映画『貞子』(99分/日本/2019)
映画『貞子』作品概要
貞子を巡る物語です。暑い季節にはホラー、中田監督です。
映画『貞子』のあらすじとネタバレ
ある団地で火事がありました。火事で死亡したのは霊能者。その娘が命からがら逃げて、街をさまよっている時に保護され、病院に送り込まれます。送り込まれた病院で心理カウンセラーとして働いていたの秋川茉優。誰にも口をきかない少女は茉優にだけは心を開く。茉優は弟和真と施設で育っており、心に闇を抱えていた。ある日、弟和真が行方不明となり、茉優は探すことになるが、、、
映画『貞子』の感想と評価
元祖ホラー映画と言えば中田監督である。『女優霊』からずっと日本の第一線で活躍している。ホラー映画を最初に撮らせたのは仙頭武則プロデューサー。仙頭武則さんの講演で言っていたが、「中田監督の顔がホラーかコメディーだから」と。どっちか選べと言ってホラーを取った、という嘘のような話がある。それで良かった思う。『リング/らせん』の大ヒットで邦画ホラーの第一人者になりハリウッドでも、メガホンを取ったからだ。
さて、映画の話をしよう。まず池田エライザさんが美しい。ホラーには美女が似合うというが、本作での池田さんはバンビが新雪をそっと踏むごとく、丁寧にしっとりと演技している様が良い。自信なさげを出しつつ凛としている。彼女の作品で記憶に新しいのは『億男』ズボラであるが存在感バッチリの演技であった。背も高いから立ち姿が実に良い。目も大きいから絶叫シーンでは絵になる。
ただ、ホラーにしては怖くないのだ。やっぱりこの貞子は怖くなければいけないのに、怖くない。何度も出てくるからか。いや、あの演出に見飽きてしまっている感もあるだろう。もっと何か欲しいのだ。背中がゾクゾクっとする物語が欲しい。想像力を書き立てるような何かが欲しいのだ。映像や音で怖がらせるのはもう慣れてしまった。映画を観ながら自分なりに物語を作らせて欲しいのだ。これではハリウッド系のゾンビ映画になってしまう。かつて観た『リング/らせん』は自宅でレンタルビデオを再生するたびにゾクッとした。だからネット動画を再生するたびに本作の『貞子』を思い出させて欲しいのだ。ちょっぴり残念な気持ちになった。
映画『貞子』まとめ 一言で言うと!
「待ってました!」と掛け声をあげてみよう!
ホラー映画には歌舞伎と同じように予定通りの見せ場がある。思わず「出たあ」とか「来たあ」とか叫びたくなるものだ。それを踏まえて観れば楽しめます。
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映画『貞子』の作品情報
スタッフ
監督 中田秀夫
原作 鈴木光司
脚本 杉原憲明
音楽 海田庄吾
主題歌 女王蜂キャスト
池田エライザ秋川茉優
塚本高史石田祐介
清水尋也秋川和真
姫嶋ひめか少女
桐山漣藤井稔
ともさかりえ祖父江初子
佐藤仁美倉橋雅美作品データ
製作年 2019年
製作国 日本
配給 KADOKAWA
上映時間 99分
映倫区分 G