映画『すばらしき世界』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『すばらしき世界』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『すばらしき世界』
(2021年製作/126分/G/日本)
英題『Under The Open Sky』
【監督・脚本】
西川美和
【原案】
佐木隆三
【製作】川城和実 潮田一 池田宏之 依田巽 角田真敏 鈴木貴幸 堤天心【エグゼクティブプロデューサー】濱田健二 小竹里美【プロデューサー】西川朝子 伊藤太一 北原栄治【撮影】笠松則通【照明】宗賢次郎【音響】白取貢【音響効果】北田雅也【美術】三ツ松けいこ【衣装デザイン】小川久美子【へアメイク】酒井夢月【編集】宮島竜治【音楽】林正樹【キャスティング】田端利江【助監督】中里洋一【ラインプロデューサー】奥泰典【制作担当】横井義人
【出演】
役所広司
仲野太賀
六角精児 北村有起哉 白竜 キムラ緑子 長澤まさみ 安田成美 梶芽衣子 橋爪功
【HPサイト】
映画『すばらしき世界』公式サイト
【予告映像】
映画『すばらしき世界』トレーラー
映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』ネタバレ・あらすじ「長澤まさみ祭り!」感想「四代目ツチノコは誰に?」結末「マルタ島ロケに意味がある」
- 【人生について考えさせられる映画】
- 【家族がテーマの映画】
- 映画『朝が来る』
- 映画『罪の声』
- 映画『めぐり逢えたら』
- 映画『空に住む』
- 映画『ミッドナイトスワン』
- 映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
- 映画『オン・ザ・ロック』
- 映画『浅田家!』
- 映画『望み』
- 映画『となりのトトロ』
- 映画『WAVES ウェイブス』
- 映画『ゴッドファーザーPARTIII』
- 映画『リメンバー・ミー』
- 映画『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』
- 映画『ポルトガル、夏の終わり』
- 映画『フェアウェル』
- 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』
- 映画『借りぐらしのアリエッティ』
- 映画『この世界の片隅に』
- 映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
- 映画『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』
- 映画『黒い司法 0%からの奇跡』
- 映画『ファイティング・ファミリー』
- 映画『人生の特等席』
映画『すばらしき世界』のオススメ度は?
星5つです
2021年度「最高傑作決定!」
西川美和監督すごし!
役所広司さん「神!」
仲野太賀くん「惚れちゃいました」
長澤まさみさん「真っ白い服で黒い心」が良い
【女性監督映画】『Ribbon』ネタバレ・あらすじ「のんちゃん“吐露”を受け止めた」感想「頑張れと叫んだ」結末「すごい才能だ!」
映画『すばらしき世界』の作品情報・概要
『すばらしき世界』西川美和監督作品。2021年製作。英題『Under The Open Sky』『蛇イチゴ』『ゆれる』『ディア・ドクター』『永い言い訳』とオリジナル脚本にこだわってきた西川美和が初めて原作小説を映画化したことが驚きである。原作は佐木隆三の長編小説『身分帳』実在の人物をモデルに、13年の刑期を終え出所した元殺人犯の男の苦労と生きざまを描く。「社会」と「人間」の“今”をえぐる物語となっている。閉塞感漂う現代日本の今を鋭く描いている。映画『三度目の殺人』の役所広司主演。映画『タロウのバカ』や映画『MOTHER マザー』の仲野太賀、映画『キングダム』や映画『コンフィデンスマンJP』』の長澤まさみ、六角精児、映画『ヤクザと家族 The Family』 や映画『浅田家!』や映画『新聞記者』の北村有起哉、白竜、キムラ緑子、映画『罪の声』の梶芽衣子、映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』の橋爪功らが共演。
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映画『すばらしき世界』のあらすじ・ネタバレ
雪が降りしきる2月の北海道。旭川刑務所からひとりの男が出所した。バスに揺られながら「今度ばっかりは堅気ぞ」とつぶやく男・三上正夫(役所広司)は殺人を犯し13年の刑で服役していた。身元引き受け人となるのは弁護士・庄司(橋爪功)と妻・敦子(梶芽衣子)で、三上は東京に身を寄せることになる。持病もあることからすぐさま働くことはできない。よって生活保護受給者となる。三上は「刑務所にいるより肩身が狭い」と嘆く。
一方、テレビ制作会社を辞めて、小説家を目指している青年の津乃田(仲野太賀)のもとに、敏腕TVプロデューサーの吉澤(長澤まさみ)から仕事の依頼が届く。対象が三上。詳細を聞くと、元殺人犯ということで尻込みしてしまう津乃田。しかしジリ貧の生活から引き受けることに。
吉澤は元殺人犯が出所して母親探しをする姿を「面白おかしく撮る」ことで感動のドキュメンタリーに仕立てようを考えていた。津乃田は表紙に“身分帳”と書かれたノートに目を通した。身分帳とは、刑務所の受刑者の経歴を事細かに記した個人台帳みたいなもの。几帳面な三上が自身で身分帳を書き写していた。人生の大半を刑務所で過ごしてきた三上に恐怖を感じた。
初めて三上を会う時の緊張感と裏腹に、実際に話をしてみると、とても人懐っこいので違和感を覚えるのだった。そして密着取材を始めると、三上のあまりにも真っ直ぐな性格に心揺さぶられる。しかし納得のいかないことがあると「瞬間湯沸かし器」のごとく怒り狂って、最終的な解決方法が「暴力」になるという一面に恐怖するのだった。
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映画『すばらしき世界』の感想・内容
西川美和監督って本当に頭が良い「知性教養の高さが窺いしれる」作品
「本年度最高映画」決定です。今年始まってまだ2ヶ月ですが、間違いなく本年度一番の映画だと思います。もう決定しました。「すばらしかったです」
何がすばらしいのか、全部書くには数日要します。ですから本映画『すばらしき世界』の記事は「追記スパイラル」に入ると思います。
しかし、西川美和監督って本当に頭が良い。知性教養の高さが窺いしれる作品です。
脚本から演出、そして編集に至る全てにおいて本当に唸ってしまう映画なのです。
さすが是枝裕和監督の申し子です。
もちろん、主演の役所広司さんあっての名作と言えます。役所さんをキャスティングした西川美和監督の感性って本当にすばらしいのです。
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『すばらしき世界』は実在の男をモデルに「社会」と「人間」の“今”をえぐる物語
さて本映画『すばらしき世界』は実在の男をモデルに「社会」と「人間」の“今”をえぐる物語となっています。
テーマが明確です。明確だからヒットすると言えます。
是枝監督と行動を共にする西川監督らしく、日本という国の現状に対して「パンチ」を喰らわせるメッセージがあります。
反体制的な映画という誤解を与えかねませんが、決してそうではなく日本社会の現状と未来を憂う尊き作品だと思うのです。
いま現在、日本社会には重たく真っ暗い「得体の知れない何か」に覆われています。すごい閉塞感があります。その正体が何かがわかりません。
一生懸命に働いても薄給で、いくら頑張っても評価されない社会、さらには既得権益を持っている人ばかりが優遇され続ける理不尽さに、わたしたちはため息をつくこともできず、諦めてしまう世界があります。
富める者はますます豊かになり、貧しき者は働いても働いても報われない、負のスパイラルに巻き込まれています。
世界に誇るリアルディストピア日本と言っても過言ではありません。
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「人生に必要なのは怒りをコントロールすること」
コロナ禍によって人と人とのコミュニケーションはますます希薄になって孤独の闇に身を沈める人もいます。
わたしたち一般の国民ですら、困窮しているのにヤクザという「反社会勢力」の人たちはもっと大変なのではないでしょうか。
もちろん、ヤクザがこの世界から無くなれば嬉しいのですが、彼らの居場所がなくなると新たな居場所を見つけて進出するのですから結局は“いたちごっこ”なのです。
本映画『すばらしき世界』の良いところはヤクザ、あるいは元ヤクザが「反社」というレッテルを外すことの困難さに主軸をおいていないところだと思うのです。
わたし的に本映画『すばらしき世界』からの受け止めたのは「人生に必要なのは怒りをコントロールすること」となるのです。
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まっすぐな性格で曲がったことが嫌い」な人間だけど「暴力で解決」してしまう
これは今に始まったことではありません。昔からずっと言われていることです。怒りに関する諺は枚挙に遑がないです。
「短気は損気」「怒りは敵と思え」「何であれ、怒りから始まったものは、恥にまみれて終わる」などです。
わたしもわかっているのですが、ついつい怒っていまうことがあります。そして大抵はうまくことが運びません。
本映画『すばらしき世界』の三上正夫(役所広司) は「まっすぐな性格で曲がったことが嫌い」な人間です。
弱い者いじめは絶対にしないし、誰かがいじめられていると真っ先に助けます。
その正義感は素晴らしいのですが、欠点があるのです。それは「短気でキレやすい」のです。
自分の正義と違うことを言われると瞬間湯沸かし器のごとく激昂するのです。
そして手を出すのです。つまり「暴力を振るう」のです。ここが問題なのです。
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津乃田龍太郎(仲野太賀)が狂言回しのようにそっと寄り添う演出が絶妙
三上正夫(役所広司) には戸籍がありません。4歳の頃、母親に捨てられて養護院に預けられました。
それからはエリート不良ロード真っしぐらで、ヤクザになります。
三上は14歳で初等少年院に入って以来、受刑回数は10犯、刑務所生活は28年です。
罪状のほとんどは暴力事件です。そしてもっとも長い刑期が殺人事件を起こしての13年です。
本映画『すばらしき世界』は三上が13年の刑期満了後から始まります。この場面から始まる「映画の導入」がすばらしいです。
映画製作者としての経験豊富さが感じられます。
一見、当たり前のようなオープニングですが、映画の基本を知らない下手な監督だと、三上の生い立ちからの時間軸で初めてしまう可能性があります。
それらをバッサリと省略して、本編の展開中にフッテージとして挿入するところがすばらしいと思います。
その方が観客を飽きさせないし「ああ、そんな過去があったのかあ」と納得し、三上に共感を抱かせるからです。
しかも過去については三上に語らせるのではなく、津乃田龍太郎(仲野太賀)が狂言回しのようにそっと寄り添うように話すところが効いています。
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映画『すばらしき世界』の考察・評価
「反社」を排除した後はわたしたちが「排除の対象」になり得るかも
さて本映画『すばらしき世界』は決して「反社」の人たちを擁護しているわけではありません。
いま現在、彼らが犠牲者になっているのであって、近い将来のターゲットはわたしたちのどこかの「階層」に向けられる可能性があるのです。
まずは社会にとって悪害である反社会の人間から排除して行き、次は、、、、ということが考えられます。
人間ってひとつの組織なり集団ができると、最初は仲良しこよしでうまく調和が保てます。でも次第に誰かが「コントロール」して行きます。
それに抗うようにもう一人の人間が抵抗し始めます。中間の人たちは自分が損しない方に付きます。
そして「気に入らない人間を排除」します。
しばらくは平静を保ちますが、再び気に入らない人間を探します。
「標的」になった人間はまた排除されます。これの繰り返しなんです。
本映画『すばらしき世界』は「いつか自分も排除の対象になり得る」という強いメッセージが込めらています。
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小学校の先生の教えをそのまま実行しているような人間なのです
ただですね、人生、生きていると許せないことってありますよね?理不尽極まりないことってありますよね。
多くの人は見て見ぬ振りをして被害者にならないように回避しますが、三上はそれが出来ない人間なんですよ。
本映画『すばらしき世界』を観ていると小学校の時に先生が「困っている人を助けよう」とか「正直に生きよう」と言った言葉の数々って実生活では実行できないと痛感することがあります。
トラブルに巻き込まれたくないじゃあないですか。もし巻き込まれたら「面倒臭いことになる」とか「命の危険に晒されるかも」などと考えてしまいます。
三上はそうではありません。街角で半グレっぽい人間に絡まれている、中年のサラリーマンを即座に助けます。
小学校の先生の教えをそのまま実行しているような人間なのです。決して「見て見ぬ振りはしない」のです。
とても正義感が強い好人物なのです。でも現代社会ではそれが通用しません。通用しないどころか仇となるのです。
三上にはそれがなぜ間違っているのか理解ができません。
それは三上がヤクザの世界で生きて学んだことではなく、生まれ持っての性格としか言いようがありません。
勝手な想像ですが、もし三上がちゃんとした教育を積んでいたのなら、間違いなく、警察官になっていたと思います。
ヤクザと警察官って表裏一体のような職業ですね。
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「あんまり関わらない」とか「見て見ぬ振りをするのも大事」
さて本映画『すばらしき世界』の登場人物の多くは一見、「善人」のように見えます。弁護士夫妻の庄司勉(橋爪功)、庄司敦子(梶芽衣子)もとても良い人間です。
三上の身元引き受け人になっています。でも劇中、ドキッとするような発言があることも忘れてはいけません。
「あんまり関わらない」とか「見て見ぬ振りをするのも大事」などです。
何度も上述しました通り、自分の安全第一からの言葉です。
安全を確保することで安心した生活が送れることを示唆しています。 庄司弁護士夫妻は「自分だけの人生を生きろ!」という意味で言ったのでしょう。
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「あんたみたいなのが一番、何にも救われないのよ」の言葉は当たっている
そしてそして、思いっきりクソ人間なのはテレビ番組プロデューサーの吉澤遥(長澤まさみ) です。
テレビ番組制作者の典型的な人物像として描かれています。視聴率至上主義で、出世意欲が高い女性です。
でも、わたしたちは吉澤を否定することは出来ません。もし自分がテレビ番組を作る側であるなら、当然のことをしていると思うのです。
「組織のため」とか「真実を伝える」いう使命もありますが、「評価されたい」という承認欲求にかられると思うのです。
評価されないとテレビ局ではすぐさま「排除」の対象になるからです。三上が排除されるのと同様です。
ただ吉澤は機転が利きますから、排除されないようにうまく立ち回れるのです。吉澤の印象的な場面があります。
三上がチンピラ相手に喧嘩している場面を撮影していた津乃田が恐ろしさのあまり、逃げ出します。吉澤が追いかけて言い放ちます。
「カメラ持って逃げてどうすんのよ。撮らないなら割って入って、あいつを止めなさいよ。止めないんなら、撮って人に伝えなさいよ。上品ぶって、あんたみたいなのが一番、何にも救われないのよ」です。
これは痛烈です。でも当たっていると思うのです。
津乃田は臆病風に吹かれて逃げたのですが、そこには自分の身を守ることだけしかないのです。「巻き込まれたくない」です。
一方、吉澤は「巻き込まれても良い。うまく立ち回れる」という自信があったと思うのです。
この自信の正体は「三上は所詮、前科者の犯罪者。最悪の場合は三上に罪を被せられる」です。
この場面の人間性を比較する場面として絶妙だと思いました。自分に当てはめるとどうなるでしょうか。
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津乃田の人間成長物語も描かれている
もうひとつ、津乃田と吉澤のやり取りで重要な場面があります。
逃走事件以来、すっかりやる気を無くした吉澤に津乃田が電話します。「例の身分帳、このまま持ってて良いですか?」と聞くと吉澤は「あの前科のおじさんとまだ関わってんの?」と返します。
津乃田は「三上さん、無事働き始めました。老人介護施設で時給990円で」と言います。
すると吉澤は「へー、結局何もやらかさなかったんだ。てゆーか、君が大丈夫?そんなにフツーになられちゃって、何書くの?」とバカにします。
これは本当にテレビ番組制作者の本質を表している秀逸な場面だと思います。
吉澤としては前科者の三上が犯罪をすることで、番組として成り立ちます。
でも津乃田とは出来ないと感じ、切り捨てたのです。それで電話をもらってもすでに「飽きてしまっている」のです。
一方の津乃田は吉澤に電話することで、テレビの世界から足を洗うという決別もあったはずです。ここに津乃田の人間成長物語を見ることができます。
もちろん、吉澤は吉澤で本企画は忘れて前進していますから、それはそれでオッケーでしょう。
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知り合った人が殺人犯だったら「どうしますか?」
もうひとり、忘れてはいけない人物がいます。スーパーの店長・松本良介(六角精児) です。彼も三上の人間性に惚れ込んで援助します。
元殺人犯と聞くと避けてしまうのが常のようですが、松本は分け隔たりなく接しているところに共感します。
でも、中々できないことではないでしょうか。わたしなどは、もし知り合った人が「人を殺したことがある」などと言われたら、すぐさま逃げると思います。
ここの判断も難しいです。
庄司弁護士夫妻は長年、仕事的に犯罪者と接していますから、容易だと思います。
吉澤と津乃田も視聴率をとるという目的がありますから入りやすいです。
でも松本が三上と関わることで得られるメリットってあまりないのです。
どちらかというとデメリットの方が多い気がします。ですから「人は見かけで判断してはいけない」とか「損得関係なく付き合う」ことの大切さを教えてくれた場面でした。
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三上はまだまだ人生を諦めていないから応援の手を差し伸べたくなる
区役所のケースワーカーの井口久俊(北村有起哉) は、最初「冷たいなあ」と感じる人間でした。杓子定規で融通が利かない、お役所の典型です。
「面倒臭い」ことはしたくないのです。
いま問題になっている「生活保護問題」ですが、お役所的には「出来るだけ受けたくない」が本音というのも案に表していました。
命を守るための最後に残された権利という理解が広まりつつありますが、三上にしてみれば「屈辱以外の何物でもない」のです。
たぶん、井口が三上を応援したくなったのはここだと思うのです。「この人は働く意思があるのだ」と。
反社の人がヤクザを止めた後って、結構な確率で生活保護受給者になると聞いたことがあります。
一度、受給者になると再び働かないパターンが多いそうです。理由は「楽だから」でしょう。
でも三上はまだまだ人生を諦めていなかったから井口は応援の手を差し伸べたのです。
最初こそ、井口に対するイメージは悪かったのですが、次第に「井口さん、やるじゃん」になっていく自分がいました。
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映画『すばらしき世界』の結末
生と死をわずか数秒で描く西川美和監督の手腕は恐ろしい
さてさて本映画『すばらしき世界』についてはまだまだ書きたいことがたくさんありますが、演出的に一番すばらしいと思った箇所をあげます。
雨が激しく降って、洗濯物を取り入れる三上ですが、発作が起きて崩れ落ちます。
その時、カーテンを掴み引きちぎります。
畳に倒れて意識が混濁する中で、今度はコスモスの花を掴んで、鼻に近づけて香りを嗅いで死に絶えます。
カーテンを引きちぎる場面では助けを求める描写です「ああ、三上はもっと生きたかったんだ」と感じます。
そしてコスモスの香りを吸い込む場面の顔は「ああ、すばらしき人生だった」と言っているような描写でした。
この生と死をわずか数秒で描く西川美和監督の手腕は恐ろしいと思います。本当にすばらしい映画でした。
映画『すばらしき世界』楽曲・林正樹さんと歌手・神田智子さんが「すばらしい」
映画『すばらしき世界』の音楽も本当に素晴らしいと思います。全編に渡って映像より前面に出ないように「そっと寄り添うように」奏でられています。
そして、ここぞという場面で思いっきり前面に出てきたのが『Love Lost In Heaven』です。三上が福岡の下稲葉兄貴の元へ行く決意をしたところです。
映像は夜の東京です。これがとても良いのです。歌は神田智子さんです。鼻にかかったようにジャジーに唄っているのです。
東京の夜景を見下ろしながら移動しています。「あ、三上はやっぱりヤクザに戻るのか?」とこちらは不安になりますが、この楽曲を聞いているととても「切ない気持ち」と「東京という魔物の恐ろしさ」に身震いしてしまいました。
映画『すばらしき世界』のキャストについて
三上正夫(役所広司)
元ヤクザ。殺人で13年間服役して出所。「もう一度、人生をやり直そうと考えている」持病あり。生い立ちが悲惨。芸者の母親に4歳の時に捨てられる(養護院に入れらえる)その後は不良街道まっしぐら。ヤクザエリートコースに乗れず、仕事は「使いパシリ」か「運転手兼用心棒」そのせいか激昂型。しかし生みの親に会いたい思いが強い。
もう役所広司さんは「神」です。
役所広司さんで思い出す映画は『うなぎ』と『EUREKA 』です。『うなぎ』の方も犯罪者を演じていました。出所した後は床屋をやる男です。こちらは今村昌平監督で第50回カンヌ国際映画祭においてパルム・ドールを受賞しています。続いて『EUREKA 』青山真治監督作品で、第53回カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞とエキュメニック賞を受賞しています。わたし的に邦画で一番好きな映画です。この『EUREKA 』ですが、バス内で起きた凶悪殺人事件のさいの運転手を演じていましたが、舞台は九州でバスが本映画『すばらしき世界』に出てくる「西鉄バス」なんです。ここは西川美和監督が同作へのリスペクトを評しているのはないかと思われます。
役所広司さんこそ日本が誇る「世界の俳優」間違いなし!
津乃田龍太郎(仲野太賀)
元テレビ番組制作会社のディレクターで現在は作家を目指している。生活は厳しい。仲野太賀くんの演技には目を見張るものがありました。特に感情を全面に押し出すような演技はしていません。でも心に「染み込んでくる演技」なのです。後半になるにつれて「あ、この映画の主人公って津乃田なんだ」と気がつきます。つまり原作者の佐木隆三さんです。
津乃田はとても臆病な性格です。劇中「二度逃げています」一度目は吉澤を三上のアパートを訪問した際、ドアの覗く窓から三上を見ていた時に発見されて、逃げました。その次は三上、吉澤と焼く肉を食べた帰りにおやじ狩りをしていたチンピラを三上の形相を見て逃げました。でも津乃田は再び三上の元へ戻ってきます。そしてかなりきついことを三上言います。ここで疑問が湧くのですが、「なぜ津乃田は三上に興味を持つのでしょうか?」おそらく津乃田は三上に「父性を感じたから」でしょう。特に福岡で一緒にお風呂に入るシーンは本当に親子のようでした。わたしの推測ですが、津乃田は母子家庭だったと思うのです。原作者の佐木隆三さんは、1945年の終戦間際の7月に父がフィリピンミンダナオ島ザンボアンガで戦死しています。同様に母子家庭という設定に西川美和さんはしたのではないでしょうか。そして、もうひとつ気になるのは津乃田が虐待やDVについて興味を持つ場面です。図書館で彼が手にする書籍は『暴力の解剖学』と『ネグレクトと子どもの脳』いわゆる“毒親”本です。とても穏やかで無表情に近い津乃田自身の母親が毒親とは想像できません。しかし「母子家庭育ちで父親がいない」津乃田と「捨て子で身寄りがない」三上の共通点はともに「父親の愛情を知らない」に行き着きます。だから津乃田は三上から離れなかったと推測できます。
仲野太賀さんは「底知れぬ実力」を感じます!彼の時代到来です!
松本良介(六角精児)
スーパーーの店長。東京の下町で経営。体が大きい。町内会会長をしており、新参者の情報が入ってくる。一見、強面だが人情がある。最初は三上に対して「警戒心」を持っていたが、改める。自身も若い頃、悪さをしていたのと、同郷の福岡出身ということで打ち解ける。三上が「テレビの食い物にされる」ことを危惧して、注意したことで一時期不仲になる。しかし三上の介護施設就職の際は自分のことのように喜ぶ。ギターの弾き語りで祝う。
六角精児さんの存在も見逃せません。一見、芸人かコント風に見えますが、おそら六角さんは相当な修羅場をくぐり抜けている感じがします。本映画『すばらしき世界』では、元殺人者と聞いても、何も動じずに付き合っていく様に好感を覚えました。最初は警戒していましたが、「人を見かけで判断してはダメだ」という意識に気がついたところが良かったです。
井口久俊(北村有起哉)
区役所のケースワーカー。生活保護担当部署で日々忙しい。最初は「弾くことが仕事」を顔に書いたように怪訝な顔で三上をみる。しかし三上の身元保証人が弁護であるため、受給申請を受け入れる。三上が運転免許取得の助成金を求めたこと、そして「働きたい」という意思にほだされて、親身になっていく。
北村有起哉さんも懐の深い演技をしています。先の映画『ヤクザと家族 The Family』 』ではヤクザの若頭を演じていましたが、本映画『すばらしき世界』では真面目な公務員を演じています。どちらもとても様になっています。普段から役者として研鑽しているのだろうと想像できます。劇中、三上に介護施設の仕事を紹介した場面が印象的です。お仕事的に淡々としていなければいけない立場ですが、井口の顔には「応援したい」という表情がありありと見受けられました。
北村有起哉さん「今後もっとも期待したい」俳優の一人になりました
下稲葉明雅(白竜)
九州・福岡を拠点とする暴力団の組長。三上とは兄弟の契りを結んでいる(祇園で遊んだマラ兄弟でもある)左手の小指がない。糖尿病で左膝下を切断している。暴対法で組織存続に危惧している。
白竜さん、「そのまんまヤクザ」って感じでした。Vシネの親分そのままです。迫力あります。エンコした小指と左膝切断の映像はCG処理だと思いますが、違和感なかったです。
下稲葉マス子(キムラ緑子)
明雅の妻。元ホステスか祇園の芸妓という感じ。昔はシャブ(覚せい剤)を売っていた。品がある。暴力団・ヤクザが生き辛いのを身にしみて感じている。
キムラ緑子さんの演技も「本物に近い」気がしました。腹が据わっているのです。しかも妖艶な雰囲気です。三上の耳元で「元気になるクスリ」囁く場面はドキッとしました。一瞬、三上を誘っている雰囲気もあります。しかし警察の手入れがあった際、三上を逃す場面は胸を打たれました。「あんたはこれが最後のチャンスでしょうが。娑婆は我慢の連続ですよ。我慢の割に対して面白うなか。そやけど、空が広いち言いますよ。三上さん、フイにしたらあかん」です。この言葉があったからこそ、三上は東京へ戻り、やり直す一歩に繋がったのです。キムラ緑子さんのすがるような演技が良かったです。
吉澤遥(長澤まさみ)
テレビ局プロデューサー。視聴率至上主義です。給料も良いと思われます。局内での出世も目論んでいると思います。同じテレビ番組を作っている津乃田が弱小の制作会社に対して、吉澤は決定権がある大手テレビ局員です。おそらくあちこちの下請けのプロダクションを配下において、「ゴリ押し」「無茶振り」の企画提案をしていると思います。その中で、自分の言う通りに仕事してくれる人を取捨選択して番組を作っていると思います。でもこれはこれでテレビ局員として当たり前の姿です。
長澤まさみさん、とても綺麗でした。こんなプロデューサーがいれば、とても張り合いが出る気がします。長澤まさみさんの演技は本当に映画『MOTHER マザー』をやってから、一皮も二皮も向けた感がします。どんな役柄でも出来る稀有な女優さんではないでしょうか。演技的には「役に立つ人を使い切って捨てる」と言う冷血な人間ですが、あの美しい顔で、しかも口が上手いので、誰もが魅了されるのでしょう。いかにも正論を語って三上をその気にさせましたが、でまかせだと言うことが後からわかります。すばらしい演技でした。
長澤まさみさん「多才すぎる」のです
西尾久美子(安田成美)
三上の元妻。離婚後、娘を出産。男なくては生きられない女性。娘は9歳であるから三上の子どもではない。かつて三上がマスターで、久美子がママで、クラブを経営していた。ホステスの引き抜きを行なっており、殴り込んできた男に斬られそうになる。三上が割って入って、逆に男を斬殺する。三上の裁判の際、三上に有利な証言をするが、激昂し易い三上は検事の挑発に乗って、久美子の証言を台無しにしてしまう。
安田成美さん、しっとりとした雰囲気でした。ちょっと影がある女性という印象でした。三上を助けようという心が伝わってきました。でも、やっぱり女性は誰かがそばにいないと生きていけないのでしょうか。自分のために命を張って、刑務所に行った三上の出所を待つことができず、離婚。そして再婚しています。佐木隆三さんの原作も同様で、三上を出会う前に3人の子どもを持っています。その夫と別れて三上と再婚。しかし三上とは獄中離婚して、他の男性と再婚しています。
安田成美さんの歌がすばらしい映画
庄司勉(橋爪功)
弁護士。人権派。三上の身元引き受け人になります。三上の殺人事件の担当ではない。原作では戦前、外交官としてロシア大使館などで勤務していた。戦後、ロシアのスパイ容疑として裁判にかけられるも無罪。50歳を超えてから弁護士になったという苦労者。赤軍派の弁護もしていたことから、思想的には「左翼的」かも。原作の三上は一時、後のダッカ事件を起こす赤軍派と親しくなっている(おそらく三上と同じ時期に旭川刑務所にいたのは泉水博だと思われる)彼は超法規的措置で釈放されている。三上は赤軍派に勧誘されて断ったことを後悔していたらしい。
橋本功さんの演技は良いですね。飄々としている、あるいはちょっとだけ「無責任」な感じが良かったです。人権派の弁護士として三上と真に向きう演技は難しい気がします。ひと昔前なら、反社会の人間の人権を主張しても守られた時代がありましたが、今では「暴対法」の影響から、彼らの人権が無視されがちです。その中で、どう弁護士として心持ちを表現するかに悩んだ末の演技だった思われます。
橋爪功さんのような演技を出来る人はいない
庄司敦子(梶芽衣子)
勉の妻。心優しい。夫を精一杯に支えてる女性。夫の仕事柄、多くの犯罪者を見てきた様子です。三上が寝入ってから「刃物を隠した方がいいかしら」というセリフが残りましたが、後半は三上のことを信じて応援しましたので安心しました。
梶芽衣子さんがスクリーンに出ると気持ちが引き締まります。昔の女囚シリーズの影響かもしれません。演技は昭和感が溢れ出ていて、独特だと思います。“目線”が良いと思います。本映画『すばらしき世界』ではずっと優しい目線でした。それにしても綺麗な女優さんです。
梶芽衣子さん「美しすぎる」今も昔もずっと!
まとめ 映画『すばらしき世界』一言で言うと!
「こんなすばらしい映画はない!」
もうすばらしすぎる映画です。これ以上の表現があるのでしょうか!今後も西川美和監督を応援します。すご!
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映画『すばらしき世界』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
西川美和
原案
佐木隆三
脚本
西川美和
製作
川城和実 潮田一 池田宏之 依田巽 角田真敏 鈴木貴幸 堤天心
エグゼクティブプロデューサー
濱田健二 小竹里美
プロデューサー
西川朝子 伊藤太一 北原栄治
撮影
笠松則通
照明
宗賢次郎
音響
白取貢
音響効果
北田雅也
美術
三ツ松けいこ
衣装デザイン
小川久美子
へアメイク
酒井夢月
編集
宮島竜治
音楽
林正樹
キャスティング
田端利江
助監督
中里洋一
ラインプロデューサー
奥泰典
制作担当
横井義人
三上正夫(役所広司)
津乃田龍太郎(仲野太賀)
松本良介(六角精児)
井口久俊(北村有起哉)
下稲葉明雅(白竜)
下稲葉マス子(キムラ緑子)
吉澤遥(長澤まさみ)
西尾久美子(安田成美)
庄司敦子(梶芽衣子)
庄司勉(橋爪功)
2021年製作/126分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画