映画『イースター・パレード』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『イースター・パレード』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
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『イースター・パレード』
(1948年製作/103分/アメリカ)
原題『Easter Parade』
【監督】
チャールズ・ウォルターズ
【脚色】
シドニー・シェルダン フランセス・グッドリッチ アルバート・ハケット【原作】フランセス・グッドリッチ アルバート・ハケット【製作】アーサー・フリード【撮影】ハリー・ストラドリング【作詞】アービング・バーリン【作曲】アービング・バーリン【振り付け】ロバート・アルトン
【出演】
ジュディ・ガーランド
フレッド・アステア
ピーター・ローフォード アン・ミラー ジュールス・マンシン クリントン・サンドバーグ ジェニー・ルゴン Richard Beavers
【HPサイト】
映画『イースター・パレード』IMDbサイト
【予告映像】
映画『イースター・パレード』トレーラー
映画『イースター・パレード』NHK BSプレミアム放送 2021年3月17日(水)午前9時00分~10時44分
3月17日(水)午前9時00分~10時44分
素晴らしい映画です
世界的なエンターティナー二人の共演です
ジュディ・ガーランドとフレッド・アステアの二人
間違いなく世界の頂点に君臨していました
映画『イースター・パレード』のオススメ度は?
星4つです
超オススメです
娯楽映画の決定版です
「楽しい」映画です
フレッド・アステアは「恐ろしい」
ジュディ・ガーランドは「凄い」
映画『イースター・パレード』の作品情報・概要
『イースター・パレード』 原題『Easter Parade』1948年のアメリカ合衆国のミュージカル映画。 チャールズ・ウォルターズ監督作品。ジュディ・ガーランドとフレッド・アステア(映画『パリの恋人』)が主演した。テクニカラー作品として撮影されている。当初はジーン・ケリー主演として撮影が行われていたが、ケリーが足を骨折したため中断。すでに引退していたアステアにケリーがお願いしてが代役に選ばれた。ケリーから直接アステアに電話連絡して、アステアは映画界することに。製作当時50歳近いアステアであったが、全く衰えのないダンスを披露して全米を驚愕させた。ジュディ・ガーランドは私生活での覚醒剤、アルコールなどのトラブルを抱えながらも本映画撮影中は大きな問題を起こさなかったと言われている。
映画『イースター・パレード』のあらすじ・ネタバレ
1912年。ニューヨークのブロードウェイのスター・ダンサーであるドン・ヒューズ(フレッド・アステア) は、公私ともに充実した日々を送っていた。パートナーのナディーン・ヘイル(アン・ミラー)を育てた自負もあったが、まさかのナディーンの告白に落胆する。彼女はブロードウェイの大物興業師のフローレンツ・ジーグフェルド・ジュニアにスカウトされて契約を交わしてしまったと言う。いわゆる引き抜きである。しかもナディーンは
ドンの親友ジョニーのことを好きだと言う。失恋も当時に経験してやけ酒を飲む。ヒューズは行き当たりばったりの酒場で踊っているダンサー兼歌手のハンナ・ブラウン(ジュディ・ガーランド)をスカウトし、新しいパートナーにしてしまう。翌日、酔いが覚めたヒューズの元を訪れたハンナの踊りを見て失望する。しかしイースター・パレードに出かけた際にかつてもパートナーのナディーンの横柄な態度を見て決意する。「ハンナを一流のダンサーに育てて、来年はここに来よう」と。そして二人は稽古を重ねてステップアップしていく。お互いに心引かれながらも意地とメンツが邪魔して中々、接近しない。
映画『イースター・パレード』の感想・内容
「本当に素晴らしい映画」です。「ミュージカル映画のお手本」とも言える作品です。全編にわたって楽しめます。物語云々というよりフレッド・アステアとジュディ・ガーランドの踊りと歌、そして演技から目も耳も離せません。真のエンターティナーとはこの二人のことを言うのではないでしょうか。圧倒的な存在力を今でも放っています。まずフレッド・アステアについて書きます。
若者ギャングのミュージカル映画
彼は1899年生まれで本映画『イースター・パレード』の製作時は49歳だったと思われます。顔は確かに初老のイメージがありますが、ダンスのキレは抜群です。ステッキを使ったり、タップを踏んだりはもうお手の物です。ドラムまで叩きます。息を切らすことなく笑顔で演じているところがすごいです。マイケル・ジャクソンに「最も影響を受けたダンサー」と言わしめた理由もわかります。フレッド・アステアは後年、マイケル・ジャクソンにムーンウォークを教えてもらい、すぐさまマスターしたと逸話があるほど、日頃からダンスの練習を欠かさなかったそうです。実はフレッド・アステアは本映画『イースター・パレード』のオファーを受けた時には引退していたそうです。それは自身の体力も問題もあったと思いますが、友人のジーン・ケリーに誘われて復帰したのが本映画『イースター・パレード』だったのです。それで気を良くしたのでしょう。以後はミュージカル映画に積極的に出演します。中でも有名なのはオードリー・ヘプバーンと共演した映画『パリの恋人』です。この時のアステアは58歳です。観ていただければわかりますが、本当に軽やかにダンスしています。水の上を歩いて渡っているような場面には驚きました。アステアが後年のミュージカルに多大な影響を与えたことは言うまでもありませんが、アメリカではダンスが上手い人のことを「アステア」と呼ぶそうです。
オードリー・ヘプバーンの最高傑作と言われているが、、、
そしてジュディ・ガーランドです。彼女もまたアメリカが生んだ最高のエンターティナーと言えます。歌も踊りも演技もすべてにおいて、最高峰の人でしょう。ただ悲しいことにハリウッド最大の犠牲者であるというのも事実です。昨年、公開された映画『ジュディ 虹の彼方に』で詳細に描かれていました。レネー・ゼルウィガーが演じてアカデミー主演女優賞を受賞しましたが、あまりも悲惨な幼少期に涙が溢れ出てきました。1922年生まれの彼女は姉妹と共にエンターテイメントビジネスに参入します。そして『オズの魔法使い』で世界のトップに立ちます。彼女の可愛らしい姿の裏にはまさか、「覚醒剤」などのドラッグの存在があったとは知りませんでした。太るという理由からアンフェタミン(覚醒剤の一種)を強制的に飲まされていたというのです。これは本当に酷い行いです。本映画『イースター・パレード』の撮影時は辛うじて、乗り越えていますが、以後は低迷して行きます。覚醒剤、アルコールに溺れてしまうのです。ですから本映画『イースター・パレード』のジュディ・ガーランドのダンスと踊りと演技の三拍子揃った最後の作品と言えるでしょう。
オードリー・ヘプバーンの恋愛相手は年上ばかり
映画『イースター・パレード』の考察・評価
さて、本映画『イースター・パレード』をジャンル分けするとどの分野に入るのか悩みます。ミュージカル、コメディ、音楽、芸術、青春、恋愛、女性活躍など複数に跨りますが、そのどれもにおいてトップクラスに君臨するからです。これほど完成された映画はそんなにありません。恋愛の描写だけ取り上げてもハンナ・ブラウン(ジュディ・ガーランド)がドン・ヒューズ(フレッド・アステア) に惹かれていく様子がつぶさに表されています。ドンの華麗なダンスに見惚れて、一気に恋に落ちます。でもプライドもあるのでは簡単には言いません。ライバルも登場します。ドンのかつてもパートナーであるナディーン・ヘイル(アン・ミラー) です。このナディーンの演技は憎らしいほど上手いのです。ハンナの性格は直線的でありますから、瞬間湯沸かし器のごとく「カッっと」なります。でも、よくあるアメリカ映画の女性のように罵声怒声を浴びせるようなことはしません。「しおらしい」のです。ドンを許して、愛していこうという決意が見えるのです。本当に素晴らしいです。青春の分野においても、「若者の挑戦」を見事に描いています。ハンナは全く芽が出ない素人ダンサーでしたが、努力を重ねて上達していきます。大きな挫折が欲しいと言えば欲しいのですが、あれだけのダンスが出来るようになるには昼夜問わずの練習を行ったからでしょう。「夢の実現」に全力で突き進む若者の姿がしっかりと描かれていました。
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映画『イースター・パレード』の結末
結末はハンナ・ブラウン(ジュディ・ガーランド) とドン・ヒューズ(フレッド・アステア)は結婚の約束をして、イースター・パレードに繰り出します。いわゆるハッピーエンドです。予定調和と言ってしまえばそうなります。けれども一年前のイースター・パレードでの二人は、まだ暗中模索状態であり、不透明な未来でした。あの時二人は誓っています。ハンナは「この女を超えてみせる」ドンは「来年はハンナとここに来る」です。それが現実になった一年後のイースター・パレードでした。夢を持って頑張ることの大切さと、愛する人を持つことはモチベーションに繋がると教えてくれた素晴らしい映画でした。
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映画『イースター・パレード』のキャストについて
ハンナ・ブラウン(ジュディ・ガーランド)
ドン・ヒューズ(フレッド・アステア)
ジョナサン・ハロウ3世(ピーター・ローフォード)
ナディーン・ヘイル(アン・ミラー)
フランソワ(ジュールス・マンシン)
Mike_the_Bartender(クリントン・サンドバーグ)
Essie(ジェニー・ルゴン)
Singer(Richard Beavers)
まとめ 映画『イースター・パレード』一言で言うと!
「娯楽映画の決定版」
こういう映画のことを称して「娯楽映画の決定版」と言っていいでしょう。本当に楽しい映画です。華やかな世界であり、まるで夢物語のように感じますが、ちゃんとした「愛がある」から名作として愛されているのでしょう。
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映画『秒速5センチメートル』
映画『マーウェン』
映画『ほしのこえ』
映画『COLD WAR あの歌、2つの心』
映画『リヴァプール、最後の恋』
映画『イースター・パレード』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
チャールズ・ウォルターズ
脚色
シドニー・シェルダン フランセス・グッドリッチ アルバート・ハケット
原作
フランセス・グッドリッチ アルバート・ハケット
製作
アーサー・フリード
撮影
ハリー・ストラドリング
作詞
アービング・バーリン
作曲
アービング・バーリン
振り付け
ロバート・アルトン
ハンナ・ブラウン(ジュディ・ガーランド)
ドン・ヒューズ(フレッド・アステア)
ジョナサン・ハロウ3世(ピーター・ローフォード)
ナディーン・ヘイル(アン・ミラー)
フランソワ(ジュールス・マンシン)
Mike_the_Bartender(クリントン・サンドバーグ)
Essie(ジェニー・ルゴン)
Singer(Richard Beavers)
1948年製作/103分/アメリカ
原題:Easter Parade
配給:セントラル