映画『ブルー・バイユー』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『ブルー・バイユー』公式サイト・IMDbサイト・ Rotten Tomatoesサイトにて作品情報・キャスト情報ならびにレビューをご確認ください。
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『ブルー・バイユー』
(2021年製作/118分/G/アメリカ)
原題:Blue Bayou
配給:パルコ
【監督】
ジャスティン・チョン
【製作】チャールズ・D・キング キム・ロス ポッピー・ハンクス ジャスティン・チョン【製作総指揮】ニック・メイヤー ゼブ・フォアマン クララ・ウー・ツァイ エディ・ルービン【脚本】ジャスティン・チョン【撮影】マシュー・チャン アンテ・チェン【編集】レイノルズ・バーニー【音楽】ロジャー・スエン
【出演】
ジャスティン・チョン アリシア・ヴィキャンデル マーク・オブライエン リン・ダン・ファン シドニー・コワルスケ ヴォンディ・カーティス=ホール
エモリー・コーエン
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映画『ブルー・バイユー』外部リンク
【HPサイト】
映画『ブルー・バイユー』公式サイト
【予告映像】
映画『ブルー・バイユー』トレーラー
【公式Twitter】
映画『ブルー・バイユー』
【IMDbサイト】
【 Rotten Tomatoesサイト】
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映画『ブルー・バイユー』のオススメ度は?
星2つ
脚本がイマイチ
養子縁組と移民問題
プラス人種差別問題を描く
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映画『ブルー・バイユー』の作品情報・概要
『ブルー・バイユー』原題『Blue Bayou』2021年に公開されたアメリカ合衆国のドラマ映画である。監督・主演はジャスティン・チョン。アリシア・ヴィキャンデル(映画『世界の涯ての鼓動』)、マーク・オブライエン(映画『マリッジ・ストーリー』)、リン・ダン・ファン、シドニー・コワルスケ、ヴォンディ・カーティス=ホール、エモリー・コーエンらが出演。アメリカの杜撰だった養子縁組制度について訴求している。
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映画『ブルー・バイユー』の受賞歴
無し(2022年2月現在)
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映画『ブルー・バイユー』のあらすじ・ネタバレ
アントニオ・ルブラン(ジャスティン・チョン)は韓国で生まれたが、3歳の頃にアメリカ人の家庭に養子として引き取られた。それ以来、アントニオはルイジアナ州のバイユー地帯で暮らしており、同地を故郷だと認識していた。アントニオの暮らしは決して楽なものではなかったが、キャシー・ルブラン(アリシア・ヴィキャンデル)とその娘ジェシー・ルブラン(シドニー・コワルスケ)のお陰で幸福なものではあった。そんなある日、アントニオは差別意識丸出しの警官・エース(マーク・オブライエン)に目をつけられ、そのまま身柄を拘束された。しかも、最悪なことに、当局は30年以上前の書類に不備があることに目をつけ、アントニオを韓国へ強制送還するという決定を下した。アントニオに与えられた選択肢は処分を受け入れるか、当局と裁判で争うかの2択であった。しかし、前者は心情的に受け入れられるものではなく、かと言って後者の道を行くだけの資金的余裕はなかった。
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映画『ブルー・バイユー』の感想・内容
「雰囲気だけの映画」となります。映画の内容はとても深刻なアメリカの社会問題を取り上げていることは事実です。しかしながら、アメリカで生きている移民たちにとっては「ドキっとくる」物語かもしれません。「自分は大丈夫か?」を確認に走る人もいるでしょうし、確認した結果、アメリカ市民になっていなくて愕然とする人もいるでしょう。本映画『ブルー・バイユー』の訴求点は「移民救済」ではなく「杜撰な養子縁組制度」の是正だと思うのです。
アメリカ人で成功した人や著名人は子どもを助けるという善意で、アジアやアフリカ諸国で、困窮している孤児を養子として迎え入れることが多いです。もちろん、良心的な人がほとんどだと思います。しかも養子をもらうことで、「あの人は良い人だ」という社会的評価を上げるのが目的の人もいるでしょう。しかしながら、アメリカの養子縁組制度が杜撰であったから本映画『ブルー・バイユー』のような悲惨な現状が起きているのです。今でこそ、養子縁組を申し出た親に当たる人たちの適正を厳格に行っていると思いますが、昔は本当に酷いものであったことが露呈されています。
例えばアントニオ・ルブラン(ジャスティン・チョン)の養父は彼に対して、虐待を繰り返していたと語られています。妻にもDVを行なっていたようです。今ではこのような人物は不適合とされるはずです。日本でも養子縁組制度について描いた映画がありました。河瀬直美監督の『朝が来る』です。こちらでは実際に養子縁組が成立するまでの心得等が詳細に描かれています。
アメリカも日本も今でこそ、デリケートになっていますが、昔は養子となる子どもと会ったその日に連れて帰るような安易なものだったのでしょう。犠牲者はいつも弱い子どもです。もちろん、本映画『ブルー・バイユー』ではそういった杜撰な制度について描いても仕方ないので、今現在、強制退去させられる可能性のある人を救済してほしいという内容になっています。しかしながら、そのメッセージは劇中ではなく、エンドロールのテキストで説明しているところが映画としてはダメな作品と言えます。
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映画『ブルー・バイユー』の考察・評価
さて、本映画『ブルー・バイユー』について遠慮のない評論をさせていただきます。先にも書きましたが、映画としてはそれほどまとめきれていません。「雰囲気だけは良い」と思います。わたしが疑問を感じた人物はアントニオ・ルブラン(ジャスティン・チョン)の妻であるキャシー・ルブラン(アリシア・ヴィキャンデル)という人間です。彼女の前夫・エース(マーク・オブライエン)は警察官です。劇中ではエースという人間は暴力的なイメージで描いたいます。娘のジェシー・ルブラン(シドニー・コワルスケ)もエースを怖がっていますから、幼児虐待もやっていたかのようなイメージを持ってしまいます。
でも、前夫が暴力的な人間であったのなら次の夫に求める条件は「やさしい」「真面目」「平和的」「知性的」「謙虚」なる人物になると思うのです。でもアントニオはとても真面目ではありませんし、頭も良くないのです。しかも「犯罪者」なんです。このキャラクター設定っておかしくないでしょうか?わたしの性格が人も粗探しとか、重箱の隅をつつくような人間ではないことをあらかじめ申し上げておきます。でも一度男に失敗したのであれば、もっと慎重に再婚相手を選ぶと思うのです。
つまり本映画『ブルー・バイユー』は脚本がしっかり成されていないという証明なのです。安直すぎますね。移民問題→犯罪→養子勃発→強制退去という大きなプロットの中で、アジア系の男と白人女性との結婚、幼児虐待、窃盗団、裁判、人種差別などの小さなプロットを入れ込みすぎて、物語の本質が曇ってしまったとしか言いようがありません。『ブルー・バイユー』という意味は“青い入江”だそうです。アメリカ南部の川、池、湖などの水の色全般を指す表現だそうです。わたしはアメリカ人ではないので、養子縁組から“青い入江”をイメージすることではできません。
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映画『ブルー・バイユー』の結末
本映画『ブルー・バイユー』の結末はアントニオ・ルブラン(ジャスティン・チョン)が国外退去になる場面で終わります。予想はしていたのですが、キャシー・ルブラン(アリシア・ヴィキャンデル)とジェシー・ルブラン(シドニー・コワルスケ)が駆けつけます。飛行機に搭乗寸前のアントニオに付いていくというのです。そこへ良い人になったエース(マーク・オブライエン)も駆けつけ、4人で安っぽい猿芝居のような演技を繰り広げます。予想はしていましたが、正直言って、恥ずかしくなるような演出です。「一緒にいく」「本当か」「やっぱりダメだ」「付いていく」「パパ、行かないで」「迎えに来る」などの臭いセリフの連打です。一応、本映画『ブルー・バイユー』の一番の見せ場だったと思いますが、わたしはとてもシラけてしまったのです。
わたしたち日本人にはアメリカの養子縁組制度について知りませんし、何かの手助けをしたいとも思いません。こういう「アメリカの恥」を世界に公開して、共感を得たいのであれば、もっとキャラクター設定と脚本をしっかりと行わなければいけないと感じた映画でした。
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映画『ブルー・バイユー』のキャストについて
アントニオ・ルブラン(ジャスティン・チョン)
キャシー・ルブラン(アリシア・ヴィキャンデル)
エース(マーク・オブライエン)
パーカー(リン・ダン・ファン)
ジェシー・ルブラン(シドニー・コワルスケ)
バリー・ブーシェ(ヴォンディ・カーティス=ホール)
まとめ 映画『ブルー・バイユー』一言で言うと!
「アメリカ社会って病んでいる」
アメリカのことは好きです。昔から憧れていました。でも一度、アメリカへ行って、差別された経験をして、一時は嫌いになりました。でもやっぱりアメリカって懐が広いと感じるのです。確かに差別はありますが、「頑張った人」をちゃんと評価する社会があるのは救いです。
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映画『ブルー・バイユー』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ジャスティン・チョン
製作
チャールズ・D・キング キム・ロス ポッピー・ハンクス ジャスティン・チョン
製作総指揮
ニック・メイヤー ゼブ・フォアマン クララ・ウー・ツァイ エディ・ルービン
脚本
ジャスティン・チョン
撮影
マシュー・チャン アンテ・チェン
編集
レイノルズ・バーニー
音楽
ロジャー・スエン
アントニオ・ルブラン(ジャスティン・チョン)
キャシー・ルブラン(アリシア・ヴィキャンデル)
エース(マーク・オブライエン)
パーカー(リン・ダン・ファン)
ジェシー・ルブラン(シドニー・コワルスケ)
バリー・ブーシェ(ヴォンディ・カーティス=ホール)
デニー(エモリー・コーエン)
2021年製作/118分/G/アメリカ
原題:Blue Bayou
配給:パルコ