映画『クルエラ』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『クルエラ』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
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『クルエラ』
(2021年製作/134分/G/アメリカ)
原題『Cruella』
【監督】
クレイグ・ギレスピー
【製作】アンドリュー・ガン マーク・プラット クリスティン・バー【製作総指揮】エマ・ストーン ミシェル・ライト ジャレッド・レボフ グレン・クローズ【原作】ドディ・スミス【原案】アライン・ブロッシュ・マッケンナ ケリー・マーセル スティーブ・ジシス【脚本】デイナ・フォックス トニー・マクナマラ【撮影】ニコラス・カラカトサニス【美術】フィオナ・クロンビー【衣装】ジェニー・ビーバン【編集】タチアナ・S・リーゲル【音楽】ニコラス・ブリテル【音楽監修】スーザン・ジェイコブス【日本版エンドソング】柴咲コウ
【出演】
エマ・ストーン エマ・トンプソン ジョエル・フライ ポール・ウォルター・ハウザー
エミリー・ビーチャム カービー・ハウエル=バプティスト マーク・ストロング エミリー・ビーチャム
【HPサイト】
映画『クルエラ』公式サイト
【予告映像】
映画『クルエラ』トレーラー
- 【夢に向かって頑張っている映画】
- 映画『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
- 映画『行き止まりの世界に生まれて』
- 映画『ファヒム パリが見た奇跡』
- 映画『カセットテープ・ダイアリーズ』
- 映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
- 映画『ルース・エドガー』
- 映画『ハリエット』
- 映画『チアダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』
- 映画『マディソン郡の橋』
- 映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』
- 映画『キングダム』
- 映画『リメンバー・ミー』
- 映画『風をつかまえた少年』
- 映画『パリに見出されたピアニスト』
- 映画『レディ・マエストロ』
- 映画『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』
- 映画『さよなら くちびる』
- 映画『王様になれ』
- 映画『ブレス あの波の向こうへ』
- 映画『ガラスの城の約束』
- 映画『リアム16歳、はじめての学校』
- 映画『ビリーブ 未来への大逆転』
- 映画『旅のおわり世界のはじまり』
- 映画『トールキン 旅のはじまり』
- 映画『チワワちゃん』
- 映画『芳華-Youth-』
- 映画『翔んだカップル』
- 映画『WAVES ウェイブス』
映画『クルエラ』のオススメ度は?
星2つです
ヴィラン映画の「女性の生き方」
アメリカでは大ヒットで「共感」
パンクミュージックが良い
日本では受容されず
映画『クルエラ』の作品情報・概要
『クルエラ』原題『Cruella』2021年のアメリカ合衆国のコメディ映画。クレイグ・ガレスピー監督作品。出演はエマ・ストーン(映画『女王陛下のお気に入り』や『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』)とエマ・トンプソン、ジョエル・フライ、ポール・ウォルター・ハウザー(映画『リチャード・ジュエル』や『ブラック・クランズマン』)、エミリー・ビーチャム(映画『リトル・ジョー』)、 カービー・ハウエル=バプティスト、マーク・ストロング(映画『ストックホルム・ケース』)など。 ディズニーのアニメ映画『101匹わんちゃん』の悪役クルエラ・ド・ヴィルの若き日の姿を描くオリジナルストーリー。エマ・ストーンがクルエラを演じる。ディズニー映画のヴィランとして悪名高い女性を主人公に描くは『マレフィセント』に続く。設定舞台を1960年代のイギリス・ロンドンに設定。パンクミュージックを流すことで時代をうまく表している。
映画『クルエラ』のあらすじ・ネタバレ
エステラ(エマ・ストーン) の外観は嫌が応にも目立つ。特に白黒の髪型だ。気が強く男にも負けない。正義感と言えばそうなるが、小学校では男たちの策略にはまって、スケープゴートにされて、退学するハメになる。母親のキャサリン(エミリー・ビーチャム)はエステラを連れてロンドンへ引っ越す。しかしお金がないため、道中にあった大きな屋敷に住む、フォン・ヘルマン男爵夫人であるバロネス(エマ・トンプソン)が主催するパーティーに立ち寄って資金援助を求めた。車で待っているエステラは我慢できずにパーティに潜り込み驚愕する。「わたしが生きたい世界」があったから。しかし不法者扱いされて逃げること。バロネスが飼っているダルメシアンに追いかけられて外に出る。岸壁で母とバロボラが深刻に話しているところにダルメシアンが突進したはずみで、母が海に落下して死んでしまう。エステラは無我夢中で逃げてロンドンにたどり着く。悲しみを背負って、孤独なエステラにジャスパーとホーレスという 2人の浮浪児の友だちができる。
映画『クルエラ』の感想・内容
「日本ではヒットするのが難しい映画」となります。でも本当の狙いは「21世紀の女性像確率」映画となります。
本映画『クルエラ』ですが、ディズニーの本場アメリカではヒットしています。アメリカ公開は5月28日となっています。
今は7月初頭ですが、週間ランキングにおいてトップテンをキープしています。一方、日本では5月27日に公開されています。
公開直後はディズニーファンが劇場に足を運びましたが、以後は低下、というか不入りが続き劇場数も減っていく事態になっています。
映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
さて、どうして日米でこれほど興行成績に格差が出たのかについてわたしなりに分析したいと思います。
まずは「クルエラ」というヴィランについて、わたしたちはそんなに興味がなかったという点が挙げられます。
もちろん往年のディズニーファンであるなら『101匹わんちゃん』を観ているので、知っているかと思いますが、新しい世代に人たちってそんなに観ていないのですよ。
でもアメリカではテレビで何度も放送されているのです。子どもの頃から何度も101匹わんちゃん』を鑑賞しているか否かが興行成績に大きな差をもたらしたと思います。
実際、わたしの友人などはその映画の存在も知らず、改めてディズニープラスで鑑賞してから映画館へ行ったほどです。
映画『私をくいとめて』
本当は一人が好き「自分の世界で暮らしたい」
次に「音楽」の問題があると思います。本映画『クルエラ』は全編に渡ってイギリス発祥のパンク、ロックなどの反体制風の音楽が流れています。
古い人たちにとっては懐メロ感覚でたまらないと思います。このパンクミュージックは日本ではマイナー的な扱いを受けています。
日本ではフォークがヒットしていた時代に被っています。もちろん、日本でも大活躍したパンクバンドはありますが、全共闘崩れの生ぬるい“フォーク”に埋没されてしまいました。
でも、アメリカの「悪夢の60年代」を振り返るとやっぱり若者の激しいメッセージを背負って、70年代のパンクミュージックへと繋がっていき、「ひとつの時代」を作り上げた音楽なのです。
映画『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』
ハリウッド映画は「女性が作ったのだ」と胸を張りたい
映画『クルエラ』の考察・評価
本映画『クルエラ』の舞台設定は60年代です。
アメリカ、イギリスなどでは政治に対しての不信感を抱いた若者が多く、当時の世相を反映するアイテムが音楽だったのクルエラに“共感”したのでしょう。
当時のアメリカの若者たちは「諦めなかった」のに対して、日本の若者は「諦めて」仲良く銭湯へ通って、同棲する道を選んだのです。
つまり、本映画『クルエラ』には「どんな困難でも乗り越えてみせる」を強く信望している不屈のアメリカ人と、「トラブル回避して生きていこう」と個性を抑圧してしまう島国日本人の生き方の違いがヒットを左右したと断言できます。
映画『エデンの海(1976)』
女子高生の時から「女性としての意識」が高いです
実際、アメリカ人の友人に聞くと「とても良かった」の意見が多いのです。
でも、日本人のレビューを読むと「ポンコツ作品」とか「全然面白くない」が散見されます。
そういったレビューを読むと「日本って平和だなあ」と思わざる得ません。
いま現在、“コロナ禍”に包まれている危機がどういうものなのか理解していないというか、「いつかほとぼりが冷めるだろう」が見て取れるのです。
もちろん、映画の鑑賞方法は人それぞれですが、やっぱり時代を表す大きなムーブメントであるのは間違いなのです。
本映画『クルエラ』は“コロナ”以前に撮影されていますが、いま公開されたことで、アメリカ人たちは「困難に立ち向かう勇気」を享受されたと思うのです。
映画『風の谷のナウシカ』
宮崎アニメは「女性の立場を尊重」した映画が多いです
さて、本映画『クルエラ』ですが、構成的には少し苦言を呈したいところがいくつかあります。
まずエステラ/クルエラ(エマ・ストーン) の“モノローグ(独白)”が長いし、多すぎる点です。
オープニングからずっと喋っています。ただ喋るだけなら集中できますが、カメラの移動が激しいのです。
こういうモノローグ物は随所い固定ショットを挿入しないと意識が散漫になってしまいます。
クレイグ・ギレスピー監督の狙いは「クルエラの暗い過去をポップ」にしたかったのかもしれませんが、やっぱりここぞという場面は固定ショットで決めて欲しいです。
それとセリフの内容が「愚痴っぽく」聞こえるのです。わたし的に“愚痴”や“悪口”の連続って嫌になってくるのですよ。
それが120分も続くのかと思うと席を立ちたくなるのです。わたしは吹き替え版で観たのですが、もし字幕版でしたらひたすら「文字読み」が続くので、結構キツイのではないでしょうか。
映画『空に住む』
一人になっても強く生きてやる!
それと多くの方行っている通り映画『プラダを着た悪魔』と『オーシャンズ11』、さらに『グッドフェローズ』をミックスしたような内容にも真新しさが半減してしまったと言えます。
確かにバロネス(エマ・トンプソン)のパワハラモードはメリル・ストリープそのままだし、エステラ/クルエラ(エマ・ストーン) が頑張る姿勢はアン・ハサウェイを彷彿させます。
2作品の違いは心が悪か否かです。そして、『オーシャンズ11』は流れるようなカメラワークと用意された舞台設定の数々です。
「クルエラ、どうやって用意するの?」とツッコンでしまうような演出でした。そして3作品に共通しているは「成り上がり映画」という点です。
これは成り上がり国家であるアメリカ人の琴線をくすぐるには十二分な構成です。
しかし、「なんかちょっと違う」と感じてしまうのは、やはり争いを好まず「丸く収めようよ」体質の日本人の琴線に触れなかったのかもしれません。
映画『プラダを着た悪魔』
今では絶対に「パワハラ」間違いなしの女上司です
映画『クルエラ』の結末
でも、良いところもたくさんありますよ。まずはクルエラが成り上がるために、「人殺しをしなかった」ことです。
そしてバロネス(エマ・トンプソン)に対しての挑戦と闘争が芸術的だった点です。
バルロスの車のドアを平ロープで縛り付けて、天井で暴れる場面、さらにゴミ収集車を乗り付けて、バルロスの過去のデザインを撒き散らして、去っていく場面などはとても素晴らしい演出でした。
そして一番は、やっぱりクロエラが自身の出自を知って、バイクで街を走って、涙する演技のエマ・ストーンは「さすが」だと感じました。
映画『鵞鳥湖の夜』
男の言いなりにならない「お金ゲット」してみせる
さて、本映画『クルエラ』はシリーズ化される可能性があります。
ヴィランであるクルエラにも“共感”を得られるようにディズニーは考えているでしょう。
昔であるならこういった悪者であるヴィランに全面的なスポットライトを当てることはありませんでしたが、特定のファンもしますし、新しい「コンテンツ開発」として利益を取らないとディズニーも苦しいのではないでしょうか。
そのことを踏まえるとディズニーの戦略が見えてきます。そして、21世紀の「女性像」のあり方を学ぶにはとても良い映画だったと思います。
映画『ばるぼら』
こんな魅惑的な女性が実在して欲しくなる
映画『クルエラ』のキャストについて
エステラ/クルエラ(エマ・ストーン)
バロネス(エマ・トンプソン)
ジャスパー(ジョエル・フライ)
ホーレス(ポール・ウォルター・ハウザー)
エミリー・ビーチャム
アニータ(カービー・ハウエル=バプティスト)
マーク・ストロング
キャサリン(エミリー・ビーチャム)
まとめ 映画『クルエラ』一言で言うと!
「ディズニーの女性像確立姿勢に注目」
『クルエラ』を観て、やっぱりディズニーってすごいなあと思いました。映画『アナと雪の女王2』で、誰にも頼らず強く生きていくという新しいプリンセス像を作り上げたばかりなのに、今度はヴィランにも共感を得るような映画を作り上げるとは、本当にすごいと思いました。
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映画『クルエラ』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
クレイグ・ギレスピー
製作
アンドリュー・ガン マーク・プラット クリスティン・バー
製作総指揮
エマ・ストーン ミシェル・ライト ジャレッド・レボフ グレン・クローズ
原作
ドディ・スミス
原案
アライン・ブロッシュ・マッケンナ ケリー・マーセル スティーブ・ジシス
脚本
デイナ・フォックス トニー・マクナマラ
撮影
ニコラス・カラカトサニス
美術
フィオナ・クロンビー
衣装
ジェニー・ビーバン
編集
タチアナ・S・リーゲル
音楽
ニコラス・ブリテル
音楽監修
スーザン・ジェイコブス
日本版エンドソング
柴咲コウ
エステラ/クルエラ(エマ・ストーン)
バロネス(エマ・トンプソン)
ジャスパー(ジョエル・フライ)
ホーレス(ポール・ウォルター・ハウザー)
エミリー・ビーチャム
アニータ(カービー・ハウエル=バプティスト)
マーク・ストロング
キャサリン(エミリー・ビーチャム)
2021年製作/134分/G/アメリカ
原題:Cruella
配給:ディズニー