映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
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『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』
(2006年製作/78分/イギリス)
原題『Queen: Under Review 1980-1991』
【監督】
ロブ・ジョンストーン
【製作】
トム・アルジェント
【出演】
フレディ・マーキュリー ブライアン・メイ
ロジャー・テイラー ジョン・ディーコン
ポール・ガンバッチーニ マルコム・ドーム ダリル・イーズリー クリス・ウェルチ
【HPサイト】
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』IMDbサイト
【予告映像】
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』トレーラー
- 映画『ボヘミアン・ラプソディ』日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』2021.6.4 よる9時~11時39分放送
- 映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』のオススメ度は?
- 映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』の作品情報・概要
- 【ドキュメンタリー映画オススメ】
- 映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』
- 映画『行き止まりの世界に生まれて』
- 映画『ようこそ映画音響の世界へ』
- 映画『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』
- 映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』
- 映画『M 村西とおる狂熱の日々 完全版』
- 映画『キューブリックに魅せられた男』
- 映画『ドリーミング村上春樹』
- 映画『サウナのあるところ』
- 映画『ジョアン・ジルベルトを探して』
- 映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』
- 映画『アートのお値段』
- 映画『フリーソロ』
- 映画『ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ』
- 映画『イメージの本』
- 映画『シード 生命の糧』
- 映画『イル・ヴォーロ with プラシド・ドミンゴ 魅惑のライブ 3大テノールに捧ぐ』
- 映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』
- 映画『RBG 最強の85才』
- 映画『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』
- 『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー〜』
- 『私は、マリア・カラス』
- 『エリック・クラプトン~12小節の人生~』
- 映画『カニバ パリ人肉事件38年目の真実』
映画『ボヘミアン・ラプソディ』日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』2021.6.4 よる9時~11時39分放送
2021.6.4 よる9時~11時39分放送
「フレディの人生を観よ!」
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』のオススメ度は?
星4つです
ドキュメンタリー映画です
インタビュー構成です
映画『ボヘミアン・ラプソディ』の答えあわせ的作品
やっぱり「クイーン」は特別な存在です
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』の作品情報・概要
『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』原題『Queen: Under Review 1980-1991』ロブ・ジョンストーン監督作品。イギリスの世界的ロックバンド「クイーン」の軌跡をたどるドキュメンタリー映画。第一弾『クイーン ヒストリー 1973-1980』に続く第二弾。成功から低迷、そして復活の様子をクイーンの映像と音声を交えての構成となっている。メンバーに近かった人たちのコメントが必見。フレディ・マーキュリーがエイズの感染してからも精力的にアルバム製作に取り組む様子なども語られている。映画『ボヘミアン・ラプソディ』を深く観るために必見の作品。
「クイーン」をより深く知ることができる映画
![](https://undazeart.com/wp-content/uploads/2018/11/bohemianrhapsodyeyecatching-160x90.jpg)
![](https://undazeart.com/wp-content/uploads/2021/06/flash-gordoneyecatching-160x90.jpg)
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』のあらすじ・ネタバレ
1973年7月13日、アルバム『戦慄の王女』でデビューしたクイーンは、紆余曲折を繰り返しながら、世界的なビックバンド、パフォーマーとして君臨するに至った。しかしながら80年代はパンクが台頭しており、クイーンの音楽は「古い」と言われていた。低迷するクイーン、焦るメンバー。商業的成功と人間的成長は比例ぜず、メンバー間ですれ違いが起きている。世界を席巻するMTV文化の立役者はクイーンのはずだが、アメリカでは放映禁止という事態にもなる。自由な表現を求めたアルバムジャケットもアメリカでは差し替えれるという屈辱に、、、。
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』の感想・内容
「映画『ボヘミアン・ラプソディ』をより一層深く理解できる映画」となっています。
クイーンについてはもう説明する必要はありません。20世紀最高の音楽バンドであり、パフォーマーであり、「芸術家」でもあります。
音楽バンドといっても単なるロックバンドではありません。ポップカルチャーの代表的なアーチストと定義つけることも難しいです。
それらを超越して、総合的かつ、唯一無比なる存在です。
つまりクイーンは世界の「クイーン」という表現が一番あっていると思うのです。
さて、本映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』はドキュメンタリー映画として、とても良く出来ています。
もちろん、フレディ・マーキュリーの死後に製作されていますから、彼の生きた肉声を聞く事ができません。
映像構成はフレディと親交のあった音楽評論家たちのコメントと、生前のフレディとクイーンのメンバーたちの映像をコラージュさせての構成となっています。
それが実に説得力があるコメントばかりなのです。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』は演出上、フレディの人生の時間軸を少しいじっています。
例えば、フレディが自身がエイズに感染していることを知る場面は1985年7月13日に行われたライヴエイド(LIVE AID)の直前となっていますが、実際は1987年であると明示されています。
もう一つ、ライヴエイドに出演するきっかけは1984年の「南アフリカでのコンサートの失敗」にあります。
当時の南アフリカは悪名高い『人種隔離政策』をとっていました。「白人こそが人間であり、有色人種は人間に非らず」です。
この南アフリカでコンサートを行うことに世界中から批判が相次ぎました。イギリスに帰国したメンバーは「どんでもないことをした」と後悔したそうです。
そういった失敗の後にライヴエイド(LIVE AID)への出演オファーは、正に名誉挽回のチャンスと捉えたのです。
ライヴエイド(LIVE AID)は貧しいアフリカの人々を救うことに主眼が置かれています。
南アフリカでの失敗を教訓にかえて、クイーンは見事に面目躍如を果たして再び表舞台に戻ってきたのです。
本映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』では、クイーンの苦悩と失敗、そしてビジネスチャンスを捉える臭覚についてもさりげなく語っています。
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』の考察・評価
本映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』を鑑賞しているとベースのジョン・ディーコンについて、とても興味が湧いてきます。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』で、フレディ・マーキュリーが「ジョン、悪いけどお前には何も浮かばない」などとディスっていますが、本映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』を観ると、ジョンがいかにクイーンが危機時の時に活躍して、貢献したかがわかります。
ジョンが作曲した『地獄へ道づれ』原題『Another One Bites the Dust』は最大のヒット曲となる。全米1位、全英7位という快挙です。実は本曲が発表された80年代はパンクミュージックが台頭しており、クイーン低迷の時期だったのです。
その危機をジョン・ディーコンの『地獄へ道づれ』救ったのです。
もちろん、あまりにもディスコミュージックぽいのでドラムスのロジャー・テイラーはシングルカットには難色を示しましたが、背中を押したのがなんとマイケル・ジャクソンだったそうです。
マイケルはライブで演奏されていた『地獄へ道づれ』は「絶対にヒットするはずだ」とフレディに明言したそうです。
また1984年4月2日リリースの『ブレイク・フリー (自由への旅立ち)』原題『I Want to Break Free』は自由へ讃歌として、南米のアルゼンチンで絶大な支持を得ています。
しかしながら、プロモーションビデオがあまりにも過激だとしてアメリカでは放映されませんでした。実は当時のクイーンはMTVから締め出しを食らっていたのです。
ですからわざと放映されないような過激なビデオ製作を行っていたと思われます。
その予兆としてロジャー・テイラー作曲の『RADIO GA GA』が1984年1月23日にリリースされています。
もう内容は「俺たちはラジオで育った」「ラジオを聴いてくれ」と絶叫しています。痛烈にMTVを批判しています。その後陣を担ったのがジョンの『地獄へ道づれ』となったのです。
さらに『ブレイク・フリー (自由への旅立ち)』について、フレディ・マーキュリーがインタビューに答えています。
意地悪な女性インタビュアーが「この楽曲はゲイの人たちの歌か?」としつこく聞きます。
フレディは苛立ちを隠すように「いや、違う」と答えています。心中苦しかったと思います。当時はゲイに対して世界的に差別されていた時代だったからです。
自らカミングアウトすべきか悩んでいたと思うのです。インタビューに答えるフレディの心からの叫び声が見て取れます。
また本映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』を鑑賞して、少しほっこりしたのはクイーンが映画音楽を製作した話です。
映画『フラッシュ・ゴードン』原題『Flash Gordon』です。こちらはアメリカ製作のSF映画です。
なんと、『スター・ウォーズ』に対抗して作ったとのことです。フレディが「フラッシュ、アアー」と何回も叫んでいます。
映画の中でクイーンの楽曲が薄くではありますが、乗せられています。特徴的なのはシンセサイザーを多用しているところです。
実はクイーンは当時、流行りだしたシンセサイザーには見向きもしませんでした。しかも映画『スター・ウォーズ』や『ジョーズ』が嫌いだったのです。
そのことは『バイシクル・レース』原題『Bicycle Race』の中で、「ジョーズなんて嫌いだ、スターウォーズなんて観ない」と歌っています。
ですから映画『フラッシュ・ゴードン』の音楽を担当することで、ささやかな抵抗をしていると思われます。ここも面白いエピソードだと思います。
本映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』を観ていると、やはりバンドというのは生き物であって、商業的成功と人間的成長は比例しないことがわかります。
メンバー間で軋轢が起きていたことも案に明言されています。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』ではフレディがグループを脱退してソロ活動に入ることで、メンバーの不信を買ったとされていますが、一番最初にソロ活動を始めたのはロジャー・テイラーです。
1977年から始めています。続いてブライアン・メイは1983年にエディ・ヴァン・ヘイレンとの「Star Fleet Project」を展開します。
そしてジョン・ディーコンは1983年から始めています。
そして一番最後がフレディ・マーキュリーで、1985年の『Mr.バッド・ガイ』となります。しかもフレディのソロアルバムはこの一枚だけです。
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』の結末
本映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』と映画『ボヘミアン・ラプソディ』の両方を鑑賞することで、時間軸の整理もできますし、ビジネスとしてのバンドのあり方も見えてきます。
そして、何より「クイーン」はやっぱり「偉大であった」と再認識させられます。
クイーンは誰の真似もしていません。アルバム製作もコンサートも全部がオリジナルだと言えるのです。
いつも進化して、新しい表現を求めていたと感じます。普通のバンドであるなら、一度築いたイメージから逸脱することをためらいます。
でもクイーンはそんなことはお構いなしに突き進んだ唯一無比の存在だったからこそ、世界中で賞賛されているのでしょう。
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』のキャストについて
クイーン(フレディ・マーキュリー)
クイーン(ブライアン・メイ)
クイーン(ロジャー・テイラー)
クイーン(ジョン・ディーコン)
ポール・ガンバッチーニ
マルコム・ドーム
ダリル・イーズリー
クリス・ウェルチ
まとめ 映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』一言で言うと!
「大したことじゃあないんだ。価値あることをやっただけさ」
フレディはこんな風に歌っています。自分のやりたいように生きて、歌って、踊って、パフォーマンスしただけさ、という意味だと思います。もちろん、心の中では自身の性的指向と性自認に悩んでいたと思います。それをカミングアウトする時代ではなかったからです。
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映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ロブ・ジョンストーン
製作
トム・アルジェント
クイーン(フレディ・マーキュリー)
クイーン(ブライアン・メイ)
クイーン(ロジャー・テイラー)
クイーン(ジョン・ディーコン)
ポール・ガンバッチーニ
マルコム・ドーム
ダリル・イーズリー
クリス・ウェルチ
2006年製作/78分/イギリス
原題:Queen: Under Review 1980-1991
配給:ジェットリンク