映画『シンプル・フェーバー』ラブコメディーとミステリーがうまく融合されている。ネタバレ、感想、結末

2019年製作
スポンサーリンク
映画『シンプル・フェイバー』公式サイト
アナ・ケンドリック×ブレイク・ライブリー 華麗なるふたりが織りなす傑作サスペンス 3月8日 TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

『シンプル・フェーバー』(117分/米/2018)

原題 『A Simple Favor』

監督 ポール・フェイグ

スポンサーリンク

アメリカのママって美しい!とため息で出てしまうほど、オシャレな映画だ。

映画全体のデザインを見るだけでも楽しい作品だ

まずこの映画を観て感じたのが、とてもおしゃれな映画であると言うこと。何がオシャレの基準かと尋ねられると、まずファッションとあげる。次にインテリア。もっと細かくあげると映画のオープニングクレジットがカッコいい。軽快な音楽と共にちょっとサイケな色調でテキストが映し出される。エフェクトも絶妙だ。テーブルた学校の机の上、壁に何気なく貼られたポスターなどに目を取られながら、主演のアン・ケンドリックの可愛さに気持ちが移っていく。この流れが実に気持ちいい。相変わらず華奢で若々しい。

ラブコメディーと思わせながら進んでいく展開は、、、。なんとミステリーなのだ

さて、物語は最初はコメディーかと思わせるようなテンポで進んでいく。まさか後半にグッとくるようなミステリーな展開になるとは予想がつかない。まず画面全体が明るい基調で構成されている。アメリカの東海岸のニューヨークとカナダのデトロイトなどで撮影されている。アメリカ東部の映画といったらウディ・アレン作品を想像してしまうが、アレンの映画には真っ青な空とか光り輝く太陽が映らないと言うイメージのせいで、この『シンプル・フェーバー』はカルフォルニアで撮っていると勝手に決めていた。それほど画面の色彩が西海岸を彷彿させている。

夫と死別したが、くじけない逞しい母。ブログで稼げる21世紀って素晴らしい

さて、この映画に登場しているステファニーは夫を数年前に事故で亡くして一人息子を懸命に育てるシングルマザーだ。職業がブロガーだ。この設定が面白い。ブロガーで生計を立てられるのかとツッコミを入れたくなるが、私の周りにはブログ収入でたくましく稼いでいる人がいるのでこの設定には共感できる。

アメリカの子育ては本当に大変だ。危険が多すぎる。

アメリカでは子どもに対して過保護かと思われるほど、親が親身になる。学校への送り迎えもしっかりする州が多い。都市部では絶対と言っていい。帰りなどは会社を抜け出して迎えにいく。もちろん子どもを大切にすると言う印象も持つが裏を返せばそれだけ危険だと言える。子どもを助手席に載せていると虐待に当たると言うから日本人の感覚と違うし、子どもだけで数時間、家で留守番させるのも罪が問われることもあると言うから尋常ではない。子どもはもっと自由に青そばせておけば良いと次元の問題ではない社会がある。

アン・ケンドリックとブレイク・ライブリーの対照的なキャラクターが最高!

さて、序盤から色彩豊かで進んでいく。アン・ケンドリック演じる爽やかなステファニーと相まってブレイク・ライブリー演じるエミリーはジトとした何かを感じる。触るとトゲがありそうで怖い。この絶対に打ち解けそうでない二人が仲良くなっていく。そこから物語が本格的に始まる。ステファニーにも過去の秘密があるが、エミリーの比ではない。エミリーはあまりにも謎が多すぎる。それゆえに夫で作家のショーンは惹かれたと後半語られるほどだ。

人の良いステファニーはエミリーの子どもを預かる。しかし数日経ってもエミリーは帰ってこない。終いには捜索願をだす。そしてエミリーが殺されているとの知らせを受ける、、、。

映画の謎解きはやはり成長期にあるのか

ここから映画の謎解きが始まっていく。終始、画面は相変わらず明るいがエミリーの背負う人生が明らかにされていくと背筋がぞくっとしてくるのだ。誰がエミリーを殺したのかさえ、わからなくなってくるが、真犯人は意外な人物へと向けられる。

犯罪捜査をブログで公開することで100万人のフォロー達成

この映画のポスターやチラシからは想像も出来ないミステリー要素満載で面白い。なんと言ってもブロガーのステファニーが頻繁にブログで事件の謎解きをライブで投稿するのが現代的で面白い。よく観ているとフォロワー数が増えていく。そしてプロブロガーの目標である100万人を達成すると言うおまけ付きだ。

アジア系の俳優がこれから大スターになる予感がする。

ラブコメとミステリーをうまく融合させた良い作品である。

もう一つ、面白い設定はヘンリー・ゴールディング演じるショーンが東洋系であること。いよいよアメリカ映画は白人俳優を重宝する時代からアジア系の俳優を多用する時代に突入したと感じている。彼は昨年大ヒットした『クレイジー・リッチ』でも好演した。彼の実力もあるがやはりハリウッドへのチャイナマネーが流れ込んでいるのがわかった。

スポンサーリンク

『運だぜ!アート』本日の総合アクセスランキング

映画『トイ・ストーリー』ネタバレ・あらすじ・感想。オモチャは子どもの創造性を養う存在。壊されてもOK!
【ネタバレ酷評】映画『思い、思われ、ふり、ふられ』あらすじ・感想。浜辺美波、北村匠海 、福本莉子、赤楚衛二出演。「中身空っぽすぎ」映画。
映画『空白』ネタバレ・あらすじ「古田新太の“極上演技”に拍手!」感想「寺島しのぶの“偽善者”に嫌悪感」結末「毒親撲滅映画」
100年前の日本人女性とロシア人将校の秘められた恋物語『ソローキンの見た桜』ネタバレ、感想、評価
映画『イメージの本』は映画の神様ゴダールの平和を願う反戦映画である。ネタバレ、評価
【ネタバレ酷評】映画『マチネの終わりに』あらすじ・結末。物語も演出も撮影もダメ。福山雅治&石田ゆり子の糸引くキスシーン。
映画『太陽の季節』ネタバレ・あらすじ・結末。石原慎太郎衝撃のデビュー作で芥川賞受賞作品。若者のエネルギーの爆発と新時代の生き方を表現。
映画『野性の呼び声』あらすじ・ネタバレ・内容。犬が野生に帰る時。ハリソン・フォードの眼差しは「動物愛護」賛成。ジャック・ロンドンの小説を映画化。
映画『アウトロー(1976)』ネタバレ・あらすじ・感想・結末。クリント・イーストウッドとソンドラ・ロックの愛の日々が始まる。
映画『キングダム』ネタバレ・あらすじ「“友情”と“夢”実現に向かって生きる若者が美しい」感想「山崎賢人vs吉沢亮+長澤まさみ」結末「橋本環奈が可愛すぎる大沢たかお凄し!」

映画のことなら映画.comより引用

スタッフ

監督ポール・フェイグ
製作ポール・フェイグ
ジェシー・ヘンダーソン
製作総指揮 マイク・ドレイク
原作 ダーシー・ベル
脚本 ジェシカ・シャーザー
撮影 ジョン・シュワルツマン
美術 ジェファーソン・セイジ
衣装 レネー・アーリック・カルファス
編集 ブレント・ホワイト
音楽 セオドア・シャピロ
音楽監修 エリカ・ワイス

キャスト
アナ・ケンドリックステファニー
ブレイク・ライブリーエミリー
ヘンリー・ゴールディングショーン
リンダ・カーデリニダイアナ
ジーン・スマートマーガレット
ルパート・フレンドデニス
アンドリュー・ラネルズ
作品データ
原題 A Simple Favor
製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 ポニーキャニオン
上映時間 117分
映倫区分 PG12

タイトルとURLをコピーしました