映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』
(2020年製作/96分/G/香港)
原題『肥龍過江 Enter the Fat Dragon』
【監督】
谷垣健治
【製作】
ドニー・イェン ウォン・ジン コニー・ウォン
【脚本】
ウォン・ジン
【出演】
ドニー・イェン
ウォン・ジン
ルイス・チョン テレサ・モウ ニキ・チョウ
竹中直人 丞威 渡辺哲 ジェシカ・ジャン
チェイニー・リン 葉山豪 バービー
【HPサイト】
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』公式サイト
【予告映像】
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』トレーラー
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』のオススメ度は?
星4つです
日本人監督・谷垣健治さんを応援しよう!
面白いです
激しいです
ストレス発散になります
「コロナをぶっ飛ばせ!」的映画です
中国おそるべし!
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』の作品情報・概要
『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』原題『肥龍過江 Enter the Fat Dragon』は2020年香港製作のアクションコメディ映画。主演は『イップ・マン『』シリーズや『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』で活躍するア世界的なアクション俳優のドニー・イェン。監督は日本を代表するアクション監督の谷垣健治。熱血刑事が婚約者に捨てられ、仕事も左遷され、自暴自棄の末に激太り。ひょんなんことから日本人の犯罪者を移送して名誉挽回を試みる。映画『カツベン!』の竹中直人、映画『ホテルローヤル』の丞威、映画『望み』の渡辺哲、映画『事故物件 恐い間取り』のバービーらが出演。初代デブゴンのサモ・ハン・キンポーに敬意を払っている。
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』のあらすじ・ネタバレ
熱血刑事のチュウ・フクロン(ドニー・イェン) と売れない女優のソン・ホーイ(ニキ・チョウ) は間も無く挙式をあげる予定。結婚式の大事な打ち合わせの日、フクロンは銀行強盗に遭遇する。正義感の強いフクロンはホーイとの約束を無視して犯人逮捕に挑む。激しい銃撃戦とカーチェイスの末、逮捕。しかし警察署を破壊してしまい、上層部かrあ睨まれて左遷されてしまう。おまけにホーイから別れを切り出されるという始末。異動先の証拠品保管室は暇だらけで、失恋の影響もあって暴飲暴食の末、激太り。120キロになる。ある日、同期のファン警視(ルイス・チョン) が名誉挽回とばかりに良い仕事を持ってくる。日本人の犯罪者・山本勇二(葉山豪) を日本へ移送する仕事で、成功したら現場復帰をチラつかせる。意を決して飛行機に乗ると、かつての恋人ホーイが島倉(丞威) という日本人と一緒にいた。そしてフクロンが日本に着いた早々、山本が逃亡してしまう。
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』の感想・内容
「めちゃくちゃ面白い映画」です。物語は予定調和でありますが、見所満載です。必見なのはセットです。新宿の歌舞伎町、酔っ払い横丁、ゴールデン街を彷彿される場面は中国でセットを作って撮影しています。最初「え、新宿ってこんなんだった?」って錯覚してしまいました。でもどこか違うのです。パンフレットで確認したのですが、1000万元を1投じて作ったそうです。日本円で1億6千万円です(2021年1月16日現在)恐るべし、中国マネー、そしてクオリティーの高さにも脱帽しました。
わたし、新宿と思われる場面は背景ばかりのアラ探しをしていました。絶対にどこかおかしな日本語標記があると、、、。例えば漢字とカタカナ、ひらがなが混在する標記のミスとか、あるいはどこかに広東語表記とか、、、。でも全く見当たりませんでした。もちろん、美術部の人に日本人がいたことは間違いないのですが、このセット完璧でした。しかも演者が壁や屋根を自由に飛び跳ねるための工夫と安全がしっかりとされていました。特に屋根からウレタン製の瓦が落下したりするのですが、どう見ても本物の石に見えるのです。もちろん、演者の体に当たっても大丈夫です。それから築地での場面も必見です(実際は成田市場で行なっています)こちらは市場にあるものを破壊しまくります。魚から発泡スチロールが宙を舞いますし、椅子やテーブルも壊しまくります。圧巻なのはフォークリフトを走らせながらのアクションです。パレットが装着されたままのフォークリフトに乗ってドニー・イェンが飛んだり、跳ねたり、そしてスケボーのようなアクションを繰り広げます。思わず「危ない」と叫んでしまうほどの迫力です。でも、でもですね、香港映画の素晴らしいところは、危ない自慢をお客に押し付けるハリウッドと違って、「危険なアクションの中で笑える演技」をしているところです。ハラハラドキドキしながら、ケラケラ笑えるのです。これって最高のエンターテイメントだと思うのです。
さてさて本映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION 』は何と日本人監督の谷垣健治さんが撮っています。香港の有名映画スター・ドニー・イェンを見事に輝かせています。谷垣さんの経歴を見ると本当に映画が好きなのだなって感じました。しかもアクション映画が好きな人だとわかりました。高校卒業後、倉田アクションクラブに入り、23歳の時に単身香港へ渡り、役者として活躍し、今やアクション監督として稀有な存在です。そして本作でも見事な演出を見せてくれました。素晴らしいです。これからも注目し応援したい人です。谷垣さんとドニー・イェンとの付き合いは長く、本映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION 』もほぼ勢いで製作が決まったとのことです。ここにも香港、いや中国の勢いが感じます。
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』の結末・評価
本映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION 』の物語はとっても単純です。「恋人を失い、出世もなくなった自堕落なデブ男が復活する話」となります。刑事のチュウ・フクロン(ドニー・イェン) は売れない女優・ソン・ホーイ(ニキ・チョウ) と結婚式の打ち合わせに向かっています、すると銀行強盗に遭遇します。元来の正義感から打ち合わせとブッチして犯人逮捕に向かいます。そして犯人を捕まえますが、運転していた車が暴走して、香港警察に突入。危うく所長を殺しそうになります。膨大な被害を出したことで、チュウは証拠保管室に異動させられます。いわゆる閑職です。そして婚約者のソンに捨てられます。暇と失恋のダブルショックから食べまくって、体重が66キロから120キロまで増量します。そんなチュウを気遣って、友人であるファン警視(ルイス・チョン) が名誉挽回の仕事を持ってきます。日本人犯罪者・山本勇二(葉山豪) を東京へ移送する仕事です。最初はやる気がなかったのですが、現場復帰をエサにされて引き受けます。そして日本へ向かう機内でかつての婚約者であるソンにバッタリと再開します。この安直さが香港映画の良いところです。そして、日本についてからはもうドタバタです。山本は逃げるわ、遠藤警部(竹中直人) はヤクザ組織・東野太郎(渡辺哲) と島倉(丞威)と密通してるわのてんやわんやです。
いやあ、もう最初から最後まで全力疾走ですよ。一応ですね、ずっとアクションばかりではなく、ちゃんと緩急をつけています。流石に俳優も疲れるでしょ。最後はチュウの活躍によってヤクザをやっつけて婚約者のソンと復縁となっているような感じで終わります。強引にまとめますと、チュウが日本へ移送した山本はヤクザの島倉(丞威) が覚醒剤の売買をしている現場をビデオ撮影しており、ヤクザたちは血眼になって探しているのです。しかも島倉はチュウの元恋人のソンを自身の会社の広告塔にしているという強引な接点で繋げています。日本の刑事の遠藤警部(竹中直人) は面倒臭いことには手を出したくない雰囲気で、しかもヤクザ組織を繋がっているというこれまた強引な設定にしています。でも、でもですね。これが香港映画なんですよ。パンフレットにも書かれていましたが、ちゃんと「脚本はあった」のです。過去形です。毎日が過去形です。つまりせっかく脚本を書いたのに当日にはもう加筆されていたり、別のアイデアが浮上したりするので、撮影はほぼぶっつけ本番になるそうです。役者さんが大変。香港映画って昔からこういうスタイルが本流で、理由としては「アイデアが盗まれる」から脚本を作らないというのです。いやあ、すごいですね。現場の熱量も半端ないと思います。次から次へとアイデアが湧き上がる現場ってやっぱり活気があるんですよ。その活気がある国は勢いもあって、伸び代が大きいのです。本映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION 』を観て改めて「中国人ってすごい」そして「21世紀は完全に中国が世界を制する」時代だと認識した一本でした。
*バービーさん出ていましたが、マグロを抱いていました。多分、コストパフォーマンス的には良いお仕事だったのではないでしょうか。
*東京スカイツリーの場面もセットを組んだそうです。でも本当は実物のスカイツリーで撮影したかったのではないでしょうか。でもお堅い東京都が許可を出さなかったのではないかと思います。もしそうなのであれば、その点が日本は映画後進国と言われてしまう所以でしょうね。
*日本についてからのいきなり富士山が見えるパーキングに止まりますが、それはサービスショットと捉えてください。深く考えてはいけません。
映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』のキャストについて
チュウ・フクロン(ドニー・イェン)
シウサー(ウォン・ジン)
ファン警視(ルイス・チョン)
フォンワー(テレサ・モウ)
ソン・ホーイ(ニキ・チョウ)
遠藤警部(竹中直人)
島倉(丞威)
東野太郎(渡辺哲)
マギー(ジェシカ・ジャン)
チェイニー・リン
山本勇二(葉山豪)
築地の人魚(バービー)
まとめ 映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』一言で言うと!
「21世紀は間違いなく中国人が世界を席巻します」
本当に面白い映画でした。ユーモア、迫力が詰まっています。しかも日本人監督・谷垣健治さんが撮っています。是非とも応援したいです。
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映画『燃えよデブゴン TOKYO MISSION 』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
谷垣健治
製作
ドニー・イェン ウォン・ジン コニー・ウォン
脚本
ウォン・ジン
チュウ・フクロン(ドニー・イェン)
シウサー(ウォン・ジン)
ファン警視(ルイス・チョン)
フォンワー(テレサ・モウ)
ソン・ホーイ(ニキ・チョウ)
遠藤警部(竹中直人)
島倉(丞威)
東野太郎(渡辺哲)
マギー(ジェシカ・ジャン)
チェイニー・リン
山本勇二(葉山豪)
築地の人魚(バービー)
2020年製作/96分/G/香港
原題:肥龍過江 Enter the Fat Dragon
配給:ツイン