映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
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『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』
(120分/G/日本/2018)
【監督】
前田哲
【原作】
渡辺一史
【脚本】
橋本裕志
【製作代表】
大角正 今村司
【エグゼクティブプロデューサー】
吉田繁暁 伊藤響
【企画】
石塚慶生
【製作】
石塚慶生
【プロデューサー】
飯沼伸之 寺西史
【出演】
大泉洋
高畑充希 三浦春馬
萩原聖人 渡辺真起子 宇野祥平 韓英恵
竜雷太 綾戸智恵 佐藤浩市 原田美枝子
【HPサイト】
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』IMDbサイト
【予告映像】
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』トレーラー
- 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』 2020.12.4 よる9時~10時54分放送
- 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のオススメ度は?
- 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の作品情報・概要
- 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の感想・内容
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』 2020.12.4 よる9時~10時54分放送
2020.12.4 よる9時~10時54分放送
渡辺一史著作『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』の実話です
憎たらしくも愛らしい鹿野を大泉洋が演じています
もらい泣き確実です
高畑充希の演技が良い
三浦春馬くんの姿に胸を痛めてしまう
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のオススメ度は?
星3つ半です
「良い映画」だと思います
子どもたちに観て欲しい映画です
「自分の人生を生きろ!」と勇気を与えてくれます
障害者扱いしていない映画です
大泉洋も良いが高畑充希が最高に良い!
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の作品情報・概要
渡辺一史著作『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』をモチーフに映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』が製作された。2018年12月28日に公開。主演は大泉洋。共演は『引っ越し大名!』や『DESTINY 鎌倉ものがたり』高畑充希、『コンフィデンスマンJP』の三浦春馬。実在の人物である鹿野靖明氏の物語。筋ジストロフィーという難病を抱え、北海道札幌市に在住していた男性の鹿野靖明と彼を支えるボランティアの交流をユーモアたっぷりに描いている。鹿野の自由奔放な性格と障害者を障害者扱いしない描写が評価された。札幌フィルムコミッション支援作品。
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のあらすじ・ネタバレ
幼少の頃、難病である筋ジストロフィー(ALS)と診断された鹿野靖明(大泉洋)は自立生活を実践して他の障害者たちに勇気を与えている存在である。彼の周りには四六時中、ボランティアが付き添っている。鹿野の発する言葉に素直に従う。その様はまるで暴君を支える奴隷たちのように見受けられる。しかし注意深く見るとボランティアの人たちは「楽しそう」だ。それは鹿野の自由奔放でいつも「夢を見て、諦めない姿」に自身たちも勇気をもらえるからだろう。医学生の田中久(三浦春馬) は勉強のために付き添っている。そして恋人の安堂美咲(高畑充希) も巻き込まれるように鹿野のボランティアに駆り出されることに、、、。
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の感想・内容
コロナ禍によって「非接触時代」を迎えています。
でも本映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のようにボランティアを必要とする身体障害者のみなさんにとっては「接触」は必要なことです。
確かにコロナは怖いのですが、細心の注意を払えば防げると思うのです。コロナのせいで、ボランティアを必要としている人たちの負担が増えないことを願います。
この時期に『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』が放送されることはとても歓迎すべきことだと思います。
これはとても良い映画だと思います。「子どもたちに観て欲しい」映画です。
本映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』ではALS、筋ジストロフィーにかかりながらも強く逞しく、自分の夢に向かって生きる人間を描いています。
でも「体が不自由だから」という同情的なニュアンスで描いていません。描いていないどころか「この野郎」って憎たらしく思えてくる構成になっているところが良いと思います。
従来、身体障害者を描く際、製作側は細心の注意を払って描いたものです。真綿に包むように丁寧に接していましたし、好感度が高くなるような演出を施したものです。
「2020年度」の長澤まさみさんは凄かった
しかしながら本映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の主人公の鹿野靖明(大泉洋) はまるで暴君のように振舞っています。
オープニングからです。車椅子に座っています。周りにいる人間に命令します。「水」「ご飯」「背中かゆい」「あれ買ってこい」などと矢継ぎ早に言い放ちます。
彼を支えるボランティアの人たちは一切、嫌な顔をしません。それどころか「楽しんでいる」ように見受けられます。
鹿野はちょっとした有名人であることがわかってきます。小学生の時に筋ジストロフィーをわかり、二十歳まで生きられないと宣告されました。
しかし二十歳を超えても生きています。しかも親から独立して生きています。
つまり「身体障害者でも自由に生きている」と世界に発信しているのです。
そして彼は「人に迷惑かけても良い」「人の手を借りよう」と日本中の身体障害者に喧伝しているのです。
「2020年度」邦画を締めくくったのは二階堂ふみ当確!
確かにそうです。困ったときは助けてもらえば良いのです。これは甘えているのではないのです。
この世に生まれてきた限り、やはり「自分の人生を全う」したいじゃあないですか。
鹿野は障害を持っていても夢を持ってい生きることを諦めないことが大事だと言っているのです。
「障害があるから出来なかった」では後悔するのです。
両親の鹿野光枝(綾戸智恵)と鹿野清(竜雷太) と に対してはとても冷酷な態度をとります。その理由は「俺の人生より、父母は自分たちの人生を歩んで欲しい」という優しさからです。
小松菜奈さんは「2020年度」は大飛躍の年でした
この鹿野に偶発的に関わることになったのは安堂美咲(高畑充希) です。
恋人の医学生・田中久(三浦春馬) が鹿野の面倒をみるボランティアをやっているところを覗きに行ったことがきっかけでした。
正直、美咲は鹿野に良い印象は持ちませんでした。そりゃあ、そうでしょう。とにかく暴君です。命令、命令、命令のオンパレードです。
田中に付き合って夜の介護に付き合うのですが、まさかの「バナナ食べたい」です。これには美咲も堪忍袋の尾が切れました。
草なぎくんの「2020年度」は挑戦の時でした
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の結末・評価
本映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』を観ていると「もし、自分だったら」と仮定してしまうのです。
それが映画のテーマになっていると思うのです。正直、面倒くさいと思うのです。この鹿野のために生活は乱されること間違いなしです。
仕事もプライベートもめちゃくちゃになりそうです。でもボランティアに来ている人たちはみんな「楽しそう」なんです。
おそらくですが、実在の鹿野さんは相当な人徳者だったのではないでしょうか。
演じる大泉さんも憎めません。正に適役だったと思います。
ただですね、大泉さんのイメージは“良い人”ってあるのですよ。良い人が憎まれ役をやると、やっぱり良い人に返ってくるのです。
逆にイメージが“憎たらしい人”が演じていればどうなったのかを観てみたい気がするのです。
勝手に想像すると阿部サダヲさんとか品川庄司さんとかが、演じたら面白いだろうなと。
清原果耶さんは着実に「2020年度」はステップアップ!来年はトップへ!
さて本映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』には恋愛物語も用意されています。
安堂美咲(高畑充希) と田中久(三浦春馬)の若き二人です。田中は医者の息子で医大生。美咲は教育大生と嘘を言って田中と付き合います。
でもフリーターがバレて、田中が離れていきます。そこへ鹿野が美咲に思いを寄せていくのです。
映画を観ていると、あんなに憎たらしかった鹿野の恋が成就するようにと応援する自分がいます。
杉咲花さんの「2020年度」は今ひとつだったか?来年期待!
本映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』はやはり大泉洋の怪演に注目されがちですが、彼の魅力を浮き上がらせたのは間違いなく高畑充希です。
この人の演技は本当に素晴らしいです。『引っ越し大名!』や『DESTINY 鎌倉ものがたり』での好演も忘れられません。主役を「食っちゃう」演技です。
同世代では、『ばるぼら』の二階堂ふみさんと双璧になる存在ではないでしょうか。
一方、悩める医大生の田中久演じる三浦春馬くんもとても良いと思います。繊細な役です。
医者である父との微妙な関係、さらに自身が「医者に向いているのか」「美咲のことが好きだけど」と言った心の機微をうまく表していたと思います。
実際、三浦春馬くんの顔を映画館の大スクリーンで観ると本当に「綺麗な顔」って感激してしまった記憶があります。
突然の死にただただびっくりしています。ご冥福をお祈りするばかりです。
やっぱり河瀬直美監督が「2020年度」の邦画作品代表です
さてさて物語の結末は呆気ないです。鹿野が死にます。というか「死んでいた」で終わります。
鹿野のボランティアは合計500人です。鹿野はあらゆるネットワークを使ってボランティアを集めることに成功したのです。これはすごいことです。
ボランティアですから「無報酬」だと思います。
人によっては「善意を利用して」とか「弱者を前面に出して自己満足」などと批判的なことをいう人もいるでしょうが、興味がなければ手伝わなければ良いのです。
その点、鹿野にこれだけの人が集まったのやはり「人徳」があったからでしょう。劇中、鹿野はとにかく喋り続けます。
美咲が「この人から声をとらないで」というくだりが印象的でした。
石橋静河さんの「2020年度」はさらに美しかった
人間って言葉を発して思いを人に伝えてきた生き物だということも認識させてくれました。
この世に生まれてきたからには「やりたいことをやりきって死んだ者の勝ち」だと教えてくれました。
わたしたちは口癖のように「ダメだ、無理だ、止めよう」と言ってしまっている時があります。歳をとると多くなります。
でもそれって、失敗した時の言い訳を作っているのだと思うのです。昔、親にもよく言われました。
何かに挑戦しようとした時「頑張ってもダメだ。どうせ無理だから、止めろ」と。今考えると「失敗して恥ずかしいのは親の俺だ」になるのです。
だから「お前は止めておけ」です。これって悲劇です。自分を生きていないから。
そう考えると本映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』は人に迷惑をかけても良いから「自分の生きたい人生を“生き抜いて”みせる」といった気概があったのでしょう。
だから人々は鹿野の元に集まったのだと思います。とても「勇気がもらえる」映画でした。
奈緒さんの「2020年度」の活躍は来年も続きますように!
* 前木貴子演じる渡辺真起子は映画『37セカンズ』でも障害者に寄り添う役を演じています。さらに映画『浅田家!』でも震災ボランティアの役を演じています。素晴らしい女優さんというイメージがあります。
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のキャストについて
鹿野靖明(大泉洋)
安堂美咲(高畑充希)
田中久(三浦春馬)
高村大助(萩原聖人)
前木貴子(渡辺真起子)
塚田心平(宇野祥平)
泉芳恵(韓英恵)
鹿野清(竜雷太)
鹿野光枝(綾戸智恵)
田中猛(佐藤浩市)
野原博子(原田美枝子)
まとめ 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』一言で言うと!
「あなただったらどうする?」
そんな問いかけをしてくる映画でした。正直「面倒臭い」って思うかもしれません。「良い人アピールして」と言われそうです。いや、鹿野さんのようにエネルギッシュな人であったのなら障害者とか健常者とか関係なくついていくかもしれません。
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映画『マチネの終わりに』
映画『ボーダー 二つの世界』
映画『あなたの名前を呼べたなら』
映画『秒速5センチメートル』
映画『マーウェン』
映画『ほしのこえ』
映画『COLD WAR あの歌、2つの心』
映画『リヴァプール、最後の恋』
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
前田哲
原作
渡辺一史
脚本
橋本裕志
製作代表
大角正 今村司
エグゼクティブプロデューサー
吉田繁暁 伊藤響
企画
石塚慶生
プロデュース
石塚慶生
プロデューサー
飯沼伸之 寺西史
ラインプロデューサー
阿部智大
撮影
藤澤順一
照明
長田達也
録音
鈴木肇
美術
三ツ松けいこ
衣装デザイン
小川久美子
ヘアメイク
小沼みどり
装飾
松尾文子
VFX
浅野秀二
音響効果
岡瀬晶彦
編集
西潟弘記
音楽
富貴晴美
主題歌
ポルノグラフィティ
劇中歌
爆弾ジョニー
音楽プロデューサー
高石真美
記録
松村陽子
助監督
茂木克仁
制作主任
堤健太
制作担当
木村広志
鹿野靖明(大泉洋)
安堂美咲(高畑充希)
田中久(三浦春馬)
高村大助(萩原聖人)
前木貴子(渡辺真起子)
塚田心平(宇野祥平)
泉芳恵(韓英恵)
鹿野清(竜雷太)
鹿野光枝(綾戸智恵)
田中猛(佐藤浩市)
野原博子(原田美枝子)
2018年製作/120分/G/日本
配給:松竹