映画『FUNAN フナン』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『FUNAN フナン』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
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『FUNAN フナン』
(2018年製作/87分/G/フランス・ベルギー・ルクセンブルク・カンボジア合作)
原題『Funan』
【監督・脚本】
ドゥニ・ドー
【アートディレクター】
ミシェル・クルーザ
【エンディングソング】
レベッカ・ファーガソン
【出演】
ベレニス・ベジョ ルイ・ガレル
ベレニス・ベジョ ブライス・モンターニュ リラ・ラコンブ ティエリー・ジャン オード・ローレンス・クラーモント・ビバー エミリエ・マリー セリーヌ・ロンテ
【HPサイト】
映画『FUNAN フナン』公式サイト
【予告映像】
映画『FUNAN フナン』トレーラー
- 映画『FUNAN フナン』のオススメ度は?
- 映画『FUNAN フナン』の作品情報・概要
- 映画『FUNAN フナン』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『FUNAN フナン』の感想・内容
- 映画『FUNAN フナン』の結末・評価
- 映画『FUNAN フナン』のキャストについて
- 合わせて観たい映画
- 【オススメ女性活躍映画】
- 映画『エデンの海(1976)』
- 映画『風の谷のナウシカ』
- 【家族がテーマの映画】
- 映画『朝が来る』
- 映画『罪の声』
- 映画『めぐり逢えたら』
- 映画『空に住む』
- 映画『ミッドナイトスワン』
- 映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
- 映画『オン・ザ・ロック』
- 映画『浅田家!』
- 映画『望み』
- 映画『となりのトトロ』
- 映画『WAVES ウェイブス』
- 映画『ゴッドファーザーPARTIII』
- 映画『リメンバー・ミー』
- 映画『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』
- 映画『ポルトガル、夏の終わり』
- 映画『フェアウェル』
- 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』
- 映画『借りぐらしのアリエッティ』
- 映画『この世界の片隅に』
- 映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
- 映画『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』
- 映画『黒い司法 0%からの奇跡』
- 映画『ファイティング・ファミリー』
- 映画『人生の特等席』
- 映画『FUNAN フナン』の作品情報
映画『FUNAN フナン』のオススメ度は?
星3つ半です
子どもに観て欲しい映画です
戦争は悲惨です
人間らしさを失います
映画『FUNAN フナン』の作品情報・概要
『FUNAN フナン』原題『Funan』2018年製作。第42回アヌシー国際アニメーション映画祭でグランプリを獲得作品。ドゥニ・ドゥ監督によるカンボジアの歴史ドラマを扱ったアニメーション映画。「家族の物語。母親の物語」である。脚本はドゥとマガリ・プゾル 。エリーゼ・トリン参画。ドゥニ・ドゥの母親の実体験をベースに1975年4月のクメール・ルージュの革命開始後から脚本化されている。映画のタイトル『FUNAN フナン』は、かつてインドシナ半島に存在した国家、扶南国に由来する。
映画『FUNAN フナン』のあらすじ・ネタバレ
チョウ(ベレニス・ベジョ) は夫クン(ルイ・ガレル)とソヴァン、そしてチョウの母と祖母、クンの兄弟姉妹とプノンペンで平和に暮らしていました。しかし1975年4月のクメール・ルージュが革命に成功して、政権を奪取すると状況が一変します。都会から農村部への強制退去を命じられます。その際、チョウはソヴァンと離れて離れになってしまいます。移住した農村部では厳しい肉体労働が待ち受けていました。チョウとクンは離れ離れになったソヴァンのことを諦めきれません。しかしクメール・ルージュの兵士たちの監視の目が厳しいため脱走できません。食料も事欠く日々です。夫のクンがいとこのクメール・ルージュの兵士となっていたソクに頼んで、ソヴァンを探しに行くが、、、。
映画『FUNAN フナン』の感想・内容
「未来に残すべき映画」だと思います。そして一人でも多くの子どもたちに観て欲しい映画です。本映画『FUNAN フナン』はわたしたち日本人とは遠い世界の物語という印象を受けましすが、「戦争は悲惨だ」「戦争は絶対にダメだ」という強いメッセージがこめれれています。わたしたち日本もかつて大きな戦争を行いましたから、なおさら観て欲しいですし、決して遠い世界の話ではありません。
本映画『FUNAN フナン』でも描かれていますが、世界で起きた戦争史を検証しますと「犠牲者は女性と子ども」に行き着きます。もちろん戦場で戦う兵士の大半は男性ですが、国や町を守る女性と子どもの元に敵軍が侵攻してくると、間違いなく犠牲の先鋒に立たされるのが女性と子どもなのです。第二次世界大戦で日本がポツダム宣言した後、連合軍が何をしたのかについて考えると同様の見解になります。
ただ本映画『FUNAN フナン』のカンボジアはインドシナ半島で起きたベトナム戦争の影響で混乱になり、内戦へと発展した悲運であったのこ否めません。ベトナム戦争はフランス、アメリカ、中国、ロシアが絡んで悲惨な戦争でした。米国有する西側とロシア・中国の東側の共産党の代理戦争でした。カンボジアも巻き込まれてしまいます。カンボジアはかつてフランスの植民地でした。ここにも内戦の起因があると思います。
映画『FUNAN フナン』の結末・評価
さて本映画『FUNAN フナン』の監督はドゥニ・ドー氏。彼は1985年フランス、パリで生まれていますから、父母が移民としてフランスへ渡ったことがわかります。そして本映画『FUNAN フナン』は彼の母親が経験したことを描いた実話となっています。インタビューで「家族の物語です。一人の女性、、、それはわたしの母親の物語。母はクメール・ルージュ統制下で犠牲を払い、心を砕かれながらも生き延びました。その体験を映画にしました。凄まじい弾圧の中で、息づく感情、人間関係、人と人との繋がりの複雑さを探求しました。善悪がテーマではありません。苦しみや疲れ果てた普通の人々の生き様を感じ取って欲しい」と語っています。
つまり戦争によって内戦状態となって、国も町も家族も混乱してしまい、人としても思考論理さえも崩壊してしまう恐ろしさを描いています。劇中、カンボジア人同士でも裏切りや密告、あるいは賄賂、窃盗などがはびこる現状をつぶさに描いていますが、これは多くの戦争で起きる悲劇であることを描いています。もうここには人を信じるとか、頼るという言葉さえ甘っちょろい世界が形成されているのです。ドゥニ・ドー監督は「善悪がテーマではありません」と言っていますが、映画を観ていると自ずとわたしたちは勝手に「あいつが悪い」「なんて冷酷なのだ」と感じてしまいます。でもそこに注力するのではなく、戦争や内戦、あるいは恐怖に統制された状態の中で、人々は疲れ果てます。心が荒んでいきます。そんな状態の中でも希望を持って生きたドゥニ・ドー監督の母親の生き様を感じ取ることが大事なのだと思います。
本映画『FUNAN フナン』を観ていると、どんなに苦しい状況に置かれても「絶対に諦めない」「必ず希望の光は訪れる」という気持ちが芽生えてくる素晴らしい映画でした。
*アニメーションで描いたことが良かったと思います。ただキャラクターが似通っていて、わかり辛かったのが残念です。
*レベッカ・ファーガソンの音楽は良かったです。
映画『FUNAN フナン』のキャストについて
チョウ(ベレニス・ベジョ)
クン(ルイ・ガレル)
メング(ブライス・モンターニュ)
リリー(リラ・ラコンブ)
ソク(ティエリー・ジャン)
チャン(オード・ローレンス・クラーモント・ビバー)
パク(エミリエ・マリー)
チョウの母親(セリーヌ・ロンテ)
まとめ 映画『FUNAN フナン』一言で言うと!
合わせて観たい映画
【オススメ女性活躍映画】
映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
ルイーザ・メイ・オルコット&グレタ・ガーウィグは偉大だ
映画『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』
ハリウッド映画は「女性が作ったのだ」と胸を張りたい
映画『エデンの海(1976)』
女子高生の時から「女性としての意識」が高いです
映画『風の谷のナウシカ』
宮崎アニメは「女性の立場を尊重」した映画が多いです
映画『空に住む』
一人になっても強く生きてやる!
映画『プラダを着た悪魔』
今では絶対に「パワハラ」間違いなしの女上司です
映画『鵞鳥湖の夜』
男の言いなりにならない「お金ゲット」してみせる
映画『ばるぼら』
こんな魅惑的な女性が実在して欲しくなる
映画『新聞記者』
腐りきった政府にメスを入れてやる!
映画『私をくいとめて』
本当は一人が好き「自分の世界で暮らしたい」
映画『ノッティングヒルの恋人』
女優を続けるのって大変
映画『ボディガード(1992)』
本当は「淋しくてたまらない」歌姫
映画『オフィシャル・シークレット』
「暴露」やっぱり真実から目を背くことはできない
映画『フェアウェル』
これがわたしの生きる道!
映画『となりのトトロ』
お母さん「早く帰ってきて!」
映画『透明人間』
「このストーキング野郎!」退治してやる
映画『スキャンダル』
ニューヨーク野郎から「お金巻き上げてやる!」
映画『ミリオンダラー・ベイビー』
貧しいけれど「世界チャンプの夢」は捨てられない
映画『キューポラのある街』
わたしの未来は絶対に明るい!
映画『コレット』
フランスの女流作家の先駆け的存在
映画『ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏』
ローラ・アルバートの才能をもっと評価したい
『天才作家の妻 40年目の真実』
夫のゴーストライターでは終われない
映画『マリッジ・ストーリー』
もう一度女優として活躍したい
映画『プライベート・ウォー』
戦争がわたしを呼んでいる
映画『マイ・フェア・レディ』
レディになることが果たして「正しいのか」
映画『追憶(1973)』
バーブラ・ストライサンド「キレッキレッ」の演技です
【家族がテーマの映画】
映画『朝が来る』
河瀬直美は徹底的に「家族」のあり方にこだわっています
映画『罪の声』
あの声を録音した母には恨みはない
映画『めぐり逢えたら』
パパに「新しい奥さんを!」と願う息子が健気です
映画『空に住む』
ネコだけが家族?
映画『ミッドナイトスワン』
「わたしがあなたの母親になってみせる」
映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
「生まれ育った家を取り戻したい」だけ、、、
映画『オン・ザ・ロック』
「娘が離婚の危機だって?」張り切る父親をビル・マーレイが好演
映画『浅田家!』
写真を通して「家族愛」を深める映画
映画『望み』
少年犯罪に巻き込まれた息子の安否を巡って、、、
映画『となりのトトロ』
やっぱり家族みんなで暮らしたい
映画『WAVES ウェイブス』
高校生の息子が殺人犯になってしまった、、、
映画『ゴッドファーザーPARTIII』
イタリア人の家族愛は深すぎる
映画『リメンバー・ミー』
死んでしまった父を呼び戻すのだ!
映画『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』
てんやわんやの家族物語
映画『ポルトガル、夏の終わり』
終活のためにみんなを集めたが、、、
映画『フェアウェル』
生まれは中国で育ちはアメリカ「わたしはわたし」
映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』
ほんわか家族に癒される映画です
映画『借りぐらしのアリエッティ』
小人家族の小さな幸せ物語
映画『この世界の片隅に』
優しい家族と乗り越える
映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
アメリカ人好きな家族映画の決定版
映画『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』
家族で農場経営って本当に理想的です
映画『黒い司法 0%からの奇跡』
絶対に「無実」だと信じる強い家族
映画『ファイティング・ファミリー』
家族の夢を実現するために「わたしは戦う!」
映画『人生の特等席』
頑固オヤジが愛娘と仲直り、、、
映画『FUNAN フナン』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ドゥニ・ドー
アートディレクター
ミシェル・クルーザ
エンディングソング
レベッカ・ファーガソン
チョウ(ベレニス・ベジョ)
クン(ルイ・ガレル)
メング(ブライス・モンターニュ)
リリー(リラ・ラコンブ)
ソク(ティエリー・ジャン)
チャン(オード・ローレンス・クラーモント・ビバー)
パク(エミリエ・マリー)
チョウの母親(セリーヌ・ロンテ)
2018年製作/87分/G/フランス・ベルギー・ルクセンブルク・カンボジア合作
原題:Funan
配給:ファインフィルム