映画『189』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
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『189』
(2021年製作/109分/G/日本)
配給:イオンエンターテイメント
【監督】
加門幾生
【脚本】長津晴子【エグゼクティブプロデューサー】吉野浩【プロデューサー】山地昇【共同プロデューサー】佳村さちか【アソシエイトプロデューサー】栄皓【キャスティングプロデューサー】吉川威史【撮影】瀬川龍【照明】原由巳【録音】山口勉【美術】中谷暢宏【衣装】澤田枝里【メイク】原田真以子【編集】小林由加子【整音】深田晃【音響効果】渋谷圭介【音楽】本間昭光【主題歌】降幡愛【挿入歌】灯敦生【助監督】岡元太【記録】増田実子【制作担当】星孝行
【出演】
中山優馬 夏菜 前川泰之 灯敦生 平泉成 菅原大吉 福島マリコ 矢柴俊博 赤間麻里子 太田結乃 滝川広志 吉沢悠 寺西拓人
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- 映画『189』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『189』の感想・内容
- 映画『189』の考察・評価
- 映画『189』の結末
- 映画『189』のキャストについて
- まとめ 映画『189』一言で言うと!
- 『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
- 合わせて観たい映画
- 【毒親が登場する映画】
- 映画『行き止まりの世界に生まれて』
- 映画『ハニーボーイ』
- 映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』
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- 映画『誰も知らない』
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- 映画『絶唱(1975)』
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- 映画『カセットテープ・ダイアリーズ』
- 映画『絶唱(1975)』
- 映画『サイコ (1960年の映画)』
- 映画『ロケットマン』
- 映画『存在のない子供たち』
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- 【ある意味、毒親である気がする映画】
- 【毒親が登場する映画】
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映画『189』外部リンク
【HPサイト】
映画『189』公式サイト
【予告映像】
映画『189』トレーラー
映画『189』公式Twitter
映画『189』IMDbサイト
映画『189』 Rotten Tomatoesサイト
映画『189』のオススメ度は?
星3つ半です
「観て欲しい」映画です
DV・虐待は絶対にダメ!
映画『189』の作品情報・概要
『189』(イチハチキュウ)2021年12月3日に公開された日本映画である。加門幾生監督作品。児童相談所の虐待対応ダイヤル「189」に助けを求める小さな命を救うため、奔走する児童福祉司や弁護士の姿を描く。実際にあった事件から着想を得たオリジナル脚本で描かれる。主演は中山優馬。夏菜、前川泰之、灯敦生、平泉成、菅原大吉、福島マリコ、矢柴俊博、赤間麻里子、太田結乃、滝川広志、吉沢悠、寺西拓人らが出演。
映画『189』のあらすじ・ネタバレ
東京都多摩南児童相談所虐待対策班で働く新人児童福祉司の坂本大河(中山優馬) 。彼は幼少頃、両親が亡くなり、坂本清(平泉成)に愛情深く育てられた。ある日、シングルマザーの母親の虐待を受けて、保護所にいた4歳の藤沢芽衣を母親のもとに帰す現場に立ち会う。翌日、大河は芽衣が亡くなったと知らされショックを受ける。母親のもとに帰す前の芽衣が「家に帰りたくない」と訴えていた姿を思い出した大河は苦悩した末、辞表を手に職場へ向かう。その時、父親に虐待を受けた6歳の少女・増田星羅(太田結乃)が病院に搬送されたとの電話が入る。父親・増田勝一(吉沢悠) は娘への虐待を否定する。彼女の傷が虐待によるものである可能性が高いと医師から聞かされた大河は、少女を保護所に預け、弁護士・秋庭詩音(夏菜) とともに虐待の事実を立証し、娘の両親の親権を停止できないかと奔走するが……。
映画『189』の感想・内容
「とても胸が締め付けられた映画」でした。わたし的に女性や子どもに対して、暴力・暴言を含むDV・虐待が繰り返される映画はとても苦手です。でも、観るようにしています。それはわたし自身がそうならないための予防と思っています。心に「暴力はダメ」と念じていても、これだけ情報過多の世界で暮らしていると、自分自身を見失ってしまいがちです。そういう時こそ、映画を観る必要があるのです。映画は世界の時流・潮流、風俗、流行、社会問題をリアルタイムに伝えてくれるので、勉強になりますし、「襟を正して生きる」ことを再認識させてくれます。
それゆえに、欧米系の映画作品のDV・虐待映画は昔からずっと観ています。邦画はようやくと言っていいほど虐待映画が制作され公開されるようになってきました。わたしは日本は欧米のそれよりは虐待件数は少ないと思っています(調査したわけではありませんが)日本人は割と知性教養が高いし、道徳的にも虐待をする比率は低いと思うのです。わたしは虐待や暴力、差別、貧困問題を解決する手段で一番効果が高いのは、“教育”だと思っています。
さて、本映画『189』はタイトルが示す通り子どもを虐待から救うための電話番号をそのまま付けています。「いちはやく」が189なのです。あまり馴染みのない番号かもしれませんが、絶対に記憶しておきましょう。子どもを殴ったり怒鳴りつけたりする親ってどういうものなのでしょうか?子どもが憎いのでしょうか、それとも愛しているからなのでしょうか。虐待をしている親からすれば後者になりますが、それは歪んだ愛情だと言えます。彼らにとって、「虐待はしつけ」という言い方に形容をされます。第三者が聞けば、親によってしつけ方が違うのだから関わらないほうが良い、と言う判断にもなるでしょう。
でも真冬の寒中、外で裸足で立たされている子どもを見て、しつけとは言い切れません。どう見ても虐待です。“オイタ・悪さ”をしたから、足が凍傷になるまで立たせるというのはおかしいでしょう。さらに、食料を与えないと言う親はどうでしょう?昔はありました。でも子どもは隙を見て盗食いをしてあっかんべーをして終わったものでしょう。親のわかっていました。ここには虐待のイメージはありません。でも本映画『189』は、故意的に食物を与えないという行いがあるから虐待と言えるのです。
学校生活の中で、特に部活動の中で、「何々ができなかったからグランドを何10周走れ」と言う経験をしたことがある人も多いと思います。わたしがそうでした。これは今では「完全にアウト」です。体罰であり、虐待です。もっというなら、それを支持した大人の“性癖”です。歪んでいます。
どこからが、練習でどこからが虐待かの判断って難しいようで実は簡単なのです。「嫌か嫌ではないか」です。もし「嫌」と言われたら、絶対に押し付けてはいけません。嫌いな野菜も食べさせるのも虐待です。重たいリュックサックを持たせるのも虐待です。学校へ行きたくないと言っている子どもに対して無理矢理学校に行かせるのも虐待と言えます。子どもが「なぜ行きたくないのか」を聞いてあげないといけないのです。正当な理由があるのであれば親である大人が子ども助けてあげなければいけないのです。
映画『189』の考察・評価
わたしの知り合いで子どもを育てるにあたって、一度も怒ったことがない人がいます。そんなことをしたら「ロクな大人にならない」とみんなが言っていたようですが、お子さんは立派な大人になりました。繰り返しますが、一度も怒る事はしなかったのです。怒るとは自分の感情を振り乱して動物のように牙を向けることです。人間は動物と違って知性教養を身に付けている生き物です。言葉を持たない動物は暴力で育てますが、わたしたち人間は「言葉で諭して」あげる努力をするのが人間なのです。それが誠実な大人の姿なのです。
ですから暴力という行為は野蛮人が野獣、鬼畜が行うような所業なのです。よって本映画『189』の虐待を繰り返す父親・増田勝一(吉沢悠) 人間ではないのです。羊の皮を被った鬼畜なのです。その姿がありありとわかるのは、彼が自宅を出て団地周辺のママさん達には満面の笑顔振りまく場面です。仮面を被っているのです。人間というのは誰しも仮面を被りたがります。特にSNSがこれほど盛んな時代においては「いいね」や「お気に入り」をもらうために、表面上は良い仮面を被る必要があるのです。良い仮面を被っていると多くのメリットあると言われています。でも、実際には一般人にとっては、それほど大きな利益を産み出さないのが事実なのです。ただ本映画『189』の場合は、自身が住んでいる周辺で、良い仮面を被るメリットは大きいと言えます。
つまり虐待を繰り返す親にとっては良い仮面を被ることは“デフォルト”と言えます。この父親・増田勝一(吉沢悠) のように良い仮面を被って、社会的には高評価を得ている人って、実際に多いと思います。「外面がいい人」って、いますよね。自宅に帰れば本性を表すのです。こういった裏表の顔を持っている人って、強烈な劣等感を持っているのです。
源流を辿ると、「幼少期の経験」になります。両親や兄弟と何らかの問題があったと思われます。
しかし本映画『189』ではDV・虐待男である増田の心情光景はほとんど描かれていません。主軸が児童相談所ですから、不要と言えばそうなりますが、少しは描いて欲しいと思いました。というのは過去製作のDV・虐待映画のほとんどが、弱い立場である子どもと女性に寄り添った内容でした。それだと問題提起にはなりますが、問題解決するためには加害者であるDV・虐待する心理を研究しないとダメだと思います。
わたしは以前、DV・虐待を受けていた女性を取材したことがありますが、やはり幼少期の体験が人生に付きまとっており、自らも子どもに虐待を行ってしまう傾向にあると言われて驚いたことがあります。父親から刷り込まれてしまったそうです。暴力を振るう父親の事は嫌いだけど、好きになってしまう男というのが父親に似ていると言う皮肉がつきまといます。
本映画『189』の母親・増田典子(灯敦生) は幼少期に父親からの暴力を受けたかどうかは描かれていません。娘・増田星羅(太田結乃)は将来どうなるのかと言うことをわたしは心配してしまいました。物語は彼女を救出して終わりますが、決して彼女の将来は明るいものではありません。大事なのは今、彼女の「心の傷」ををいかに癒してあげるかだと思うのです。本作では描かれてませんでしたが次回からは、単なる虐待物語ではなく、どうすれば「心のトラウマを克服できるか」を描いて欲しいと思いました。
さて、本映画『189』の舞台、児童相談所について考えてみました。とにかく人が少ないです。そして予算も少ないです。収容施設も部屋数が限られています。さらに杓子定規であって、虐待されている子どもを親元に返す際は、親の意見が尊重されると言う現状に逆らえないと言うこともわかりました。これはお役所仕事ですから当たり前なのかもしれません。もう何十年も前から決められている規則や規約があるからです。その規約を撤廃するむのが難しいところに児相の問題があると思いました。
映画『189』の結末
時代が変われば規則や規約を変更しなければいけません。法律も憲法もです。それを変えないから児童相談所の人たちがバッシングに会うのです。バッシングに会いたくなければ変えればいいだけの話です。でも、難しいのでしょうね。しかも、自身たちは都道府県からの移動で仕事をしている人です。数年波風を立てずに過ごせば、栄転もあります。それほど一生懸命に働かなくても良いと考えてもおかしくないでしょう。となると、解決する手段は、児童相談所を花形の部署に進むしかありません。児童相談所で結果を出した者のの移動先がツーステップもスリーステップも上がると言うニンジンをぶら下げるしかないのです。
本映画『189』の主人公・坂本大河(中山優馬) はとても熱血漢がありました。実際にあのような若者がいて欲しいと願った映画でした。
映画『189』のキャストについて
坂本大河(中山優馬)
秋庭詩音(夏菜)
安川信弘(前川泰之)
増田典子(灯敦生)
坂本清(平泉成)
佐々木茂雄(菅原大吉)
冨樫恵子(福島マリコ)
中井俊彦(矢柴俊博)
椎名かおり(赤間麻里子)
増田星羅(太田結乃)
青島守(滝川広志)
増田勝一(吉沢悠)
木村来夢(寺西拓人)
まとめ 映画『189』一言で言うと!
「胸が締め付けれる映画」
全体的な映画の演出。構成、編集などはいまひとつでしたが、重たいテーマだったので、観入ってしまいました。第二弾を期待しています。
『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
合わせて観たい映画
【毒親が登場する映画】
映画『行き止まりの世界に生まれて』
幼少の頃受けた虐待が人生を壊している
映画『ハニーボーイ』
父親は酒、ドラッグ、そして暴力ばかり、、、
映画『ファナティック ハリウッドの狂愛者』
ネグレクトされた幼少時代が、、、
映画『MOTHER マザー』
長澤まさみが演じる“毒親”最強物語
映画『誰も知らない』
我らが是枝監督が描く毒親は一味違う
映画『万引き家族』
毒親から救出「楽しければ良いじゃん」でも捕まる
映画『塔の上のラプンツェル』
ディズニー史上最悪の毒親でしょう
映画『絶唱(1975)』
封建制が残る時代とはいえ子どもの自由を奪う権利はない
映画『ワイルドライフ』
子どもの前で夫以外の男性と情事を見せたら、、、
映画『存在のない子供たち』
これがレバノンの現状なのだろうか。出生証明書もない子供たち
映画『ガラスの城の約束』
両親揃って社会から逸脱していて働きません。父親はアル中でDV野郎です。
映画『荒野にて』
父親は働いていますが、子どもの教育に無関心です。
『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー〜』
娘が薬物に溺れているのを救えませんでした。
映画『赤い雪 Red Snow』
我が子を押入れに押し込めて男との情事を楽しみます。
映画『J・エドガー』
息子が可愛くて仕方ありません。徹底的な教育を施します。
映画『ある少年の告白』
宗教的な観念で息子の自由を束縛します。
映画『タロウのバカ』
現代ニッポンにバカと叫ぶ!
映画『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』
親の教育が悪かったからこんな男になったのか、、、
映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』
毒親で育って「アーサー」と出会うのは不運?
映画『コクリコ坂から』
子どもを置き去りに海外留学するのは毒親?
映画『はちどり』
娘に無関心すぎる韓国の親たちは一般的か?
映画『WAVES ウェイブス』
知らぬ間に子どもを支配している親
映画『カセットテープ・ダイアリーズ』
宗教の教義と“毒親”の境界は不鮮明だ
映画『絶唱(1975)』
子どもの恋愛を邪魔する親は毒そのものだ
映画『サイコ (1960年の映画)』
“毒親”への歪んだ愛情の裏返し
映画『ロケットマン』
父親からの愛情は、、、、
映画『存在のない子供たち』
“毒親”を裁判で訴えてやる!
【子ども可愛がり映画】
映画『リアム16歳、はじめての学校』
気持ち悪いくらいに息子に干渉します。息子と恋人気分です。
『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』
こちらは母親依存です。
映画『パパは奮闘中』
蒸発した妻の代わりに子育てします。
【ある意味、毒親である気がする映画】
映画『ビューティフル・ボーイ』
薬物依存になった息子を助けるために奮闘しますが、それが重荷になります。
映画『ベン・イズ・バック』
薬物施設を無断で出てきた息子を可愛がります。
映画『37セカンズ』
お母さんはちょっと過干渉すぎます
映画『燃えよスーリヤ!!』
インド的な教育方法?
映画『ジョーカー』
アーサーの母親は間違いなく狂っていました
映画『189』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
加門幾生
脚本
長津晴子
エグゼクティブプロデューサー
吉野浩
プロデューサー
山地昇
共同プロデューサー
佳村さちか
アソシエイトプロデューサー
栄皓
キャスティングプロデューサー
吉川威史
撮影
瀬川龍
照明
原由巳
録音
山口勉
美術
中谷暢宏
衣装
澤田枝里
メイク
原田真以子
編集
小林由加子
整音
深田晃
音響効果
渋谷圭介
音楽
本間昭光
主題歌
降幡愛
挿入歌
灯敦生
助監督
岡元太
記録
増田実子
制作担当
星孝行
坂本大河(中山優馬)
秋庭詩音(夏菜)
安川信弘(前川泰之)
増田典子(灯敦生)
坂本清(平泉成)
佐々木茂雄(菅原大吉)
冨樫恵子(福島マリコ)
中井俊彦(矢柴俊博)
椎名かおり(赤間麻里子)
増田星羅(太田結乃)
青島守(滝川広志)
増田勝一(吉沢悠)
木村来夢(寺西拓人)
2021年製作/109分/G/日本
配給:イオンエンターテイメント