは主人公が若くなければいけないということです。

若いということは怖いもの知らずのエネルギーがあります。

そのエネルギーは常識や既成概念をぶち破り一夜で成功者に導きます。

本映画『ティーンスピリット』の主人公もその道を歩みます。

イギリスの社会問題である東欧移民

ただこの映画の基本にはイギリスの社会問題が内包していることを忘れてはいけません。

主人公のヴァイオレット(エル・ファニング) と母マーラ(アグニェシュカ・グロホウスカ) ポーランド移民、ヴァイオレットを助けるバディー役のヴラッド(ズラッコ・ブリッチ)はクロアチア移民という設定です。

これが非常に大きな意味を持っているのです。

イギリスでは安い労働力で東欧からの人々はこき使われています。

そのため彼らに仕事を奪われる負の事態になっています。

そして差別と偏見の目を向けています。

わたしたち日本人に例えると、東南アジアからの安い人材を雇用しすぎて、日本人の仕事がなく立ってしまったという現象に似ています。

そのことを踏まえて観ると良いのですが、映画の中ではあからさまな描写はありませんでした。

その点は映画『ゴッズ・オウン・カントリー』を観ることをオススメします。

かつてのリゾート地のワイト島の女子高生

さて、イギリスのワイト島は本島の南にある島でリゾート地となっています。

映画の中では観光地には見えませんでしたが、かつてはエリザベス女王がバケーションに訪れていたそうです。

この島を舞台に少女がロンドンへ行く、つまり成功物語を紡いで行きます。

ヴァイオレットは母子家庭で貧しく、高校へ通いながらバーでアルバイトをしています。将来の夢は歌手。

時折、バーで歌を歌っていますが、所詮酔っ払い相手で、虚しくなるばかりです。

しかし、ヴァイオレットの歌声に耳を傾ける人がいました。

クロアチアからの移民のヴラッド(ズラッコ・ブリッチ)です。

単なる酔っ払いかと思いましたが、かつてはクロアチアを代表するオペラ歌手だったとのこと。

オーディション番組で勝ち上がってスターを目指す

島のあちこちにティーンスピリット開催のチラシが貼られています。

これはイギリスで最も有名なリアリティーショー、つまりオーディション番組です。

この番組で優勝すると歌手としてデビューが決まります。

島中の若者はこぞって応募します。

そして厳しいオーディションを行い、最後まで勝ち残りを競います。

天性の歌声とヴラッドの指導によりヴァイオレットはロンドン行きのチケットをゲットします。

ここで感じたのはもっとドラマティックな演出があっても良いということです。

あまりにもあっさりと勝ち残ってしまいました。

例えば強力なライバルの出現とは、嫌がらせとか、、、。

大人のビジネス世界の洗礼

そしてロンドンの本線へ行くのですが、ここでは大人のビジネスの世界に戸惑うヴァイオレットの心情を描いていると思いますが、いまひとつ説得力が足りません。

もっと脅迫的に、もっと強圧的に子供であるヴァイオレットを追い詰める演出が欲しかったです。

その間に悩みながらもヴラッドを選ぶという正義の心を見せて欲しかったのです。

そこが残念です。

一瞬、恋に落ちそうになる場面がありますが、あれはどんな意味で入れたのかわかりませんでした。

キーヤン(ルアイリ・オコナー) 演じるアイドル歌手がヴァイオレットを勝たせないための策略だったのか、それともエンタメビジネスでは恋愛はご法度であるというメッセージなのかわかりませんでした。

しかも本線を翌日に控えての酒の暴飲シーンが歌にどのように影響させるのだろうとハラハラさせたのにまったく意味がなかったことにも驚きました。

お決まりのシンデレラストーリー

まあ、映画はお決まりのシンデレラストーリーとなります。

優勝してデビューへの道が開かれます。

惜しいです。

もっと上手く演出すれば感動的な音楽映画になったと思います。

何かが足りないのです。

そうです。

障害が低いのです。

困難を乗り越えて挑戦する若者を応援したいのにそれが足りないのです。

東欧移民という障害はあります。

それをもっと前面に出せば良かったと思いますが、何か理由があるのでしょう。

もしくはヴラッドの滞在ビザに問題があるとか、、、。勿体ないです。

後半のヴァイオレットの歌唱場面は良かったです。

ただ照明が逆光になっており、実際に歌っているファニングの表情があまり見えませんでした。

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映画『ティーンスピリット』のキャストについて

ヴァイオレット・ヴァレンスキ(エル・ファニング)

『マレフィセント』でアンジェリーナ・ジョリーに対して見事な演技が記憶に新しいです。本映画のファニングはオープニングではアンニュイというか、どこか虚ろで掴み所のない雰囲気を持っています。イギリス人?と思いきやポーランドからの移民という設定です。このポーランド移民がイギリス社会においてどのような存在かについてはわたしたちは知る由もありません。少し調べてみるとイギリス人の仕事を奪ってしまい、彼らはバッシングの対象になっています。本作ではそのことについて詳細には語られていませんが、欧米の人たちが見たらそれなりに重たいテーマが内包しているのでしょう。ファニングの演技は前半と後半はまったく別人になっていきます。後半のライブシーンは良かったです。

ジュールズ(レベッカ・ホール)

リアリティー番組の審査委員ならびに音楽プロデューサーという役回りがとても似合っていました。ミニスカートで足を組んでタバコをふかす様は圧巻です。どこの世界にもいるのでしょうか、こういうエンタメビジネスの世界で、若者を自分の自分の思い通りに動かそうと暗躍する世界が、、、。ちょっと恐ろしいですね。彼女の演技を見ていると日本の芸能界もいわゆる汚れな人ばかりなのか幻滅を覚えます。

ヴラッド(ズラッコ・ブリッチ)

落ちぶれた元オペラ歌手。それもクロアチアから逃げてきたという過去を持つ役柄です。酒びたりです。イギリスの辺境の島でどんな仕事をしているのかは最後まで謎でした。ただ重たい過去持っている雰囲気は強く感じました。挫折、諦め、逃避に対して悔恨の念があるためヴァイオレットに夢を託す気持ちには心打たれました。

マーラ(アグニェシュカ・グロホウスカ)

いわゆる毒親的な役回りです。結婚した夫は自分と娘をおいて消えてしまって、シングルマザーとしてヴァイオレットを育てています。それゆえに娘に対して厳しいです。バイトもさせ、その給料ももらっています。娘が歌うことに嫌悪感を持っています。敬虔なキリスト教徒です。しかし、娘に歌の才能とデビューの可能性があるとわかると手のひらを返すように応援します。

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まとめ 映画『ティーンスピリット』一言で言うと!

「若いこと、貧しいこと、そして無名であること」

これは毛沢東が革命を起こすための条件として言った言葉です。今では成功する条件として使われることがあります。本映画『ティーンスピリット』はまさにこの三つの条件がぴったりとはまっています。ですからもっとちゃんとした脚本を書いて欲しかったです。障害を乗り越えていく様がいまひとつでした。

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映画『ティーンスピリット』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
マックス・ミンゲラ
製作
ジェイミー・ベル フレッド・バーガー
脚本
マックス・ミンゲラ
撮影
オータム・デュラルド
美術
ケイブ・クイン
衣装
ミレン・ゴードン=クロージャー
エグゼクティブ音楽プロデューサー
マリウス・デ・ブリーズ
音楽監修
スティーブン・ギシュツキ
ヴァイオレット・ヴァレンスキ(エル・ファニング)
ジュールズ(レベッカ・ホール)
ヴラッド(ズラッコ・ブリッチ)
マーラ(アグニェシュカ・グロホウスカ)
ロキシー(クララ・ルガアード)
ルイーズ(ユーソラ・ホリデイ)
ルーク(アーチー・マデクウィ)
アナステイジア(ミリー・ブレイディ)
キーヤン(ルアイリ・オコナー)
リサ(オリーブ・グレイ)
ロロ(ジョーダン・ステファンズ)
2019年製作/94分/PG12/イギリス・アメリカ合作
原題:Teen Spirit
配給:KADOKAWA

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