こちらからお読みください。『スター・ウォーズ』シリーズ全部をまとめて紹介しています。
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』ディズニー公式サイトならびにIMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(124分/アメリカ/1980)
原題『Star Wars: Episode V – The Empire Strikes Back』
【監督】
アービン・カーシュナー
【製作】
ゲイリー・カーツ
【出演】
マーク・ハミル
ハリソン・フォード
キャリー・フィッシャー
ビリー・ディー・ウィリアムズ
アンソニー・ダニエルズ
デビッド・プラウズ
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』のオススメ度は?
星4つです
ハリソン・フォードが最高です
C-3POのアンソニー・ダニエルズも好演です
キャリー・フィッシャーのツンデレ系の演技もオッケー
恋もコメディーもアクションもあります
そして人間の“業”も描いています
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』の作品概要
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』原題『Star Wars: Episode V The Empire Strikes Back』1980年に公開されたアメリカ合衆国の映画。『スター・ウォーズ』シリーズ第二弾。監督はアーヴィン・カーシュナー。主演はマーク・ハミルとキャリー・フィッシャー。他にハリソン・フォード、ビリー・ディー・ウィリアムズ、アンソニー・ダニエルズ。ジョージ・ルーカスは製作総指揮。
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』のあらすじ・ネタバレ
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。
熾烈を極めたヤヴィンの戦いから3年。デス・スターを反乱同盟軍に破壊されダメージを負った銀河帝国軍の反撃は留まることなく続いていた。レイア率いる反乱軍は氷の惑星ホスにエコー基地を築いていた。ダース・ベイダーは反乱軍、中でもルーク・スカイウォーカーに的を絞って調査用のプローブ・ドロイドを銀河系の各地に大量に送っていた。一方、ルークは雪山へ出かけ行方不明になっていた。ハン・ソロが救助に向かい一命を取り留める。そしてルークはヨーダの元へジェダイになるべく修行に出る。レイアとハン・ソロは反目しながらも互いの思いを募らせていた。そしてルークとダース・ベイダーが運命の戦いをすることに、、、。
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』の感想・評価・内容・結末
やはりハリソン・フォードが出ると画面が力強くなる
本映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』は『スター・ウォーズ』シリーズの中で最も人気の高い作品です。
その理由は多々ありますが、やはりハン・ソロ演じるハリソン・フォードの活躍が目覚ましいからだと思います。
主演はルーク演じるマーク・ハミルです。
だた本作の撮影前にハミルは交通事故に遭って顔に怪我をしたため、フォードを主体にした脚本に変更したと言われています。
真意はわかりませんが、フォードの活躍ばかりが印象に残り、次回作への期待も膨らむ展開ですから成功と言って良いでしょう。
映画のトップカットで全て決まる
映画の始まりは相変わらずカッコイイですね。
宇宙からの壮大な場面にウイリアムズの音楽。
そしてダース・ベイダーが放った無数の探査船の閃光が未知なる世界へと誘ってくれます。
もうこの瞬間に現実世界から逃避を実現させてくれる映画の素晴らしさに感謝します。
そして白銀の世界へ続いていきます。
黒から白へと持っていくのはとても効果的だと思います。
この映画の対比である光と陰、正義と悪を比喩的に表して黒と白です。
この演出も素晴らしいです。
映画はトップカットの良し悪しで全て決まると言われていますから、まさに教科書通りの始まりです。
ルークが銀河系の平和の鍵を握っているのに、、、
さて、物語は前作から3年。
帝国軍は反乱軍を執拗に探し続けています。
その理由はルークを殺すためです。
ルークには強いフォースがあり、彼を抹殺しないと帝国軍の脅威になるからです。
皇帝の命令に忠実なダース・ベイダーは銀河に探査船を飛ばし探っています。
ルークはあれから3年経ちますが、フォースの力はそれほど強くなっていないことがわかります。
冒頭の雪山で雪の怪獣に襲われて、殺されそうになります。
危険を予知する力もなければ、ライトセーバーを空中で引き寄せるのにも一苦労しています。
念のため書きますが、ルーク次第で銀河系の運命が左右されるのに遭難している場合ではないのですが、、、、。
たまらずベン(オビ=ワン)・ケノービが登場して喝を入れます
瀕死状態のところハン・ソロに助けられます。
幻影でベン(オビ=ワン)・ケノービに「ヨーダの元へ修行に行け」と言われダゴバ星へ向かい修行しますが、まるでやる気が感じません。
最初から「できない」「無理だ」を繰り返します。
さすがのヨーダもサジを投げ出したい気分です。
ただここでの修行のやり方がとても面白いです。
逆さまになったり、浮遊したりと、まるで禅の修行を彷彿させます。
おそらくルーカスの東洋思想への傾倒からの演出だと思われますが、当時としては画期的だったのではないでしょうか。
肉体を鍛えるという西洋思想とは異なり、精神的な安らぎや静けさを求めることで真の強さにたどり着くという東洋へ尊敬の念を感じます。
ルークが理解したのかは定かではありません、、、。
シリーズ随一の名場面、名セリフ
さて、この『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』の見所をいくつか挙げます。
まずはハン・ソロとレイアの恋の成就です。
ハン・ソロがベイダーたちに捕まり炭素冷凍される場面はシリーズの中で一番の名場面であり、名セリフです。
レイアが「愛してるわ」というとハン・ソロが「知ってるさ」というのです。
これが別れの言葉になるのですから本当に胸にグッとくるのです(ちなみに次作の『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』ではレイアとハンソロのセリフが逆転する場面で伏線を回収しています)
次に有名な場面はやっぱりダース・ベイダーとルークの決闘シーンです。
ベイダーは実の息子と知っています(皇帝から知らされます)ルークはまさかベイダーが父親とは知る由もありません。
ベイダーはルークの腕を切り落とします。
そして「わたしがお前の父親だ」と告げます。
気が狂いそうになるルークです。そしてベイダーはルークをダークサイドに引きずり込もうと誘います「二人で力を合わせて銀河を征服するのだ」と。
でもルークは誘いに乗らず、自らの命を捨てる、、、という場面です。
この場面の演出は必見です。巨大な宇宙船内で二人だけで描くことで、物語のスケール感と悲壮感の両方を表しています。ここは堪りません。
エンドカットはルーカスのアメリカン・ニューシネマへのオマージュ
映画はレイア姫がルークを助け逃げ切ります。
そしてルークと肩寄せて銀河を眺めている場面で終わります。
その二人の表情には「ハン・ソロを助けなければ!」という決意が見て取れます。
前作は完全なるハッピーエンドでした。
でも本作『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』はハッピーエンドではありません。
少し胸が軋むような終わり方です。
これはアメリカン・ニューシネマに通じるところがあります。
悲劇的なニュアンスを入れることで、さらにわたしたちの記憶に『スター・ウォーズ』シリーズが深く刻印されるのです。
ですから次作『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』が待ち遠しくなるのです。
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』のキャストについて
ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)
前作映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』より、随分成長したイメージがあります。前回はなんだかドタバタした演技でした。本作では自身のルーツに迫る物語です。オープニングで一旦、死地を彷徨うほどの怪我を負います。それは無謀な性格を表すには十分な演出です。氷の星ホスの雪原へ冒険へ出てしまうわけですから。後にヨーダと会った時にヨーダに「この子は無理じゃ。今を見ておらん」「短気すぎるし、我慢が出来ない子だ」と言わせるには十分な伏線だったと思います。ダース・ベイダーとのライトセーバーを使った戦いですが、剣の構え方がいまひとつでした。ぎこちなさがありました。
ハン・ソロ(ハリソン・フォード)
もうこの人の演技は言うことないです。
前作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』でも主役ではないかと思わせる存在感でした。
ちょっと嫌な野郎を演じるには一番いい年齢だったのではないでしょうか。
この時、38歳です。
男として一番脂が乗っているのではないでしょうか。カッコいいですね。
劇中は相変わらず軽口を叩きます。
特にレイア姫に対しての自信満々なセリフがたまりません。
「こんな男いるのかな?」と思いが地ですが、アメリカ映画、特に西部劇に出てくる男たちはみんなこんな感じのキャラが多いです。
フォードは西部劇作品には縁がありませんでしたが、『スター・ウォーズ』シリーズの中では唯一、カウボーイ的な役柄を演じています。
フォードが画面に出ると映画全体に力が入ったように引き締まります。
レイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー)
本映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』では、レイア姫として反乱軍を指揮する役と言うより、ハン・ソロとの恋愛の行方の方が気になる演技を魅せています。
一見、「キツイ女」「嫌な女」という印象を持ちます。
なぜならハン・ソロへの当たりが強いからです。
内心は好きなくせに意地を張りすぎているのです。
しかもハン・ソロの面前でわざとルークキスしたりします。
なかなかの恋の駆け引きです。
もし、ルークと兄妹でなかったのならルークはどうなってしまったのだろうか、と考えてしまいます。
アクションも無難にこなしています。宇宙船を操縦する様はカッコイイですね。
ランド・カルリジアン(ビリー・ディー・ウィリアムズ)
この人の演技もとても良かったです。
まさかハン・ソロを裏切って、今度はダース・ベイダーを裏切って、さらにレイア姫を助けるという神業というか、風見鶏的なキャラを見事に演じていたと思います。
彼の演技は重厚感があるというのでしょうか。
信頼できる雰囲気を持っています。でも映画の中では見事に裏切りますけどね。
C-3PO(アンソニー・ダニエルズ)
とても良い演技だと思います。
ツンデレ系のジョークも冴え渡っていました。
空気読めない感が抜群です。
レイア姫とハン・ソロがキスをする場面への登場は何度観ても笑ってしまいます。
あのカクカクした動きがまたもの哀しげなのです。本作『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』ではバラバラにされますが、バラバれにされても軽口を叩く辺りが可愛らしく仕方ないです。
ダース・ベイダー(デビッド・プラウズ)
あれだけの甲冑ですから相当な体力がないと務まらないでしょう。
ライトセーバーでも戦いはルークより剣の使い方が様になっていました。
部下を叱咤する様はやはり迫力があります。
フォースを使って人の弱みに張り込み、言いなりにさせる手法は恐ろしくなります。
ただルークが自身の息子を知ってから若干、弱さが見え隠れしたのが気になります。やはりパドメとの子供ということで愛情が芽生えてしまったのでしょうか。
ヨーダ(フランク・オズ)
小さいながらとても強い“フォース”を持っているとの設定ですが、いまひとつフォースの威力をルークに伝えきれなかった気がします。
ルークの性格に難点がありますが、師匠としてちゃんと威厳を示さなくてはいけないのでは、と感じてしまいました。
ダゴバ星で隠居している場合じゃないぞ、とツッコミを入れたくなりました。
まとめ 映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』一言で言うと!
「恋の駆け引きは不器用な方が成就する」
恋する相手に出会った瞬間「きっと、何か起きる」と予感するものです。もちろん好印象であれば恋するスピードは速くなりますが、悪印象でも諦めることはありません。悪印象であればあとは印象が“良くなる”だけというメリットがあります。本映画のレイアとハン・ソロはまさにそれです。自信満々で軽口を叩くハン・ソロに対してレイアが抱く悪印象はツンデレ系で返します。でも二人が困難な状況、危機に陥った時が最大のチャンスでした。二人は見事に想いを通わせます。
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シリーズ一番の問題作です。でも観ておくべき!
映画『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』
スカイ・ウォーカーファミリーの物語が終わります
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
アービン・カーシュナー
製作
ゲイリー・カーツ
製作総指揮
ジョージ・ルーカス
原案
ジョージ・ルーカス
脚本
リー・ブラケット ローレンス・カスダン
撮影
ピーター・サシツキー
美術
ノーマン・レイノルズ
編集
ポール・ハーシュ
音楽
ジョン・ウィリアムズ
特撮
ブライアン・ジョンソン リチャード・エドランド
サウンドデザイン
ベン・バート
ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)
ハン・ソロ(ハリソン・フォード)
レイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー)
ランド・カルリジアン(ビリー・ディー・ウィリアムズ)
C-3PO(アンソニー・ダニエルズ)
ダース・ベイダー(デビッド・プラウズ)
チューバッカ(ピーター・メイヒュー)
R2-D2(ケニー・ベイカー)
ヨーダ(フランク・オズ)
ベン(オビ=ワン)・ケノービ(アレック・ギネス)
ボバ・フェット(ジェレミー・ブロック)
皇帝(声)(クライブ・レビル)
ピエット提督(ケネス・コリー)
ヴィアーズ将軍(ジュリアン・グローバー)
オゼル提督(マイケル・シェアード)
ニーダ艦長(マイケル・カルバー)
ライカン将軍(ブルース・ボア)
ゼブ(クリストファー・マルコム)
ウェッジ(デニス・ローソン)
ホビー(リチャード・オールドフィールド)
ダース・ベイダー(声)(ジェームズ・アール・ジョーンズ)
1980年製作/124分/アメリカ
原題:Star Wars: Episode V – The Empire Strikes Back
配給:20世紀フォックス映画