是枝監督映画『三度目の殺人』ネタバレ・あらすじ・結末。役所広司、福山雅治に圧勝!福山さんのロック節は健在。

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映画『三度目の殺人』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。

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映画『三度目の殺人』公式サイト - 9月9日(土) 全国ロードショー
是枝監督最新作 『三度目の殺人』 9月9日(土) 全国ロードショー
『三度目の殺人』予告編 9月9日(土)公開

『三度目の殺人』(124/日本/2017

【監督】
是枝裕和
【製作】
小川晋一 原田知明 依田巽
【出演】
福山雅治
役所広司
広瀬すず
満島真之介

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映画『三度目の殺人』のオススメ度は?

3.5

3つ半

面白いです。

役所広司さんが全部持って行きます。

圧巻の演技です。

福山さんのロック節は健在です。

家族で観て下さい。

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映画『三度目の殺人』の作品概要

是枝裕和監督、福山雅治、そして役所広司が組んだ法廷サスペンス映画。弁護士を福山雅治、殺人者を役所広司が演じている。役所広司ののような人間になっていく様が圧巻。素晴らしいの一言。

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映画『三度目の殺人』のあらすじ・ネタバレ

ある町工場の社長が殺された。犯人は30年前に二人殺している。今回で三人目。死刑になるか無期懲役になるかを法廷で争う。しかし動機がいまひとつ曖昧だった。弁護士は独自の捜査を始めると意外なことが明らかになっていく。果たして真犯人は?そして死刑とは?

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映画『三度目の殺人』の感想・評価・内容・結末

役所広司さんの演技がとにかくスゴイ!

是枝監督と福山雅治さん、そして役所広司さんが組んだ映画です。

まずこの映画で一番すごいと感じたのはやっぱり役所広司さんです。

出演俳優の中での演技は抜きんでています。圧倒的な演技です。

映画のネタバレになりますが、まさにような人を演じています。

福山雅治さんが弁護士で役所広司さんが殺人者の役柄ですが、もしこれを逆に設定したとしても役所さんは弁護士もやり切ると思います。

でも福山さんの殺人者役は想像ができません。私は映画を観るとき、時おり演者を入れ替えてみたりして映画を楽しんでいます。

そういった意味で役所さんの演技の幅の広さに驚かされるのです。

是枝監督がこだわっているテーマとは

是枝監督はこの作品を作る時、どのようなテーマで作ったのかを考えてみました。監督は家族をテーマに物語をたくさん作ってきました。

どれも何か訳あり、社会の隅っこに追いやれてしまいそうな家族、あるいは何か傷を持っている家族、そして彼らの抱える痛みとそれからの未来をわたしたちに想像させてくれます。

「人間とは、いかなる生き物なのか」「こんな人たちがいるのか」などについても考えさせられる作品が多かったです。

完全なる答えを明示するのではなくわたしたち自身が「答えを出す」というより「感じ取る」と言うような映画でした。

それは本当に映画という素晴らしい贈り物を、是枝監督がわたしたちに届けてくれているのです。感謝したいです。

犯人探しの映画ではなく、役所さんに支配される映画

それで本作ですが、殺人者の心情を刻々と、いや淡々と表しています。是枝監督の作品には珍しくちょっとばかり残忍な場面があります。それも冒頭です。

三隅(役所広司)の鬼気迫るあの表情が何とも言えません。身震いするような恐ろしさがあります。

映画の中で頻繁に恨みという言葉が出てきます。恨みからの殺人は刑期が軽くなるそうです。

それを念頭に三隅が犯行に至る瞬間の顔を思い出すと、まさに恨みと憎しみそのものが顔が出ています。本当に恐ろしくて、夜も眠れないくらいです。素晴らしい演技です。

映画はサスペンス色で進行して行きますが、謎解きの探偵物に近いようなニュアンスもあります。

途中から三隅が否認する場面は秀逸です。犯人なのに犯人では無いかのような方向に持っていきます。

普通は弁護士が法廷戦術を組み立ててリードするのですが、三隅が主導権を完全に取るのです。恐ろしいです。

その空気を完全に支配していくのです。役所さん、恐るべし!

そしてこの映画は犯人探しの映画ではなく、我々に“何か”を突き付けようとしていることがわかってきます。

是枝監督からの挑戦状です。

果たして“何か”とは何でしょうか、、、。

役所さんが“器”になる瞬間はどこだろう?

弁護士の重盛(福山雅治) も支配されているのではないかと自身で感じています。しかし形勢を無理に戻そうとせず、結局は三隅に従っています。

そのやりとりが面会室のガラス越しでの会話だけなのです。とても緊張感があります。ここは是枝監督のうまさに拍手喝采です。

この緊迫感は邦画史上に残るでしょう!すごい吸引力です。

重盛から見る三隅の表情が何とも言えないのです。もぬけの殻のような表情をしているのです。それが恐ろしいのです。淡々と語ります。

その奥に何かあるのかわからないから恐ろしいのです。見えない物って怖いでしょ?幽霊とかって見えないから怖いんです。それと同じです。

三隅の目が宙に浮いているような感じで語るのです。

本当にのような演技なのです。

何もないのです。

空っぽなんです。

いつ割れても良いのです。

失う物がないのです。

こんな演技をできる人は日本にはいません。役所さんだけです。

映画は三隅の人間性も描いています。殺人者ではありますが、正義感の強い一面も表しています。

三隅を慕う1人の少女の姿も描いています。山中咲江(広瀬すず) が演じています。彼女にとって三隅は命の恩人なのです。救世主なのです。

なぜなら彼女は実の父親にレイプされていました。そのことを打ち明けて三隅が彼女の父親を殺したのです。

もし、その事実を裁判で言えば死刑から無期へと減刑になる可能性があります。

でも三隅は彼女を守るためにある策を講じます。

日本の死刑制度についての是非も説いている

その策が非常に面白いのです。法廷と言うのは真実を追求するためかなり厳しい尋問が行われます。

もし咲江が法廷に出たのならとても厳しい尋問が行われ彼女は傷つくでしょう。

それを回避するために三隅は一芝居打ったのです。

それには愛があったと思います。

この物語で三隅は死刑判決を受けます。

是枝監督がもう一つ描きたかったのは日本は先進国の中でも死刑制度がある特異な国であることです。

その是非についても訴求しています。劇中の中でこんなやりとりがあります。

30年前あいつが2人殺したときに死刑にしておけば、今新たに犠牲者が出なかったのに」

この言葉は非常に重たく感じました。ある意味正しいのか、それとも間違っているのか、わたしにはわかりません。もう一つ検事役の篠原一葵(市川実日子) さんが言います。

「犯罪者が罪に向き合う気持ちを作ってあげるのが大事だ。闇雲に刑を軽減させることばかり考えるあなたたちはおかしい」

彼女の発言は死刑を支持していると言っていいです。これも難しい問題です。

脚本も演者も演出も編集も音楽も全てがまとまっている

是枝監督の作品はいくつも観てきましたが、この『三度目の殺人』はとても骨太な作品だと思います。

脚本も素晴らしい、映像撮影も素晴らしい、演技も良かった、音楽も良い、編集も素晴らしい。全てにおいてまとまった作品だと思います。

74回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門出品しましたが、あまり評価されませんでした。

たぶん日本の法律がわかりにくかったことも原因だと思います。でももし外国語でリメイクするのなら、かなりヒットするのではないかと思います。

役所さんは唯一無二の俳優

役所広司さんはコミカルな役から警察官、ヤクザ、凶悪犯罪者、ホームレス、お医者さん、大学教授もできると思います。(近作では『孤狼の血』(18)の演技は正直、チビりそうでした)

例えば黒澤明監督の『七人の侍』の菊千代も出来るし、小津安二郎監督御用達の笠智衆のような役も出来ると思います。

ターミネーターのような役なんか最高な気がします。

今の邦画界で役所さんと組んで面白そうな人はリリー・フランキーさんでしょう。

つかみどころがないところが良いです。この二人が共演する映画を是非とも観てみたいですね。

福山さんも素晴らしいです、カッコ良すぎます

福山さんはカッコいいし、背も高いから絵になるのですが、やはりセリフ回しが気になるのです。

どんな役でもから声を出しているような感じと言いましょうか、軽く聞こえてしまいます。

表現は適切かわかりませんが「ありがとう」と言っても「ごめん」と言っても、その後に「Yeah!」という言葉が聞こえてくる感じなのです。

どんなシリアスなセリフでもロック節になってしまっている感じがします。

わたしの先入観からもしれませんが、やはりロック歌手ですから、しゃべりにも自然とビブラートが入ってくるのです。

でも、良いのです。それが好きなファンもいますから。カッコいいから許されます。

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映画『三度目の殺人』結末

この映画を観て実際に犯人は誰なのか?という疑問が残る方が多いと思います。

是枝監督は犯人について明言していません。

わたしたちが考えるのは「三隅か」「咲江か」、、、。

もしくは二人の共犯か、、、となります。

答えは出していません。

是枝監督も明言していません。ただ以下のようにコメントしています。

「司法制度の存在そのものを否定するつもりはありませんが、果たして人は人を裁けるのか」

日本の法廷システムに対しての疑問を持って本映画を作ったそうです。

裁判とはあらかじめ段取りが決められて予定調和のごとく進んでいくため、大どんでん返しなどはないのです。

映画の中で三隅が突然、「わたしはやっていません」と否認した時の裁判官と検察官の狼狽ぶりが一番わかりやすいのです。

裁判官は予定通り、期日を終えなければ自身の評価と出世に影響が出ます。

つまり結局は罪を犯した人を裁くのではなく、事務作業のように淡々と進むのがベターという日本の裁判システムに疑義を唱えたのです。

ですから、映画の結末で「誰が犯人なのか?」について考えるのではなく「人は人を捌裁けるのか」果たして裁判とは必要なのか?を自身に問いかける映画なのです。

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まとめ 映画『三度目の殺人』一言で言うと!

「正直者はバカを見る」

この映画の殺人者が自身の過去を語る場面が印象的だ。北海道の炭鉱の町で生まれ育って、真面目に働いていた。貧しいが一生懸命に生きてきたが、許せない一件で殺人を犯す。そして30年後も殺人を犯す。その動機には彼なりの正義からであったが到底許されるはずがない。いつも損をするのは貧乏人で正直者。悪いやつは金持ちで小狡い奴、そんな構図で世界は成り立っている。

『誰も知らない』

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2019/10/26(土) 21:00-23:30放送

『三度目の殺人』 (27日) フジテレビ 20分拡大

是枝裕和監督と福山雅治が組んだ法廷サスペンス。

ほんわかな映画のいうイメージがある是枝監督であるが、本作には背筋が凍るような惨殺シーンがあります。福山雅治演じる弁護士と役所広司演じる犯罪者のやりとりが秀逸。

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映画『三度目の殺人』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
是枝裕和
脚本
是枝裕和
製作
小川晋一 原田知明 依田巽
プロデューサー
松崎薫 田口聖
アソシエイトプロデューサー
大澤恵 小竹里美
撮影
瀧本幹也
照明
藤井稔恭
録音
冨田和彦
美術監督
種田陽平
装飾
茂木豊
衣装
黒澤和子
ヘアメイクデザイン
勇見勝彦
編集
是枝裕和
音響効果
岡瀬晶彦
音楽
ルドビコ・エイナウディ
助監督
森本晶一
スクリプター
矢野千鳥
キャスティング
田端利江
制作担当
熊谷悠
ラインプロデューサー
大日向隼
重盛(福山雅治)
三隅(役所広司)
山中咲江(広瀬すず)
川島輝(満島真之介)
篠原一葵(市川実日子)
服部亜紀子(松岡依都美)
重盛彰久(橋爪功)
山中美津江(斉藤由貴)
摂津大輔(吉田鋼太郎)
2017年製作/124分/G/日本
配給:東宝、ギャガ