映画『トスカーナの幸せレシピ』ネタバレ・あらすじ・感想。アスペルガー症候群の青年と元一流シェフのバディー・ムービー。頑張ればみんなに評価される。

映画『トスカーナの幸せレシピ』ネタバレ・あらすじ・感想。アスペルガー症候群の青年と元一流シェフのバディー・ムービー。頑張ればみんなに評価される。上映中

映画『トスカーナの幸せレシピ』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。

YouTubeで予告映像もご覧ください。

映画「トスカーナの幸せレシピ」オフィシャルサイト
料理がつないだ“元一流シェフ”と“アスペルガー症候群の少年”の友情を描くイタリア発のハートウォーミング・ストーリー
映画『トスカーナの幸せレシピ』予告編

『トスカーナの幸せレシピ』(92分/G/イタリア/2018
原題『Quanto basta

【監督】
フランチェスコ・ファラスキ
【製作】
ファビアノ・グラーネ ダニエレ・マッツォッカ
【出演】
ビニーチョ・マルキオーニ
バレリア・ソラリーノ
ルイジ・フェデーレ

スポンサーリンク

映画『トスカーナの幸せレシピ』のオススメ度は?

2.5

2つ半。

勿体無いですね。

冒頭は良かったです。

不穏な始まりがとにかく良かったです。

バディー・ムービーらしさに欠けます。

心を通わせる理由がわかりにくいです。

友だちと恋人と観に行ってください。

スポンサーリンク

映画『トスカーナの幸せレシピ』の作品概要

三ツ星レストランで腕を振るう一流シェフであるが、暴力沙汰を起こし刑務所へ入った男。社会奉仕活動のため障害者施設で働くことになり、天才的な味覚すなわち絶対味覚を持つアスペルガー症候群の青年と出会う。二人は「料理コンテスト」を通して自身の人生を見つめ、再生していく物語。

スポンサーリンク

映画『トスカーナの幸せレシピ』のあらすじ・ネタバレ

超一流シェフのアルトゥーロは、短気な性格から仲間を殴り刑務所送りになった。出所するが再度シェフに復活するのは難しい。更生のため社会奉仕活動はアスペルガー症候群の自立支援施設で若者たちに料理を教えることだった。その施設で〝絶対味覚〟を持つ青年グイドと出会う。トスカーナで開催される「若手料理コンテスト」グイドが出場することに。当初アルトゥーロは手伝う気が無かったが成り行きでグイドを応援することに。それから二人に珍道中が始まる。果たしてコンテストで勝つことができるのか。アルトゥーロはシェフとして復活できるのだろうか、、、。

スポンサーリンク

映画『トスカーナの幸せレシピ』の感想・評価・内容・結末

イタリア人らしい映画だと思います。元気で明るい、そしてハッピーエンドです。簡単にいうと人生をしくじった元一流シェフとアスペルガー症候群の青年がタッグを組んで自身の人生を見つめ歩んでいく物語です。でも映画はそれだけでは面白くありません。物語の中で障害を設けなければ平坦になってしまいます。実際のわれわれの人生も何かしらのアクシデントがあるように映画ではもっと助長したアクシデントを設ける必要があります。

この映画では腕は良いが短気な性格が災いしてトラブルばかり起こす一流シェフがアスペルガー症候群の青年と出会うことで心を入れ替え優しい人間に変わっていくのですが、「惜しい」のです。ちょっと詰めが甘いというか、、、、。主人公のアルトューロがアスペルガー青年グイドのどこを見て心を入れ替えていくの過程が今ひとつわからなかったのです。アルトューロは冒頭から不機嫌極まりない雰囲気です。刑務所からの出所場面から始まりますから当たり前ですが、とにかく笑いません。おまけに出所後すぐに娼婦を買います。さらに社会奉仕活動で訪れた自立支援センターでも不機嫌で上から目線です。

Amazon プライム会員【30日間無料体験】

深酒で遅刻はするわ、暴言は吐くわのめちゃくちゃの男です。でもグイドを罵って彼がバスルームに閉じこもってしまい、助け出すあたりから急に優しくなります。もう暴言は吐かなくなります。そして二人仲良く「トスカーナ料理コンテスト」に参加します。ここからがバディームービーの始まりですが、本来のバディームービーならば仲は良いがいつも喧嘩ばかりして観ている方を楽しませてくれることを期待したのですがそれはありませんでした。

おそらく障害を持った人に忖度したのだと思いますが、これは映画です、そんな必要はありません。ですから思いっきりアルトューロもグイドに対して軽口を叩くような演出が欲しかったです。遠慮することは障害者の人たち逆に失礼に当たる場合があるからです。グイドはアルトューロのおかげで社会で働くチャンスをもらいましたから、もっと強くなるためにも二人は喧嘩しなくてはいけません。喧嘩して強くなれば社会では舐められすに生きていけます。実際の障害者を前にそのようなことはできないかもしれませんが、映画ならではの「キツイ」演出があっても良いと思うのです。なんでもかんでも弱者と決めつけて真綿を扱うようにしては人間は強くなりません。

さてさて、映画はアルトューロの過去の暴力事件や人間関係でトラブルを起こした人物が審査委員長であることが、ちょっとハラハラ感を醸し出しますが、盛り上がりに今ひとつ欠けます。できるならもっと嫌な圧力をかけてくるとか、グイドの料理道具を隠すとか、あり溢れた演出でも良いから仕込んで欲しかったです。最終的にはコンテストでは負けて、勝負には勝ったのです。これが微妙です。負けたなら負け、勝ちなら勝ちと決めて欲しいのです。ここに一種のストレスを感じました。まるでゆとり教育の「みんな仲良くしましょう」です。

余談ではありますが、イタリア映画は本当に豊かな才能で溢れていると改めて感じています。今年だけで数本のイタリア映画を観ました。『シシリアン・ゴーストストーリー』『幸福なラザロ』『ドッグマン』映画『ザ・プレイス 運命の交差点』『サスペリア』『イル・ヴォーロ withプラシド・ドミンゴ 魅惑のライブ 3大テノールに捧ぐ』『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』など。

一番印象に残っているのは『ドッグマン』です。次に『シシリアン・ゴーストストーリー』この二つは陽気なイタリア人を想像するわたしたち日本人の期待を見事に裏切ってくれました。イタリア人は本当はとても冷酷で陰険で性格も暗い人たちなのか、と感じました。実際、『ドッグマン』を観るとイタリア人は誰かに嫌われることを極端に恐れているのが描かれており、日本人のそれとは比較にならないと感じさせました。同時に毎日、生きた心地がしない世界があるとも感じました。

もちろん、すべての作品にはちゃんとしたメッセージがあります。一貫して言えるのは「人生、楽しまなきゃ意味がない」です。これは簡単なようで難しいです。わたしなどは日々の生活に必死で楽しむ暇などありません。笑うことさえ忘れがちです。でもイタリア人は根は暗いかもしれませんが、人生に笑いを持ち込むことで楽しむ方法を知っている人たちだなあといつも感心させられます。見習いたいものです。

スポンサーリンク

まとめ 映画『トスカーナの幸せレシピ』一言で言うと!

「差別・偏見に気を遣いすぎると逆効果になることもある」

正直、これって経験ありませんか?体の不自由な人を見てこちらがあまりにも気を遣いすぎると逆に障害を持っている人は恐縮してしまって、周囲の目が集まって傷つくこともあるそうです。

スポンサーリンク

合わせて観たい映画

【イタリア映画オススメ作品】

映画『シシリアン・ゴーストストーリー』

純愛、ホラー?恐るべきイタリアの闇の世界

純愛、ホラー?『シシリアン・ゴーストストーリー』は実話をファンタジックに描いた作品
イタリアで実際にあった凄惨な事件をモチーフに描いた映画。シシリー島と言ったらマフィア。何かのトラブルで誘拐された少年。少年の恋人が必死になって探す物語l。会えるのだろうか。イタリアではマフィアの話は禁句。誰も触れたがらない。この映画は現実とファンタジーを行き来しながら描いている。

 

映画『幸福なラザロ』

宗教的な内容であるがとてもわかりやすい物語

イタリア映画『幸福なラザロ』の純粋無垢な瞳に癒される。宗教的な内容もあるが理解できる。ネタバレ、評価。
映画『幸福のラザロ』はイエスの友人であり聖人のラザロを現代に蘇らせ、人間とは何か?人間はなぜ生まれて、どこを目指し、なぜ死んでいくのかを刹那的に描いた作品である。ラザロ演じるアドリアーノ・タルディオーロの純粋無垢な瞳が切ない。人のためならどんな苦行でも行う自己犠牲の精神に心が揺り動かされる。宗教的なメッセージは深く勉強になる。

映画『ドッグマン』

人間の不条理を描かせたら天下一品、マッテオ・ガローネ監督

不条理すぎる映画『ドッグマン』実話の解説・感想・ネタバレ・あらすじ・評価。マッテオ・ガローネ監督の描く人間の本質は闇だ。
映画『ドッグマン』公式サイトにて作品情報・上映館も紹介とネタバレ・あらすじ・感想・評価・結末について記述。マッテオ・ガローネ監督の描く人間の不条理という感情はとても厳しい。胸が痛くなる。正直者は損をするのか。でも本作のマルチェロも立派な悪人だ。犬をモチーフに描いている。最後の最後でマルチェロは犬のように勝ち誇ったように叫ぶが、なぜか負け犬の遠吠えに聞こえた。生きるって難しい。

映画『ザ・プレイス 運命の交差点』

喫茶店の中だけで完結する、彼は神か

映画『ザ・プレイス 運命の交差点』ネタバレ、評価、あらすじ。謎の男は神からのメッセンジャーか
『ザ・プレイス 運命の交差点』(101分/伊/2017年) 原題『The Place』製作年 2017年 この男は一体何者なのだろうか、何を生業にしているのか この手帳の中身が気になる この男は一体どうやって生計を立ているの...

映画『サスペリア』

最恐芸術が行き着いた先に何があった?

最恐芸術『サスペリア』はリメイクはオリジナルを凌駕する。映画館は沈黙に包まれた。
ルカ・グァダニーノ監督の『サスペリア』は1997年のリメイクとされているが最早オリジナル作品だ。ジャンルはホラーとか芸術とか分けがちだが、凌駕している。映画館でこの作品を観るときは沈黙に包まれ、スクリーンからの光を浴びて心地よい。後日まで心身に残る。映画とはこう言うモノだと知らしめてくれる映画だ。ネタバレしない記事です

映画『イル・ヴォーロ withプラシド・ドミンゴ 

 

映画『イル・ヴォーロ with プラシド・ドミンゴ 魅惑のライブ 3大テノールに捧ぐ』

イタリアオペラの新しい才能たちの夢の共演

映画『イル・ヴォーロ with プラシド・ドミンゴ 魅惑のライブ 3大テノールに捧ぐ』ネタバレ・あらすじ・評価・内容
映画『イル・ヴォーロ with プラシド・ドミンゴ 魅惑のライブ 3大テノールに捧ぐ』(160分/イタリア/2016) 原題『IL VOLO with Placido Domingo Notte Magica - Tr...

映画『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』

イタリア人はいっつもドタバタしているとは限らない

映画『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』ゴタゴタホームコメディではない。社会が抱える諸問題を代弁した作品 ネタバレ・あらすじ・感想・評価
巨匠、ガブリエレ・ムッチーノ監督がハリウッドから帰国して本作を撮った。家族を通して社会が抱える問題の関係性の持つエネルギーについて描いている。久しぶりに会った親族はどこかよそよそしい。嵐で二日間缶詰めになることでお互いが抱える問題をぶつけ合う。罵詈雑言が続くがイタリア語が気持ちよく観ていて楽しい。

 

スポンサーリンク

映画『トスカーナの幸せレシピ』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
フランチェスコ・ファラスキ
製作
ファビアノ・グラーネ ダニエレ・マッツォッカ
製作総指揮
アンドレア・ボレッラ
脚本
フィリッポ・ボローニャ ウーゴ・キーティ フランチェスコ・ファラスキ
撮影
ステファーノ・ファリベーネ
編集
パトリツィオ・マローネ
音楽
パオロ・ビバルディ
アルトゥーロ(ビニーチョ・マルキオーニ)
アンナ(バレリア・ソラリーノ)
グイド(ルイジ・フェデーレ)
マリナーリ(ニコラ・シリ)
マリオン(ミルコ・フレッツァ)
ジュリエッタ(ベネデッタ・ポルカローリ)
コラーディ(ジャンフランコ・ガッロ)
チェルソ(アレッサンドロ・ヘイベル)
2018年製作/92分/G/イタリア
原題:Quanto basta
配給:ハーク