映画『あのこは貴族』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『あのこは貴族』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『あのこは貴族』
(2021年製作/124分/G/日本)
【監督】
岨手由貴子
【原作】山内マリコ【脚本】岨手由貴子【プロデューサー】西ヶ谷寿一 西川朝子 宮本綾【ラインプロデューサー】金森保【撮影】佐々木靖之【照明】後閑健太【録音】近藤崇生【整音】高田伸也【美術】安宅紀史【装飾】佐藤桃子【衣装】大森茂雄【スタイリスト】丸山晃【ヘアメイク】橋本申二【編集】堀善介【音楽】渡邊琢磨【助監督】張元香織【制作担当】柴野淳 刈屋真【キャスティング】西宮由貴
【出演】
門脇麦
水原希子
高良健吾 石橋静河 山下リオ 佐戸井けん太 篠原ゆき子 石橋けい 山中崇 高橋ひとみ 津嘉山正種 銀粉蝶
【HPサイト】
映画『あのこは貴族』公式サイト
【予告映像】
映画『あのこは貴族』トレーラー
映画『あのこは貴族』のオススメ度は?
星2つです
障害のない恋愛か、、、
共感できなかった
麦ちゃんに表情がない
石橋静河さんは良い
映画『あのこは貴族』の作品情報・概要
『あのこは貴族』山内マリコによる小説。岨手由貴子監督作品。門脇麦主演(映画『さよなら くちびる』や『チワワちゃん』)水原希子、高良健吾(映画『夏、至るころ』や『人間失格 太宰治と3人の女たち』)、石橋静河(映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』や映画『ばるぼら』や映画『人数の町』)、山下リオ(映画『朝が来る』)らが共演。東京で暮らす女流階級のお嬢様がさらに上の貴族階級の男性と結婚し離婚をする物語と地方から苦学して名門大学に進学した女性が貴族との恋に破れ、起業する物語を交差させながら描いている。
映画『あのこは貴族』のあらすじ・ネタバレ
榛原華子(門脇麦)は裕福な開業医の三女。30歳を前に彼を家族に紹介する予定であったが、直前になって振られてしまう。両親、姉妹からお見合いを勧められて、会うも上手くいかない。友人の紹介で会った弁護士・青木幸一郎(高良健吾) に恋をする。そして目出度く婚約。しかし彼には大学生時代から付き合っている都合の良い女・時岡美紀(水原希子) がおり、華子の心は穏やかではない。友人でありバイオリニストの相良逸子(石橋静河) の計らいで美紀と会うことになる。美紀で田舎生まれの庶民で苦学して名門大学に入ったが中退しており、東京で必死に生きている女性だった。
映画『あのこは貴族』の感想・内容
「ちょっとテーマを広げすぎた映画」だと思います。門脇麦ちゃんが貴族出身のお嬢様を演じています。自身もお嬢様に近い出自であり、しかも友人も上流階級の人が多いということで適役と言えば適役だったのかもしれません。しかしながら本映画『あのこは貴族』は“共感”できるか否かと聞かれると「できない」と答える人が多いと思います。確かに貴族の人たちの生活は映画のように華やかで厳しい世界だと思います。だからこそか「下世話な世界」を期待していたのです。湖面で優雅に泳ぐ水鳥は必死に脚をバタバタしているのが現実の通り、貴族の世界では「足の引っ張り合い」があることをもっと描写して欲しかったです。
門脇麦ちゃんと小松菜奈さんの美声が素晴らしい
本映画『あのこは貴族』は山内マリコさんの原作を元に映画化されています。わたしは未読です。予告を観て「お嬢様の禁断の恋」かと思っていました。いわゆる『ロミオとジュリエット』状態です。しかしそう言った障害は皆無。榛原華子(門脇麦) の婚活物語から離婚物語で結末を迎えます。「うーん」って感じなんです。華子は30歳を前に彼氏に振られてしまいます。榛原ファミリーが集う食事会で彼を紹介するはずでしたが、撃沈です。親姉妹はこぞって「良い人を紹介する」と言います。そしてすんなり受け入れてお見合いをします。お医者さんの卵です。しかし相手の挙動に幻滅して断ります。次に紹介されたのが弁護士の青木幸一郎(高良健吾) です。高学歴・高身長・高収入プラス高貴な身分です。こんな人っているのだろうかとツッコンでしまいます。そしてお互いが気に入り「結婚へGO」となります。何も障害がありません。とってもスムーズに結婚へと進んで行きます。
麦ちゃん本当に「可愛い」です
映画『あのこは貴族』の考察・評価
本の少しだけ問題がありました。時岡美紀(水原希子) の存在です。彼女は学生時代から青木幸一郎(高良健吾) の都合の良い女にされています。華子は幸一郎のスマホを覗き見て、美紀のことが気になって仕方がありません。友人でバイオリニストの相良逸子(石橋静河) があるパーティーで幸一郎と美紀に遭遇します。そしてすぐさま華子と美紀を会わせます。この場面での感情の変化を期待したのですが、特に華子は乱れませんでした。美紀の心中は乱れました。「貴族の世界に踏み入れてはいけない」という感情だったのでしょうか。もう遠慮、あるいは圧倒されてしまっているのです。ここは悲しき庶民感情ですね。
石橋静河さんはやっぱり「存在感」が違う
shttps://undazeart.com/barubora/
華子と幸一郎の結婚生活も順調に進んで行きます。華子は子どもを欲していますが、残業続きの夫・幸一郎とはすれ違いの日々でうまく行きません。そして華子は離婚を決意します。これも突然でした。理由は幸一郎が「選挙に出る」からでしょうか。この辺りの演出はもっとつぶさにして欲しかったです。華子の心には許せない「美紀との関係」があったのか、義理の母への嫌悪感があったのか、それとも「新しい自分」への挑戦だったのかが良くわかりません。「新しい自分」とは今までお嬢様で育って来たので、レールの上を歩くことしか出来ません。友人のバイオリニストの相良逸子のマネージメントをやることで、違う自分への挑戦です。これは自立と旅立ちであり、過去の自分との決別なので、大きな人間成長と言えます。しかしながら演出が今ひとつだったと思うのです。
石橋静河さんの「冷静」かつ「情の深い」演技に脱帽です
映画『あのこは貴族』の結末
本映画『あのこは貴族』は全体を通してとても上品な作りになっている点も弛緩的な気持ちを助長させた原因だと思います。音楽で言えば「サビがない」歌といわざる得ません。のっぺりしているんです。岨手由貴子監督は長編第二作ということで頑張ったと思います。門脇麦さんを「究極の貴族」に押し上げようと必死になっていたことは伝わってきます。しかしながら麦ちゃんの表情が「能面」のような無表情になってしまっているのが残念です。上流階級の女性でも恋愛においては「泣き叫ぶ」様子を挿入しても良かったと思います。最後は選挙に出馬している幸一郎と再会します。幸一郎は未練タラタラです。華子も多少後ろ髪を引かれていますが、ここでちゃんとした決断をして欲しかったです。「イエスかノーか」です。「うーん」ちょっと残念な映画でした。
石橋静河さん「特別感」があります
映画『あのこは貴族』のキャストについて
榛原華子(門脇麦)
時岡美紀(水原希子)
青木幸一郎(高良健吾)
相良逸子(石橋静河)
平田里英(山下リオ)
佐戸井けん太
篠原ゆき子
石橋けい
山中崇
高橋ひとみ
津嘉山正種
まとめ 映画『あのこは貴族』一言で言うと!
「貴族って泣き叫ばない」
わたしは庶民なので、庶民としか恋愛していません。二人して嬉しいことがあると感情を爆発させて喜びました。辛い別れの時は鼻水が溢れ出るほど泣きました。でも貴族の人たちの恋愛ってやっぱり上品なのだとわかりました。
『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
合わせて観たい映画
【オススメ女性活躍映画】
映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
ルイーザ・メイ・オルコット&グレタ・ガーウィグは偉大だ
映画『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』
ハリウッド映画は「女性が作ったのだ」と胸を張りたい
映画『エデンの海(1976)』
女子高生の時から「女性としての意識」が高いです
映画『風の谷のナウシカ』
宮崎アニメは「女性の立場を尊重」した映画が多いです
映画『空に住む』
一人になっても強く生きてやる!
映画『プラダを着た悪魔』
今では絶対に「パワハラ」間違いなしの女上司です
映画『鵞鳥湖の夜』
男の言いなりにならない「お金ゲット」してみせる
映画『ばるぼら』
こんな魅惑的な女性が実在して欲しくなる
映画『新聞記者』
腐りきった政府にメスを入れてやる!
映画『私をくいとめて』
本当は一人が好き「自分の世界で暮らしたい」
映画『ノッティングヒルの恋人』
女優を続けるのって大変
映画『ボディガード(1992)』
本当は「淋しくてたまらない」歌姫
映画『オフィシャル・シークレット』
「暴露」やっぱり真実から目を背くことはできない
映画『フェアウェル』
これがわたしの生きる道!
映画『となりのトトロ』
お母さん「早く帰ってきて!」
映画『透明人間』
「このストーキング野郎!」退治してやる
映画『スキャンダル』
ニューヨーク野郎から「お金巻き上げてやる!」
映画『ミリオンダラー・ベイビー』
貧しいけれど「世界チャンプの夢」は捨てられない
映画『キューポラのある街』
わたしの未来は絶対に明るい!
映画『コレット』
フランスの女流作家の先駆け的存在
映画『ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏』
ローラ・アルバートの才能をもっと評価したい
『天才作家の妻 40年目の真実』
夫のゴーストライターでは終われない
映画『マリッジ・ストーリー』
もう一度女優として活躍したい
映画『プライベート・ウォー』
戦争がわたしを呼んでいる
映画『マイ・フェア・レディ』
レディになることが果たして「正しいのか」
映画『追憶(1973)』
バーブラ・ストライサンド「キレッキレッ」の演技です
【“障害”と戦う恋愛映画オススメ】
映画『ロミオとジュリエット』
映画『伊豆の踊子(1974)』
映画『潮騒 しおさい(1975)』
映画『絶唱(1975)』
映画『マディソン郡の橋』
映画『美女と野獣(1991)』
映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』
映画『ラストレター』
映画『アパートの鍵貸します』
映画『マチネの終わりに』
映画『ボーダー 二つの世界』
映画『あなたの名前を呼べたなら』
映画『秒速5センチメートル』
映画『マーウェン』
映画『ほしのこえ』
映画『COLD WAR あの歌、2つの心』
映画『リヴァプール、最後の恋』
映画『あのこは貴族』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
岨手由貴子
原作
山内マリコ
脚本
岨手由貴子
プロデューサー
西ヶ谷寿一 西川朝子 宮本綾
ラインプロデューサー
金森保
撮影
佐々木靖之
照明
後閑健太
録音
近藤崇生
整音
高田伸也
美術
安宅紀史
装飾
佐藤桃子
衣装
大森茂雄
スタイリスト
丸山晃
ヘアメイク
橋本申二
編集
堀善介
音楽
渡邊琢磨
助監督
張元香織
制作担当
柴野淳 刈屋真
キャスティング
西宮由貴
榛原華子(門脇麦)
時岡美紀(水原希子)
青木幸一郎(高良健吾)
相良逸子(石橋静河)
平田里英(山下リオ)
佐戸井けん太
篠原ゆき子
石橋けい
山中崇
高橋ひとみ
津嘉山正種
銀粉蝶
2021年製作/124分/G/日本
配給:東京テアトル、バンダイナムコアーツ