映画『明日に向かって撃て!』公式サイトにて作品情報・キャスト情報もご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
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『明日に向かって撃て!』(110分/アメリカ/1969)
原題『Butch Cassidy and the Sundance Kid』
【監督】
ジョージ・ロイ・ヒル
【製作】
ジョン・フォアマン
【出演】
ポール・ニューマン
ロバート・レッドフォード
キャサリン・ロス
映画『明日に向かって撃て!』のオススメ度は?
星4つです。
60年代を締めくくる映画です。
アメリカン・ニューシネマの代表作品です。
ポール・ニューマンのやさしさ。
ロバート・レッドフォードの美男子。
自由を求めた男たち。
南米ボリビアに散る。
友たちと観てください。
映画『明日に向かって撃て!』の作品概要
実在の銀行強盗ブッチ・キャシディとザ・サンダンス・キッドをモチーフして製作された映画。ポール・ニューマンの推薦によってロバート・レッドフォードがキャスティングされ、その後大スターになる。レッドフォードが立ち上げたサンダンス映画祭は本映画の主人公からとっている。
映画『明日に向かって撃て!』のあらすじ・ネタバレ
銀行強盗、列車強盗を生業にしているブッチとサンダンス。すでに全米では知られた存在だ。あまりにも派手に強盗を繰り返したため、命を狙われることになる。執拗な追っ手を振り切るために国外へ逃亡する。向かった先は南米ボリビア。この地でも二人は強盗を働く。しかしここにも追っ手が、、、。
映画『明日に向かって撃て!』のキャスト(登場人物)の紹介
この映画では以下の三人だけを念頭に入れて観ればより深く楽しめます。
ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)
実在した強盗です。頭が良く容量も良い。強盗の計画を立てて、仲間たちにもお金を平等に分配する。ユーモアもあり心優しい。人を撃ったことがない。夢想家。
サンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)
ハンサムで無口。ギャンブルが好きだが負けてばかり。早打ちガンマンとして名を馳せている。動きながら撃つのが得意。エッタを愛しているが、愛の表現が下手。
エッタ・プレース(キャサリン・ロス)
サンダンスの恋人で教師。サンダンスのことも好きだが、心やさしいブッチのことも気になっている。一緒にボリビアへ逃げる条件は「あなたたちの死は見たくない」である。
この三人でほぼ映画は占められています。
映画『明日に向かって撃て!』のテーマ音楽は必聴
音楽:バート・バカラック
主題歌:雨にぬれても
作詞:ハル・デヴィッド
作曲:バート・バカラック
歌:B・J・トーマス
一度は聴いたことがある曲です。
映画『明日に向かって撃て!』のロケ地巡り
本映画はユタ、コロラド、ニューメキシコ州で撮影されています。いくつか現存する場所が残っていますので紹介します。
サンダンス(ロバート・レッドフォード)の恋人のエッタの家が残っています。
ブッチとサンダンスが川にダイブした場所
映画『明日に向かって撃て!』二人の身長は?
ポール・ニューマンが177cm
ロバート・レッドフォード179㎝
二人とも意外と小さいです。二人は並んで歩きますが、他の俳優とはあまり並んでいません。
ハリウッド俳優は共演する役者の身長をとても気にします。
ジョン・ウエインは大きく見せるために共演者は彼より背の低い人を集めました。
『シェーン』のアラン・ラッドは背が低かったため台座に乗って演技をしたそうです。
映画『明日に向かって撃て!』の感想・評価・内容・結末
この映画はアメリカンニューシネマの代表的な作品です。若きポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが出演しています。監督はジョージ・ロイ・ヒルです。公開された当初、映画批評家たちから散々な酷評を受けました。絶対にヒットしないと断言した評論家もいたそうです。その理由は西部劇に登場する男は絶対に逃げない、正々堂々と戦うのがアメリカンスピリッツを持つ男だとイメージがあったからです。
例えばジョン・ウェインなどは絶対に逃げない不屈の男のイメージで銀幕で活躍していました。どんなに不利な状況でも必ず戦って勝つ男です。けれども本映画の2人は死ぬのが怖くて追っ手から逃げて逃げて逃げきるのです。追っ手と闘おうともしません。しかもアメリカから離れて遠く南米のボリビアへと逃げていくのです。今までの西部劇には登場しなかった腰抜け、いわゆる“チキン”な男たちだったのです。この様子を観た評論家が「ありえない」と酷評したのです。
けれども評論家の予想に反してこの映画は大ヒットしました。その背景にあるのはやはりベトナム戦争から来る疲弊した社会情勢が大きかったと思います。1960年はケネディー暗殺から始まりました。以後、公民権運動、泥沼化するベトナム戦争と若者の希望を奪い取っていきます。そしてヒッピー文化も生まれて、若者たちの思想は複雑化していきます。ジョン・ウエインのような強い男より、どこにも属さず自由を求めるアウトロー的な生き方を求めるようになります。その影響もあり本映画は大ヒットしたのでしょう。以下、代表的なアメリカンニューシネマです。『俺たちに明日はない』(67)『卒業』(67)『ワイルドバンチ』(68)『イージー・ライダー』(69)『フレンチ・コネクション』(71)
さて本映画の主人公はブッチ(ポール・ニューマン)とサンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)です。当初レッドフォードのキャスティングは20世紀フォックスが反対したそうです。当時のレッドフォードは有名ではなかったからです。しかしポール・ニューマン夫妻の強い推薦で出演する運びとなりました。そして映画は大ヒットし、その後のレッドフォードの映画人生は輝くものになりました。しかもこの映画は第42回アカデミー賞で撮影賞、脚本賞、作曲賞、主題歌賞を獲得しました。ニューマンとレッドフォード、そしてジョージ・ロイ・ヒル監督はその後『スティング』でも第46回アカデミー賞作品賞も獲得しました。
この映画は実話をベースに脚本が書かれています。原題は『Butch Cassidy and the Sundance Kid』です。ブッチ・キャシディという20世紀初頭の伝説的な強盗の話です。
相棒がサンダンス。彼らは銀行強盗、列車強盗を生業にしていました。そして映画同様南米へ逃げます。映画は一見ブッチとサンダンスの犯罪放浪記に思えます。けれどもわたしは友情物語の中の“夢追い人”の話だと思います。自由を追い求めた男の物語です。ブッチはいつもアメリカから逃れ遠い世界ばかりを夢見ています。それがボリビアでした。でも最後の場面でブッチは再び夢を語ります。その地はオーストラリアです。
絶えず新天地を求めて何かをつかもうとしていました。それは彼らの祖先がヨーロッパから逃れてアメリカの地へたどり着いたDNAを受け継いでいるからだと思われます。つまりヨーロッパの重たい階級社会からの脱出と自由への渇望だったのです。これぞアメリカンスピリッツではないでしょうか。ブッチとサンダンスは映画の中でずっと走り続けています。最後も走り出します。そして銃弾を、、、、。
さてさて、二人のキャラクターについて説明します。ブッチは知能指数が高いです。サンダンスはハンサムですが、博学ではありません。でも銃の扱いは天下一品です。早打ちで名を馳せています。二人は本当にナイスコンビです。彼らに花を添えるのがエッタ(キャサリン・ロス)です。エッタは二人と共にボリビアへ逃れます。彼女は一介の教師でしたが、サンダンスに惚れて一緒に南米へ逃げたのです。彼女はどんなことも受け入れると言いましたが、ひとつだけNGがありました。それは「あなたたちの死を見るのは嫌だ」です。とても良い言葉です。グッときます。
ボリビアに逃れた三人は愕然とします。金銀銅の楽園があると想像していましたが、とんでもないど田舎だったのです。結局彼らはボリビアでも強盗で生業を立てます。しかしエッタは疲れてアメリカへ帰国します。そしてアメリカから追っ手がやってきます。一度は堅気になりますが、やはり運命なのでしょう、再び強盗に戻ります。もう性ですね。追い詰めらて最後は逃げずに戦います。ここは戦うのです。
*この映画で特に面白い点は、やはり冒頭の映像がセピア色の写真から始まり、フィルムが動き出します。少しずつ色が付け加えれれていきます。そして急に真っ青なアメリカの大地が出てきます。この急転換がとてもショックで集中力が高くなります。また途中で再びセピア色の写真と映像が差し込まれます。音楽もラグタイムが当てられます。雰囲気がとてもおしゃれです。
*実在のブッチは南米に逃げましたが、果たしてボリビアで死んだのかは不明です。この映画を観ていて想像した人物に革命家チェ・ゲバラです。彼はボリビアで死にました。本映画の二年前の1967年です。ゲバラも自由を求めて生きました。ジョージ・ロイ・ヒル監督はひょっとしたらゲバラに捧げる意味で作ったのかもしれません。
*『モーターサイクル・ダイアリーズ』というゲバラの映画が2004年に発表されました。南米大陸を若きゲバラが旅する物語です。この映画の製作総指揮をとったのはなんとロバート・レッドフォードです。これも偶然と言えば偶然ですが、自由を求めた映画でした。
まとめ 映画『明日に向かって撃て!』一言で言うと!
「アメリカ映画界ナンバーワンのハンサム俳優」
これほどのハンサムな俳優はいないでしょう。もう2度と現れないでしょう。
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合わせて観たい映画
【ロバート・レッドフォード引退作品】
映画『さらば愛しきアウトロー』
ハリウッド1のハンサム俳優よ、永遠に。
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映画『明日に向かって撃て!』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ジョージ・ロイ・ヒル
製作
ジョン・フォアマン
製作総指揮
ポール・モナシュ
脚本
ウィリアム・ゴールドマン
撮影
コンラッド・L・ホール
特撮
L・B・アボット
美術
ジャック・マーティン・スミス フィリップ・M・ジェフリーズ
衣装
エディス・ヘッド
編集
ジョン・C・ハワード リチャード・C・メイヤー
音楽
バート・バカラック
歌
B・J・トーマス
ポール・ニューマン(ブッチ・キャシディ)
ロバート・レッドフォード(サンダンス・キッド)
キャサリン・ロス(エッタ・プレース)
ストローザー・マーティン(パーシー・ギャリス)
ジェフ・コーリイ(ブレッドソー保安官)
ジョージ・ファース(ウッドコック)
クロリス・リーチマン(アグネス)
テッド・キャシディ(ハーベイ・ローガン)
ケネス・マース
ドネリー・ローズ
ジョディ・ギルバート
ティモシー・スコット
ドン・キーファー
チャールズ・ディアコップ
パンチョ・コルドバ
ネルソン・オルムステッド
サム・エリオット
1969年製作/110分/G/アメリカ
原題:Butch Cassidy and the Sundance Kid
配給:20世紀フォックス映画