映画『天気の子』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『天気の子』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『天気の子』
(114分/日本/2019)
英題『Weathering With You』
【監督】
新海誠
【原作】
新海誠
【脚本】
新海誠
【製作】
市川南 川口典孝
【企画】
川村元気
【プロデュース】
川村元気
【エグゼクティブプロデューサー】
古澤佳寛
【プロデューサー】
岡村和佳菜 伊藤絹恵
【出演】
醍醐虎汰朗
森七菜
本田翼
吉柳咲良
平泉成
梶裕貴
倍賞千恵子
小栗旬
【HPサイト】
映画『天気の子』公式サイト
【予告映像】
映画『天気の子』トレーラー
陽菜と帆高の衝撃の結末にみるセカイ系とは?
映画「天気の子」の考察についてはこちらでも詳しく解説しています。
- 映画『天気の子』のオススメ度は?
- 映画『天気の子』の作品概要
- 映画『天気の子』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『天気の子』の感想・内容・
- 映画『天気の子』の評価・結末
- 映画『天気の子』のキャスト・声優について
- 映画『天気の子』まとめ 一言で言うと!
- 『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
- 合わせて観たい映画
- 【新海誠作品】
- 【格差社会を描いた映画】
- 映画『MOTHER マザー』
- 映画『ミッドナイトスワン』
- 映画『ばるぼら』
- 映画『滑走路』
- 映画『絶唱(1975)』
- 映画『万引き家族』
- 映画『誰も知らない』
- 映画『存在のない子供たち』
- 映画『行き止まりの世界に生まれて』
- 映画『人数の町』
- 映画『天気の子』
- 映画『エリカ38』
- 映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
- 映画『パブリック 図書館の奇跡』
- 映画『凪待ち』
- 映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』
- 映画『鵞鳥湖の夜』
- 映画『はちどり』
- 映画『レ・ミゼラブル』
- 映画『パラサイト 半地下の家族』
- 映画『ジョーカー』
- 映画『カイジ 人生逆転ゲーム』
- 映画『希望の灯り』
- 映画『タロウのバカ』
- 映画『存在のない子供たち』
- 映画『荒野にて』
- 映画『ドッグマン』
- 映画『マイ・フェア・レディ』
- 映画『ウエスト・サイド物語』
- 映画『愛と青春の旅だち』
- 映画『黒い司法 0%からの奇跡』
- 映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』
- 映画『わたしは金正男を殺してない』
- 映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』
- 映画『朝が来る』
- 映画『スキャンダル』
- 映画『七人の侍』
- 映画『ミリオンダラー・ベイビー』
- 映画『道』
- 映画『楽園』
- 映画『第三夫人と髪飾り』
- 映画『グラン・トリノ』
- 映画『赤い雪 Red Snow』
- 映画『天気の子』の作品情報
映画『天気の子』のオススメ度は?
オススメ度、星5つです。
もちろん“純愛”です。
それだけではありません。
陽菜の自己犠牲の精神に胸が痛くなります。
天気のことより自分を大事にして!と叫びました。
陽菜と助ける帆高が大人に見えてきました。
恋人、友だち、親、子ども、祖父母、誰とでも行ってください。
映画『天気の子』の作品概要
『天気の子』英題『Weathering With You』新海誠監督による日本のアニメーション映画作品。2019年7月19日公開。キャッチコピーは「これは、僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語」。『君の名は。』(2016)の大ヒットから三年。新海誠は“天気”をテーマに映画化した作品。今や日本で天候不順が当たり前となっている。二人の少年少女が“天気”を主軸に恋愛物語を紡いでいく。現代の人柱は生きることを決意した。声優は醍醐虎汰朗、森七菜、吉柳咲良、小栗旬、本田翼など。
映画『天気の子』のあらすじ・ネタバレ
田舎の堅苦しさが我慢できず、東京へ家出してきた少年、肌高。両親を亡くし幼い弟を暮らす陽菜が東京で出会う。天気を自在に操ることができる陽菜とビジネスを始めるが、陽菜の体に異変が現れる。しかも肌高は警察に追われることに。雨の東京を舞台に紡ぎだすエネルギーは東京、世界を救う。二人の恋は雨模様で終わるのか、それとも晴れるのか。
映画『天気の子』の感想・内容・
こんなに雨が気持ちと感じた作品はない
映画を観終わっても、身体中にさざ波のような震えが続いています。新海誠監督最新作『天気の子』は振動として永遠に残るような気がします。
“気象”をテーマにした物語です。後述しますが、それだけではありません。映画のほとんどは雨が降るシーンで描かれています。
この時勢に天候・雨をテーマに映画を作った新海誠監督はある意味打算的だと感じます。
それを揶揄する人がいるかもしれませんが、文句は言えないでしょう。これだけの良作でビジネス的にもヒットするはずだから、文句のある人がいたら「だったらあなたが先にやれば良かったじゃない」と言ってやりましょう。
新海誠監督は前作の『君の名は。』の大ヒットのプレッシャーなど物ともせず、素晴らしい作品を世に送り出したと思います。
今夏大ヒット映画はどことなく新海映画をイメージさせる
現代の巫女さんが選ぶ新たな人生は
この映画は雨を降らす巫女さんを現代に投影し、自然をコントロールしようとする人間の愚かしさや、自己犠牲精神の美しさについても表しています。
空が晴れ渡ると「今日はいい天気」あるいは雨だと「残念な空模様」などと人々は言います。でも元々、天気にいいも悪いもありません。
人間が勝手に良し悪しを付けているだけなのです。晴れて、猛暑になれば今度は「うだるような暑さ」雨が降らなければ「作物が育たない」と苦言をこぼす。人間は本当に自分勝手な生き物です。
でも自分勝手だから人間とは可愛い生き物であることも認めましょう。
人より秀でた能力を持つと生きるのが難しくなるのは世界共通
“人柱”これは古来の日本のみで行われていた風習ではありません。世界各地の民族や部族には少なからずこういった風習はあったことが確認されています。
現代科学では天気予報で気象状況がわかるようになっていますが、古来では天気を予測できるシャーマン的な人物が村や国単位の組織では重宝されていた理由はわかります。
シャーマンは数年来、自身で蓄積したデータを基にして天気を当てていたと思われます。そこが人とは違う能力があったのです。
人間は見えないモノを恐れる傾向にありますから、こういった人物にひれ伏したり、あるいは邪魔な存在として扱ったのでしょう。
切ない高校生の恋物語に陽菜と帆高をダブらせてしまう
新海誠監督の仕掛けたワナが気持ちいい
本作の晴れ女役の陽菜は天気を自在に扱える能力を持っていたばかりに、死んでしまう運命にあります。
その陽菜に恋しているのが帆高です。18歳と16歳の少年少女。二人とも現代社会では圧倒的にアウトローと言えます。
社会の一般常識にとらわれないで生きています。その設定がとても良いと思いました。
前作『君の名は。』は高校へ通っている少年少女でしたが、本作の学校へ行かない二人の方により心を同調していく自分がいました。
それは新海誠の仕掛けた罠で、懐古思想にたどり着く伏線です。かつてのこの二人のような若き日が思い出され「学校なんて行かず、毎日自由に過ごせしていたら」と夢想している自分が映画館にいたのです。
これこそ新海誠の映画に惹かれる大きな魅力なのではないでしょうか。刹那的そして深い郷愁の念を覚えるのです。
映画『天気の子』の評価・結末
“死”という障害を乗り越えようと頑張る二人に共感
陽菜と帆高の恋物語の障害は迫り来る“死”ではないでしょうか。それも若い女性の死が面前に迫ってくるのです。
何とか助けたい一心で頑張る帆高を応援し、共鳴・共感してしまうのです。
昔からありがちな悲恋の物語の大方は余命わずかな不治の病を運命つけられた女性の設定が多いです。
こういった映画は最初から主人公が死という救出不可能な出来事に向かっていくから観ている側の涙腺も緩みます。わかっていながら泣いてしまうのです。『ある愛の詩』『世界の中心で愛を叫ぶ』等。
こんなアメリカンな二人もちゃんと恋しています
陽菜と帆高の衝撃の結末にみるセカイ系、自己犠牲の愛は必要なのか
しかし映画『天気の子』で陽菜に迫る死は病気が誘発するものではなく、自然から来るもの、いやもっと言えば陽菜の“自ずから”選ぶ死の存在があるのです。
これは正に自己犠牲の精神と言えます。自分の死と引き換えに東京を、そして地球の天候を元どおりにする、という崇高なる愛なのです。
この自己犠牲の精神について、日本の近代史になぞらえて考えてみると、間違って使われたことが記憶に新しいのは明らかです。先の大戦のことです。
とても愚かな自己犠牲がたくさんありました。それを鑑みなると、この映画のラストはとても納得できます。
新海誠監督は映画を通して「人生は自分だけのもの」あるいは「愛する人と生きるのが人生」「自由に生きよう!」とメッセージを送っているとはっきりわかりました。
「誰かのために自身の命を捨てるのは愚かだ」ということです。
1960年代の高校生の純愛も涙ものです
日本人へ新しい精神性のあり方を提示した作品
日本人は自己犠牲精神を美徳と考える人が多いですが、それはもう昔の話です。今はそんな考えは必要ありません。
わたしも“迷惑をかけてはいけない”とか常々思うことがありますが、外国人に言わせると「何で日本人は人のことばかり考えてるんだ。時間は自分に使えよ」となります。
世界では日本人の自己犠牲精神なんて全く評価されないと知って驚きました。
だからこそ、本作『天気の子』は日本の災自然害を舞台に若い男女の恋愛物語から見えてくる日本人の新しい精神性のあり方について描かれています。
素晴らしい映画です。
*追伸 三葉と瀧くん出てました。
映画『天気の子』のキャスト・声優について
醍醐虎汰朗
森七菜
本田翼
吉柳咲良
平泉成
梶裕貴
倍賞千恵子
小栗旬
映画『天気の子』まとめ 一言で言うと!
この国、この地球の未来は若者のためにあるのだ!
若者が希望を持てる社会を作ることが一番大切だと痛感しました。本作は天気を操る少女の悲劇的な運命へ向かう展開に涙腺が緩みます。少女は「わたしがいなければ天気が回復する」という自己犠牲の精神にショックを受ける。若い少女にそんなことをさせてはいけないと強く思いました。この国、この世界は若者のためにあるのだ、再び若者を犠牲にするような時代にしてはいけないと思いました。
『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
合わせて観たい映画
【新海誠作品】
映画『ほしのこえ』
新海誠監督の劇場デビュー作品。地球と宇宙空間の恋愛物語。
映画『雲のむこう、約束の場所』
新海誠劇場長編デビュー作品。“憧れ”と“約束”をテーマ。新海誠が映画界に込めるメーセージ。
映画『秒速5センチメートル』
初恋をずっと大事にする青年
映画『星を追う子ども』
新海誠の新たな挑戦の始まりとなった作品
映画『君の名は。』
時間も空間も距離も異なる世界で生きる高校生の恋物語
【格差社会を描いた映画】
映画『MOTHER マザー』
毒親が生まれたのは格差社会が原因?
映画『ミッドナイトスワン』
LGBTQに対する差別・格差は早急に解決して欲しい
映画『ばるぼら』
ばるぼらは社会の“排泄物”のように扱われた
映画『滑走路』
イジメから非正規社員問題まで絡めた名作
映画『絶唱(1975)』
封建制度の時代の格差ってどうしようなかった、、、
映画『万引き家族』
是枝監督の描く映画は「痛い」
映画『誰も知らない』
是枝監督が世界の映画作家に与えた影響は多大なり!
映画『存在のない子供たち』
戸籍も存在もない社会って“格差”どころじゃあない
映画『行き止まりの世界に生まれて』
格差と虐待は比例するのか
映画『人数の町』
格差もまったく存在しない町へ行こう!
映画『天気の子』
このふたりも日本社会からはみ出していると言える
映画『エリカ38』
エリカが詐欺師になったのは貧しい生い立ちから
映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
黒人というだけで“チャンス”が与えられない社会がある
映画『パブリック 図書館の奇跡』
「笑うな!」ホームレスにだって人権があります!
映画『凪待ち』
社会の底辺で生きてきた男、、、
映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』
無教養が格差を広げている
映画『鵞鳥湖の夜』
発展すればするほど格差が広がります
映画『はちどり』
韓国社会の現実は恐ろしい
映画『レ・ミゼラブル』
この少年たちの“怨恨”は根深い
映画『パラサイト 半地下の家族』
アカデミー作品賞獲得という快挙!
映画『ジョーカー』
格差が招いた犯罪
映画『カイジ 人生逆転ゲーム』
日本の底辺男の希望映画です
映画『希望の灯り』
かつての東西冷戦の格差って?
映画『タロウのバカ』
タロウが悲しすぎる
映画『存在のない子供たち』
生まれたという存在がないとは、、、
映画『荒野にて』
無学な父親を亡くしてしまい、、、
映画『ドッグマン』
不条理すぎる映画です
映画『マイ・フェア・レディ』
イギリスの階級社会で這い上がるのは難しい、、、
映画『ウエスト・サイド物語』
人種が絡んだ格差社会って辛い
映画『愛と青春の旅だち』
パイロット目指す若者と工場で働く女の子の恋愛
映画『黒い司法 0%からの奇跡』
いつも黒人が“容疑者”にされてしまう理由はなに?
映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』
差別・嫌悪される理由は本人にも問題ありでは、、、
映画『わたしは金正男を殺してない』
貧しい国から来た女性を使っての犯罪です
映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』
少年たちはアメリカ社会の未来を憂いての犯行だったのか
映画『朝が来る』
格差社会もあるけれど教育が大事だと思う、、、
映画『スキャンダル』
男どもに「一泡吹かせてやる!」ダンサーたちの挑戦!
映画『七人の侍』
黒澤明が描く“格差社会”はダイナミックだ
映画『ミリオンダラー・ベイビー』
ど貧乏育ちだけど「成功したい」気持ちに嘘はない
映画『道』
人生は厳しい“道”ばかりだけど「間違い」はしたくない
映画『楽園』
田舎の“ムラ社会”の中の“格差社会”って陰険だ
映画『第三夫人と髪飾り』
格差というより“習慣”とか“伝統”と言った理由で、、、
映画『グラン・トリノ』
人種差別者が“格差社会”に初めて気がついたら!
映画『赤い雪 Red Snow』
貧しいことは悲劇です
映画『天気の子』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ
監督
新海誠
原作
新海誠
脚本
新海誠
製作
市川南
川口典孝
企画
川村元気
プロデュース
川村元気
エグゼクティブプロデューサー
古澤佳寛
プロデューサー
岡村和佳菜
伊藤絹恵
音楽プロデューサー
成川沙世子
キャラクターデザイン
田中将賀
作画監督
田村篤
美術監督
滝口比呂志
演出
徳野悠我
居村健治
CGチーフ
竹内良貴
撮影監督
津田涼介
助監督
三木陽子
音響監督
山田陽
音響効果
森川永子
音楽
RADWIMPS
主題歌
RADWIMPS
三浦透子
制作プロデュース
STORY inc.
制作
コミックス・ウェーブ・フィルム
キャスト(声の出演)
醍醐虎汰朗森嶋帆高
森七菜天野陽菜
本田翼夏美
吉柳咲良天野凪
平泉成安井
梶裕貴高井
倍賞千恵子冨美
小栗旬須賀圭介
作品データ
製作年 2019年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 114分