映画『余命10年』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『余命10年』公式サイト・IMDbサイト・ Rotten Tomatoesサイトにて作品情報・キャスト情報ならびにレビューをご確認ください。
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『余命10年』
(2022年製作/125分/G/日本)
配給:ワーナー・ブラザース映画
【監督】
藤井道人
【原作】小坂流加【脚本】岡田惠和 渡邉真子【製作】高橋雅美 池田宏之 藤田浩幸 善木準二 小川悦司 細野義朗 佐藤政治【エグゼクティブプロデューサー】関口大輔【プロデューサー】楠千亜紀 川合紳二郎 瀬崎秀人【撮影】今村圭佑【照明】平山達弥【録音】根本飛鳥【美術】宮守由衣【装飾】前屋敷恵介【ヘアメイク】橋本申二【スタイリスト】伊賀大介【衣装】江ロ久美子【編集】古川達馬【スーパーバイジングサウンドエディター】勝俣まさとし【VFXスーパーバイザー】大澤宏二郎【音楽】RADWIMPS【主題歌】RADWIMPS【助監督】逢坂元【制作担当】柿本浩樹【キャスティングプロデューサー】高柳亮博
【出演】
小松菜奈 坂口健太郎 山田裕貴 奈緒 井口理 黒木華 田中哲司 原日出子 リリー・フランキー 松重豊
(C)2022映画「余命10年」製作委員会
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- 映画『鵞鳥湖の夜』
- 映画『ばるぼら』
- 映画『新聞記者』
- 映画『私をくいとめて』
- 映画『ノッティングヒルの恋人』
- 映画『ボディガード(1992)』
- 映画『オフィシャル・シークレット』
- 映画『フェアウェル』
- 映画『となりのトトロ』
- 映画『透明人間』
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- 映画『ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏』
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- 映画『マリッジ・ストーリー』
- 映画『プライベート・ウォー』
- 映画『マイ・フェア・レディ』
- 映画『追憶(1973)』
映画『余命10年』外部リンク
【HPサイト】
映画『余命10年』公式サイト
【予告映像】
映画『余命10年』トレーラー
【公式Twitter】
映画『余命10年』
【IMDbサイト】
映画『余命10年』
【 Rotten Tomatoesサイト】
映画『余命10年』
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映画『余命10年』のオススメ度は?
星3つです
小松菜奈さんを観る映画です
「不治の病」と「恋愛」映画って、、、
涙腺決壊間違いなし
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映画『余命10年』の作品情報・概要
『余命10年』藤井道人監督作品(映画『新聞記者』や映画『ヤクザと家族 The Family』)。38歳という若さで逝去した小説家・小坂流加の原作を映画化。小松菜奈(映画『糸』や映画『さくら』や映画『閉鎖病棟 それぞれの朝』)と坂口健太郎(映画『海街diary』や映画『今夜、ロマンス劇場で』)の恋の行方を主軸に「生きるとは」を描いている。山田裕貴(映画『燃えよ剣』)、奈緒(映画『事故物件 恐い間取り』や映画『あの頃。』)、井口理、黒木華(映画『小さいおうち』や映画『ノイズ』や映画『浅田家!』)、田中哲司、原日出子、リリー・フランキー(映画『万引き家族』や映画『前科者』や映画『一度死んでみた』)、松重豊(映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』や映画『罪の声』や映画『大怪獣のあとしまつ』)らが出演。
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映画『余命10年』の受賞歴
無し(2022年3月現在)
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映画『余命10年』のあらすじ・ネタバレ
高林茉莉(小松菜奈) は、20歳の夏に突然の発症で入院する。国の難病に指定されている遺伝性の肺の病であることを告げられ、10年以上は「生きることは難しい」と告げられる。度重なる発作に苦しめられ、手術も受ける。その度、体に傷痕を残しただけで病状は改善していかない。それでも、22歳の春になって、ようやく自宅療養が許され茉莉は退院する。茉莉は中学校からの親友・藤崎沙苗に誘われて秋葉原でのコスプレイベントに参加したり、同人誌に漫画を投稿して、希望を生み出していく。そして同窓会で真部和人(坂口健太郎) と再会して、二人は惹かれあっていく。「恋はしない」と誓った茉莉であったが、和人への想いに揺れる。
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映画『余命10年』の感想・内容
映画『余命10年』の病名は肺動脈性肺高血圧症
「涙腺決壊映画」です。もう予告を観ているだけで涙が溢れてきました。
やっぱり小松菜奈さんって、「美人薄命」がとても似合う女優さんというのが大きな理由でしょう。
透明感があって、フワフワとする浮遊感が相まって、死の影をイメージさせる女優さんの筆頭であると思います。
対する坂口健太郎の一生懸命さが落差となって、さらに涙を誘ってきます。もちろん、RADWIMPSの楽曲がまた素晴らしいです。
さて、本映画『余命10年』の原作は小坂流加さんが書いた小説です。
小坂さんは実際、余命10年を宣告されて、亡くなっています。その間に書いた小説であって、実話ではありません。
小坂さんは小さな頃から文章を書くのが好きだったそうで、将来は小説家を目指していたそうです。
そして、書き上げた小説を出版社に持ち込み念願の小説家デビューを果たします。しかしその直後亡くなってしまいます。
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映画『余命10年』 主題歌『うるうびと』はRADWIMPS
まず小説版を拝読しますと、迫り来る死を悲劇的な装置として描いていないと感じました。
淡々と訪れる死の日まで、自分を通して生きている強い女性というイメージです。もちろん、「生きたい」という気持ちはあるのですが、まるで「達観」しているような雰囲気もあります。
わたしはそんな姿に共感を覚えました。
その点本映画『余命10年』はどちらかというと「死」を悪役的な装置として描きすぎていると感じました。
もちろん、原作と映画は異なる芸術であり、興行収入を上げなければいけませんので仕方ありません。
わたし的に「死は悲劇ではない」「死は恐怖ではない」と感じています。いつか誰でも死に絶えるのです。
ですからやっぱり生きている限りは「好きなことをやりたい」「後悔したくない」と考えてしまうのです。
本映画『余命10年』の高林茉莉(小松菜奈)は「恋はしない」と誓っていますが、それはわたしと真逆です。
わたしは「どうせ死ぬのなら思いっきり恋愛しよう」です。
だって、恋愛って、人生で経験する出来事で最も楽しく、素晴らしく、素敵で、「心地よい」感情をもたらしてくれると思うのです。
そりゃ、喧嘩もしますし、悲しいこともあります。でも人間として成長させてくれる一番のイベントだと思うのです。
しかも、恋愛している時って“幸せホルモン”が分泌されると言うではないですか。
ひょっとしたら、それが影響して長生き、あるいは病気が寛解する可能性もあったりするのではと期待してしまいます。
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映画『余命10年』の考察・評価
映画『余命10年』ロケ地は東京、三島、宮城など
ですから、 本映画『余命10年』の高林茉莉(小松菜奈)が 残された10年で、やりたいことリストから「恋を外した」ことには違和感を覚えるのです。
これって日本人的な古い考えだと思います。知り合いの外国人に聞いたら、わたしと同意見で「恋愛も仕事もやりきって死ぬ」と答えました。
勝手な見解で申し訳ありませんが、日本の歴史と風土と精神性が育んだ“自己犠牲愛”を最大限に美化しているように感じます。
でも小坂さんが書いた原作は違うのです。もちろん、迫り来る死へ恐怖感は描かれています。読んでいて涙は出てきます。
ただ、先にも書きました通り「生きぬく」という気持ちが伝わってくるのです。恋愛小説というより、「命の大切さ」を綴った物語と言えるでしょう。
本映画『余命10年』ではどちらかというと高林茉莉(小松菜奈) と真部和人(坂口健太郎)の若い二人の恋愛の行方の方に比重が傾いているように感じました。
そちらはもう少し削って、茉莉の「死に向かって生きる」姿を前面に出して欲しかったです。
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映画『余命10年』の結末
映画『余命10年』は実話ではなく小坂流加さんのオリジナル小説
さて、本映画『余命10年』について、遠慮なく評論させていただきます。映画のクオリティとしては「ダメダメ」です。キャラクター設定と脚本の辻褄が合っていません。
まず真部和人(坂口健太郎)が、父親との関係がうまくいっていなくて、将来に対する夢もないから、「自殺未遂」を起こすというプロットって、幼稚すぎます。
どうして、こういう流れを描くのか理解できません。小学生でもこんなの書かないと思うのです。
理由としては「死が迫り来る」茉莉に「もう死にたいなんて言わないで」と紐づけることで、命の大切さを訴求しようと考えたと思うのですが、ちょっと安直すぎますね。
しかもその後、居酒屋の大将である梶原(リリー・フランキー)のところに弟子入りして独立って流れも笑っちゃいました。
そんなにトントン拍子に事は進みません。原作は家業へとなっていますから、そちらの方が説得力あります。
高林茉莉(小松菜奈)と真部和人(坂口健太郎)がスキー旅行へ行った夜ですが、二人が結ばれる様子をしっかりと描くべきです。
濃厚なラブシーンって必要だと感じました。しか、茉莉は早朝に立ち去るって流れも、、、、。
ただ小松菜奈さんの演技は絶品でした。思い詰めるような目が特に印象的でした。
余談ですが、死に対する考えも捉え方も人それぞれなので、なんとも言えないのですが、『余命10年』って「長いなあ」って感じます。
「10年ひと昔」っていう言葉がある通り、「10年あればなんでもできる」と思うのです。確かに「死が迫ってる」という切迫感はあります。
本映画『余命10年』は茉莉の「一生懸命さ」と「生きたい」という情熱がほとんど描かれていないところが勿体ないです。
前者は茉莉も仕事に対して「一生懸命」に取り組む姿勢、後者は「やっぱり恋愛もしたい」「子どもも欲しい」という心からの叫びを描かないと心の琴線が震えません。
つまり本映画『余命10年』の茉莉は社会にとって非生産的なニートのままで、和人はフリーターから自営業というなんだかよくわからない物語なのです。
映画って人間成長物語なんです。茉莉は死にますが「成長した」っていう描写が弱いのです。
自殺未遂した和人に於いては実家との関係が改善されたとか、あるいはメソメソ男からリーダーシップを発揮するような積極的な男性に変わって「成長した」と感じさせてくれないと。
藤井道人監督の作品はムラがありますね。当たり外れが順番に来ています。次回に期待!
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映画『余命10年』のキャストについて
高林茉莉(小松菜奈)
真部和人(坂口健太郎)
富田タケル(山田裕貴)
藤崎沙苗(奈緒)
三浦アキラ(井口理)
桔梗(黒木華)
平田先生(田中哲司)
百合子(原日出子)
梶原(リリー・フランキー)
明久(松重豊)
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まとめ 映画『余命10年』一言で言うと!
「迫り来る死がある恋愛映画って泣ける」
本当にわかっていても「泣けて」しまうのです。予定調和と言ってしまえば、そうなりますが、やっぱり若い男女であることが涙腺決壊へと導きます。若いって素晴らしい。
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映画『余命10年』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
藤井道人
原作
小坂流加
脚本
岡田惠和 渡邉真子
製作
高橋雅美 池田宏之 藤田浩幸 善木準二 小川悦司 細野義朗 佐藤政治
エグゼクティブプロデューサー
関口大輔
プロデューサー
楠千亜紀 川合紳二郎 瀬崎秀人
撮影
今村圭佑
照明
平山達弥
録音
根本飛鳥
美術
宮守由衣
装飾
前屋敷恵介
ヘアメイク
橋本申二
スタイリスト
伊賀大介
衣装
江ロ久美子
編集
古川達馬
スーパーバイジングサウンドエディター
勝俣まさとし
VFXスーパーバイザー
大澤宏二郎
音楽
RADWIMPS
主題歌
RADWIMPS
助監督
逢坂元
制作担当
柿本浩樹
キャスティングプロデューサー
高柳亮博
高林茉莉(小松菜奈)
真部和人(坂口健太郎)
富田タケル(山田裕貴)
藤崎沙苗(奈緒)
三浦アキラ(井口理)
桔梗(黒木華)
平田先生(田中哲司)
百合子(原日出子)
梶原(リリー・フランキー)
明久(松重豊)
2022年製作/125分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画