映画『黒い司法 0%からの奇跡』ネタバレ・あらすじ・感想。アメリカの光と陰。「正義の反対は貧困である」

映画『黒い司法 0%からの奇跡』ネタバレ・あらすじ・感想。アメリカの光と陰。「正義の反対は貧困である」2020年公開

映画『黒い司法 0%からの奇跡』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。

映画『黒い司法 0%からの奇跡』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。

YouTubeで予告映像もご覧ください。

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映画『黒い司法 0%からの奇跡』本予告 2020年2月28日(金)公開

『黒い司法 0%からの奇跡』(137分/G/アメリカ/2020
原題『Just Mercy

【監督】
デスティン・ダニエル・クレットン
【製作】
ギル・ネッター アッシャー・ゴールドスタイン
【出演】
マイケル・B・ジョーダン
ジェイミー・フォックス
ブリー・ラーソン

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  1. 映画『黒い司法 0%からの奇跡』のオススメ度は?
  2. 映画『黒い司法 0%からの奇跡』の作品情報・概要
  3. 映画『黒い司法 0%からの奇跡』のあらすじ・ネタバレ
  4. 映画『黒い司法 0%からの奇跡』の感想・評価・内容・結末
    1. 死刑制度廃止を訴求するだけの映画ではない“差別と貧困”がテーマ
      1. この黒人差別は酷すぎる映画
    2. アラバマの映画といえば『アラバマ物語』
    3. ただ黒人という理由だけで、、、
      1. ゲイである黒人ミュージシャンと白人との友情物語
    4. 見よ!人権弁護士ブライアン・スティーブンソンの勇気を!
    5. 南部の黒人たちの貧しい現状も伝えている
      1. 忌まわしきアパルトヘイト国家を立て直すマンデラ大統領!
    6. 法廷内でも人種差別が行われている悲しさ
    7. アメリカ社会という病気
      1. こちらは黒人差別を笑い飛ばしています
    8. 自由の国だけど本当は恐ろしい
      1. 女性弁護士ルース・ベイダー・ギンズバーグを描いた名作
    9. 「正義の反対は悪ではなく、貧困である」
      1. 以下の動画サイトでブライアン・スティーブンソンの人柄がわかります
  5. 映画『黒い司法 0%からの奇跡』のキャストについて
    1. ブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン)
    2. ウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)
    3. エバ・アンスリー(ブリー・ラーソン)
      1. カッコよすぎるブリー・ラーソンの演技の幅が半端ないです。
  6. まとめ 映画『黒い司法 0%からの奇跡』一言で言うと!
  7. 合わせて観たい映画
    1. 【最強の女性弁護士ルース・ベイダー・ギンズバーグ】
      1. 映画『RBG 最強の85才』
      2. 映画『ビリーブ 未来への大逆転』
  8. 映画『黒い司法 0%からの奇跡』の作品情報

映画『黒い司法 0%からの奇跡』のオススメ度は?

4.0

4つです

胸を打ちます

アメリカの光と陰が見えます

差別・偏見と戦う弁護士の物語です

有色人種は住みにくい国です

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映画『黒い司法 0%からの奇跡』の作品情報・概要

『黒い司法 0%からの奇跡』原題『Just Mercy2019年のアメリカ合衆国のドラマ映画。デスティン・ダニエル・クレットン監督作品。主演はマイケル・B・ジョーダン。本作はブライアン・スティーヴンソンが2014年に発表したノンフィクション『黒い司法 死刑大国アメリカの冤罪』を原作としている。ジェイミー・フォックス、ブリー・ラーソン共演。人種差別と死刑制度問題を絶妙に内包する物語。

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映画『黒い司法 0%からの奇跡』のあらすじ・ネタバレ

山仕事(木こり)を生業にしている黒人のウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)はいつも通り仕事を終え、車で帰路を走らせていた。真夜中の検問で白人警官にいきなり逮捕される。容疑は殺人。適切な取り調べも行われない。弁護もできない。否認するウォルターに対して警察は嘘の目撃者を作り「奴が殺すのを見た」と証言させる。殺人のでっち上げだ。一方、ハーバード大卒の新人弁護士ブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン) は好待遇の事務所の誘いを断って南部で人権弁護士として活動を始める。そしてウォルター・マクミリアンの事件を知り、彼の冤罪を晴らそうと誓う。しかし黒人弁護士と理由でブライアンに差別・偏見、そして脅しが始まる。果たして、、、。

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映画『黒い司法 0%からの奇跡』の感想・評価・内容・結末

死刑制度廃止を訴求するだけの映画ではない“差別と貧困”がテーマ

この映画は死刑制度に対して是非を説いている作品です。でもそれだけではありません。死刑廃止も大事ですが、その前に人種差別反対と貧困を強く訴えている物語です。

ここがとても大事です。黒人死刑囚の冤罪を証明するための戦いに注力しまいがちですが、「なぜ黒人ばかりが犯罪者に仕立て上げられるのだ」を心して観なくてはいけません。

今は2020年です。アメリカでは特に南部は未だに黒人に対する差別は続いています。繰り返しますが今は2020年です。今はと言ってはいけません。

いつの時代も人種差別は絶対にダメなのです。

この黒人差別は酷すぎる映画

アラバマの映画といえば『アラバマ物語』

舞台はアラバマ州です。アラバマと聞いてピンとくる人はかなりのオールドムービーファンです。そうです。グレゴリー・ペック主演の『アラバマ物語』です。

ペックは黒人少年の無実を証明するために戦います。様々な妨害が彼を待ち受けますが負けません。

本作は『アラバマ物語』の黒人差別問題を踏襲しながらもさらに死刑制度反対というメッサージも加味した秀作です。

ただ黒人という理由だけで、、、

山仕事(木こり)のウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)は仕事を終えて帰路の際、警察の検問に引っかかります。

そして白人警官から「殺人容疑で逮捕する」と言われ拘束されます。

その際のやり取りを見ているとアメリカに行きたくないと思うわせるほど強引であり、恐怖感に包まれます。あれだけ多くの白人警官に夜中に囲まれれば逆らうことができません。

ウォルターは自白を強要させられますが、否認します。

しかし警察が嘘の目撃者を作り出し、ウォルターの殺人をでっち上げます。正当な事情聴取も裁判も行われません。そして死刑です。

ゲイである黒人ミュージシャンと白人との友情物語

見よ!人権弁護士ブライアン・スティーブンソンの勇気を!

若きブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン) はハーバード大学を卒業して大手の弁護士事務所で勤務できましたが、南部のアラバマ州で弁護士活動を始めます。

「弱い人助けたい、貧しい人を救いたい」という信念があります。そして冤罪で死刑執行を待つ囚人ウォルターの無実を証明するために戦うのです。

このブライアン・スティーブンソンは実在の人物です。その生涯は冤罪と思われる人々救出のために費やされます。本当に素晴らしい人だと思います。今でも人権弁護士として活躍しています。

南部の黒人たちの貧しい現状も伝えている

さてこの映画を観ていて本当に反吐が出るほど怒りを感じる場面がたくさんあります。まず冒頭に逮捕劇。

それからブライアンが弁護士として刑務所を訪問した際、刑務官から「裸になれ」と言われ身体検査される場面です。

もちろんここで怒りに任せて感情を爆発させてはいけません。彼ら白人の狙いはそこにあるからです。ブライアンは冷静に対応します。

その時のマイケル・B・ジョーダンの演技がとても心を打つのです

さらにウォルターの家族や友人たちが住む集落が映し出されますが、とても貧しいのです。本当に現代?と思わせるような掘っ建て小屋のような家に多数と住んでいます。

忌まわしきアパルトヘイト国家を立て直すマンデラ大統領!

法廷内でも人種差別が行われている悲しさ

この状況を観てやはりアメリカ最南部のアラバマは未だに差別が根付いているのだと胸が痛くなりました。

そして映画の終盤の陪審員で場面ですが、ウォルターの家族が駆けつけますが院内には入れません。院内は全て白人が座っています。嫌がらせです。

でもブライアンの機転で皆が中へ入ります。黒人だけが立っています。人間扱いされていない象徴の映像です。胸糞悪くなりました。

アメリカ社会という病気

アメリカの囚人の6、7割は黒人だと言われています。さらに黒人の3人にひとりは言われなき逮捕を経験したことがあるそうです。

街を歩いて警察からの職務質問を受けるのは大抵が黒人だそうです。なんとも恐ろしい社会があります。

映画やテレビを観ていると黒人のスターが活躍しています。でも実際のアメリカ社会に蔓延する差別意識はまだまだ消えることがないようです。

まさにアメリカの表と裏です。アメリカでは凶悪犯罪は80年代と比べて減少しているそうです。でも囚人者の数は70万人から230万人に増加しているそうです。

そのほとんどが不法薬物所持容疑だそうです。そして有色人種の割合が高いそうです。

さらに受刑者の9人にひとりは無実のまま死刑を執行されるそうです。これってとても恐ろしいことです。

こちらは黒人差別を笑い飛ばしています

自由の国だけど本当は恐ろしい

確かに自由の国、頑張れば成功も掴みとれますが、一度誰かに睨まれると(警察や司法とか)二度と戻ってこれない社会があります。

本映画『黒い司法 0%からの奇跡』で戦う弁護士ブライアン・スティーブンソンの若き日の姿を描いていますが、今もブライアンは健在です。

女性弁護士がルース・ベイダー・ギンズバーグが女性差別との戦いに尽力した映画も胸を打ちますが、わたし的には本作の方が感動しました。

女性弁護士ルース・ベイダー・ギンズバーグを描いた名作

「正義の反対は悪ではなく、貧困である」

繰り返しますが本映画は死刑制度廃止も訴えていますが、基本は差別・偏見のある社会への実現を説いている弁護士の物語です。ブライアンが言った言葉で「正義の反対は悪ではなく、貧困である」がとても胸に染み入りました。

以下の動画サイトでブライアン・スティーブンソンの人柄がわかります

TED日本語 - ブライアン・スティーブンソン: 司法の不公正について話さなければなりません | デジタルキャスト
ローザ・パークスや自身の祖母が登場する個人的で引きこまれる話を通じて、人権弁護士 ブライアン・スティーブンソンがアメリカの司法制度の手厳しい真実を教えてくれます。国内の黒人男性の3人に1人が収監された経験を持つという、大きく人種的に偏った真実から語り始められます。アメリカが振り返ってきていない歴史に包まれた手厳しい真実...

 

*邦題が気になります。「黒い」とは黒人だからか、それとも司法自体が悪の「黒」なのかです。いずれにしても「黒」イコール「悪」という印象を持ってしまいます。そのあたりはもっと考えた方が良かったと思います。原題の『Just Mercy』のままでも良かったのではないでしょうか。

*日常生活でも「悪いこと」を「ドス黒い」と表現することがありますが、そういう表現も是正する時代かもしれません。

*デスティン・ダニエル・クレットン監督は日系アメリカ人です。彼も何らかの差別を受けて育ったと思われます。ですから本作にかける気持ちは人一倍でしょう。

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映画『黒い司法 0%からの奇跡』のキャストについて

ブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン)

正義のために戦う弁護士です。ハーバード大学を卒業して大手の弁護士事務所に就職もできたが、南部アラバマ州で弁護士活動を行う。マイケル・B・ジョーダンの演技はとても良かったです。本当に良かったです。とにかく物静かで冷静沈着。そして優しさがにじみ出ていました。決して感情的に怒りを爆発させないところが良かったです。それが監督の狙いだっと思います。

ウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)

木こり。仕事帰りの検問で殺人犯に仕立て上げれる。無実を訴えるが聞いてもらえない。監獄に送り込まれて自暴自棄になっている。最初はブライアンを軽くあしらうが気持ちを同調させていく。死刑が執行される日々が近づいてくる恐怖感を見事に表していたと思います。

エバ・アンスリー(ブリー・ラーソン)

ブライアンと共に冤罪と思われる囚人を救出するための団体を立ち上げている。ブライアンと組むことで町の人たちから奇異な目で見られるが、正義のための行動をする。ブリー・ラーソンは『マーベル』とは打って変わってしっとり感を出していました。目立たず騒がず、でも芯が座っている女性を好演しています。

カッコよすぎるブリー・ラーソンの演技の幅が半端ないです。

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まとめ 映画『黒い司法 0%からの奇跡』一言で言うと!

「正義の反対は悪ではなく、貧困である」

この言葉は胸を締め付けました。小さい頃、贅沢は禁物で「清貧は美徳である」と教えられて育った経験がある人は多いと思います。でもその言葉を押し付けてくる人たちにとって庶民が貧乏であることの方が便利だったからです。貧乏は心を病む筆頭です。荒んでいきます。荒んだ生活をしていると予期せぬことを考えてしまいます。人や社会へ憎悪を募らせていきます。そして犯罪へと、、、、。そして貧困で一番恐ろしい罪は教育を受けられなくなることです。

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映画『黒い司法 0%からの奇跡』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
デスティン・ダニエル・クレットン
製作
ギル・ネッター アッシャー・ゴールドスタイン
製作総指揮
マイク・ドレイク マイケル・B・ジョーダン ブライアン・スティーブンソン ガブリエル・ハモンド ダニエル・ハモンド ニーハ・カイケンダール
原作
ブライアン・スティーブンソン
脚本
デスティン・ダニエル・クレットン アンドリュー・ランハム
撮影
ブレット・ポウラク
美術
シャロン・シーモア
衣装
フランシン・ジェイミソン=タンチャック
編集
ナット・サンダース
音楽
ジョエル・P・ウェスト
ブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン)
ウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)
エバ・アンスリー(ブリー・ラーソン)
オシェア・ジャクソン・Jr.
ロブ・モーガン
ティム・ブレイク・ネルソン
2020年製作/137分/G/アメリカ
原題:Just Mercy
配給:ワーナー・ブラザース映画