映画『もののけ姫』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『もののけ姫』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『もののけ姫』
(1997年製作/133分/日本)
英題『The Princess Mononoke』
かつて、私達人間と神の距離は近いものでした。世の中のあらゆる所に神がおり、人間に恵を、ときには祟りを及ぼしていると考えられていたからです。
これは、科学の発達した現代では、遠く離れた世界のことのように思えるかもしれません。しかし、私達が暮らす日本も、昔はこのような考え方をしていたのです。「お米には神様が宿っている」。こう諭されて育った人も少なくないことでしょう。
神と人間は身近な存在である。この考え方は、私達日本人が共通して持つ「原風景」と言えるはず。
今回ご紹介していくのは、スタジオジブリの宮崎駿監督が日本人の原風景を描いた作品「もののけ姫」です。あらすじと感想を書いていきますので、鑑賞の際の参考にしてみてくださいね。
【監督】
宮崎駿
【原作】宮崎駿【脚本】宮崎駿【製作総指揮】徳間康快【製作】氏家齊一郎 成田豊【プロデューサー】鈴木敏夫【製作担当プロデューサー】奥田誠治【作画監督】安藤雅司 高坂希太郎 近藤喜文【美術】山本二三 田中直哉武重洋二 黒田聡 男鹿和雄【特殊美術】福留嘉一【特殊効果】谷藤薫児 橋爪朋二 村上正博 榊原豊彦 谷口久美子【色彩設計】保田道世【色指定】井関真代 森奈緒美 守屋加奈子【CG制作】菅野嘉則 百瀬義行 片塰満則 井上雅史【撮影監督】奥井敦【撮影】藪田順二 高橋わたる 古城環【録音演出】若林和弘【録音】井上秀司【整音】井上秀司【効果】伊藤道廣【編集】瀬山武司【音楽】久石譲【主題歌】米良美一【制作】スタジオジブリ
【出演】
松田洋治 石田ゆり子 田中裕子
小林薫 西村雅彦 上條恒彦 島本須美 渡辺哲
佐藤允 名古屋章
美輪明宏
森光子
森繁久彌 飯沼慧 坂本あきら 冷泉公裕 山本道子 近藤芳正 菅原大吉 斉藤志郎 塚本景子 中村彰男 杉浦一恵 得丸伸二 香月弥生 山本郁子
【HPサイト】
スタジオジブリ公式サイト
映画『もののけ姫』IMDbサイト
【予告映像】
映画『もののけ姫』トレーラー
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映画『もののけ姫』日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』2021年8月13日(金)よる9時00分~11時44分
8月13日(金)よる9時00分~11時44分
映画『もののけ姫』のオススメ度は?
星3つ半です
面白いです
女性活躍社会の先見的作品です
躍動感があります
自然について興味を持ちます
一緒に走っている気分になります
映画『もののけ姫』の作品情報・概要
『もののけ姫』英題『The Princess Mononoke』宮崎駿監督作品。1997年、スタジオジブリ製作。構想16年、制作に3年をかけたと言われている。興行収入193億円。当初のタイトルは『アシタカせっ記』であったが、鈴木プロデューサーが金曜ロードショー内で放送した製作告知CMにて、『もののけ姫』のタイトルを発表してしまった。
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映画『もののけ姫』のあらすじ・ネタバレ
映画『もののけ姫』:起
日本の東方にある蝦夷の国。そこには、誠実で実直な若者・アシタカ(松田洋治) が住んでいました。彼は次代の族長として期待されていました。
ある日、アシタカの村はタタリ神の襲撃にあいます。タタリ神(神佐藤允) は強い恨みを持ったまま死んでいった動物のなれの果てであり、凄まじい呪いの力を持つ、おぞましい姿をした「神」でした。
アシタカは村を守るため、禁忌だと知りながらタタリ神に矢を向けました。
アシタカは恐ろしいタタリ神から村を守り抜きました。しかしその代償は、村からの追放。これから先二度と、故郷の地を踏むことはできません。それが、蝦夷の村に定められた掟だからです。
アシタカは相棒のヤックルを連れ、西に旅立ちました。腕にはタタリ神の呪いを、懐にはタタリ神の体内に食い込んでいた礫を抱えています。呪いの解除が彼の目的で、その為には、タタリ神が生まれた理由を知らなくてはなりません。
旅の道中、アシタカは僧形の男・ジコ坊(小林薫) と出会います。ジコ坊はアシタカに「たたら場」と「シシガミの森」の話をし、彼に旅の答えに近付くヒントを与えます。
アシタカが山犬と共に過ごす少女と出会ったのは、そんな旅の最中のことでした。
映画『もののけ姫』:承
たたら場に向かう道中、アシタカは行き倒れた人間を2人助けます。1人は動けず、も1人も大けがをしていました。2人ともたたら場の人間であり、アシタカは近道であるシシガミの森を抜けることにします。
無事たたら場に着いた3人。アシタカは仲間の恩人として歓待を受けます。そんなたたら場で、アシタカはその地を治めるエボシ御前(御前田中裕子) と出会いました。そして、彼女こそがタタリ神を生んだ礫を放った人物であるということが分かります。
その夜、たたら場は奇襲を受けました。奇襲してきたのは、先に見た少女と山犬(渡辺哲) たち。少女の名前はサン(石田ゆり子) と言い、山犬に育てられ、人間を敵視していたのです。
エボシ御前とサンの戦いに割って入ったアシタカは、腹部に重症を負いながらも、サンを背負ってたたら場を後にしました。
映画『もののけ姫』:転
意識を失っているアシタカ。サンはそんな彼を介抱します。それは、彼女と山犬たちが信仰するシシ神が彼を生かすことを選んだためでした。しかし、シシ神は彼の呪いを解くことがありません。
アシタカが臥せっている間、人間側では恐るべき計画が進んでいました。帝が不老不死を望み、シシ神殺しをエボシに依頼してきたのです。その指令を彼女に伝えてきたのは、以前アシタカと出会ったジコ坊でした
アシタカはサンの暮らす洞窟を出ました。そして、サンへの贈り物として、彼の御守りを見送りの山犬に託します。
そのときのサンは、母親と慕うモロの君(美輪明宏)と別れを惜しんでいました。彼女は猪一族と協力して、人間と全面対決に入ろうとしていたのです。
様々な闘いが交差する中、エボシ一行はたたら場を離れ、神殺しのため森に入って行きます。
映画『もののけ姫』:結
エボシ不在のたたら場は、侍たちにとって格好の標的でした。女たちは懸命に戦いますが、窮地に陥ってしまいます。
アシタカはそんなたたら場の惨状を見て、エボシを呼び戻そうとします。しかし、エボシは聞き入れません。その上、シシ神の首に火縄銃を打ち込んでしまいました。
首を打ちぬかれたシシ神は、首を求めて徘徊する、液体状の体を持つ化け物となってしまいます。その体液は非常に危険で、触れただけで命を落としてしまいます。サンとアシタカはシシ神に首を返すため、首を持っているジコ坊を追いかけます。
シシ神の体液は、地上を覆いつくしていきます。草木も枯れ、その魔の手はたたら場にも迫っていました。
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映画『もののけ姫』の感想・内容
スサノオに通じるシシ神
「もののけ姫」が劇場公開されたのは、筆者が小学生の頃でした。初めて劇場で見た作品と言えるもので、その迫力に魅了されたのを覚えています。
とてつもなく恐ろしい姿をしたタタリ神に、神々しさと不気味さを併せ持つシシ神。そして、原始的で神秘的なシシ神の森。人工的で自然の少ない、それでいて活気のあるたたら場の風景。これらは筆者の記憶の中に、どっしりと根を下ろしています。
では、成長して「大人」になった今見たら、どうなるのでしょう。かつて受けた衝撃を、いまだに魅力として感じることができるのでしょうか。
結果として、「もののけ姫」は大人になってから見るべき作品の一つでした。子供の頃には考えが及ばなかったような細かなニュアンスを感じ取ることができますし、様々な知識が増えているため、「考察して楽しむ」作品として見ることができたからです。
筆者の中で面白いと感じたのは、シシ神とスサノオの共通点です。
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映画『もののけ姫』の考察・評価
『もののけ姫』に登場するキャラクターが魅力的
日本神話を知っている人であれば、スサノオをご存知でしょう。日本神話の中でも偉大な神の1柱でありながら、じゃじゃ馬的末っ子であり、どうしようもない暴れん坊という性格を持っています。そして、破壊神でありながら、豊穣の神であるという2つの顔を持っています。
シシ神は命を与えますが、奪いとりもします。シシの姿であるときは比較的温和で、アシタカの命を救いました。またシシ神が地を踏めば、草が生え花が咲きます。そして望みがない命は、優しく吸い取って行くのです。
しかし、一旦首を失った後はどうでしょう。ただひたすら首を求めて暴れまわり、自身の体に触れたものの命を見境なく奪います。ここに、神々しい姿はありません。
『もののけ姫』歌は米良美一さん
草木が咲き乱れるのは、大地に命を与え豊穣を約束する神である証拠。そして、その内側には、「あらぶる神」・破壊神も確かに存在しています。
ここに、古来の日本で恐れられながらも愛されたスサノオの姿を見るのは、決して間違いでは無いでしょう。
最後に、シシ神のもう一つの呼び名である「デイダラボッチ」は、かつて製鉄の神とされた存在でもあります。製鉄の神を、製鉄場(たたら場)を治める領主が殺す。これにはどんな意味がるのでしょうか。もし機会があれば、この意味についても考えてみると楽しいかもしれません。
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映画『もののけ姫』の結末・まとめ
『もののけ姫』の 声優に挑戦した石田ゆりこさんの「癒し系」
スタジオジブリ作品の中でも名作と名高い「もののけ姫」。そのあらすじや感想について述べてきました。
この作品はあまりにも有名で、テレビでも多く放送されてきたものです。あらすじを読むまでもなく、「こんな話だったなぁ」と思い出せる人も少なくないことでしょう。しかし、少し物語を深く考えてみると、意外と難しい側面を持った作品でもあります。
物語を考察するのは、鑑賞する際の楽しみ方の一つ。そして「もののけ姫」は、考察してこそ楽しい作品と言えるでしょう。
大人としてじっくりものを考えたい。そんな時に是非おすすめしたい作品の一つです。
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映画『もののけ姫』のキャストについて
アシタカ(松田洋治)
サン(石田ゆり子)
エボシ(御前田中裕子)
ジコ坊(小林薫)
甲六(西村雅彦)
ゴンザ(上條恒彦)
トキ(島本須美)
山犬(渡辺哲)
タタリ(神佐藤允)
牛飼い(名古屋章)
モロの君(美輪明宏)
ヒイさま(森光子)
乙事主(森繁久彌)
まとめ 映画『もののけ姫』一言で言うと!
「ジブリが最も輝いていた時」
間違いなく宮崎駿監督の最高傑作と言えると思います。年齢、経験、技量も最盛期を迎えていた時の作品です。思想が揺らいでいません。
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映画『もののけ姫』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
宮崎駿
原作
宮崎駿
脚本
宮崎駿
製作総指揮
徳間康快
製作
氏家齊一郎 成田豊
プロデューサー
鈴木敏夫
製作担当
奥田誠治
作画監督
安藤雅司 高坂希太郎 近藤喜文
美術
山本二三 田中直哉 武重洋二 黒田聡 男鹿和雄
特殊美術
福留嘉一
特殊効果
谷藤薫児 橋爪朋二 村上正博 榊原豊彦 谷口久美子
色彩設計
保田道世
色指定
井関真代 森奈緒美 守屋加奈子
CG制作
菅野嘉則 百瀬義行 片塰満則 井上雅史
撮影監督
奥井敦
撮影
藪田順二 高橋わたる 古城環
録音演出
若林和弘
録音
井上秀司
整音
井上秀司
効果
伊藤道廣
編集
瀬山武司
音楽
久石譲
主題歌
米良美一
制作
スタジオジブリ
アシタカ(松田洋治)
サン(石田ゆり子)
エボシ(御前田中裕子)
ジコ坊(小林薫)
甲六(西村雅彦)
ゴンザ(上條恒彦)
トキ(島本須美)
山犬(渡辺哲)
タタリ(神佐藤允)
牛飼い(名古屋章)
モロの君(美輪明宏)
ヒイさま(森光子)
乙事主(森繁久彌)
飯沼慧
坂本あきら
冷泉公裕
山本道子
近藤芳正
菅原大吉
斉藤志郎
塚本景子
中村彰男
杉浦一恵
得丸伸二
香月弥生
山本郁子
1997年製作/133分/日本
配給:東宝