『リアム16歳、はじめての学校』(86分/カナダ/2017)
原題 『Adventures in Public School』
映画『リアム16歳、はじめての学校』のオススメ度は?
星2つです。
日本であまりメジャーな教育方法ではない“自宅学習”。このシステムは否定しませんが、公立学校をバカする表現に嫌悪感を持ちました。
また母と息子のスキンシップがちょっと違和感を持ちました(キショ)
物語は親離れ、子離れをテーマにしてますが、ちょっと無理。
誰と行ったらベスト?
恋人と行っても何も得られるものはないでしょう。
一人で行ってください。
逆に父親、母親と行くとなんか面白いかもしれません。
以下、作品情報とか感想とか書いてあります。チャラーと読んでください。
映画『リアム16歳、はじめての学校』の学校の作品情報
【原題】
『Adventures in Public School』
【製作年】
2017年
【製作国】
カナダ
【上映時間】
86分
【日本公開】
2019年
【世界公開】
2018年
【監督】
カイル・ライドアウト
【脚本】
ジョシュ・エプスタイン
【キャスト】
ジュディ・グリア
『ジュラシック・ワールド』『アントマン』『ハロウィン』『15時17分、パリ行き』
ダニエル・ドエニー
『パッケージ オレたちの“珍”騒動』『アレックス・ストレンジラブ』
シオバーン・ウィリアムズ
アンドリュー・マックニー
ラッセル・ピーターズジャー
グレース・パーク
アレックス・バリマ
アンドリュー・ヘール
エバ・デイ
アンドレア・バン
マキシン・ミラー
ジョシュ・エプスタイン
カイル・ライドアウトジョン
映画『リアム16歳、はじめての学校』の作品概要
欧米では珍しくない“自宅学習”をテーマに母親と息子の親子愛を描いている作品。自宅以外は危険がいっぱい!というお国柄が現れている。ある意味、過保護の母親と世間を知らないマザコン息子の親離れ、子離れをテーマに添えているが、演出的に無理がある。
映画『リアム16歳、はじめての学校』のあらすじ・ネタバレ
母一人、息子一人。かつて公立高校に通っていた母親は、若くして妊娠してしま、タコとが原因で、公立学校に不信感を持っている。自身の子供は自宅で自分が教師となって教育を施していた。その息子も15歳となり、高校卒業認定試験を受けてから念願のケンブリッジ大学を目指すことに。夢はホーキング博士だ。でも息子は認定試験の会場で見かけた義足の少女に一目惚れをしてしまい、白紙答案を出し不合格に、、、。息子は初めての学校に通いながら友を作り、恋をして、青春を謳歌していく。母親は息子が離れていく姿に寂しさを感じている。
映画『リアム16歳、はじめての学校』の感想・評価・内容・結末
自宅学習 ホームスクーリングのメリットとデメリット
自宅学習、ホームスクーリングは外国では一般的な教育方法であるらしい。親、もしくは家庭教師が自宅で授業を行う。
なぜ学校へ行かないのか、いくつかの理由がある。遠い、宗教上の相違、学校でにいじめが心配、外の世界は危険、もっとレベルの高い教育を求める等々。
ただ、自宅学習を行うことでメリットもデメリットもあることも認識してお行く必要がある。
本作では公立学校に否定的に描いている場面がある箇所が残念
メリットは自宅なので①安全②少人数教育なので理解度が上がる③治安が良い④子供と過ごす時間確保⑤外部の悪影響を受けない等。
デメリットは①集団意識の欠如②自律性が損なわれる③人とのコミュニケーションが希薄になる④社会的情報の欠如、⑤費用がかかる等。これは考え方によるので、何とも言えないが、本映画『リアム16歳、はじめての学校』は母親愛がとにかく強すぎる。
自分の息子とずっといたい気持ちが第一のように見受けられる。学校自体、特に公立学校を悪の象徴のように捉えている。
治安が悪いことが自宅学習になる一番の原因では
子供が公立学校へ行くと悪害しかないという場面がある。「私は高校で妊娠した」というやり取りでわかる。ということは母親は30過ぎくらいか。
いずれにしてもこういった自宅学習が認知されている理由はやっぱり治安状況にあると思う。日本も近年、治安悪化が叫ばれているが、海外の比ではない。
欧米は特に学校で無差別な発砲事件があったり、不審者の徘徊があったりとそりゃあ、親は心配にならざるを得ない。通学にも危険、校内でも危険、先生も異常な性癖を持っているかもしれない。だったら自宅学習の方が安全だと考えるだろう。
自宅学習を受けれるのはお金持ちやセレブ これも格差社会の証明だろう
ただ、こういった自宅学習を受ける家庭はどちらかというとお金持ちが多い。有名な企業、芸能人の子息などが多い。ハリウッドセレブの子どもたちの多くは自宅学習を選択しているという。
これも格差か。
彼らにとってお金で安全が買えるなら本望かもしれない。逆にいうとそれだけ“危険が身近”にあるということだ。
理想とするなら安全にきちんとしたレベルの教育を受けられて、子供といる時間も多い、学校または施設で教育を受けるのがいいのだろう。
最初から最後まで母と息子のスキンシップが激しくてちょっと嫌悪感が
さて、映画だがこれはもう人それぞれの感覚の再確認をするにはもってこいの内容だ。私は違和感を持った。あまりにも母と息子が密接すぎる関係なのだ。
確かに母子家庭で一人息子を危険から回避し、立派な人間にするためにに自らが教師となって自宅学習を施すことは素晴らしい。けれど、母子がまるで恋人にようなスキンシップをしている点だ。これは日本で暮らしている我々には理解できないかもしれない。
欧米では母子がハグはもとより、キスしたりするのは普通かもしれないが、ちょっとやり過ぎ感がある。
日本男児はまだマシだ 欧米人の男のマザコンは本当にゾッとする
一緒にベッドで寄り添ったりもなんだか気持ち悪い。息子は母親の言いなりのマザコンであるが、母親の方が息子コンプレックスなのだ。
離れたくない一心で勉強し、母親も一緒にケンブリッジ大学を目指すという発想が理解できない。昔、友人の恋人がアメリカ人で、彼はいつも事あるごとに「僕のママはとっても優しい」とか「ママのアップルパイが食べたい」とか言っていたそうだ。
ある日、アメリカから息子に会いにきた母親との再会には言葉を失ったくらいのショックを覚えたそうだ。自分そっちのけで恋人モード全開でハグとキスの繰り返しだったそうだ。以後の数日日本滞在は友人にとって地獄で、その後すぐ別れた。また別れた後の男が女々しく更に嫌いになったそうだ。
日本男児がよくマザコンと言われるが、欧米のそれと比べたら大した事ない。それでこの映画を観ていると、私自身の感覚、つまり価値観をもう一度時代に合わせて考え直そすいい機会だと思った。
母親が息子にマリファナを教える国ってどういうとこ?
ただ、映画の中で母親が息子に勉強以外の体験を教えてる場面でも大きな違和感を持った。女の子の誘い方、パーティーでの楽しみ方、酒、タバコ、そしてマリファナの吸いだ。最後のマリファナの吸い方は全く理解できないのだ。
親が子供にどうしてマリファナを教えてるのか、昨今観た映画の数々で薬物依存に走った人たちの最初がマリファナであることが多い。
『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー〜』でホイットニー・ヒューストンは兄に教えてもらっているし、『ビューティフル・ボーイ』も『ベン・イズ・バック』も親がそう言った薬物を経験しているし、一緒にやる描写もあった。
だからアメリカ(この映画はカナダ製作だが)は薬物依存症が無くならないと思う。
結局、公立学校は危ないと言っている映画なのか
話が逸れてしまった。この映画が伝えようとするメッセージはなんだろうと考えてみたが、わからない。
原題が『Adventures in Public School』から想像すると「公立学校は危険なんだけど、ちょっと冒険してみようかな」って感じか。
怖いもの見たさ、覗き見。なんかバカにされているイメージを持つのは私だけだろうか。
映画『リアム16歳、はじめての学校』まとめ 一言で言うと!
公立学校へ行っても良い人間になる!
お金持ちにとっては子供の安全のために高度な教育を受けさせるために自宅学習はいいのかもしれない。でも公立学校へ行ってみんなを集団で勉強をすることも大切だと思う。もちろん、人によって考え方の相違はあるが、やっぱり安全な国、地域に住んで教育を受けられたことに感謝するしかない。
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スタッフ
監督カイル・ライドアウト 製作ジョシュ・エプスタイン 製作総指揮ジャスティン・ホワイト 脚本ジョシュ・エプスタイン カイル・ライドアウト
撮影 スターリング・バンクロフト 美術 ハリー・ブラー 衣装 フローレンス・バレット 編集 イバン・ティボドー 音楽 マシュー・ロジャーズ 音楽監修 ナターシャ・デュプリー
キャスト
ジュディ・グリアクレア
ダニエル・ドエニーリアム
シオバーン・ウィリアムズアナスタシア
アンドリュー・マックニーケリー校長
ラッセル・ピーターズジャーマイン先生
グレース・パークマッケンジー
アレックス・バリマウェス
アンドリュー・ヘールBDC
エバ・デイマリア
アンドレア・バンオータム
マキシン・ミラーおばあちゃん
ジョシュ・エプスタイン図書館員
カイル・ライドアウトジョンおじさん作品データ
原題 Adventures in Public School
製作年 2017年
製作国 カナダ
配給 エスパース・サロウ
上映時間 86分
映倫区分 PG12
オフィシャルサイト