映画『クライ・マッチョ』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『クライ・マッチョ』公式サイト・IMDbサイト・ Rotten Tomatoesサイトにて作品情報・キャスト情報ならびにレビューをご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『クライ・マッチョ』
(2021年製作/104分/アメリカ)
原題:Cry Macho
配給:ワーナー・ブラザース映画
【監督】
クリント・イーストウッド
【製作】クリント・イーストウッド アルバート・S・ラディ ティム・ムーア ジェシカ・マイヤー【製作総指揮】デビッド・M・バーンスタイン【原作】N・リチャード・ナッシュ【脚本】ニック・シェンク N・リチャード・ナッシュ【撮影】ベン・デイビス【美術】ロン・リース【衣装】デボラ・ホッパー【編集】ジョエル・コックス【音楽】マーク・マンシーナ
【出演】
クリント・イーストウッド
エドゥアルド・ミネット ナタリア・トラベン ドワイト・ヨーカム フェルナンダ・ウレホラ
2022年1月14日公開映画紹介
2022年1月14日公開の映画でオススメは以下の4作品となります。
なんと我らが長澤まさみちゃんが「生きる伝説」クリント・イーストウッドとハリウッドきっての「知性派俳優」マット・デイモン、さらに「世界のディーバ」ことレディー・ガガを迎え撃つという構図です。
わたし的には映画のクオリティでは『スティルウォーター』ですが、興行収入では「長澤まさみちゃんの圧勝」となると思っています。
「よくやった!長澤まさみちゃん」です。
映画『クライ・マッチョ』外部リンク
【HPサイト】
映画『クライ・マッチョ』公式サイト
【予告映像】
映画『クライ・マッチョ』トレーラー
【公式Twitter】
映画『クライ・マッチョ』
【IMDbサイト】
【 Rotten Tomatoesサイト】
映画『クライ・マッチョ』のオススメ度は?
星4つです
クリント・イーストウッド映画です
もやは「伝説」を観に行くのです
100歳まで生きて欲しい
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映画『クライ・マッチョ』の作品情報・概要
『クライ・マッチョ』原題『Cry Macho』 2021年のアメリカ合衆国のネオウェスタンドラマ映画。監督・製作・主演をクリント・イーストウッド。本作で監督デビュー50年、40作目となる。N・リチャード・ナッシュが執筆した同名タイトルの小説を映画化。エドゥアルド・ミネット、ナタリア・トラベン、ドワイト・ヨーカム、フェルナンダ・ウレホラらが出演。脚本はニック・シェンクとN・リチャード・ナッシュが担当。イーストウッドは『許されざる者』(92)以来、30年ぶりに乗馬した。
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映画『クライ・マッチョ』の受賞歴
無し(2022年1月現在)
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映画『クライ・マッチョ』のあらすじ・ネタバレ
かつてロデオ界のスターだったマイク・マイロ(クリント・イーストウッド)。ある日、彼は落馬事故を起こしてしまった。以来、落ちぶれて、孤独な独り暮らしを送っていた。そんなある日、元雇い主から、別れた妻に引き取られている十代の息子・ラフォ(エドゥアルド・ミネット)をメキシコから連れ戻してくれと依頼される。それは一歩間違えると犯罪になる依頼だった。マイロは元雇い主に恩義があるため引き受けることに。ラフォの母親は男遊びに夢中になっている。ラフォは母から離れ、ストリートで生きていた。マイロはラフォを見つけて、米国境へを目指し旅に出る。しかし、二人を警察や裏社会の人たちが追いかけてくる。
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映画『クライ・マッチョ』の感想・内容
『クライ・マッチョ』の意味は「男らしく、泣け!」となります
「もはや伝説映画」となります。クリント・イーストウッド最新作です。アメリカ公開は2021年9月17日です。
イーストウッド作品としてはアメリカ公開から4ヶ月というのはちょっと遅い方だと思います。
いや「どんどん遅くなってきている」という印象です。前作『リチャード・ジュエル』もそれほどヒットしていないので、致し方ないのかもしれません。
海外映画紹介サイトのIMDbとRotten Tomatoesbのレビューを読みますと、評価はいまひとつのようです。
物語自体に珍しさがないことと、演出も単調だということです。
かつてのクリント・イーストウッドが出演した西部劇のように激しい銃撃シーンがないことを不満に持っている人が多いです。
しかしながら、1930年生まれで90歳のイーストウッドに激しアクションをしろというのは無謀です。
イーストウッドの作品履歴を見ればわかる通り、近年はアクションではなく心の内面を描く映画が多いです。
それは彼自身が「人生の黄昏」を迎えているからかもしれません。「何のために生きてきたのか」を明確に伝えようとしています。
『グラン・トリノ』(2008)で一度、俳優として引退します。しかも映画の中で死んでいます。イーストウッドが映画の中で死ぬのは『白い肌の異常な夜』と『センチメンタル・アドベンチャー』に次いで三度目となりました。
ですから、本当に監督業に専念するかと思ったのですが、2018年に『運び屋』で復活します。わたし自身、とても胸が高鳴りました。
こちらは仕事に人生を捧げた男の物語であり、家族へ贖罪を呈した内容でした。結末は刑務所で余生を過ごす老人となっています。
どことなく死をイメージさせるには十分でした。もう一つ、クリント・イーストウッドの死をイメージさせる作品は『ミリオンダラー・ベイビー』です。
森鴎外の『高瀬舟』のようなお話で、介護を受ける人、する人の心の葛藤をうまく表していました。そして、する方のイーストウッドは愛する人を殺して消えます。この消え方に自死をイメージした人は多いでしょう。
さて、本映画『クライ・マッチョ』の物語はシルベスター・スタローン主演の映画『ランボー ラスト・ブラッド』に似ています。
メキシコへ乗り込んで、家族を救出すると程の物語です。その他にも「救出映画」はたくさんあります。
特にアメリカ製作映画は中南米の犯罪組織を絡ませる場合が多いです。この設定は過去において多様されていますので、ちょっと飽きてしまっている感が否めません。
でも仕方ありません。原作は1971年に書かれた小説です。当時、映画化すれば新鮮だったと思います。正直に言うと「遅すぎた映画化」となってしまいます。
でもこういった批評を回避させることが出来るのはイーストウッドの演出だと思うのです。もう人生の終着駅に到着しそうな彼なら「どのように演出するか」を観に行くのです。
若いフィルムメーカーのように“どんぱち”は不要です。「生きるとはなんぞや」「何のために生きるのか」を描くには十分な人生訓があるからです。
『クライ・マッチョ』を邦訳すると「泣け、強い男」とか「男らしく泣け」となるそうです。劇中、どんな風に“泣く”のを注目して観ることをオススメします。
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映画『クライ・マッチョ』の考察・評価
クリント・イーストウッドの最後の西部劇になるのか?
さて、本映画『クライ・マッチョ』について、忌憚のない評論を展開したいと思います。正直言って、「退屈」「凡庸」な映画と言えます。
クリント・イーストウッド作品はそれぞれの時代において、社会的メッセージを訴求してきます。映画『クライ・マッチョ』の訴求点を無理やり上げるのであれば、「恩義を返すことが大事」となります。
それはかつてお世話になった人の頼みを無下にできない、さらに自身は余命いくばくもないから、死ぬ前に「恩返ししよう」と思う老人の終活映画と言えます。
ただマイク・マイロ(クリント・イーストウッド)とラフォ(エドゥアルド・ミネット)の関係は、虐待された少年と誘拐犯という構図になっています。
しかしながら、ラフォは不良少年であり、腕力の強いのです。これだけ腕力があったのなら、「虐待返し」できると思うのです。
しかも不良仲間とも仲が良いので、虐待してくる母親とその取り巻きなどどうってことないと思うのです。つまり、映画『パーフェクト ワールド』 』で、ケビン・コスナーが演じた極悪犯人を思慮深い老人にしているのです。
さらに、老人と少年の友情を描いた映画『グラン・トリノ』にもオーバーラップしてきます。ただ、『グラン・トリノ』の少年は気弱でしたが、本作のラフォは気が強いです。
こうなってくると、本映画『クライ・マッチョ』に新しい何かを楽しめなくなってくるのです。
物語の随所にクリント・イーストウッドの過去のフィルモグラフィーが見え隠れするのです。トップカットは空撮から始まります。
クリント・イーストウッド作品では空撮から始まる映画が多いです。代表的なのは『ダーティハリー』シリーズです。
こちらは夜の都市を上空から紹介することで、魑魅魍魎な人間社会の闇の深さを表しています。でも本映画『クライ・マッチョ』のトップカットでは、クリント・イーストウッドはテキサスの長閑な牧場、農場地帯を車で走っています。一瞬、『運び屋』を彷彿させます。
わたし的にはオンボロ自動車に旅する場面は『サンダーボルト』と『センチメンタル・アドベンチャー』を思い出させてくれました。
しかも、トランクの後ろから、衣服を挟まったまま走る場面で、ウルウルしてきました。そして、クリント・イーストウッドが料理をしている姿にメリル・ストリープといちゃいちゃした映画『マディソン郡の橋』です。
まだまだあります。ラフォに暴力を振るう男に対して、ファイティングポーズをとって、左ストレートで倒した場面は映画『ダーティファイター 燃えよ鉄拳』のケンカのシーンへと誘ってくれました。ラファと夜、焚き火を囲んでキャンプする場面は映画『真昼の死闘』で、シャーリー・マクレーンとごたごたする場面です。こんなことがずっと続くのです。となると映画の宣伝文句のようにクリント・イーストウッドの「集大成映画」なのかと納得してしまいます。
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映画『クライ・マッチョ』の結末
でも、わたし的にはクリント・イーストウッドはまだまだ映画を撮ると思います。
体自体はヨボヨボですが、頭は冴えているのではないでしょうか。
現在、90歳を越えています。人生の黄昏を過ぎて、もう一度最初から人生を始めているような気がするのです。恐ろしいバイタリティーです。
今回もラブシーンがありましたし、、、。
「仙人」だと思います。
もう一度、観に行きます。
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映画『クライ・マッチョ』のキャストについて
マイク・マイロ(クリント・イーストウッド)
ラフォ(エドゥアルド・ミネット)
ナタリア・トラベン
ドワイト・ヨーカム
フェルナンダ・ウレホラ
まとめ 映画『クライ・マッチョ』一言で言うと!
「強すぎるでしょ!」
アメリカのエンタメの中心である映画業界って、とても厳しい世界があると思うのです。その厳しい世界ですでに半世紀以上、第一線で活躍していること自体が奇跡であり、強さの証明ではないでしょうか。
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映画『フリーソロ』
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映画『クライ・マッチョ』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
クリント・イーストウッド
製作
クリント・イーストウッド アルバート・S・ラディ ティム・ムーア ジェシカ・マイヤー
製作総指揮
デビッド・M・バーンスタイン
原作
N・リチャード・ナッシュ
脚本
ニック・シェンク N・リチャード・ナッシュ
撮影
ベン・デイビス
美術
ロン・リース
衣装
デボラ・ホッパー
編集
ジョエル・コックス
音楽
マーク・マンシーナ
マイク・マイロ(クリント・イーストウッド)
ラフォ(エドゥアルド・ミネット)
ナタリア・トラベン
ドワイト・ヨーカム
フェルナンダ・ウレホラ
2021年製作/104分/アメリカ
原題:Cry Macho
配給:ワーナー・ブラザース映画