映画『ワイルドバンチ』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『ワイルドバンチ』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『ワイルドバンチ』
(1969年製作/137分/G/アメリカ)
原題『The Wild Bunch』
【監督・脚本】
サム・ペキンパー
【脚本】ウォロン・グリーン【撮影】ルシアン・バラード【音楽】ジェリー・フィールディング【製作】フィル・フェルドマン
【出演】
ウィリアム・ホールデン アーネスト・ボーグナイン ロバート・ライアン ウォーレン・オーツ エドモンド・オブライエン ベン・ジョンソン ジェイミー・サンチェス エミリオ・フェルナンデス ストローザー・マーティン L・Q・ジョーンズ アルバート・デッカー ボー・ホプキンス
【HPサイト】
映画『ワイルドバンチ』IMDbサイト
【予告映像】
映画『ワイルドバンチ』トレーラー
- 映画『ワイルドバンチ』NHK BSプレミアム放送 2021年7月2日(金)午後1時00分〜3時26分
- 映画『ワイルドバンチ』のオススメ度は?
- 映画『ワイルドバンチ』の作品情報・概要
- 映画『ワイルドバンチ』のあらすじ・ネタバレ
- 映画『ワイルドバンチ』の感想・内容
- 映画『ワイルドバンチ』の考察・評価
- 映画『ワイルドバンチ』の結末
- 映画『ワイルドバンチ』のキャストについて
- まとめ 映画『ワイルドバンチ』一言で言うと!
- 『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
- 合わせて観たい映画
- 映画『ワイルドバンチ』の作品情報
映画『ワイルドバンチ』NHK BSプレミアム放送 2021年7月2日(金)午後1時00分〜3時26分
7月2日(金)午後1時00分〜3時26分
映画『ワイルドバンチ』のオススメ度は?
星3つ半です
「アクション」と「スローモーション」
子どもたちが「アリをいじめる」場面が印象的
映画『ワイルドバンチ』の作品情報・概要
『ワイルドバンチ』原題『The Wild Bunch』1969年製作のアメリカ合衆国の西部劇映画。サム・ペキンパー監督作品。ペキンパーの最高傑作であり、「最後の西部劇」と呼ばれている。「アメリカン・ニューシネマ」の代表的な映画。かつて強盗団として鳴らした“ワイルドバンチ”は今は老齢の集団となっている。彼らは時代の波に乗れなかった無法者であるが、最後には仲間の葬いのために男を美学を貫く。
映画『ワイルドバンチ』のあらすじ・ネタバレ
1913年、アメリカのテキサスの町サン・ラファエル。馬に乗った男たちが現れます。彼らは全米で有名な強盗団“ワイルドバンチ”です。メンバーはリーダーはパイク・ビショップ (ウィリアム・ホールデン)を筆頭にダッチ・エングストローム(アーネスト・ボーグナイン) 、ライル・ゴーチ(ウォーレン・オーツ) 、テクター・ゴーチ(ベン・ジョンソン)、エンジェル(ジェイミー・サンチェス)、クレージー・リー(ボー・ホプキンス)の六人です。彼らはサン・ラファエルの鉄道管理事務所に収められている銀貨の強奪を計画していました。しかし“罠”でした。しかもそれを主導するのが、かつての強盗団の仲間だったディーク・ソーントン(ロバート・ライアン) なのです。そしてワイルsドバンチが犯行を犯した瞬間、一斉に攻撃が始まりました。凄まじい戦闘へと突入して、市民を巻き添えに多くの死傷者が出ます。ワイルドバンチ側はクレイジー・リーが死亡します。まんまと銀貨をかっさらいましたが、それは単なるネジ具のワッシャーでした。悔しさが募るパイクたちは最後の大仕事を目指してメキシコへと足を伸ばします。
映画『ワイルドバンチ』の感想・内容
「最後の西部劇映画」となります。いや、言われています。また監督サム・ペキンパーのことを「暴力の詩人」と言われています。
本映画『ワイルドバンチ』を観ていただくとわかりますが、「凄まじい銃撃シーン」に驚かされます。
しかも独特の編集を行なっています。スローモーションです。
今では多くのフィルムメーカーが多用していますが、こういった残虐なシーンで、スローモーションを使うことが、効果的であると世界に知らしめたのはサム・ペキンパー監督なのです。
実際は『俺たちに明日はない』のアーサー・ペン監督の方が先ですが、当時ペキンパーはハリウッドから干されており、「先を越された」悔しさから、その数倍のガンアクションを展開することで、「われが一番なり」と宣言したのではないでしょうか。
このスローモーション映像はとtめお効果的です。激しい銃撃の中で、突然、フィルムが止まって見えるのです。
これはわたしたち人間の記憶に鮮明に残る表現なのです。例えば、交通事故にあったことがある人って、ぶつかる寸前は「スローモーションになる」って言っているのをよく聞きます。
そしてそれは後々までも、しっかりと思い出せるのです。ペキンパーはそれを知っていたのです。映画を観終わった人は「すごかったよ」と口々で友人や家族に語るツールに「スローモーション」のイメージが大活躍しているのです。
素晴らしい。
映画『ワイルドバンチ』の考察・評価
さて、本映画『ワイルドバンチ』には若者はあまり活躍していません。
もう年老いたパイク・ビショップ (ウィリアム・ホールデン)とディーク・ソーントン(ロバート・ライアン) の二人の友情物語を主軸に展開していきます。
友情物語と書きましたが、二人は対決するのです。かつては同じ強盗団で悪事を尽くしていましたが、ソーントンだけが捕まり、牢屋にぶち込まれています。
パイクもソーントンのことを心配していますが、ソーントンは政府側から「パイクを捕まえれば保釈する」と言われ、仕方なくパイクを追っているのです。
この設定はちょっと無理があると思います。ソーントンがパイクに裏切られて、強い憎しみを持っているのであれば納得できますが、そうではありません。
ソーントンは「もう監獄は嫌だ」と言っていますが、西部劇時代を生きた屈強な男って決して、権力の言いなりにならないと思うのです。
逆にパイク暗殺命令を利用して、合流、さらに強盗などの悪事を繰り広げる方が説得力があります。
では、なぜそうしなかったのかは、時代から紐解いてみます。舞台は1900年初頭のアメリカ。
従来のように馬と拳銃を持って、西部で稼ぐ時代は終わろうとしています。馬の代わりに鉄道、さらに自動車が走り始めています。
完全に新しい時代が来ているのです。もう「賞金稼ぎ・銀行強盗の時代」ではないし、「馬を疾走させる時代」でもありません。
そのことにソーントンは気がついたのです。
パイクも「アメリカでは稼げない」と悟り、メキシコへ向かうのです。メキシコは政府軍と反政府軍が激しい戦闘を繰り広げていました。そこでは寝返りもあります。
パイクたちがかつて見た、懐かしい西部の姿があったのです。
このメキシコに舞台を移したところにサム・ペキンパーの先見の明があったと思います。
アメリカでの西部劇映画は終わった。つまり「最後の西部劇」と称される理由があるのです。映画の後半はほとんどメキシコで展開されます。
映画『ワイルドバンチ』の結末
本映画『ワイルドバンチ』は最終的には悪であるパイク・ビショップ (ウィリアム・ホールデン) たち強盗団が死滅して終わります。
予定調和と言ってはそうなりますが、パイクたちは「男を魅せる」のです。
仲間であり先住民族出身のエンジェル(ジェイミー・サンチェス)が度々、問題を起こすのです。
そしてマパッチ将軍(エミリオ・フェルナンデス)に捕らえられます。同じ釜の飯を食った仲間の救出に向かうのです。
このパターンはアメリカ映画の常道となります。
と言うか、ペキンパー監督は黒澤明を敬愛していたので、黒澤作品からインスパイアーされたと言っても良いでしょう。
そしてパイクの友人であるソーントンは生き残ります。パイクを失って呆然としています。生き甲斐を亡くした表情です。
でも、パイクの死を無駄にしないと決意して、反政府軍に加わって生きていくことを誓って終わります。
まあ、一種のハードボイルドな生き方を貫く不器用な男の物語です。パイクは時代の波に乗れなかったのに対して、ソーントンは乗っています。
しかもこれから新しい歴史が作られるメキシコで。ここが面白いです。アメリカ万歳で終わっていないからです。見事に「最後の西部劇」を完遂させてくれました。
本映画『ワイルドバンチ』の演出的に最も面白いには冒頭で、子供たちが群がるアリを笑いながらいじって、火を点ける場面とパイクたちがやってくる場面を交互に紹介するところです。
嫌が応にも「何か起きる」しかも「とてつもない恐ろしいことが」と予感させます。この演出は後々のフィルムメーカーに多大な影響を与えたのは言うまでもありません。
映画『ワイルドバンチ』のキャストについて
パイク・ビショップ (ウィリアム・ホールデン)
ダッチ・エングストローム(アーネスト・ボーグナイン)
ディーク・ソーントン(ロバート・ライアン)
ライル・ゴーチ(ウォーレン・オーツ)
フレディ・サイクス(エドモンド・オブライエン)
テクター・ゴーチ(ベン・ジョンソン)
エンジェル(ジェイミー・サンチェス)
マパッチ将軍(エミリオ・フェルナンデス)
コファー(ストローザー・マーティン)
T・C(L・Q・ジョーンズ)
パット・ハリガン(アルバート・デッカー)
クレージー・リー(ボー・ホプキンス)
まとめ 映画『ワイルドバンチ』一言で言うと!
「盗人にも三分の理」
泥棒をする人にもそれなりの理由はあるという意味です。でも本映画『ワイルドバンチ』ではその理由は明らかにされていません。
『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング
合わせて観たい映画
【クリント・イーストウッドオススメ西部劇】
映画『荒野の用心棒』
世界へ羽ばたくきっかけとなった映画
映画『夕陽のガンマン』
いぶし銀リー・ヴァン・クリーフの存在は大きい
映画『続・夕陽のガンマン』
セルジオ・レオーネ監督との最高傑作!
映画『アウトロー(1976)』
ソンドラ・ロックと共演でそく「恋愛」に発展
映画『ペイルライダー』
『シェーン』と『荒野のストレンジャー』の合わせ技
映画『許されざる者』
クリント・イーストウッド最後の西部劇で最高傑作完成!
【クリント・イーストウッド作品人気ランキング】
映画『硫黄島からの手紙』
日米から見た太平洋戦争の日本側から
映画『パーフェクト ワールド』
ケビン・コスナーが停滞するきっかけとなった映画
映画『父親たちの星条旗』
太平洋戦争をアメリカ側から描く
映画『ダーティハリー2』
これは現代の「西部劇」との呼び声が高いシリーズ
映画『ダーティハリー4』
シリーズ最高傑作は愛人ソンドラ・ロックとの共演
映画『タイトロープ』
性犯罪に没入する異様なクリント・イーストウッド
映画『人生の特等席』
年老いた父親と娘の心温まる交流
映画『ファイヤーフォックス』
若きクリント・イーストウッドがソビエトで大強盗をします
【アクション映画オススメ】
映画『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』
スパイと言ったらトム・クルーズです!
『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』
ドウェイン・ジョンソンが世界ナンバーワンのアクションスター
映画『ランボー ラスト・ブラッド』
ランボーの戦いは「終わったのか?」いや終わらないでしょう
映画『ファイヤーフォックス』
ソビエトの戦闘機を盗むクリント・イーストウッド
映画『コロンビアーナ』
復讐に燃える少女が美しい暗殺者に!
映画『チャーリーズ・エンジェル』
やっぱり美女ばかりが活躍するアクションは素敵!
映画『バッドボーイズ フォー・ライフ』
確かにウイル・スミスはカッコいいいけど、、、、
映画『ハンター』
元祖アクションスターはスティーブ・マックイーン
映画『ワイルドバンチ』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
製作
フィル・フェルドマン
監督・脚本
サム・ペキンパー
脚本
ウォロン・グリーン
撮影
ルシアン・バラード
音楽
ジェリー・フィールディング
パイク・ビショップ (ウィリアム・ホールデン)
ダッチ・エングストローム(アーネスト・ボーグナイン)
ディーク・ソーントン(ロバート・ライアン)
ライル・ゴーチ(ウォーレン・オーツ)
フレディ・サイクス(エドモンド・オブライエン)
テクター・ゴーチ(ベン・ジョンソン)
エンジェル(ジェイミー・サンチェス)
マパッチ将軍(エミリオ・フェルナンデス)
コファー(ストローザー・マーティン)
T・C(L・Q・ジョーンズ)
パット・ハリガン(アルバート・デッカー)
クレージー・リー(ボー・ホプキンス)
1969年製作/137分/G/アメリカ
原題:The Wild Bunch