映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
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『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』
(2019年製作/130分/G/インド)
原題『Mission Mangal』
【監督】
ジャガン・シャクティ
【製作】
R・バールキ
【脚本】
R・バールキ
【音楽】
アミト・トリベーディー
【出演】
アクシャイ・クマール
ビディヤ・バラン
タープスィー・パンヌー ソーナークシー・シンハー シャルマン・ジョーシー ニティヤー・メネン H.Gダッタトレーヤ キールティ・クルハーリー ダリーブ・ターヒル ヴィクラム・ゴーカレー
【HPサイト】
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』公式サイト
【予告映像】
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』トレーラー
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』のオススメ度は?
星3つです
面白いです
歌や踊りは控えめです
勉強になります
- 映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』の作品情報・概要
- 映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』の感想・内容
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』の作品情報・概要
『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打ち上げ計画』原題『Mission Mangal』は2019年のインド製作のドラマ映画。監督はジャガン・シャクティ。主演はアクシャイ・クマール。ヴィディヤ・バラン、タープシー・パンヌ、ニティヤー・メネン、キールティ・クルハーリー、ソーナークシー・シンハー、シャルマン・ジョーシーら。
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』のあらすじ・ネタバレ
2010年、インドのベンガルールで、宇宙事業の命運をかけてロケットの打上げられた。全国民が注視する中、失敗に終わる。プロジェクト責任者のラケーシュ(アクシャイ・クマール)とプロジェクト・シーダーのタラ(ヴィディヤ・バラン)は失意のどん底に落とされた。失敗の責任を問われ、全く見込みのない火星探査計画「マーズ・オービター・ミッション」(MOM)へと異動となる。いわゆる「閑職」だ。タラはロケット打ち上げ失敗の原因は自身にあると思い悩み退職を決意する。しかし家庭料理の「揚げパン」のプーリーを作る際にアイデアがひらめく。それは燃料の少ない小さなロケットでも、引力を最大限に利用すれば探査機を火星に送ることができるという主婦目線からのアイデア。早速ISRO総裁(ヴィクラム・ゴーカレー)にプレゼンテーションする。そして「GO」サインが出る。しかし優秀な技術者は花形の月探査プロジェクトに取られている。集められたメンバーはいわゆる“ポンコツ”集団。しかも予算も少ない。最初こそバラバラであったチームは自身のプライドをかけて次第にまとまっていく。皆がプライベートな問題を抱えながら成長していく。そしていよいよ打ち上げの日がやって来たが、、、。
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』の感想・内容
「安心して観ることができる映画」です。本映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』はインド映画としては「おとなしめ」に作っていると思います。
従来のインド映画のように突然歌ったり、踊ったりという演出が控え目なのです。
わたしはインド映画の歌って踊る場面が大好きですから、ちょっと物足りなさを感じてしまいました。
あの豪華絢爛の衣装とセットで美男美女が繰り広げる映像は他の映画製作国の追随を許さないくらい芸術性が高いです。ディズニーのミュージカル映画は確かにすごいのですが、インド映画のミュージカルは天下一品でしょう。
バーブラ・ストライサンドの「ぶっ飛び方」がすごい
先の映画『WAR ウォー!!』WAR ウォー!!』も圧巻でした。でもその前に観た映画『あなたの名前を呼べたなら』ではほとんど歌と踊りはありませんでした。
そう考えるとインドの映画製作にも変化しているのかなあと思います。
インド国内で上映する際は絶対にエンタメ演出を入れないとヒットしないと言われていたのは一昔前となってしまったのでしょうか。
海外での上映においては賛否要論があったことも確かです。突然、繰り広げられる歌と踊りが理解できない人もいますし、わたしのように大歓迎の人もいます。
もし前者の人の意見を鑑みての演出であるのなら寂しい限りです。同時に今後もインド映画に期待できません。
もちろん、インド映画全部がエンタメ色が強い作品ばかりではないことは重々知っています。『あなたの名前を呼べたなら』なんかは逆に踊りがなくて正解だったと思います。
でも本映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』はもっと観たかったというのが本音です。
ばるぼらの「ぶっ飛び感」は半端ないです
さて本映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』は実話に基づいた作品です。
インド人と聞くと「数学が得意で、プログラミング世界一」というイメージを持っていました。
でも航空宇宙産業においては世界有数の技術を持っているとは知りませんでした。まさか火星に探査機を到達させていたとは驚きでした。
2014年に成功しています。世界的にニュースだったそうですが、わたし、知りませんでした。
アメリカもロシアも中国も日本も火星へ向けて探査機を飛ばしていますが、ことごとく失敗に終わっています。
いま現在、火星の周回軌道に乗っているのはアメリカの『2001マーズ・オデッセイ』と『マーズ・リコネッサンス・オービター』と『MAVEN』、欧州宇宙機関の『マーズ・エクスプレス』、そしてインドの『マーズ・オービター・ミッション』だけです。
長澤まさみさんの演技は確かに「ぶっ飛ぶ」役柄でした
これがなぜそんなに驚異的なことかと言うと、インドは初挑戦で火星の周回軌道に乗せることに成功したからです。
世界中(いや日本人だけでしょう)からインドはいまだに発展途上国というイメージを持たれていますが、途轍もなく頭に良い人材がいるのです。それもすごい数です。
人口が13億とも言われていますから、1億人しかいない日本の13倍もの才能を持った人がいるのです。もう束になってかかっても絶対に勝ち目がありません。
本映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』観て、作品の感想を述べる前に、日本の将来について悲観的な気持ちになってしまったのが事実なのです。
小松菜奈さんの役は「ぶっ飛ぶ」より「イっちゃってた」妹でした
わたしたち日本人ていまだに「日本は技術が世界一」とか「日本製品は安全安心」などと思っていますが、もはや世界一ではありません。
それを認めるか否かで今後の発展の行方が決まると思うのです。やはり日本は島国なので、外圧からの危機感が乏しいのが麻痺させているのも原因です。
わたしたちは田舎っぺ丸出しの「日本最高・最強論」などの根拠のない「日本神話」を酔っていますが、それって世界では全く通じません。
日本人だけが「私たちはすごい」と信じているだけで、海外では鼻で笑われています。
欧米で「クールジャパン」が流行っていると聞きますが、それってマスコミが騒いでいるだけで、実際はそんなに日本ブームはありません。ごく一部です。
それよりも韓国映画や音楽グループBTSの方が世界を席巻しています。まさに井の中の蛙ということです。
井上真央さんの「ぶっ飛び」おかかに好印象!
日本の小惑星探査機「はやぶさ」が地球近傍小惑星 「リュウグウ」への着陸およびサンプルリターンを行ったと大騒ぎして喜んでいますが、それって日本人だけなんですよ。
世界ではそんなに評価されていないのです。ここにも田舎っぺ日本人が見られるのです。
まるで世界一のお祭り騒ぎをして、「日本神話」を勝手に作り続けているのです。
そして「日本人は世界最高の民族」などと盲信してしまうのです。
数年前に純国産のジェット開発に取り組むと発表がありましたが、結局はいまだに空を飛ぶに至ってません。
リアルに空を「ぶっ飛び」ます
話が逸れてしまいまいました。さて映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』の特筆すべき点は「女性の活躍」がしっかりと描かれているところです。
インドはカースト制が強く、女性の地位は男性より下に見る傾向があります。女性は男性の所有物とみなされているそうです。
でも本映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』では男性と対等、あるいは男性より「賢くて強い」イメージで描いています。
実際のインド社会が全部そういう構造になっているとか限りませんが、この航空宇宙産業においては女性の力が強いようです。たぶん、、、、
山口百恵さんの演じた中では一番の「ぶっ飛び」キャラだったかも
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』の結末・評価
まず火星へ探査機を打ち上げて、周回軌道に乗せるのはとても難しいことが明示されます。科学的な難しい検証データを語ってもわたしたち凡人にはわかりません。
ですから女性目線、母親目線で説明してくれるのです。台所から火星へ飛ぶのです。
インドの「揚げパン」のプーリーを作る際、ガスを節約するために火の調整を探査機に用いるアイデアです。
一度に何十個もプーリーを作りますが、全部を同じ火力であげるとガス代がかかります。そこで、温度が高くなったら一度ガスを切って、余熱で揚げます。
温度が下がったら再び火力を強めてプーリーを揚げて、再びガスを切るを繰り返すのです。その主婦目線が探査機に応用できるというものです。
まず探査機は地球の周りをます。その間は燃料を使いません。
そして火星への軌道を計算して、燃料を投入して、勢いをつけて飛び出すのです。
何度も何度も繰り返して火星を目指す計画です。「スイングバイ」という方法です。
振り子の原理ですね。公園のブランコって勢いをつけて、高く上がるじゃあないですか。
でもブランコが戻る時って休みますよね。そしてまた勢いをつける。
それを何度も繰り返すととても高いところまでブランコが上がります。
マンガルヤーンの最後はブランコに例えると、鎖を切って遠くへ飛んでいくイメージです。
望月衣塑子さんにはもっと「ぶっ飛んで」欲しいと願わずにはいられない
さて本映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』のキャラクター設定も良いと思います。正直言って“ポンコツ”集団なんです。
でも彼女たちが奮起するところが良いのです。プロジェクト責任者のラケーシュ・ダワン(アクシャイ・クマール)はとにかくポジティブです。
みんなの良いところを伸ばします。プロジェクト・リーダーのタラ(ビディヤ・バラン) はひらめきと機転と気配りができます。
設計士のヴァルシャー(ニティヤー・メネン)は姑に「子どもができない」とイジメられながらも探査機に情熱を向けます。
航法・通信士のクリティカ(タープスィー・パンヌー) は車の運転もできないほどの機械音痴です。
自律システム専門家のネハ(キールティ・クルハーリー)はムスリムで離婚経験者で、住むアパートがありません。
推進系エンジニアのエカ(ソーナークシー・シンハー) は密かにNASAへの転職を模索しています。
ペイロード技術者のパルメーシュワル(シャルマン・ジョーシー) は童貞で、占いでは「火星に近づくな」と言われています。
アナよりエルザの方が「ぶっ飛んで」いましたね
そして積載技術者のアナント・アイヤンガール(H.Gダッタトレーヤ)は退職間際です。彼らのやる気を鼓舞させるのも見どころです。
もちろん、人にやる気を出させる方法は国や民族、人種によって異なりますが、本映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』のラケーシュ・ダワン(アクシャイ・クマール)は“おだて上手”だったと思います。
ただ唯一怒るのは「ダメだ、無理です」などの否定的な言葉を発した者には手厳しかったです。これが日本、あるいはアメリカ映画であったらなら、けちょんけちょんに言うのではないでしょうか。
さてさて探査船マンガルヤーンは見事に火星の周回軌道に乗って、映像を送信してきます。
わかっていても胸が熱くなります。やっぱりですね、最初はポンコツと呼ばれていた人たちが一丸となって、成功し、成果を上げるのは気持ちが良いものです。
スポーツの団体競技と同じです。本映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』は21世紀の世界をリードするのはインドなのではないか、と改めて思い知らされた一品でした。
のんちゃんには「ぶっ飛んで」映画に出演し続けて欲しい
映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』のキャストについて
ラケーシュ・ダワン(アクシャイ・クマール)
タラ(ビディヤ・バラン)
クリティカ(タープスィー・パンヌー)
エカ(ソーナークシー・シンハー)
パルメーシュワル(シャルマン・ジョーシー)
ヴァルシャー(ニティヤー・メネン)
アナント・アイヤンガール(H.Gダッタトレーヤ)
ネハ(キールティ・クルハーリー)
ルパード・デサイ(ダリーブ・ターヒル)
ISRO総裁(ヴィクラム・ゴーカレー)
まとめ 映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』一言で言うと!
「インド人って頭良いんでしょうね」
わたし、数学がそんなに得意ではなかったので、インド人の掛け算が30段まであると聞いて卒倒しそうになりました。同時に日本人でよかったと思ったほどです。インド人ってやっぱり哲学的な人が多い印象があります。すごく深いところまで考えるのでしょう。歴史が違いますよね。21世紀はインドと中国が世界の覇権を握るのではないでしょうか。
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映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ジャガン・シャクティ
製作
R・バールキ
脚本
R・バールキ
音楽
アミト・トリベーディー
ラケーシュ・ダワン(アクシャイ・クマール)
タラ(ビディヤ・バラン)
クリティカ(タープスィー・パンヌー)
エカ(ソーナークシー・シンハー)
パルメーシュワル(シャルマン・ジョーシー)
ヴァルシャー(ニティヤー・メネン)
ネハ(キールティ・クルハーリー)
ルパード・デサイ(ダリーブ・ターヒル)
ISRO総裁(ヴィクラム・ゴーカレー)
2019年製作/130分/G/インド
原題:Mission Mangal
配給:アットエンタテインメント