映画『フラッシュ・ゴードン』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『フラッシュ・ゴードン』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『フラッシュ・ゴードン』
(1980年製作/アメリカ)
原題『Flash Gordon』
【監督】
マイク・ホッジス
【脚本】ロレンツォ・センプル・Jr.【原案】アレックス・レイモンド【製作総指揮】バーナード・ウィリアムズ【製作】ディノ・デ・ラウレンティス【撮影】ギルバート・テイラー【美術】ジョン・グレイスマーク ノーマン・ドーム【音楽】クイーン【編集】マルカム・クック【特殊効果】グレン・ロビンソン ジョージ・ギブス リチャード・コンウェイ【字幕】岡枝慎二
【出演】
サム・ジョーンズ メロディ・アンダーソン オルネラ・ムーティ マックス・フォン・シドー トポル ティモシー・ダルトン マリアンジェラ・メラート ブライアン・ブレスド ピーター・ウィンガード
【HPサイト】
映画『フラッシュ・ゴードン』IMDbサイト
【予告映像】
映画『フラッシュ・ゴードン』トレーラー
映画『フラッシュ・ゴードン』NHK BSプレミアム放送 未定
映画『フラッシュ・ゴードン』のオススメ度は?
星3つ半
面白いです
B級SF映画として大人気
「クイーン」音楽担当
フレディ・マーキュリー「アアアー」
ジョージ・ルーカスに与えた影響大
クイーン関係の映画は必見!
映画『フラッシュ・ゴードン』の作品情報・概要
『フラッシュ・ゴードン』原作『Flash Gordon』1980年のアメリカ合衆国のSF映画。マイク・ホッジス監督作品。製作はディノ・デ・ラウレンティス(映画『道』)出演はサム・ジョーンズ、メロディ・アンダーソン、オルネラ・ムーティ、マックス・フォン・シドー、トポル、ティモシー・ダルトン(映画『トイ・ストーリー3』)、マリアンジェラ・メラート、ブライアン・ブレスド、ピーター・ウィンガードら。アメリカのコミック・ストリップ(新聞連載漫画)であり、同名の主人公が活躍するスペースオペラである。『スター・ウォーズ』シリーズのジョージ・ルーカスが愛読しており、映画化を望んでいた。音楽は世界的なロックバンド・クイーンが担当。主題歌「フラッシュのテーマ」のフレディ・マーキュリーの絶叫が印象的。
映画『フラッシュ・ゴードン』のあらすじ・ネタバレ
惑星モンゴを支配する悪の皇帝ミンの気まぐれによって天変地異に見舞われた地球。10日以内に月と衝突して消滅する危機にあった。すなわち人類滅亡となる。科学者のハンス・ザーコフ博士(トポル) は独自に和平交渉をするために自前のロケットでモンゴに向かうことを決意。発車寸前、飛行機の不時着でたまたま居合わせたアメフトのスター選手であるフラッシュ・ゴードン(サム・ジョーンズ)と1人旅をしていた女性デイル・アーデン(メロディ・アンダーソン) の2人も同行することになった。無事?惑星モンゴい到着した三人はミンの部下らに捕らえられてしまう。極悪冷酷は皇帝ミンに「和平交渉」は不可能であった。しかもミンはデイルを妻とすることに。そしてゴードンを処刑し、ザーコフを洗脳して下僕として使うように画策する。
映画『フラッシュ・ゴードン』の感想・内容
「映画史を変えた貴重な映画」となります。本映画『フラッシュ・ゴードン』の存在無くして、クイーンを語ることはできません。
さらにジョージ・ルーカスの『スター・ウォーズ』シリーズは製作されなかったのです。
まず、ルーカスの少年時代、最も熱狂して購読したのが、本映画『フラッシュ・ゴードン』の漫画作品だったのです。
ルーカスは是非とも『フラッシュ・ゴードン』の映画化を目論んでいましたが、すでに版権を抑えられていました。
版権を手中に持っていたのは、映画『道』の製作者ディノ・デ・ラウレンティスでした。大御所です。世界の大御所です。
当時のルーカスが束になってかかっても敵う相手ではありません。
ですから、ルーカスは諦めてオリジナルストーリーとして『スター・ウォーズ』を製作することになるのです。
そしてもう一点。音楽担当が「クイーン」なんです。彼らにとっては初めての映画音楽の製作となっています。
なぜ彼らが本映画『フラッシュ・ゴードン』の音楽を担当したかについての理由は「スター・ウォーズが嫌いだから」となります。
1978年10月13日リリースの『バイシクル・レース』原題『Bicycle Race』の中ではっきりと「嫌い」と歌っています。
映画『クイーン ヒストリー 2 1980-1991』 の中でも語られています。理由としては、クイーンの活動を保守的なアメリカ社会が締め出しにかかっていたことが挙げれます。
また、『スター・ウォーズ』ではシンセサイザーが多用されており、「シンセ嫌い」の彼らなりの抵抗もあったのだと思います。
しかしながら、本映画『フラッシュ・ゴードン』ではシンセサイザーが多用されています。実はクイーンは新しいシンセを導入するチャンスとして本映画『フラッシュ・ゴードン』の音楽を担当した趣もあります。
本映画『フラッシュ・ゴードン』はディノ・デ・ラウレンティスの大号令のもと「スターウォーズを超えろ!」とのことでしたが、まったく足元にも及ばない興行収入となっています。大惨敗どころか、大バッシングを受ける結果になりました。
映画『フラッシュ・ゴードン』の考察・評価
さて、本映画『フラッシュ・ゴードン』ですが、今では超B級SF映画としてマニアからは絶対的な支持を受けています。
映画『禁断の惑星』と双璧をなしています。わたし的には「撮影技術はオッケー」になります。
しかし、物語と脚本、そしてキャストが「ダメダメ」です。まず、本映画『フラッシュ・ゴードン』を端的に言うと「アメフトのスター選手が宇宙へ行って地球の危機を救う」となります。
しかも宇宙でアメフトのボールを敵軍に投げつけるという戦法に腹を抱えて笑わせてもらいます。
一応ですが、ラブロマンスもあります。その出会いと展開が実に陳腐なのです。
アメフトのスター選手であるフラッシュ・ゴードン(サム・ジョーンズ)が飛行機に乗る時に飛行機嫌いの旅行添乗員のデイル・アーデン(メロディ・アンダーソン) と安易に出会います。
ここで、早速ツッコミを入れてしまいます。「飛行機嫌いなら転職しないさいよ!」です。
で、なぜかNASAの一流研究者ハンス・ザーコフ博士(トポル) が保有する宇宙船で空へ銀河へ飛び立つのです。目的は「地球を救うため」です。
惑星モンゴを支配する悪の皇帝ミンの気まぐれによって、巨大地震などの天変地異に侵されていたのです。とても巨大な力を持っています。
10日間しか猶予がないのです。ですからハンス・ザーコフ博士(トポル) は勝手に「地球代表」として、ミン皇帝に救済を求めに行くという素晴らしき責任感を発揮しているのです。
ちなみにここのは世界各国の首脳や要人は一切、登場しません。
ここもすごいです。つまり「変人であるハンス・ザーコフ博士(トポル) と花形フットボーラーのフラッシュ・ゴードン(サム・ジョーンズ)が地球の危機を勝手に救う」のです。
いやいや、本映画『フラッシュ・ゴードン』はある意味、画期的なんです。
こういうチープな物語製作が許された大らかな時代だったのです。
製作年月日は1980年です。アメリカン・ニューシネマは終焉を迎えようとしています。
60年代のアメリカ社会はベトナム戦争と公民権運動などで暗黒の時代でした。
そして70年代はその重しを外そうと懸命になっていた時代です。
ようやく1975年にベトナム戦争が終わると少しづつ明るい兆しが見てきて、その流れをくんで本映画『フラッシュ・ゴードン』が製作されたと予想されます。
繰り返しますが、興行的には大失敗です。
さて、本映画『フラッシュ・ゴードン』の中で、クイーンはどのように自身の音楽性を主張しているのでしょうか。
まず耳に飛び込んでくるのは「フラッシュ、アアア」と絶叫するフレディ・マーキュリーの声です。
オープニングから発せられています。クイーンお得意の多重録音だと思われます。
そして必聴なのは、どドドドドと響いてくる低音です。最初はジョン・ディーコンのベースかと思いましたが、よく聴くと「シンセサイザー」です。
演奏はブライアン・メイとのことです。クイーンはそれまで、シンセサイザーを毛嫌いしていました。
でも本映画『フラッシュ・ゴードン』で挑戦しているのです。
そして以後のクイーンの作品にはシンセサイザーも導入されますから、おそらく実験的な気落ちで本映画『フラッシュ・ゴードン』の音楽製作に挑んだのではないでしょうか。
映画『フラッシュ・ゴードン』の結末
実際、フレディ・マーキュリーは本映画『フラッシュ・ゴードン』の出来を大変気に入っていたとのことです。
デザインを学んでいたフレディだけあって、オープニングはとてもお洒落感があります。
衣装も当時としてはかなり「イケてる」のではないでしょうか。
と言うわけで、本映画『フラッシュ・ゴードン』をまとめますと、ジョージ・ルーカスに多大な影響を与えた原作であること。
そして『スター・ウォーズ』誕生の元になった映画であること。さらにクイーンが初めて映画音楽に挑戦した作品であること、さらに自身たちの音楽活動の方向性を実験した映画となります。
*のちに「007」シリーズで大活躍するティモシー・ダルトンに驚きます。
映画『フラッシュ・ゴードン』のキャストについて
フラッシュ・ゴードン(サム・ジョーンズ)
デイル・アーデン(メロディ・アンダーソン)
オーラ姫(オルネラ・ムーティ)
ミン皇帝(マックス・フォン・シドー)
ハンス・ザーコフ博士(トポル)
バリン公(ティモシー・ダルトン)
カーラ将軍(マリアンジェラ・メラート)
ヴァルタン公(ブライアン・ブレスド)
クライタス(ピーター・ウィンガード)
まとめ 映画『フラッシュ・ゴードン』一言で言うと!
「フレディ・マーキュリーはよほど『スター・ウォーズ』がお嫌いらしい」
すごい映画でした。しかしながら、フレディ・マーキュリーがなぜ、『スター・ウォーズ』が嫌いになったのかについて、完全なる答えは見つかりませんでした。でも、ルーカスが欲しかった映画化権を手にしているディノ・デ・ラウレンティスと組んだことで「してやったり」だったのでしょう。21世紀においては物語は陳腐ですが、「なにも考えずに観る」映画としては最高です。
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映画『フラッシュ・ゴードン』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
マイク・ホッジス
脚本
ロレンツォ・センプル・Jr.
原案
アレックス・レイモンド
製作総指揮
バーナード・ウィリアムズ
製作
ディノ・デ・ラウレンティス
撮影
ギルバート・テイラー
美術
ジョン・グレイスマーク ノーマン・ドーム
音楽
クイーン
編集
マルカム・クック
特殊効果
グレン・ロビンソン ジョージ・ギブス リチャード・コンウェイ
字幕
岡枝慎二
フラッシュ・ゴードン(サム・ジョーンズ)
デイル・アーデン(メロディ・アンダーソン)
オーラ姫(オルネラ・ムーティ)
ミン皇帝(マックス・フォン・シドー)
ハンス・ザーコフ博士(トポル)
バリン公(ティモシー・ダルトン)
カーラ将軍(マリアンジェラ・メラート)
ヴァルタン公(ブライアン・ブレスド)
クライタス(ピーター・ウィンガード)
KlytusPeter Wyngarde
Vultanブライアン・ブレッスド
Luroジョン・ハラム
1980年製作/アメリカ
原題:Flash Gordon
配給:20世紀フォックス