映画『決戦は日曜日』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『決戦は日曜日』公式サイト・IMDbサイト・ Rotten Tomatoesサイトにて作品情報・キャスト情報ならびにレビューをご確認ください。
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『決戦は日曜日』
2022年製作/105分/G/日本
配給:クロックワークス
【監督】
坂下雄一郎
【脚本】坂下雄一郎【製作総指揮】藤本款【プロデューサー】深瀬和美 若林雄介【撮影】月永雄太【照明】藤井勇【録音】島津未来介【美術】福岡淳太郎【装飾】松葉明子【スタイリスト】西留由起子【ヘアメイク】板垣実和 千葉友子【編集】上野聡一【音楽】渡邊崇【音響効果】勝亦さくら【監督補】
塩崎遵【キャスティングディレクター】杉野剛【ポストプロダクションプロデューサー】篠田学【ラインプロデューサー】大熊敏之
【出演】
窪田正孝
宮沢りえ 赤楚衛二 内田慈
小市慢太郎
音尾琢真 たかお鷹 高瀬哲朗 今村俊一 小林勝也 原康義 石川武 松井工 久松信美 田村健太郎 駒木根隆介 前野朋哉
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- 映画『追憶(1973)』
映画『決戦は日曜日』外部リンク
【HPサイト】
映画『決戦は日曜日』公式サイト
【予告映像】
映画『決戦は日曜日』トレーラー
【公式Twitter】
映画『決戦は日曜日』
【IMDbサイト】
映画『決戦は日曜日』
【 Rotten Tomatoesサイト】
映画『決戦は日曜日』
映画『決戦は日曜日』のオススメ度は?
星4つです
「抱腹絶倒」間違いなし!
宮沢りえさんに「投票したくなる」
窪田正孝くん「恐ろしい演技」
映画『決戦は日曜日』の作品情報・概要
『決戦は日曜日』2022年1月7日公開予定の日本映画。坂下雄一郎監督作品、主演は窪田正孝(映画『えんとつ町のプペル』や映画『Diner ダイナー』)。宮沢りえ(映画『父と暮せば』や映画『日本独立』や映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』)、赤楚衛二(映画『思い、思われ、ふり、ふられ』)、内田慈 (映画『ホテルローヤル』)、小市慢太郎、 音尾琢真(映画『孤狼の血 LEVEL2』や映画『凪待ち』)、たかお鷹、高瀬哲朗、今村俊一、小林勝也らが出演。かつて防衛大臣を務めた衆議院議員である父親が病に倒れて、代わって立候補した令嬢を当選させようとする私設秘書の奮闘を描く。思ったことをズケズケ言って周囲を混乱させるが、本心は議員になりたくない。そこでSNSを使い自ら落選を目指すがが、逆効果で当選してしまう。北朝鮮のミサイル問題に対しても描いている。日本の世襲政治を皮肉を持って描いてる。
映画『決戦は日曜日』の受賞歴
無し(2022年1月現在)
映画『決戦は日曜日』のあらすじ・ネタバレ
私設秘書・谷村勉(窪田正孝) は地方の大物国会議員・川島昌平に仕えている。学生時代のアルバイトから初めて、いまや中堅どころ。結婚し娘は来春私立の小学校を目指している。ある日、川島が病に倒れた。しかも衆議院が解散することになり、さあ大変。重篤な川島の復帰は難しい。そこで地元の県議会・市会議員と話し合い川島の娘・有美(宮沢りえ) を担ぐことに、、、。しかし、生来の世間知らずと自由奔放な言動で大混乱に陥っていく、、、、。
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映画『決戦は日曜日』の感想・内容
「とても面白い映画」です。「ポリティカル・バディ映画」です。主演は窪田正孝くんです。そして宮沢りえさんを軸に物語が展開していきます。窪田くんは国会議員の私設秘書役です。一見、こういったポリティカルムービーは政治家役が主役になりがちですが、本映画『決戦は日曜日』は縁の下の力持ち存在である秘書の活躍を描いているところが面白いです。映画を観ていると、政治家の娘・川島有美(宮沢りえ)の独走が目につきます。一見、「彼女が主役かな」と思わせますが、実際は秘書・谷村勉(窪田正孝) が主役なのです。この設定を現実的に考えると、「政治家ってポンコツですべて秘書が行なっている」にも紐づけられるのです。坂下雄一郎監督、映画を使って見事に皮肉を発揮しています。素晴らしい。
さて、本映画『決戦は日曜日』は間違いなくコメディ映画として楽しめますが、実は「社会派」のカテゴリーに入るポリティカルムービ一品です。一昨年、映画『新聞記者』が政界に「物申す」と言って、鋭利な一撃を投じたのは記憶に新しいですが、本映画『決戦は日曜日』の方が心にすっと入ってきたような感じがします。それは「笑い」と「毒」が混在しているからではないでしょうか。人間が物事を理解する際は「毒」ばかりを提示されると拒否感を覚えます。辟易をしてくるのです。例えば食事をする際、甘いものばかり、辛いものばかりが続くと途中で嫌になってきます。その点、本映画『決戦は日曜日』は「笑い」「毒」「笑い」「毒」をとてもうまく連鎖させているので、なおさらお腹の中で、良い具合に消化できるのです。『新聞記者』はもちろん良かったのですが、消化しきれませんでした。
『新聞記者』には現役あるいは元国会議員たちが「やらかした」挙動や言動、あるいは不祥事をうまく入れてあります。冒頭で大笑いしてしまいました。国会議員の川島昌平を背負って歩く谷村勉(窪田正孝) に、かつてニュースで見た光景を思い浮かべた人も多いのではないでしょうか?また川島有美(宮沢りえ) が「女性のくせに子どもを産まないのはおかしい」や「中国人などの外国人を排除」発言に於いても、みなさんは“誰か”を想像したのではないでしょうか。また女性である有美が秘書たちに暴言を吐き、それを録音する場面などは、あの女性の姿が浮かんできました。
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映画『決戦は日曜日』の考察・評価
本映画『決戦は日曜日』では、直接的に与党野党へ思想誘導はしていません。でも日本の政治不信をうまく描いています。そして本映画『決戦は日曜日』を観たことで、「政治への興味」を持つ人が多くなるような気がしました。それは「笑い」というエッセンスがあるからでしょう。ポリティカルムービーと言って良いのかわかりませんが、三谷幸喜監督の映画『記憶にございません!』があります。こちらはどうも「ごますり感」が否めなくて気持ちが入っていきませんでした。その点、本映画『決戦は日曜日』の坂下雄一郎監督の新鮮な感性が発揮されていたと思うのです。
さて、本映画『決戦は日曜日』の川島有美演じた宮沢りえさんは、本当に最高でした。インタビューによれば「ここまでコメディをやるのは初めて」とありますが、もっと早くからコメディをやっているような印象を持ちました。あの美しい顔がコミカルなキャラクターを演じると、その落差で笑いが倍加するのです。しかもりえさんが上品なんです。毒を吐いても清潔感が残るので、後味が良いのです。こういった雰囲気を持つ女優さんて、そうそういないのではないでしょうか。冒頭の記者会見で「かくかくが(各々)」という場面などは思い出すだけで笑えてきます。しかも、5回も6回も言っています。普通でしたら「クドイよ」をツッコミをいれてしまうのですが、宮沢りえさんなので、見入ってしまうのです。わたし的に坂下監督の演出のすごさを感じた一瞬でした。
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私設秘書・谷村勉を演じた窪田正孝くんの演技には、「恐ろしさ」を感じました。政治家秘書では中堅どころという設定です。政界の「酸いも甘いも 」を知っており、家族を養うために「長い物には巻かれろ」や「事なかれ主義」で生きていく人生を選択しています。終始、先生と言われるような人たちに平身低頭でいることが求められます。こういう秘書の人たちって、相当に頭が良くないとできないと思うのです。自分が仕える「政治家を売ったり」はできません。それなりに決意がないとできない仕事なのです。ひたすら冷静を貫く谷村勉を演じた窪田正孝くんの目には「黒い世界を知っている」と恐ろしい輝きが出ていたと思います。
さて、本映画『決戦は日曜日』は地方の世襲議員を取り上げています。実際に今現在、国政にいる世襲議員って本当に多いです。あと三十年もすれば、議員のほとんどが世襲になると思われます。本映画『決戦は日曜日』では「なぜ世襲議員が当選するのか」についても見事に描いています。「地盤、看板、鞄」という“三つのバン”があるからです。親が築いた強固な後援会が“地盤”、すでに知名度がある親が“看板”で、そして、お金が“鞄”です。そのバンにすがって、おこぼれを頂戴しようとするのが、県議会、市会議員たちです。さらに地元の企業です。「先生、この町に橋をかけてくれ」とか「高速道路を通してくれ」などのお願いをするのです。そして先生は地元のために国政で頑張るのです。もちろん、先生にも利益が入ってきます。各地方で世襲議員が強いのはこういったシステムが出来上がっているからです。
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映画『決戦は日曜日』の結末
こういった状況は良いこともあるし悪いこともありますから、一概には言えません。本映画『決戦は日曜日』の展開は川島有美(宮沢りえ) は本当は政治家なんてやりたくないと本心をさらけ出して、突き進んでいく方向に舵を切ります(でも、ここはなんとなく予想していました)そして、SNSを用いて自虐的に炎上させます。しかしながら、それが逆効果となって、当選してしまうのです。なんとなくウディ・アレンぽいなあと思いました。ここはもう少しひねりが欲しかったですね。
本映画『決戦は日曜日』の結末は川島有美(宮沢りえ) が初当選するところで終わります。そして、この最後の最後に坂下監督の政治的メッセージを谷村勉(窪田正孝) が言います。「できるかどうかではなく、やるんです」と。川島有美(宮沢りえ) も「やろう」と答えます。本映画『決戦は日曜日』の中での政治的なメッセージはここだけです。でも、これだけで十分だと思いました。「笑い」と「毒」をうまくミックスさせたことで、より深く心に入ってくる素晴らしい映画でした。出来ればシリーズ化を望みます。川島有美(宮沢りえ) が国政で大暴れする姿を観たいです。それを苦虫を噛みながら支える谷村勉(窪田正孝) も観たいです。
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映画『決戦は日曜日』のキャストについて
谷村勉(窪田正孝)
川島有美(宮沢りえ)
岩渕勇気(赤楚衛二)
田中菜々(内田慈)
濱口祐介(小市慢太郎)
向井大地(音尾琢真)
たかお鷹
高瀬哲朗
今村俊一
小林勝也
原康義
石川武
松井工
久松信美
田村健太郎
駒木根隆介
前野朋哉
まとめ 映画『決戦は日曜日』一言で言うと!
「面白い、いや“面白すぎる”映画」
久しぶりに大笑いした映画です。脚本が良いです。キャスティングも最高でした。シリーズ化を期待します。谷村勉(窪田正孝)と 川島有美(宮沢りえ)のポリティカルバディー映画を期待します。
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映画『プライベート・ウォー』
戦争がわたしを呼んでいる
映画『マイ・フェア・レディ』
レディになることが果たして「正しいのか」
映画『追憶(1973)』
バーブラ・ストライサンド「キレッキレッ」の演技です
映画『決戦は日曜日』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
坂下雄一郎
脚本
坂下雄一郎
製作総指揮
藤本款
プロデューサー
深瀬和美 若林雄介
撮影
月永雄太
照明
藤井勇
録音
島津未来介
美術
福岡淳太郎
装飾
松葉明子
スタイリスト
西留由起子
ヘアメイク
板垣実和 千葉友子
編集
上野聡一
音楽
渡邊崇
音響効果
勝亦さくら
監督補
塩崎遵
キャスティングディレクター
杉野剛
ポストプロダクションプロデューサー
篠田学
ラインプロデューサー
大熊敏之
谷村勉(窪田正孝)
川島有美(宮沢りえ)
岩渕勇気(赤楚衛二)
田中菜々(内田慈)
濱口祐介(小市慢太郎)
向井大地(音尾琢真)
たかお鷹
高瀬哲朗
今村俊一
小林勝也
原康義
石川武
松井工
久松信美
田村健太郎
駒木根隆介
前野朋哉
2022年製作/105分/G/日本
配給:クロックワークス