映画『一度死んでみた』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
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『一度死んでみた』(93分/G/日本/2020)
【監督】
浜崎慎治
【製作】
大角正 石原隆
【出演】
広瀬すず
吉沢亮
堤真一
リリー・フランキー
小澤征悦
映画『一度死んでみた』のオススメ度は?
星0.5です
クソ映画です
何が面白いのかわかりません
これがヒットする日本がおかしい
広瀬すずさんの責任ではない
もっと映画を観るべし!
映画『一度死んでみた』の作品情報・概要
父親が嫌いな女子大生が、父の「死」(仮死状態)を通して父親との絆を取り戻すファミリーエンターテイメント映画。広瀬すず主演。吉沢亮、堤真一、リリー・フランキー、小澤征悦共演。
映画『一度死んでみた』のあらすじ・ネタバレ
21歳の女子大生野畑七瀬(広瀬すず) はデスメタルバンドのボーカル。デビューを目指している。七瀬は父親の野畑計(堤真一) が大っ嫌い。「臭い、汚い、キモい」と毒づく。ある日、父親が死ぬ。しかし仮死状態であることがわかる。なんでも父親の会社が新薬の若返り薬を開発し、そのデータをライバル会社が狙っている最中の死であったことから、七瀬は他社からの乗っ取りの陰謀と新薬独占の危険を案じ、父親の蘇生に奮闘することに。
映画『一度死んでみた』の感想・評価・内容・結末
こんにちは、ラッキーマスクマン3号です。みなさんお元気でしょうか?Stay home充実していますでしょうか?ラッキージェンダーさんがすねてしまったのでわたしが映画の記事を書きます。と言うのはご存知のように映画館がほぼ休業状態に入ってしまいました。「映画は映画館で観る」というポリシーのジェンダーさんは、もう完全にStay home状態で、政府の優等生となり下がっています。
というわけで、わたしラッキーマスクマン3号が休館間際に映画を観てきました。観た映画は『一度死んでみた』です。最初から書きます。「クソ映画」でした。いえ、「大グソ映画」でした。しばらく映画館へ行けないと思うと、この映画を観て後悔しています。マズイ食事をした後って口に残るじゃあないですか。映画も同じです。こんなクソ映画の記憶を消すには良い映画を観なければ行けないのに、いつになるのかわからない状態です。とにかくクソ映画でした。いえいえ「大グソ映画でした」
これ、広瀬すずさん主演の映画なんですよね。わたし、大好きなんですよね、広瀬すずさんが。とっても可愛いじゃないですか。デビューした時からすごく可愛いなあと思ってました。あの少女感がたまりません。可憐なスミレの花のようです。1番良いなぁと思ったのは『海街diary』です。是枝監督ですよね。それからテレビなんかで見るたびにいつもウルウルドキドキしてました。
是枝裕和監督の広瀬すずさんは激可愛いです
そして昨年、岩井俊二監督の『ラストレター』に出演して、これからも作家性の高い映画に出演するのだろうと期待していたのですよ。だからラッキージェンダーさんと涙を流して大喜びしてたのです。そして映画『一度死んでみた』。映画ランキングで映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』と首位の座を争っていますから、それなりの内容かと期待してた訳ですよ。
ですから広瀬すずさんを大好きな一個人としては本映画は見逃すことができないのですよ。とっても期待していました。胸を高鳴らせて行きました。それがこんな酷い映画だとは、、、。ガックリしました。何度でも書きます。クソ映画です。クソクソクソ映画でした。「大グソ映画」でした。なんだか力が抜けてしまいました。トホホです。いえいえこれはすずさんが悪いのではありません。なぜこの映画を選択したのか、なぜこの映画に出ることを止めなかったのか、すずさんの事務所並び彼女を取り巻くスタッフに問題があったかと思うのです。もしすずさんの将来を考えるなら、是枝作品に続き、岩井俊二監督の『ラストレター』の次作はやはり作家性の高い映画を選ばなくてはいけないと思うんですよね。それがこのクソ映画を選択するとは、、、本当に情けないんです。
岩井俊二監督の広瀬すずさんの女子高生には震えます
こんな映画に出たらすずさんのキャリアに傷が付くことがわからないのでしょうか。大きな汚点となりますよ。せっかく女優として華々しく成長する過程において、何も役に立たない作品だと思うのですよ。演技を見ていても「考えてない」「勉強していない」というのがありありとわかってしまうのです。先の岩井俊二監督の映画『ラストレター』での出演においてはかなりの勉強をしているとパンフレットやキネマ旬報からの情報で得ていますから。それだけ一生懸命にやったので結果が出たのだと思います。
でも本映画には全く期待できる演技がなかったのです。ちょっと残念ですね。繰り返しますが、これは広瀬すずさんが悪いのではありません。彼女の周りの人たちが映画について勉強不足だからだと思います。たぶん今だにテレビドラマとかバラエティー番組のキャスティングに精を出している人たちでしょうか。テレビは最早“オワコン”だと認識していない人たちでしょうね。映画って単に出れば良いというのはないのです。わたしたちファンは映画を通して広瀬すずさんが大きく羽ばたく姿に勇気をもらうのです。ひとつの映画作品に出るにあたって、「一生懸命に勉強した」っていうのが全く感じられませんでした。映画の中に広瀬すずという人生が見えなかったのです。映画はテレビと違って大スクリーンです。姿が大写しになるということは心も大写しになるのです。生半可な気持ちや嘘はつけないのです。
マーゴット・ロビーもこの作品で激変しました
それほどひどい作品でした。わたしと同じくジェンダーさんもすずさんが大好きです。この時期にStay homeしていたことが幸いとなりました。もしジェンダーさんが観たら超絶激昂したのは間違い無いでしょう。本当に酷かった。では何が酷かったのかを解説していこうと思います。
キャラクター設定が酷すぎます。広瀬すずさんは、製薬会社の社長令嬢です。母親は亡くなっており、父と2人で暮らしています。大学生です。21歳です。就活しないで、ヘビメタのボーカリストをやっています。悪魔系、“死”をテーマにしたバンド活動です。「death、death、death」と絶叫しまくります。「死ね、死ね、死ね」です。世の中腐ってる、全部死んでしまえと歌っていますが、それがもう古い。今の時代に合っていません。バブル期の聖飢魔IIならわかりますが、今はもっと違う表現しないと、、、。観ていて恥ずかしくなってきました。
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次に性格が悪いのです。いや、酷いのです。父親を毛嫌いしています。汚ならしい存在とみなしています。父親の近くに寄りません。“臭い、汚い、キモい”からです。確かに女性は父親に対して嫌悪感を抱く年頃ってあります。それは遅くとも高校生ぐらいには終わってしまうのです。ここが問題なのです。彼女はもう21歳の女子大生です。いくら映画といえど、大学生くらいになった女性は逆に父親に対して感謝の気持ちが芽生えてくるはずです。臭い、汚い、キモいなどと毒吐くような事はしません。ましてや父親に向かって死ねなど絶対に言いません。
この設定が古いのです。20年くらい前の映画でしたらオッケーだったかもしれませんが、やはり時代が変われば女性の心情も変わりますからね。もうちょっと社会や世俗を勉強して脚本を書かないといけないですね。もし本当に父親のことを毛嫌いしているのなら、言葉に出さない方法とか、あるいは父親が近ずいたら全身をオブラートに包む装置が出現するとか、今風の演出をするべきだったと思います。繰り返しますが、古すぎます。
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次に脚本が汚い。つまりセリフが汚いのです。昔の愚れたヤンキーの女の子がしゃべっている、ただ“喚いて”いるような言葉です。すずさんに全く似合っていません。あの健気な少女のすずさんがこんな言葉をしゃべってはいけないのです。本当に悲しくなってきました。映画を見始めて5分でわたしは席を立とうと思いました。あまりにも気分が悪い。そして腹正しくなってきたのです。とにかく酷い。酷すぎる。岩井俊二作品で相当のエネルギーを使ったから「あんまり気を使わない作品に出よ」「ちょっと遊んじゃえ」っていう気持ちになったのかもしれませんが、それはお客さんをバカにしている行為ですね。
でも、ひょっとしたら広瀬すずさんは敢えてこのような汚い映画出演を志願したのでは無いでしょうか(一応、擁護します)もしそうだったのならそれはどんな意図があるのでしょうか。是枝監督の映画に出演した女優ですよ。岩井俊二作品にも出たのですよ。これから国際的な活躍が期待できる女優ですよ。それがこんなクソ映画に出てしまったことがなんとも痛ましいのです。仕事がなかったのでしょうか。それともギャラが良かったからでしょうか。暇つぶしだったのでしょうか。それとも芸能界での何らかの“大人の事情”で引き受けなければならなかったからでしょうか。色々、勘案しましたが真相はわたしにわかるはずがありません。藪の中です。
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繰り返しますが、もっと慎重に作品を選ばなければいけません。今、広瀬すずさんは少女から女性へと変身していく大事な過程にあると思うのです。今は“可愛いと美しい”の両方の魅力を持った女性です。この狭間の女性というのが最も輝いており、最も危うい魅力を放っている時期だと思うのです。広瀬すずさんは、10年後は絶対に超絶美人になっているでしょう。間違いありません。ですから女性として、そして女優として歳を重ねていく過程でこんな映画に出てはいけないと本当に思ったのです。メタモルフォーゼの失敗は観たくありません。それとファンも離れます。
この映画を観ていると広瀬さんは下品、汚い、頭悪い、その他ネガティブな印象の言葉しか出てきません。演技も「上手い」と思えるような箇所はひとつもありませんでした。ひとつもないのですよ。それだけに残念です。同時期にマーゴット・ロビーの『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』がやっています。この二作品はランキングで、首位を争っています。なんとなく似通ったイメージを持ってしまいます。マーゴット・ロビーは『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『スキャンダル』と立て続けに作家性の高い作品に出てハーレクインのアクション映画に挑戦しています。でもやっぱりいまひとつなんですよ。
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ロビーの演技は弾けちゃっていますが、映画からは何もメッセージが伝わってこないのです。同様に映画『一度死んでみた』も何もメッセージがありません。ハーレクインは悪いことをしてもオッケー、物を盗んでもオッケー、人を殺してもオッケーと言うような映画です。派手なアクション全開で、勢いだけでラストまで引っ張っていく映画です。そして『一度死んでみた』は如何にも父と娘の仲直り映画、家族の再生映画のような印象を与えますが、全くそんなメッセージはありませんでした。空っぽのクソ映画でした。
映画を監督したのは浜崎慎治さんという人です。まったく知らない人です。初監督作品だそうです。プロフィールを読むとCM出身と書いてありました。これでもうわかりました。撮影技術はまあまああったかと思います。でも演出においては失格だと思います。出演俳優で光っていた人が誰もいません。そして何を伝えたいのか全く分かりません。先にも書きましたが、テーマ的には親子の再生物語にするのがベストだったと思うのです。父親のことを嫌っている女の子が父親の偉大さと優しさに気がつき、そして心を打ち解けあう期待を、時間経過の中でコメディー、悲哀、怒りの要素を詰め込んで、ラストの大感動に繋げるのが監督の腕の見せ所なのです。唸るような演出はひとつもありませんでした。力量不足です。
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はっきり言うなら最初から最後までCM映像でした。おそらくこの監督は劇場であまり映画を観たことがないのではないでしょうか。劇場で200本ぐらいしか観てないのではないでしょうか。映画を監督する人間は映画館で映画を観る習慣をつける必要があると思うのです。「映画は数ではなく質の良い映画を観ることだ」と言う人がいますが、「映画は数観る」ことの方が正しいと思います。どれだけ多くの映画を観たかは必ず役に立つのです。それも映画館で観る必要があるのです。
それで、この映画の内容について書こうと思うのですが、書くべきトピックスが見当たらないのですよ。広瀬さんの事ばかり書きましたが。父親役の堤さんについても書こうかと思います。堤真一さんもなぜこのようなオファーを受けたのか全くわかりません。かつて劇団員を集めて熱い演劇論をはかせたら右に出るものはいないと言わしめた堤さんがですよ。その堤さんがこんなクソ映画に出る理由が全くわからないのです。私は堤さんのことも好きでした(テレビドラマにもCMにもあまり出ないイメージがあるからです)わたしの中で日本の映画俳優と言えば永瀬正敏さん、三上博史さんと役所広司さんです。その次に来るのが堤真一さんでした。なのでこんなクソ映画に出てしまうのは非常に残念です。やっぱり生活が大変なのでしょうか。お金が欲しいのはわかりますが、、、、。
コロナウイルス感染拡大で殆どの映画館が休業していますから、他の映画を観て気持ちをリセットしたいけれど不可能です。映画は日々の暮らしの中に一筋の希望の光を記してくれます。人生の生き甲斐を与えてくれます。早く映画館が再開してくれることを願うばかりです。
映画『一度死んでみた』のキャストについて
野畑七瀬(広瀬すず)
売れないデスメタルバンド「魂ズ」のボーカルを務める女子大生。父親と2人暮らしだが、大の父親嫌いで存在自体を疎ましく思っている。広瀬さんは新境地を狙ったのでしょうか。残念な演技でした。こんな下品で乱暴で悪い広瀬さんは観たくありませんでした。
松岡卓(吉沢亮)
計の秘書。あまりの存在感の無さに「ゴースト」と呼ばれている。存在感がないというバカバカしい設定の中、よくやっていたと思います。
野畑計(堤真一)
七瀬の父親。野畑製薬の社長。「2日間だけ仮死状態になる薬」を飲む。仮死状態の顔が本当にバカ面でしたが、昔のお笑い番組(ひょうきん族とか)の演出の真似では無いかと思うと腹が立ってきました。堤真一さん、残念でした。
火野(リリー・フランキー)
計が「2日間だけ仮死状態になる薬」を飲んだのがきっかけで仮死状態になった際に現れた天国への案内人。フランク・キャプラ監督の『素晴らしき哉、人生!』の天使をモチーフにしているのでしょう。リリーさんは唯一良かったです。
渡部(小澤征悦)
野畑製薬に勤務する計の秘書。計を裏切る。小澤征悦は役にとても馴染んでいたと思います。
まとめ 映画『一度死んでみた』一言で言うと!
「映画を観るなら映画館へ行け!」
映画館で観るのが映画です。家で観るのはDVDであり、動画配信なのです。映画は不特定多数の人と同じ時間を共有する娯楽であり、芸術である。
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映画『一度死んでみた』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
浜崎慎治
脚本
澤本嘉光
製作
大角正 石原隆
プロデューサー
吉田繁暁 松崎薫 永江智大 山邊博文
共同プロデューサー
中居雄太 岡田翔太
撮影
近藤哲也
照明
溝口知
録音
反町憲人
美術
小島伸介
装飾
酒井拓磨
衣装デザイン
細見佳代
ヘアメイク
外丸愛
編集
小池義幸
音楽
ヒャダイン
音楽プロデューサー
高石真美 大里和生
スクリプター
栗原節子
サウンドデザイン
浅梨なおこ
助監督
山下久義
ラインプロデューサー
内山亮
野畑七瀬(広瀬すず)
松岡卓(吉沢亮)
野畑計(堤真一)
火野(リリー・フランキー)
渡部(小澤征悦)
田辺(嶋田久作)
野畑百合子(木村多江)
藤井さん(松田翔太)
オタク(加藤諒)
ちゅ~か地獄屋・店主(でんでん)
野畑製薬社員(柄本時生)
野畑製薬社員(前野朋哉)
野畑製薬社員(清水伸)
野畑製薬社員(西野七瀬)
警備員(城田優)
掃除のおばさん(原日出子)
田辺の手下(真壁刀義)
田辺の手下(本間朋晃)
野口聡一
ボーイ(佐藤健)
あかね(池田エライザ)
野畑製薬社員(志尊淳)
計の元同僚(古田新太)
ジェームス布袋(大友康平)
坊主竹中直人
クラウンホテル支配人(妻夫木聡)
ほのか(鈴木つく詩)
念持陸生
桃子(安藤ニコ)
2020年製作/93分/G/日本
配給:松竹