映画『太陽の季節』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『』公式サイト・IMDbサイト・ Rotten Tomatoesサイトにて作品情報・キャスト情報ならびにレビューをご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『太陽の季節』
(89分/日本/1956)
原題『The Scorching Sea』
【監督】
古川卓巳
【製作】
水の江瀧子
【出演】
長門裕之
三島耕
清水将夫
坪内美詠子
- 【オススメ昭和を感じる映画】
- 【若者のエネルギーが爆発している映画】
- 【夢に向かって頑張っている映画】
- 映画『カセットテープ・ダイアリーズ』
- 映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
- 映画『ルース・エドガー』
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- 映画『チアダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』
- 映画『マディソン郡の橋』
- 映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』
- 映画『キングダム』
- 映画『リメンバー・ミー』
- 映画『風をつかまえた少年』
- 映画『パリに見出されたピアニスト』
- 映画『レディ・マエストロ』
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- 映画『ブレス あの波の向こうへ』
- 映画『ガラスの城の約束』
- 映画『リアム16歳、はじめての学校』
- 映画『ビリーブ 未来への大逆転』
- 映画『旅のおわり世界のはじまり』
- 映画『トールキン 旅のはじまり』
- 映画『チワワちゃん』
- 映画『芳華-Youth-』
- 映画『翔んだカップル』
- 映画『WAVES ウェイブス』
映画『太陽の季節』外部リンク
【HPサイト】
映画『太陽の季節』公式サイト
【予告映像】
映画『太陽の季節』トレーラー
【公式Twitter】
映画『太陽の季節』
【IMDbサイト】
映画『太陽の季節』
【 Rotten Tomatoesサイト】
映画『太陽の季節』
映画『太陽の季節』NHK BSプレミアム放送 9月9日(水)午後1時00分〜2時30分
9月9日(水)午後1時00分〜2時30分
石原慎太郎衝撃のデビュー作品の映画化です。快挙です!
しかも弟・石原裕次郎が出演しています。
主役ではありませんが強烈な輝きを放っています。
すごいカリスマ兄弟です。
映画『太陽の季節』のオススメ度は?
星3つ半です。
戦後の重たい影はありません。
若者たちのエネルギーがハンパないです。
石原慎太郎原作です。
ゴダール、トリフォーに影響を与えたと言われています。
恋人、友だちと観てください。
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映画『太陽の季節』の作品概要
昭和30年頃が舞台。石原慎太郎原作『太陽の季節』を映画化。弟・裕次郎の経験を元に書いた小説。芥川賞を獲得。本作では裕次郎も出演している。英子(南田洋子)と深い関係になっていくが、彼女が重たい存在になっていく。ある日英子から衝撃の告白を受けて、、
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映画『太陽の季節』のあらすじ・ネタバレ
高校生の津川竜哉(長門裕之)は素人でありながらボクシングに挑戦するが、コテンパンにやられてしまう。悔しさからボクシング部に入部しメキメキと力をつけていく。彼らはボクシングの練習が終わると銀座へ出てガールハントする。そこで知り合った。
石原裕次郎が最も輝いていた時代が観える!
映画『太陽の季節』の感想・内容
戦後の若者たちを描いた先駆的な作品
時代は昭和30年頃の都市部でも若者たちの姿を映画化した作品です。と言っても全ての若者が本作に出てくるような華やかさを持っていたとは言えません。
あくまでも東京方面のごく一部の若者です。それも裕福な家に生まれ育った若者たちです。
昭和30年と言えば終戦後10年経っています。
この映画には戦争の痛みはほとんど感じません。焼け野原もありませんし、傷ついた人も出てきません。
それどころか車を乗り回し女性をナンパしたり、ダンスクラブへ行ったりと本当に青春を謳歌しているのです。とにもかくも先駆的な作品であることは間違いありません。
まだ女性がモノとして扱われていた時代
当時、公開された時は世間を驚かせたというのは本当でしょう。
まずこの映画に登場する人物が高校生であったこと、そして彼らが酒やタバコを堂々と飲んだり、夜のダンスクラブへ行っていたこと、などがあります。
今でもそんなことは仲々できません。
そして何といっても“ナンパ”三昧です。しかも彼らは女の子をモノにすると次から次へと手を出していきます。
女性をモノのように扱っています。そういう時代と言ってしまえばそうなりますが、なんともやるせない気持ちになります。
石原慎太郎は生粋の作家です
さて、この映画の原作は言わずと知れた石原慎太郎です。元東京知事です。
彼は政治家という印象が強いですが、生粋の作家です。好き嫌いがあるかと思いますが、名作を書いています。
本作がデビュー作で芥川賞をとっています。この映画には弟の裕次郎も出ています。
主役ではありませんが、未来のスターを彷彿させる煌めきを感じます。
津川竜哉(長門裕之)と武田英子(南田洋子)が主役です。この二人は共演をきっかけに後に結婚しました。
登場する人物も街並みには戦後のイメージが全くない
この映画から伝わってくるのはやはり若者のエネルギーです。「もはや戦後ではない」を飛び越えて超未来的というか、超暴走的な勢いがあります。
やりたいことをやろう、何をやっても許されるのだ、というのが伝わってくるのです。この昭和30年頃は朝鮮戦争特需で景気が良くなっているのも元気の理由だと思います。
街並みも賑やかです。看板や広告でわかります。街を歩く人の表情も明るいです。女性のファッションも洗礼されていますし、酒もタバコも堂々とやっています。
そして野暮ったい男性のファッションが良いのです。
ジーンズではありませんが、ちゃんとスラックスをはいて、襟にアイロンがかかったシャツを着てジャケットを羽織っています。
この時代の東京ボーイはおしゃれだなあっと感じました。
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映画『太陽の季節』の考察・評価
強がる、粋がることがカッコいいと思われていた時代もある
さてさて、映画は高校生の竜哉が英子と良い関係になりますが、兄に譲ってくれと言われます。若者特有の強がりです。
本当は英子のことが好きなのです。そして英子が妊娠します。自身の子どもと認めます。
英子は産みたいのですが、竜哉の投げやりな振る舞いに涙し堕胎を選びます。しかし手術が失敗し亡くなります。
悲劇的な映画です。でもここにこの若者の本当に優しさを見ることもできるのです、あれだけ英子に冷たくしていたのに葬儀の時に泣くのです。この場面でホッとします。
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映画『太陽の季節』の結末
不良ぶっていてもちゃんと良心の呵責で悩んでいる青年像
映画の中では竜哉は本当に嫌な奴でした。英子を弄びポイするわけですから。最後の涙はもちろん自己弁護の「俺は悪くない、死ぬお前が悪い」という叫びと好い人アピールもあるのですが、多少は竜哉の心が痛んだということに意味があると思います。
ゴダール、トリフォーに与えた影響
この映画は後のフランスのゴダール、トリフォーらのヌーヴェルヴァーグに影響を与えたと言われています。
ヌーヴェルヴァーグは後のアメリカン・ニューシネマに影響を与えたと言われています。
若者が刹那的に生きる様を生き生きと描く衝撃的な話なのです。
『勝手にしやがれ』『大人は判ってくれない 』などは如実に影響を受けているのがわかります。
そう言った意味で石原慎太郎の感性は研ぎ澄まされていたと言って良いと思います。
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まとめ 映画『太陽の季節』一言で言うと!
「青春とは人を傷けるほど残酷な個人主義である」
若い頃は自分が何者であるかなんて考える余裕はありません。ひたすら真っ直ぐにやりたいことを貫きます。でもある日ある瞬間、今までわからなかったことがわかってしまうのです、その時になって自分がどれだけ人を傷つけて来たのかわかります。でもそこで躊躇や後悔してはいけません。今度はそれを肥やしにして未来に生きていけば良いのです。
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映画『太陽の季節』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
古川卓巳
脚本
古川卓巳
原作
石原慎太郎
製作
水の江瀧子
撮影
伊佐山三郎
美術
松山崇
音楽
佐藤勝
録音
橋本文雄
照明
森年男
津川竜哉(長門裕之)
兄道久(三島耕)
父洋一(清水将夫)
母稲代(坪内美詠子)
武田英子(南田洋子)
幸子(東谷暎子)
由紀(小野三津枝)
佐原(市村博)
江田(佐野朝夫)
西村(野口一雄)
田宮(沢井謙)
松野(須藤孝)
拳闘選手(吉田光男)
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顔役(八代康二)
サッカー選手(石原慎太郎)
1956年製作/89分/日本 原題:The Scorching Sea 配給:日活