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『ジョーカー』(122分/アメリカ/2019)
原題『Joker』
【監督】
トッド・フィリップス
【製作】
トッド・フィリップス
ブラッドリー・クーパー
エマ・ティリンガー・コスコフ
【出演】
ホアキン・フェニックス
ロバート・デ・ニーロ
ザジー・ビーツ
フランセス・コンロイ
- 映画『ジョーカー』のオススメ度は?
- 映画『ジョーカー』の作品概要
- 映画『ジョーカー』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『ジョーカー』の感想・評価・内容・結末
- ホアキン・フェニックスが『ジョーカー』を演じるまでの道のり
- トッド・フィリップス監督の演出について
- まとめ 映画『ジョーカー』一言で言うと!
- 合わせて観たい映画
- 【ホアキン・フェニックスの怪演が観られる映画】
- 【格差社会を描いた映画】
- 映画『MOTHER マザー』
- 映画『ミッドナイトスワン』
- 映画『ばるぼら』
- 映画『滑走路』
- 映画『絶唱(1975)』
- 映画『万引き家族』
- 映画『誰も知らない』
- 映画『存在のない子供たち』
- 映画『行き止まりの世界に生まれて』
- 映画『人数の町』
- 映画『天気の子』
- 映画『エリカ38』
- 映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
- 映画『パブリック 図書館の奇跡』
- 映画『凪待ち』
- 映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』
- 映画『鵞鳥湖の夜』
- 映画『はちどり』
- 映画『レ・ミゼラブル』
- 映画『パラサイト 半地下の家族』
- 映画『カイジ 人生逆転ゲーム』
- 映画『希望の灯り』
- 映画『タロウのバカ』
- 映画『存在のない子供たち』
- 映画『荒野にて』
- 映画『ドッグマン』
- 映画『マイ・フェア・レディ』
- 映画『ウエスト・サイド物語』
- 映画『愛と青春の旅だち』
- 映画『黒い司法 0%からの奇跡』
- 映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』
- 映画『わたしは金正男を殺してない』
- 映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』
- 映画『朝が来る』
- 映画『スキャンダル』
- 映画『七人の侍』
- 映画『ミリオンダラー・ベイビー』
- 映画『道』
- 映画『楽園』
- 映画『第三夫人と髪飾り』
- 映画『グラン・トリノ』
- 映画『赤い雪 Red Snow』
- 映画『帰れない二人』
- 映画『ジョーカー』の作品情報
映画『ジョーカー』のオススメ度は?
星5つです。
問題作と言われていますが名作です。
アメリカ社会が疲弊しているのか?
いえ、世界が疲弊しています。
弱きを助け強きを挫くのジョーカー?
違います。
ジョーカーはそんな正義心ありません。
友だち、恋人、家族と観に行ってください。
映画『ジョーカー』の作品概要
バットマンシリーズ最大の悪人として登場するジョーカーを主役にして製作。なぜジョーカーが誕生したのか、彼の出生の秘密、境遇を解き明かす。監督はコメディア映画で定評のあるトッド・フィリップスが担当。主演にホアキン・フェニックス。第76回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。
映画『ジョーカー』のあらすじ・ネタバレ
母親想いで心優しいアーサーはコメディアンになることを夢見ている。ピエロの仕事を斡旋してもらい、街に出て商店の看板広告を掲げ人々の笑いとっている。しかし評判は芳しくない。嘲笑され、いじめられ、時には子どもに襲われる。ある日、ピエロ仲間から銃をもらい受けたことから運命が変わっていく。アーサーは自身の出自、境遇を知り自暴自棄になっていく。
映画『ジョーカー』の感想・評価・内容・結末
快挙!アメコミからヴェネチア国際映画祭金獅子賞獲得
本映画は世界三大映画祭カンヌ・ヴェネチア・ベルリンのヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得しています。
アメリカン・コミック原作からこの映画祭で金獅子賞を獲得したことは驚きを持って世界に伝えられました。
さて、映画を観てあらためてホアキン・フェニックスという俳優の恐ろしさを認識しました。
これほどまでに悲劇と喜劇の物語を狂気の沙汰に昇華させる演技をするとは、、、。ホアキンは本作に命をかけているのではないかと噂されるのも無理はないです。
ちなみに過去ジョーカーを演じた俳優はジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ジャレット・レトといますが、みんな役に入り込むため精神的な異変を生じています。
ヒース・レジャーは『ダークナイト』の撮影後、精神的に不安定となり多量の薬物摂取で亡くなってしまいました。
ホアキン・フェニックスは準備万端で挑んだジョーカー
ですから本映画のホアキンもかなりの役になりきっているのでおかしくならないかと心配されますが、大丈夫かと思います。
最近のホアキン・フェニックスの出演作品を観ると全てのキャラクターにおいて精神的におかしい人ばかりを演じています。
『ドント・ウォーリー』ではアル中の漫画家、『ゴールデン・リバー』では冷血な殺し屋。
ホアキン・フェニックスが精神的にタフな一因には兄のリバー・フェニックスの死亡現場に遭遇して、そのショックを乗り越えたことも挙げられます。
これが煽動映画にならないことを願う
さて、本映画はアメリカでは大問題となっています。
このジョーカーを真似て国中で抗議運動やデモ、あるいは強奪、殺人を誘発するのではないかと懸念されているのです。
ジョーカーを目指す人たちは主に白人。彼らはかつては中流階級で収入も安定して暮らしていました。
しかし今や仕事はヒスパニック、アジア、さらにはイスラム系の移民に取られて安定していません。
主に中西部の人たちです。トランプが「アメリカン・ファースト」と掲げて反応したのが彼らなのです。
ただ彼らは映画の中のジョーカーほど悲惨な生活をしていないことは忘れてはいけません。
ですからこの映画が人を煽るような作品にならないことを願うばかりです。あくまでも映画なのです。
安易にムーブメントに乗ってはいけない
でも人というのはこういったムーブメントに乗っかり大きなデモ、そして暴動に安易に参加するものです。
故にアメリカではこの映画が上映される映画館で警察や軍隊が警備に当たっているのです。
でも一本の映画で国を挙げてまで警備しなければいけないのはなぜでしょうか。
実はアメリカは暴動の歴史があります。
記憶に新しいのは1992年のロサンゼルス暴動。さらに遡ると1967年のデトロイト暴動があります。
この2つは実際にあった黒人への差別を起因にした事件です。
当時のことを想起して安易なムーブメントに走る若者がいないことを願っています。
民族、人種、宗教の対立が始まったら収集つかない
ジョーカーは映画ですからこのような事件には発展しないと思われますが、いかんせんアメリカという国は多民族、多人種、多宗教、多言語の人たちが集まっています。
自ずと不平、不満が重なり大きなストレス社会になっているのも事実です。言うなればガラスの土台でみんな暮らしていると言っていいのです。
だからこそ危ないのです。何年か一度ガス抜きをする必要も生じてくるのです。
そうなると映画の中とは違った様相になると思います。
先に挙げた民族、人種、宗教の対立が始まるのです。
おそらくアメリカ政府が一番恐れている自体ではないでしょうか。
ジョーカーが現れた必然性には意味がある
舞台のゴッサムで市の衛生局の職員のストライキが起こり、ゴミが散乱し腐臭を放っています。アーサーと同じ貧困層は暴力的になっています。
四六時中パトカーのサイレンが鳴り響いています。しかしアーサー以上の上流階級の人たちは何ごもなかったかのように過ごています。
呑気にテレビのコメディーショーを見て笑っています。
ここに現実と虚像の世界があります。
まさに「This is America!」ではないでしょうか。
もっと歴史を紐解けばかつてヨーロッパの階級社会から逃れて、大陸の自由と開拓と黄金の夢を求めてやってきた白人たちの姿がゴッサムにあるのです。
先住民を虐殺して富を蓄えた者たちは笑って太り、更なる虚像を求め、富を掴めなかった者たちは夢どころか現実の重石を外すことができません。
アーサーのように貧しくやせ細っています。
こういった状況、貧富の差、格差の差はいずれ市民が暴徒化すると予感させます。そこへ現れたのがジョーカーだったのです。
アーサーとはジョーカーとは何者なのか
さて、ところでジョーカーとは何者でしょうか?『
ダークナイト』では本当に悪の化身で、憎っくき存在として描かれています。
でも本映画を観ているといつの間にかジョーカーに心寄せてしまう自分がいるのです。
まずアーサーは(ジョーカーになる前)は真面目にコメディアンを目指して頑張っていること、人を笑わせるのが好きなこと、母親想いな優しい青年なこと等々。
そして一生懸命働いても笑わられ、バカにされ、イジメられ、殴られ、蹴られボコボコにされます。
本当に可哀想なんです。
しかも持病があります。緊張する場面で“笑ってしまう病気”があるのです。その笑い方が気持ち悪いのです。
さらに追い討ちをかけて奇異な目で見られ差別されてしまうのです。
繰り返しますが、本当のアーサーは心優しい青年です。
清貧は美なんて嘘。貧困は罪です。
こんな境遇に同情せずには要られません。
なぜアーサーが病気になった背景も悲惨です。
幼い頃に母の恋人からのネグレクト、殴る、蹴る、縛るなどの虐待を受けているからです。
愛していた母がそんなことをしていたとは、、、。それを知ったアーサーは激変します。
とにかく生き地獄のような人生を歩んでいるのです。
これを現代アメリカ社会に無理やり当てはめると一気に暴発してしまうでしょう。
仕事を失った貧しい者、過酷な労働環境を耐えている者、社会保障を受けられない者、そして金持ちや政治家が憎しと言う具合に。
アーサーは自身の生い立ちを知り、死の床にいる母を圧殺する瞬間にジョーカーに変わります。身の毛もよだつ場面でした。
貧困とは本当に罪なのです。清貧が美という日本人の考えは通用しません。
ジョークで犯罪を犯すという恐怖
ここでもう一度、ジョーカーについて考えてみます。
『バットマン』シリーズのジョーカーについてです。ジョーカーは愉快犯のような者で、目的を持って人を殺すわけではありません。
お金が欲しいから人を殺すのではありません。
人を殺すのに理由を持たないのです。
理由を持たないから恐ろしいのです。
彼に言わせれば全て「ジョーク」なのです。
もはや感情を捨て去ってしまうところに恐怖を抱くのです。
でも、でもです。本映画ではジョーカーの人殺しを見聞きした人々は彼をヒーローに崇めるのです。
感情を捨てて殺人を犯すジョーカーに心酔するのです。
そして間違った憎悪を抱き大きな集団になっていきます。集団になればなるほど憎悪も比例して大きくなっていきます。
この映画では人間の憎悪の矛先は自分より良い暮らしをしている人に向けられることも暗に描いています。
それを見てジョーカーもほくそ笑むのです。実に恐ろしい展開になります。
映画の最後、ジョーカーことアーサーはにこやかに微笑む場面で終わります。その時のセリフが「理解できないさ」です。
アーサーが廊下を歩くと血の足跡がつく。
これがなぜか綺麗に見えるのです。
逆光は天国からの光でしょうか。
その中で軽やかに踊るのです。
最後の最後に救われた気持ちになりました。まるで天国に召されたような演出でした。
ホアキン・フェニックスが『ジョーカー』を演じるまでの道のり
必然的だったと言うか「確信犯」だったのではないでしょうか
ホアキンがジョーカーを演じるのは確信犯だったと思います。
以下を参照にしてください。
1993年 兄リバー・フェニックスの死を目撃する。強いショックを受ける。
1995年『誘う女』 監督ガス・ヴァン・サント
1997年 『Uターン』オリヴァー・ストーン
『秘密の絆』 監督 パット・オコナー
1998年『リターン・トゥ・パラダイス』 監督ジョセフ・ルーベン
『ムーンライト・ドライブ』
1999年『8mm』 監督ジョエル・シュマッカー
2000年『裏切り者』 監督ジェームズ・グレイ
2000年『グラディエーター』 監督リドリー・スコット
2000年『クイルズ』 監督フィリップ・カウフマン
2001年『戦争のはじめかた』 監督グレゴール・ジョーダン
2002年『サイン』 監督M・ナイト・シャマラン
2003年『ブラザー・ベア』 監督アーロン・ブレイズ
2004年 『ヴィレッジ』 監督M・ナイト・シャマラン
2004年 『ホテル・ルワンダ』 監督テリー・ジョージ
2004年 『炎のメモリアル』 監督ジェイ・ラッセル
2005年『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』 監督ジェームズ・マンゴールド
2007年『アンダーカヴァー』 監督ジェームズ・グレイ
2007年『帰らない日々』 監督テリー・ジョージ
2008年
2007年『トゥー・ラバーズ』 監督ジェームズ・グレイ
2010年『容疑者、ホアキン・フェニックス』監督ケイシー・アフレック
2012年『ザ・マスター』 監督ポール・トーマス・アンダーソン
2013年『エヴァの告白』 監督ジェームズ・グレイ
2013年『her/世界でひとつの彼女』 監督スパイク・ジョーンズ
2014年『インヒアレント・ヴァイス』 監督ポール・トーマス・アンダーソン
2015年『教授のおかしな妄想殺人』 監督ウディ・アレン
2017年『ビューティフル・デイ』 監督リン・ラムジー
2018年『ドント・ウォーリー』 監督ガス・ヴァン・サント
2018年『マグダラのマリア』 監督ガース・デイヴィス
2018年『ゴールデン・リバー』 監督ジャック・オーディアール
2019年『ジョーカー』 監督トッド・フィリップス
そうそうたる監督の作品で研鑽を積んだのか
こう見るとフェニックスはそうそうたる監督と仕事をしてる。兄の死後の復帰作でガス・ヴァン・サントも重要な存在だが、2002年『サイン』のM・ナイト・シャマランとの出会いも大きな影響を与えたはずだ。
順調にキャリアを積んでいたかに思えた2008年10月に突如引退宣言し、ラッパーに転身する。奇行の数々と繰り返す。
引退宣言して挑んだ大ドッキリ映画で大バッシング
ドラッグ中毒かと騒がしたが、これはホアキンと監督ケイシー・アフレックが仕組んだ大ドッキリだったのだ。それらの奇行と言動をビデオで撮っておりドキュメンタリー映画として『容疑者、ホアキン・フェニックス』発表したのだが、大バッシングで大コケした。
この作品でホアキン・フェニックスはとにかく人を騙しまくってます。それ自体が演技だったのです。
後のジョーカーのための役作りと考えるのも一景です。
引退宣言して制作したのに全くシャレにならない結果になった。本当の引退危機になった。
ウソ引退から4年後に復活
しかし2012年(実にウソ引退から4年後)ポール・トーマス・アンダーソンの『ザ・マスター』で新興宗教にハマる男を演じてヴェネツィア国際映画祭男優賞受賞して復活。
ここからホアキンが選ぶ役柄の男たちははっきりいってクソ男、ダメ男、あるいは痛い男ばかりになるのだ。
意外なのはウディ・アレン作品に出たことだ(作品はコケた)アレンとは合わない気がしたが、見事な演技を披露している。
再びガス・ヴァン・サント監督と組んだ理由は数年後わかる
そして2017年『ビューティフル・デイ』でカンヌ国際映画祭男優賞受賞する。
もう輝かしいの一言に尽きる。そして2018年の3本へと続く。
この時、ガス・ヴァン・サントと再び組んでいるのが気になるのだ。サントには助けれているから。数年後その答えは出るだろう。
そして2019年『ジョーカー』だ。復活以降で最もクセの強いことは言うまでもないが、クソ男の集大成なのではないかと思えるのだ。
『ジョーカー』はホアキンが仕組んだ最高のジョークなのかも
ウソの引退宣言がジョークで、大ドッキリ映画もジョークで、この『ジョーカー』に出ているのは真実であるがホアキン・フェニックスが作り出した壮大なジョークなのかもしれない。
次作からホアキンが演じるキャラクターは変わると思う。もう“クソ男”は飽きたと言っている気がする。
トッド・フィリップス監督の演出について
一番印象に残ったのは上流階級の人たちが映画を観ている場面です。チャップリンの『モダンタイムズ』です。
みんなネクタイ、タキシードを着て笑い転げています。こっそり劇場に入ったアーサーは笑えません。
この時、トイレに立つ男性の元へ行きます。男性はウエイン、大富豪で政治家。(アーサーの父親かもしれないということで。となるとバットマンとアーサーは異父兄弟になります)
しかしトイレで殴られます。その時にアーサーがいう言葉が実に泣けるのです。
「俺の人生は悲劇だと思っていた。でも喜劇だった」この演出は秀逸です。
チャップリンの言葉をうまく使っています。
正確には「人生をクロースアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ」ということです。
例えば転んで泣いている人の顔をアップで見ると悲劇かもしれませんが、遠くから見ると笑えてきます。
アーサーがジョーカーに変わっていく様をうまく表しています。
そしてロバート・デ・ニーロのキャスティングした意味がわかります。
デ・ニーロの代表作『タクシー・ドライバー』のトラビスを思い出してください。
ますはトラビスの精神に異常が生じたかの演出として、部屋の中で拳銃を持って独り言う場面とアーサーが同じく自室でブツブツ呟きながら誤って銃を発砲する場面が似通っています。
次にトラビスは少女を助けたいという正義感の果てに人を殺してヒーローになります。これがアーサーと重なります。
たぶんトッド・フィリップス監督はデ・ニーロが好きであること、そしてトラビスとはちょっと違うというニュアンスも込めていると思います。
また『タクシー・ドライバー』ではトラビスの唯一優しく接するベッツィーがいるのと同様に本映画でもソフィーはアーサーをバカにしません(ただしソフィーと関係は妄想も含まれています)
アーサーが警察に逮捕されてパトカーで護送される時の街はもうパニックです。ピエロの仮面を被った暴徒が暴れています。
車中からそれを見て笑っていた時にパトカーは事故で横転します。
アーサーは死んだと思いきや、暴徒が車から助け出しボンネットの上に寝かせます。
そしてアーサーに向かって皆がはやし立てるとアーサーは立ち上がるのです。
この場面を観て思い描くのはキリストの復活です。トッド・フィリップス監督の考え抜かれた演出には度肝を抜かれました。
言い方のよってはアーサーは神だ、あるいは正義だ、と言っているようなものです。
これはキリスト教を主体とする欧米諸国の人たちには強烈なメッセージになったはずです。
まとめ 映画『ジョーカー』一言で言うと!
歴史の間には必ず救世主が登場する
世界が混沌としている今だからこそ、この映画がわたしたちに問う意味が大きいと思います。問いに答えるには慎重に行動することが大事です。世界の富はわずか数パーセントの人が握っているのは皆が知っています。血液もそうですが、流れが悪くなると必ず破裂します。世界の人々の不平・不満が爆発する際は必ずカリスマ性を持った救世主が現れます。わたしたちは無意識にその救世主の出現を待っているのかもしれません。だからこの映画がヒットしているのです。
以下はその②です。

その③

合わせて観たい映画
【ホアキン・フェニックスの怪演が観られる映画】
映画『ゴールデン・リバー』
問答無用の冷血な殺人鬼

映画『ドント・ウォーリー』
アルコール依存症で下半身麻痺の漫画家

【格差社会を描いた映画】
映画『MOTHER マザー』
毒親が生まれたのは格差社会が原因?

映画『ミッドナイトスワン』
LGBTQに対する差別・格差は早急に解決して欲しい

映画『ばるぼら』
ばるぼらは社会の“排泄物”のように扱われた

映画『滑走路』
イジメから非正規社員問題まで絡めた名作

映画『絶唱(1975)』
封建制度の時代の格差ってどうしようなかった、、、

映画『万引き家族』
是枝監督の描く映画は「痛い」

映画『誰も知らない』
是枝監督が世界の映画作家に与えた影響は多大なり!

映画『存在のない子供たち』
戸籍も存在もない社会って“格差”どころじゃあない

映画『行き止まりの世界に生まれて』
格差と虐待は比例するのか

映画『人数の町』
格差もまったく存在しない町へ行こう!

映画『天気の子』
このふたりも日本社会からはみ出していると言える

映画『エリカ38』
エリカが詐欺師になったのは貧しい生い立ちから

映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
黒人というだけで“チャンス”が与えられない社会がある

映画『パブリック 図書館の奇跡』
「笑うな!」ホームレスにだって人権があります!

映画『凪待ち』
社会の底辺で生きてきた男、、、

映画『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』
無教養が格差を広げている

映画『鵞鳥湖の夜』
発展すればするほど格差が広がります

映画『はちどり』
韓国社会の現実は恐ろしい

映画『レ・ミゼラブル』
この少年たちの“怨恨”は根深い

映画『パラサイト 半地下の家族』
アカデミー作品賞獲得という快挙!

映画『カイジ 人生逆転ゲーム』
日本の底辺男の希望映画です

映画『希望の灯り』
かつての東西冷戦の格差って?

映画『タロウのバカ』
タロウが悲しすぎる

映画『存在のない子供たち』
生まれたという存在がないとは、、、

映画『荒野にて』
無学な父親を亡くしてしまい、、、

映画『ドッグマン』
不条理すぎる映画です

映画『マイ・フェア・レディ』
イギリスの階級社会で這い上がるのは難しい、、、

映画『ウエスト・サイド物語』
人種が絡んだ格差社会って辛い

映画『愛と青春の旅だち』
パイロット目指す若者と工場で働く女の子の恋愛

映画『黒い司法 0%からの奇跡』
いつも黒人が“容疑者”にされてしまう理由はなに?

映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』
差別・嫌悪される理由は本人にも問題ありでは、、、

映画『わたしは金正男を殺してない』
貧しい国から来た女性を使っての犯罪です

映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』
少年たちはアメリカ社会の未来を憂いての犯行だったのか

映画『朝が来る』
格差社会もあるけれど教育が大事だと思う、、、

映画『スキャンダル』
男どもに「一泡吹かせてやる!」ダンサーたちの挑戦!

映画『七人の侍』
黒澤明が描く“格差社会”はダイナミックだ

映画『ミリオンダラー・ベイビー』
ど貧乏育ちだけど「成功したい」気持ちに嘘はない

映画『道』
人生は厳しい“道”ばかりだけど「間違い」はしたくない

映画『楽園』
田舎の“ムラ社会”の中の“格差社会”って陰険だ

映画『第三夫人と髪飾り』
格差というより“習慣”とか“伝統”と言った理由で、、、

映画『グラン・トリノ』
人種差別者が“格差社会”に初めて気がついたら!

映画『赤い雪 Red Snow』
貧しいことは悲劇です

映画『帰れない二人』
中国の発展がもたらす“格差社会”は速度が早い

映画『ジョーカー』の作品情報
スタッフ・キャスト
監督
トッド・フィリップス
製作
トッド・フィリップス ブラッドリー・クーパー エマ・ティリンガー・コスコフ
製作総指揮
マイケル・E・ウスラン ウォルター・ハマダ アーロン・L・ギルバート ジョセフ・ガーナー リチャード・バラッタ ブルース・バーマン
脚本
トッド・フィリップス スコット・シルバー
撮影
ローレンス・シャー
美術
マーク・フリードバーグ
編集
ジェフ・グロス
衣装
マーク・ブリッジス
音楽
ヒドゥル・グドナドッティル
音楽監修
ランドール・ポスター ジョージ・ドレイコリアス
アーサー・フレック/ジョーカー(ホアキン・フェニックス)
マレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)
ソフィー・デュモンド(ザジー・ビーツ)
ペニー・フレック(フランセス・コンロイ)
ギャリティ刑事(ビル・キャンプ)
バーク刑事(シェー・ウィガム)
トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)
ランダル(グレン・フレシュラー)
ゲイリー(リー・ギル)
アルフレッド・ペニーワース(ダグラス・ホッジ)
ブルース・ウェイン(ダンテ・ペレイラ=オルソン)
マーク・マロン
ジョシュ・パイス
シャロン・ワシントン
ブライアン・タイリー・ヘンリー
2019年製作/122分/R15+/アメリカ
原題:Joker
配給:ワーナー・ブラザース映画