映画『シャレード(1963)』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『シャレード(1963)』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『シャレード(1963)』
(113分/G/アメリカ/1963)
原題『Charade』
【監督】
スタンリー・ドーネン
【製作】
スタンリー・ドーネン
【原作】
ピーター・ストーン マルク・ベーム
【脚本】
ピーター・ストーン
【撮影】
チャールズ・ラング・Jr.
【音楽】
ヘンリー・マンシーニ
【出演】
オードリー・ヘプバーン
ケイリー・グラント
ウォルター・マッソー
ジェームズ・コバーン
スコビー
ネッド・グラス
ドミニク・ミノット
【HPサイト】
映画『シャレード(1963)』IMDbサイト
【予告映像】
映画『シャレード(1963)』トレーラー
映画『シャレード(1963)』NHK BSプレミアム放送 11月25日(水)午後1時00分~2時55分
11月25日(水)午後1時00分~2時55分
オードリー・ヘプバーンです
ケイリー・グラントです
ロマンティック・サスペンス映画の先駆けです
映画『シャレード(1963)』のオススメ度は?
星3つです
オードリー・ヘプバーン「細い」
ケイリー・グラントは渋い
年齢差カップル誕生映画
ロマンティック・サスペンス映画の先駆けとなる作品
ジバンシィの衣装提供したことも大きな話題となりました
映画『シャレード(1963)』の作品情報・概要
『シャレード』原題『Charade』1963年のアメリカ映画。主演はケーリー・グラントとオードリー・ヘプバーン。世界的な大スター共演で話題になった。ロマンティック・サスペンス映画の先駆けである。フランスのファッションブランド、ジバンシィがオードリー・ヘプバーンに衣装提供したことも大きな話題となった。
映画『シャレード(1963)』のあらすじ・ネタバレ
薄明の線路。列車から人間が投げ出される。「殺人だ」を予告させる冒頭。一転して白いゲレンデのスキー場。お金持ちに嫁いだレジー・ランバート(オードリー・ヘプバーン) は従姉妹をバカンスに来ている。しかし夫と離婚を決意する。理由は夫が「嘘つき」だkら。レジーをじっと見つめる男がいる。ピーター・ジョシュア(ケイリー・グラント) だ。絶妙のタイミングでレジーに近寄る。良い印象を残して去る。パリに戻ったレジーはもぬけの殻となった住まいに驚愕する。さらに夫が殺されている事実にも。夫には秘密がありかつて25万ドルを仲間と強奪したことが明らかになっていく、、、、。
映画『シャレード(1963)』の感想・内容
「楽しんで観ることができる」映画です。もうこの映画はクラシック映画の恋愛物語の代表選手です。ロマンティック・サスペンスという新ジャンルを作りました。その潮流は現在の恋愛映画に多く引き継がれています。まずオードリー・ヘプバーンの美しさに目を奪われます。しかし「痩せすぎ感」が否めません。フランスのファッションブランド、ジバンシィがオードリー・ヘプバーンに衣装提供したことでも話題となりました。劇中のオードリーの衣装チェンジを楽しんでください。
長澤まさみさん演じる“毒親”は「サスペンス」色が強い
本映画『シャレード(1963)』より3年前に長男を出産しています。出産後半年で映画『ティファニーで朝食を』を撮っています。『噂の二人』を挟んで本映画『シャレード(1963)』に出演ですが、いまのハリウッドでは絶対に出演NGになるほどダイエットしていると思います。映画『ノッティングヒルの恋人』でジュリア・ロバーツが言っていますが「10年間ずっと食べたい物を我慢してダイエットを続ける仕事」と言っています。女優やモデルに対して「細いが美」を求める風潮は今でもありますが、最近では少しずつ改善されてきました。やはり命に関係のあることですから。
何十年前の恋人に思いを寄せられると「サスペンス」ドラマになりそう
さて本映画『シャレード(1963)』は映画『昼下りの情事』映画『パリの恋人』同様、年齢差カップル誕生映画です。ヘプバーンは大物俳優と共演して伸びてきました。彼女は『ローマの休日』のグレゴリー・ペックから始まってついに憧れのケイリー・グラントとの共演を果たします。確かに「大物食い」と思われるでしょうが、実際はヘプバーンの魅力がスクリーンを占める割合の方が大きいのではないでしょうか。共演したケイリー・ブラントはもちろんハンサムですし、渋いのです。演技的にも素晴らしいものがあります。でも“華”があるかないかというとやっぱり女性であるオードリー・ヘプバーンの方が勝ると思うのです。
ムラ社会自体が「サスペンス」の巣窟だったりして、、、
例えば庭先にバラとユリを隣同士に植えると同じような背丈なので双方の魅力は半減します。でもバラとヒマワリを隣同士に植えたのなら双方の持ち味が違いますから、魅力は倍増します。二人は男女の違いがありますし、体躯から放たれるエネルギーも異なりますから、相乗効果として本映画『シャレード(1963)』は上手く成り立ったと思います。結婚して出産したヘプバーンの表情は柔和であることも良い雰囲気を醸し出していると思います。
こんな町ってあったら住みたい「サスペンス」に巻き込まれたい
さて本映画『シャレード(1963)』はロマンティック・サスペンス映画の走りと言って良い作品です。若干コメディ色はありますが、劇中にはアクション、殺人が展開されます。そして最後は恋愛物語として完結します。レジー・ランバート(オードリー・ヘプバーン) はお金持ちと結婚してフランスで優雅に暮らしています。従姉妹とスキーへ出かけてパリの自宅に帰宅すると「もぬけの殻」です。彼女の私物が全部無くなっています。そしてエドアルド・グランピエール警部(ジャック・マラン)に参考人として連行されます。しかも夫が列車から突き落とされて殺害されたことを告げられ、遺体の確認をします。この夫の殺人場面が映画のトップカットなのも意味深です。まだ日が昇る前、薄明の線路をカメラは360度回転して移します。列車が向こうからやってきます。そして死体へと繋がります。謎解きと言えば謎解きですが、この冒頭の場面は特に重要ではないのです。印象としては残りますが、物語の展開にはそれほど意味がありません。たぶん監督のスタンリー・ドーネンはヒッチコックを信望していたので、自身の映画でサスペンス色を出したくてトップカットを撮影したのではないでしょうか。
小松菜奈さんの微笑みが「サスペンス」です
本映画『シャレード(1963)』は「嘘つき」がテーマになっていると思います。登場する人物のほとんどがその素性を偽っています。まず殺された夫、そしてピーター・ジョシュア(ケーリー・グラント)、ハミルトン・バーソロミュー(ウォルター・マッソー)らは二転三転して嘘を繰り返します。その度にレジーナ・ランパートは翻弄されて戸惑う顔の表情で次のシーンへと導いていきます。その表情はちょっと大げさですが、意味深な顔としてはオッケーではないでしょうか。ただやっぱりケイリー・グラントの顔は悪役になりきれないとイメージがあるので「この人は正義の人だよね」と思って観ちゃうのです。そこが勿体無いと感じます。
政治って「サスペンス」だったんだ
映画『シャレード(1963)』の結末・評価
本映画『シャレード(1963)』の結末は実に呆気ないです。悪人だと疑っていたピーター・ジョシュア(ケイリー・グラント) がアメリカ大使館の職員だとわかり、しかも結婚の約束をするところで終わります。「ちょっと待ってよ!」とツッコミを入れたくなります。何故ならばレジー・ランバート(オードリー・ヘプバーン) はつい先日、夫を殺されたばかりです。確かに愛のない結婚生活だったかもしれませんが、この展開は早すぎます。ここは演出の問題だと思いますが、劇中のランバートは熱心にピーター、アダムを誘います。かなり積極的にベッドへ誘います。夫が死んで数日しか経っていないのに。でも、当時の映画製作って現在のようにモラル的な批判、批評をする人もいなかったのでしょう。ヒットすればオッケーなのです。そして世界的大スターのオードリー・ヘプバーンとケイリー・グラントの共演で映画を観る人が喜べば良かったのです。これはこれで歓迎です。今は映画を観る人すべてが「評論家」になっていますから、映画製作する人たちは大変でしょう。
まさか息子が犯人?「サスペンス」でないことを祈る家族
さてさて本映画『シャレード(1963)』には後の大スターになる俳優も出演しています。筆頭はジョージ・ケネディです。この人ほどクセの強く、男臭い役者はいません。『暴力脱獄』ではポール・ニューマンと共演しています。そして『サンダーボルト』ではクリント・イーストウッドとジェフ・ブリッジスと共演して主役を食っちゃうほどの演技を披露しています。本映画『シャレード(1963)』でもその片鱗が伺えます。そしてもう一人、ジェームズ・コバーンです。映画『突撃隊』でスティーブ・マックィーンと対等に渡り合っています。その他、多くの西部劇作品に出ています。演技的はスクリーンの前面には出てきませんが、立ち姿が印象に残る俳優です(ウォルター・マッソーも良い俳優ですが、わたし的にはあまり印象に残る作品がありません)
ずっと過去の女性にこだわる男って怖い「サスペンス」野郎
さて本映画『シャレード(1963)』以降のオードリー・ヘプバーンは『マイ・フェア・レディ』『おしゃれ泥棒』そして『暗くなるまで待って』まで一直線に銀幕を駆け抜けます。『暗くなるまで待って』のサスペンス色はまさに本映画『シャレード(1963)』での経験が生かされている名作だと思います。そう言った意味でも本映画『シャレード(1963)』はヘプバーンのフィルモグラフィーを占うにはとても参考になる映画です。
黒沢清監督が「サスペンス」だとわかった映画
本映画『シャレード(1963)』のヘンリー・マンシーニ
本映画『シャレード(1963)』の音楽は今やアメリカ映画の伝説的な作曲家ヘンリー・マンシーニが担当しています。もうこのサスペンスな旋律は心臓をドキドキさせます。サスペンス映画における音楽のあり方を決定つけた人でしょう。アカデミー賞では1961年『ティファニーで朝食を』歌曲賞、劇・喜劇映画音楽賞を獲得。1962年『酒とバラの日々』歌曲賞を獲得して、本映画『シャレード(1963)』で3年連続の快挙が期待されましたが惜しくも受賞ならずでした。しかしヘンリー・マンシーニ精力的に映画音楽を作り続けた偉大な作曲家です。
映画『シャレード(1963)』のキャストについて
レジー・ランバート(オードリー・ヘプバーン)
ピーター・ジョシュア(ケイリー・グラント)
バーソロミュー(ウォルター・マッソー)
テックス(ジェームズ・コバーン)
スコビー
ネッド・グラス
ドミニク・ミノット
まとめ 映画『シャレード(1963)』一言で言うと!
「ロマンティック・サスペンスって体験してみたい」
たまにそんな気持ちになることがあります。それは日常生活があまりにも単調で「何か面白いことないかなあ」って夢想してしまうのです。一番は誰かと不倫したらとてもスリルがあるのでは?などと。でも不倫がサスペンスになったら最悪ですよね。あくまでも夢想するだけに留まるようにしています。
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映画『シャレード(1963)』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
スタンリー・ドーネン
製作
スタンリー・ドーネン
原作
ピーター・ストーン マルク・ベーム
脚本
ピーター・ストーン
撮影
チャールズ・ラング・Jr.
音楽
ヘンリー・マンシーニ
レジー・ランバート(オードリー・ヘプバーン)
ピーター・ジョシュア(ケイリー・グラント)
バーソロミュー(ウォルター・マッソー)
テックス(ジェームズ・コバーン)
スコビー(ジョージ・ケネディ)
ネッド・グラス
ドミニク・ミノット
ジャック・マラン
ポール・ボニファ
1963年製作/113分/G/アメリカ
原題:Charade