映画『さくら』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『さくら』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『さくら』
(119分/G/日本/2020)
【監督】
矢崎仁司
【原作】
西加奈子
【脚本】
朝西真砂
【製作】
大角正 山元一朗 久保雅一 山勝彦 関顕嗣
本庄浩樹 野口英一 中村一政
【企画】
宮下昇
【エグゼクティブプロデューサー】
高橋敏弘
【プロデューサー】
小松貴子 関顕嗣 宮下昇
【アシスタントプロデューサー】
中川幹也
【撮影】
石井勲
【出演】
北村匠海
小松菜奈
吉沢亮
小林由依 水谷果穂 山谷花純
加藤雅也 趙たみ和
寺島しのぶ
永瀬正敏
【HPサイト】
映画『さくら』公式サイト
【予告映像】
映画『さくら』トレーラー
- 【家族がテーマの映画】
- 映画『朝が来る』
- 映画『罪の声』
- 映画『めぐり逢えたら』
- 映画『空に住む』
- 映画『ミッドナイトスワン』
- 映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
- 映画『浅田家!』
- 映画『望み』
- 映画『となりのトトロ』
- 映画『WAVES ウェイブス』
- 映画『ゴッドファーザーPARTIII』
- 映画『リメンバー・ミー』
- 映画『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』
- 映画『ポルトガル、夏の終わり』
- 映画『フェアウェル』
- 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』
- 映画『借りぐらしのアリエッティ』
- 映画『この世界の片隅に』
- 映画『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
- 映画『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』
- 映画『黒い司法 0%からの奇跡』
- 映画『ファイティング・ファミリー』
映画『さくら』のオススメ度は?
星5つです
これは是非とも観て欲しいです
西加奈子さんはすごい
矢崎仁司監督もすごい
若手俳優が良い
一番は北村匠海くんです
永瀬正敏さん「鼻水と涙」に泣けた
映画『さくら』の作品情報・概要
直木賞作家・西加奈子原作『さくら』を映画監督の矢崎仁司が映像化。さくらは長谷川家の犬の名前。主演は『思い、思われ、ふり、ふられ』『君の膵臓をたべたい(2017)』の北村匠海。『青くて痛くて脆い』『キングダム』の吉沢亮、『糸』『閉鎖病棟 それぞれの朝』『さよなら くちびる』の小松菜奈、『赤い雪 Red Snow』『ある船頭の話』永瀬正敏、そして寺島しのぶ、『望み』『二階堂家物語』の加藤雅也ら。
LGBTQにテーマをおいた映画
映画『さくら』のあらすじ・ネタバレ
大学進学で東京へ行った長谷川薫(北村匠海) は2年ぶりに大阪へ帰省した。庭いじりをする母に向かって「さくらは元気?」が第一声だ。母は嬉しそうだ。実は長谷川家はある事件によって家族がバラバラになっている。父・長谷川一(吉沢亮) は2年前に家を出てしまった。妹・長谷川美貴(小松菜奈) は学校へ行かず引き篭もるような生活をしている。そして兄・長谷川一(吉沢亮) はもうこの世にはいない。2年ぶりに家族が揃う。薫がストーリーテーラーとなって長谷川家の幸せだった日々を振り返っていく。そして最後に長谷川家の愛犬さくらに刻々と死の瞬間が近づいてくる。一家は団結してさくらを助けようと大晦日の大阪市内を疾走する。
映画『さくら』の感想・内容
北村匠海くんと吉沢亮くんが高校生の役をやること自体が「嫌だった」
「とても良い映画」です。正直言って本映画『さくら』はノーマークでした。
ノーマークというより実は北村匠海くんと吉沢亮くんが高校生の役をやること自体が「嫌だった」のです。もう彼らは良い年齢です。
実年齢からかなり離れた役をやるのは彼らの進歩にならないからです。
わたし自身北村匠海くんに大いなる期待をしています。もちろん吉沢亮くんにもです。そして小松菜奈さんに大きな期待をしているのです。
小松菜奈さんは中学生を演じていると聞いて絶句してしまったのです。
でもやっぱりわたしの背中を押したのは永瀬正敏さんと寺島しのぶさんが出演している映画だというところです。
この二人は演技派です。安っぽい映画には絶対に出ません。
予告で永瀬さんが鼻水を流している映像が流れていて、それに胸が「キュンキュン」してしまったのです。ですから観に行くことを決意しました。
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西加奈子プラス矢崎仁司監督が組んだことで「新しい気持ち」を持って映画館を後にできた
本映画『さくら』の一番素晴らしいのはやはり原作が良いのです。今や売れっ子で直木賞作家の西加奈子さんの小説を映像化したのが矢崎仁司監督です。
見事な映画をなっています。矢崎監督の演出が素晴らしいと思えるのは、本映画『さくら』は捉え方によっては「悲劇」「絶望」「死」が色濃く反映されがちです。
でも矢崎監督はそういう作風には持って行かなかったところです。
登場する家族に起きる出来事は究極的な絶望感に包まれる内容ですが、結末は「未来は続く」とか「希望を持って生きていこう」となるのです。
これが良かったと思います。特に現在のご時勢を鑑みるとやっぱり「明るい」お話が欲しいです。
“コロナ禍”という真っ暗闇を突き進んでいるわたし達に光明を当てるような映画が求めれれていると思うのです。
実際、アメリカのフィルムメーカーたちの多くは「肯定感が強い」作品や「大笑いできる」映画製作へと舵を取っているそうです。
ですから西加奈子プラス矢崎仁司監督が組んだことで本映画『さくら』は鑑賞した人たちの心の琴線に少なからず触れて、「新しい気持ち」を持って映画館を後にしたと思います。素晴らしい!
吉永小百合も「毒親」クソ親父に悩みます
さくらが家にやってきてからの家族の成長と喪失と再生の物語
さて本映画『さくら』はワンちゃんの名前です。このワンちゃんが家にやってきてからの家族の成長と喪失、再生の物語です。
運送会社で車両管理として働く長谷川昭夫(永瀬正敏)と妻・つぼみ(寺島しのぶ)には三人の子どもがいます。長男の長谷川一(吉沢亮) (はじめ)、長谷川薫(北村匠海) 、そして長女の長谷川美貴(小松菜奈) です。
長谷川家はとても仲睦まじく暮らしています。ある日、子犬をもらいます。もらった帰り道、桜の花びらを拾った美貴が「さくら」と名付けました。
河瀬直美に見つめる「家族」の目はどこへ向かっているのだろう?
お兄ちゃん子の美貴がもたらすのは不幸か、、、、
三人はいつも一緒に遊んでいます。女の子の美貴は特に可愛がられます。
長男のハジメは野球の名手で学校でも地域でも大人気です。
次男の薫はちょっと控え目な性格で、兄とは違って表立った活躍していません。でも兄のことをヒーローとして尊敬しています。
美貴に至ってはハジメが人生の全てのような生活をしています。「お兄ちゃん」と甘えて片時も離れません。寝るときも一緒です。
しかし、兄・ハジメに彼女・矢嶋優子(水谷果穂) ができます。それをきっかけに美貴の心が微妙に狂い出していきます。問題はここなんです。
映画を鑑賞し終わってから「もし美貴が二人を祝福していたのなら」と思わずには入られません。
ムラ社会という閉鎖的な日本の「家族」っていまも存在します
矢崎監督が「愛が動機なら、やってはいけないことなんて何ひとつない」
美貴はハジメが優子を自宅に連れてくると「プイっ」として挨拶すらしません。敵視しています。
これは実際に仲の良い兄妹ではよくある出来事なのでしょうか?もちろん各家庭の状況によって異なりますが、正常な成長をした兄妹であるのなら同じ血縁とは離れたいと思うのが本能だと言われています。
でも美貴が兄・ハジメに恋心を抱くのは決して異常ではないと思うのです。
その点は矢崎監督が「愛が動機なら、やってはいけないことなんて何ひとつない」との行動哲学を貫いているので、わたしも賛成です。
言うなれば本映画『さくら』は美貴の「究極の愛の形」が完成されるのです。
つまり兄を愛する気持ちの最終形が「兄の死」を迎えることで完全に独占することを達成したのです。
14歳で第三夫人として嫁ぐ気持ちって、、、世界にはいろんな「家族」があります
小説も映画も深淵まで考察すると人間の“業”とか“欲望”などの感情の恐ろしさを表している問題作であり「名作」
このように文章で書くと昔の私小説の世界を彷彿されますが、西加奈子さんの文体は現代風にポップに書かれているので読みやすいところも人気の秘密でしょう。
しかしながら小説も映画も深淵まで考察すると人間の業とか、欲望などの感情の恐ろしさを表している問題作であり、「名作」であると言えます。
しかも矢崎監督の映画表現もとてもポップな感じがするので若者にも受け入れられると思います。
この町へ行けば表面的な「家族」を作れて楽かも
2年ぶりの帰省で家族は変わっているのか否か?
さて本映画『さくら』の主人公はワンちゃんのさくらになるのでしょうが、実際は長谷川薫(北村匠海) です。
薫がストーリーテーラーとなって物語を先導します。
大学生の薫が東京から2年ぶりに大阪に帰省するところから始まります。真っ先に庭へ行ってさくらに会いに行きます。でもいません。
母が庭で草むしりをやっています。母の性格はいつも明るく穏やかです。父がさくらの散歩を終えて帰ってきます。
久しぶりに見たさくらは少し痩せているようです。実は父は2年間、家出をしていました。その家出の理由が語られていきます。
つまり本映画『さくら』は薫の回顧録になって展開されるのです。
きつい話です「息子が犯人?」かと思うと気が狂いそうです
美貴はずっとお兄ちゃん子でハジメにずっとくっ付いていく
さくらを家族に迎え入れてから長谷川家は狭い家から引っ越して家を持ちました。三人兄妹は一人部屋を持ちます。
でも美貴は相変わらずお兄ちゃん子で、ハジメにずっとくっ付いています。
美貴はハジメのことは「お兄ちゃん」と呼びますが、薫のことは「薫」と呼び捨てにしています。
家族は新居でさくらの面倒をしっかりと見ます。散歩も率先して連れていきます。
これはわたしの経験ですが、最初こそワンちゃんと可愛がりますが、そのうち散歩へ連れて行くのが面倒くさくなって、全部親まかせになってしまうという犬にとっては本当に「ありがた迷惑」現象はこの長谷川家族にはありません。
本土の「家族」への想いが生還させてくれました
中学になり美貴はもう兄・ハジメへの想いは「禁断の愛」であるこに気がつく
長谷川家のヒーローはやっぱりスポーツ万能のハジメでした。野球でも類ない能力を発揮して女子にモテモテです。
普通の兄弟であるなら兄に嫉妬してしまうところですが、薫の性格が大人しいから、兄への憧れを強くしていきます。
妹の美貴はもう兄・ハジメのことが好きで好きでたまりません。でも中学生にもなるとそれが「禁断の愛」であることがわかったようで、愛の矛先を同性の大友カオル(小林由依) へ向けます。
ここはLGBTQ問題への理解を提起していると思われます。
これも素晴らしいです。特にカオルが卒業式で「美貴への愛」の告白を全校生徒の前で言い放つ場面には涙が溢れました。
映画『さくら』の結末・評価
「ハジメと優子 」が交際を始めたことが美貴の心をさらに追い込んでいく
そして、最大の事件は「ハジメと優子 」が交際を始めたことです。美貴以外の家族は温かく見守ります。優子は全く愛想がありません。
母子家庭で育っており、しかも母親が次々と男を家に引き入れている状況です。ですから世間を「斜に見ている」のです。挨拶もろくにしない女の子なんです。
でもハジメと付き合ううちに愛想も良くなり、そして最初こそ無視したさくらを可愛がるように変身していくのです。
しかしながら優子の母親の新しい男と一緒に福岡へ引っ越してしまうのです。
それによってハジメは絶望していくのです。
高校生とはいえ、深く愛し合い、将来は結婚を約束した二人にとっては大阪と福岡の距離はとてつもなく遠いものでした。
国家の不正を告発したいが「家族」を路頭に迷わせるわけにはいかない、、、
ハジメの自死はなぜ?誰のせいなのか?
二人は文通で愛を育みますが、優子からの手紙が途絶えます。そして二人は別れます。
その後、ハジメは大学に進学します。ずっと優子への想いは変わっていません。
ハジメが大学から帰省した時にさらなる事件が起きます。「交通事故」に合うのです。
そしてハジメは下半身不随と右顔面に大きな裂傷を負い、人生に暗雲が立ち込めるのです。
自宅療養しますが、精神的にはいつもヤケクソ状態です。自由に動かない体、そして絶望感から家族に八つ当たりを繰り返します。
ある日、ハジメは車椅子でさくらの散歩へ出かけます。
そして首を吊って自死します。
ポケットの中に「この身体で、また年を越すのが辛いです。ギブアップ」との走り書きがありました。
いつの日かこの人と「家族」を作りたいと願うも、、、
「手紙を隠す」イコール「悪いことをしている」というプレッシャーから美貴は心に闇を持つようになったと推測
このハジメの自殺は長谷川家に暗い影を落とします。この事件から家族はバラバラになっていくのです。
実はハジメと優子はの愛を終わらせたのは美貴だということが明かされます。美貴はハジメのことが好きで好きでたまりませんでした。
そして優子から送られてくる手紙をポストから抜き取って、ランドセルの中に隠していたのです。しかも美貴に勝手に返事を出していました。
兄・ハジメの筆跡を真似て「好きな人ができました。もう手紙も要らない、電話をかけてこないでください」と。
しかし時すでに遅しです。兄は交通事故に遭ってしまいました。
美貴が精神的におかしくなっていく様に違和感を持って観ていましたが、この時に美貴が発した「助けて」という言葉で全てがわかりました。
自分の中では単なるイタズラだったのでしょう。
もちろん、愛する兄を誰にも渡したくないという気持ちもありました。
でもそのことが原因で兄が交通事故に遭うとは夢にも思わなかったです。
「手紙を隠す」イコール「悪いことをしている」というプレッシャーから美貴は心に闇を持つようになったと推測できます。
ここの小松菜奈さんの演技は素晴らしいです。悲観的であり、絶望的であり、そして悪魔的なのです。
ちょっと“白痴”っぽい雰囲気が恐ろしいのです。
こんな温かくてほのぼのした「家族」って羨ましい
さくらの危篤で家族がひとつのまとまっていく様が描かれている
ハジメの死後、美貴は学校へ行かなくなり、母はアルコールに溺れます。さくらも喋らなくなります。
そして父・長谷川昭夫(永瀬正敏)は家出をします。薫は東京の大学へ行きます。家族はバラバラになって行きます。
そして冒頭の薫の帰省の場面に戻ります。父はハジメを失ったショックで家出しました。
家を守るのは母・つぼみです。何も不平不満を言いません。でもここでつぼみがブチ切れます。
さくらの容態が悪くなったのを機につぼみの怒りが爆発します。「お父さんは勝手に逃げて」と大声をあげて泣くのです。
おそらく一番悲しみを背負っていたのはつぼみだったのではないでしょうか。さくらの容態がどんどん悪くなります。しかも大晦日です。
ペット病院は閉まっています。昭夫は「病院へ行こう」と行って、つぼみ、薫、美貴を車に乗せて大阪中を走り回ります。
後部座席でさくらを抱く美貴は涙が止まりません。そして無謀運転を繰り返す昭夫を警察車両が止めます。
草なぎくんのようなお母さんと「家族」になりたい
父・昭夫と母・つぼみは思慮深く「子どもを愛する」人間であることがわかるのです。
このように本映画『さくら』は最後の最後は崩壊した家族が再びひとつにまとまる形で終わっています。
さくらの「へ」や「脱糞」が結構なキーになっていることも忘れてはいけません。
父・昭夫が美貴に「あのランドセルは捨てたからな」という場面も良かったです。運転しながらさりげなくいうのです。
もし“毒親”であったなら「美貴、お前のせいでハジメが死んでしまったのだ!」と言い放つでしょう。
しかし本映画『さくら』ではそんな下品かつ無知性・無教養なことは言いません。
父・昭夫は思慮深く「子どもを愛する」人間であることがわかるのです。素晴らしいです。本当に素晴らしい映画でした。
国を跨いだ「家族」の絆ってどうなるのだろうか?
*美貴がハジメに寄せる気持ちは本物の愛であったと思います。美貴はハジメのベッドで、ハジメからもらったクルミを使って自慰をします。「お兄ちゃん」と言って泣きます。天井から優子の手紙が降り注がれます。この演出は秀逸です。美貴が自分の罪を悔い改めると当時にハジメと優子に許しを乞うことで、「再び生きたい」と訴えているようです。
さくらにも「愛と青春の日々」が来てほしい
映画『さくら』のキャストについて
長谷川薫(北村匠海)
次男・薫を演じています。成績優秀です。兄をヒーローとしています。童貞も捨てます。高校生から大学生までを演じています。当初、流石。に北村くんの「高校生姿は無理」と思いましたが、違和感なく観ることができました。「すっごく良い演技」でした。北村匠海くんには今後、殺人犯やヤクザなどのキャラクターを演じて欲しいです。将来がとても楽しみです。
長谷川美貴(小松菜奈)
長谷川家の長女。思いっきり甘やかされて育ってます。お兄ちゃん子です。ハジメを誰にも渡したくない女の子。小松菜奈さんはとにかく綺麗です。足が長いです。最初、中学生は「無理でしょ」と思いましたが、すんなり観れてしまいました。表情に狂気を感じました。“白痴”的なのです。『さよなら唇』の時の演技を思い出させてくれました。良かったです。
長谷川一(吉沢亮)
長谷川家の長男。成績優秀、スポーツ万能。女子から人気者。優子と恋愛したが、終わったことで堕落していく。そして交通事故で半身不随。さらに自殺。とにかく「カッコいいです」本当に素晴らしい役者です。知性教養が溢れた演技でした。
大友カオル(小林由依)
美貴の同級生。レズビアンをカミングアウト。卒業式の独演は胸に来るものがありました。小林由依さんは表情が良いですね。人懐っこい笑顔で明るさが弾けています。
矢嶋優子(水谷果穂)
ハジメの恋人。ツンケンしています。でもその後、ハジメの優しさにほだされて穏やかな顔になっていきます。水谷果穂さんは映画初出演ということで若干、力みがみられる演技でした。今後に期待。
須々木原環(山谷花純)
学校一の秀才で帰国子女。性に奔放。山谷花純さんは色っぽいですね。まさに小悪魔って感じでした。
溝口先史(加藤雅也)
女性へ性転換した人。まさかの加藤雅也さんで驚きました。良い演技だったと思います。
長谷川つぼみ(寺島しのぶ)
母親。穏やかで温かく、心優しい。でも芯はしっかりと座っている人。やっぱりて寺島しのぶさんが画面に出ると「違う」のです。引き締まるというか。「あ、この人の演技を絶対に観たい」って思わせる女優さんです。
長谷川昭夫(永瀬正敏)
父親。優しいですね。本当に良いお父さんです。永瀬正敏さんは日本の映画界をずっと牽引してきた人です。ほとんどテレビには出ません。そこが映画ファンを虜にしているところです。絶対に映画だけに出続けて欲しいです。もしテレビに出たらファンがガッカリするでしょう。
まとめ 映画『さくら』一言で言うと!
「愛が動機なら、やってはいけないことなんて何ひとつない」
矢崎仁司監督の言葉通りだと思います。兄妹であったも愛し合っても良いと思います。でも美貴もまさかハジメが自死するとは思わなかったのではないでしょうか。でも自死したことで「完全に自分のものになった」から満足しているのかもしれません。生きるに当たって自分を許すことが難しい人と容易にできる人がいます。美貴は前者だと思います。
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映画『さくら』の作品情報
映画.comよりハジメ部引用
スタッフ・キャスト
監督
矢崎仁司
原作
西加奈子
脚本
朝西真砂
製作
大角正 山元一朗 久保雅一 山勝彦 関顕嗣 本庄浩樹 野口英一 中村一政
企画
宮下昇
エグゼクティブプロデューサー
高橋敏弘
プロデューサー
小松貴子 関顕嗣 宮下昇
アシスタントプロデューサー
中川幹也
撮影
石井勲
照明
大坂章夫
音響
弥栄裕樹
美術
田中真紗美
装飾
酒井拓磨
スタイリスト
浜辺みさき
ヘアメイク
宮本真奈美
編集
目見田健
音楽
アダム・ジョージ
主題歌
東京事変
助監督
石井晋一
制作担当
大川伸介
企画協力
石川和男 備前島幹人
長谷川薫(北村匠海)
長谷川美貴(小松菜奈)
長谷川一(吉沢亮)
大友カオル(小林由依)
矢嶋優子(水谷果穂)
須々木原環(山谷花純)
溝口先史(加藤雅也)
フェラーリ(趙たみ和)
長谷川つぼみ(寺島しのぶ)
長谷川昭夫(永瀬正敏)
2020年製作/119分/G/日本
配給:松竹