こちらからお読みください。『スター・ウォーズ』シリーズ全部をまとめて紹介しています。
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』ディズニー公式サイトならびにIMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(142分/アメリカ/2002)
原題『Star Wars: Episode II – Attack of the Clones』
【監督】
ジョージ・ルーカス
【製作】
リック・マッカラム
【出演】
ユアン・マクレガー
ナタリー・ポートマン
ヘイデン・クリステンセン
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のオススメ度は?
星2つ
アナキン・スカイウォーカーの苦悩や恋愛を描いています
でも愚痴が多すぎます
アナキンに心寄せられません
禁じられた恋なのに結婚します
師匠のオビワンの指導力が、、、
ナタリー・ポートマンは可愛い
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の作品概要
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。
『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』原題『Star Wars: Episode II Attack of the Clones』2002年に公開されたアメリカ映画。ジョージ・ルーカス監督作品。アナキン・スカイウォーカーを主人公とする新三部作の第2章『エピソード2』に当たる。ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ヘイデン・クリステンセンらが出演。
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のあらすじ・ネタバレ
『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』より約10年後、汚職と腐敗によって求心力がなくなりつつある銀河共和国を見限り数千の星系が離脱を表明した。元ジェダイのドゥークー伯爵は分離主義勢力を形成して共和国に対して反乱の機会を伺っていた。一方、銀河共和国は軍隊保有の是非を問う準備が進めらていた。投票のため惑星コルサントを訪れたパドメ・アミダラ元老院議員は爆破テロに遭遇し、危うく命を失うところだった。パドメの護衛役として成長したアナキン・スカイウォーカー付くことになる。アナキンとパドメの禁じられた恋愛、マスタージェダイへの昇進が見送られた苛立ち、師匠であるオビ=ワンへの不信感、さらに母親の死に遭遇し、アナキンは悪の道へと進んでいく、、、。
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の感想・評価・内容・結末
前作の『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』でジョージ・ルーカスが監督に復帰して本作『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』も引き続きルーカスが監督を行なっています。最初に結論から言うとルーカスの演出力はもうかつてのように人を惹きつける魅力がないと断言せざるを得ないです。やっぱり1977年の第1作から22年ぶりの現場復活の『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』も今ひとつであったため、ルーカスはリベンジを誓って本作に挑んでいると思いますが、結果的には、、、、となってしまいました。
まず本作はアナキン・スカイウオーカーの恋を中心に描いていると言っていいでしょう。それは禁じられた恋です。ジェダイの掟では恋愛も結婚も禁止となっています。しかしアナキンはアミダラ女王・パドメ(ナタリー・ポートマン)に熱烈に想いを告げます。何度も告げます。二人が出会ったのは10年前です。当時のアナキン少年は9歳ですから、ここでは19歳です。パドメは年上です。アナキンはその間ずっとパドメへの想いを持ち続けてようやく再会してすぐに告白します。確かに心に決めた一人の女性への美しい愛ですが、やはり無理があります。
アナキン・スカイウォーカー演じるヘイデン・クリステンセンの演技がちょっと気持ち悪いのです。目に違和感を覚えます。二人がバルコニーでキスする際、パドメ(ナタリー・ポートマン)の背中を右手の甲でさする場面はゾッとします。アナキンはパドメの護衛についています。それは上層部からの命令ですが、若き二人が恋に落ちるのは最初から予想できます。またパドメもアナキンと恋に落ちてはいけないと言いつつも、思わしげな態度をとります。ましてや衣装が露出系のモノが多く、普通の男だったら「もしかして」と期待してしまうでしょう。まあこれはパドメ演じるナタリー・ポートマンの美しさをスクリーンでアピールすると言う狙いもあったのでしょうが、ちょっと物語には入っていけない気がしました。本作を初めて観た時、ルーカスは『アメリカン・グラフティー』でやり残した演出を行っているのだろうかと思いました。
さらにこの映画はアナキンが悪の権化になっていく様子も描かれていますが、その訴求力も今ひつつです。まずアナキンはマスターであるオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)に反抗ばかりしています。性格的に欠点があると強調することでジェダイマスターに昇格させないという設定ですが、あまりにもその性格が卑屈すぎるのです。とにかくオビ=ワンに逆らうし命令違反的なことをします。そして愚痴ばかり言うのです。パドメに愚痴を言う場面がありますが、わたしなら「こんな男は嫌い」と即断します。パドメがなぜアナキンを好きなるのか理由がわからないのです。
アナキンは正直言ってマザコンです。いつも母の夢にうなされています。母が苦しんでいるから助けに行きます。パドメも一緒です。助けに行ったはいいが、母は新しい夫の元へ嫁いでいます。アナキンは義父を訪ねると母が誘拐されたと聞かされます。ここで疑問が出るのですが、前作では母は奴隷の女でした。その奴隷を誘拐すると言うことはそれなりの理由が欲しいのです。例えば実際は聖母マリアのような存在とか、フォースの力を与えることができる唯一無比の人間とか、、、。それがわかりません。しかも救出に行った際にすぐに死んでしまいます。アナキンが着いた瞬間です。瞬間に瞬殺ならぬ瞬死です。これはちょっとです。しかもアナキンは母が死んだ後、そこにいた子ども、女を殺します(彼らには何の罪あもありません)それを後からパドメに告白するのですが、パドメはアナキンのことを嫌いになりません。よくわかりません。
しかもここの場面が結構重要になってくるんです。アナキンの憎悪がメキメキと盛り上がり殺人鬼となるのです。つまりここの場面でアナキンが将来的に悪の権化であるダース・ベイダーになるきっかけにもなるのです。いやいや、まさかここがきっかけになるとは、、、、、。わたし的にはマスターのオビ=ワンへの不信感ならびにジェダイマスターになれない理由のプラス、何かとてつもない裏切りが起こりダース・ベイダーになると思っていたので見当違いでした。まあ確かに愛する母親が死んでしまったショックで間違った方向に憎悪が向かうことはあります。
さらにさらに、アナキンとパドメが囚われて処刑場へ連行される場面でまさかの愛の告白があります。パドメからです。それが本当にクサイのです。「アニーのことが好きだった」と言うと「本当に?」などとやりとりします。ちょっと待ってくれ、バルコニーでキスしてるでしょ!好きだからキスを受け入れたのでしょ!好きでもない人とキスするような「軽い女ではないでしょ。アナキンもわかってるでしょ!とツッコミを入れてしまうのです。いやいやこの時点でルーカスの演出は古いと再認識するのです。その後のクローン隊ジェダイの戦闘シーンは良かったと思います。この処刑の場面はおそらくローマ帝国時代のコロッセオへのオマージュかと思われます。キューブリックの『スパルタカス』も彷彿されました。
さて、肝心の映画ですが一体どんな話なのかと聞かれたらこう答えます。「宇宙を舞台にした権力獲得映画」正直言って子どもにはわかりにくいでしょう。でも会社組織に属している人は理解できると思います。自身の昇進のためにはどの上司に付けばいいのかって考えたことあるでしょう。また自身に被害が来ないようにするには誰を味方につければ良いかなどとも考えたこともあるでしょう。この映画はまさに組織の中で如何にして生きていくかを教えてくれる映画だと言えるのです、もちろん子どもは子どもで面白おかしいキャラクターを見たり、戦闘シーンで楽しむことができます。
そう考えると『スター・ウォーズ』シリーズは人間の本質とは何かをテーマにしているとても深い作品です。前述したアナキンに対してキツイことを書きましたが、深いテーマだけで構成してしまうと理解できません。ですからアナキンの気持ち悪さを導入することは正解だったと思います。もしですよ、アナキンが悪の権化に変わっていく理由がパドメが他の男と浮気したとなる目も当てられません。なぜなら実生活のジョージ・ルーカスの前妻が不倫をして離婚しているからです。しかもアメリカの場合は不倫した方に非があるにも関わらず財産は半分にされるそうです。当時ルーカスは妻を取られてさらに数十億も取られるという最悪な事態にあっています。かなりの失意と落胆に見舞われ、数年間は人間不信になったそうですが、無理もないでしょう。
で、もしですよ、復帰作品に私情を交えた演出を入れていたら最悪の作品になっていた可能性があります。シリーズは続いていなかったでしょう。ですから監督復帰は傷が癒えた証拠でもあるのです。まあ長いブランクで感性は古くなってしまいましたが、、。
*アナキンがあのように反抗ばかりする、愚痴ばっかり言う人間になったのは師匠であるオビ=ワン・ケノーの指導にも問題があったと思われます。「藍より青し」という言葉がありますが、青どころか将来的にはどす黒くなってしまうアナキンです。
まとめ 映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』一言で言うと!
「“若さ”というエネルギーほど刹那的で危険なものはない」
若さが持つ専売特許は情熱である。情熱に火が灯るとそれを他者が消すことは不可能であると思います。誰からの忠告も耳に入らなくなります。それが良い方向に向かうなら良いのですが、悪事に向かった場合の方が自身を正当化する力が強くなります。そうなると自分を見つめることもしなくなります。
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映画『スター・ウォーズ フォースの覚醒』
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映画『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』
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映画『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』
スカイ・ウォーカーファミリーの物語が終わります
映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ジョージ・ルーカス
製作
リック・マッカラム
製作総指揮
ジョージ・ルーカス
脚本
ジョージ・ルーカス ジョナサン・ヘイルズ
原案
ジョージ・ルーカス
撮影
デビッド・タッターサル
美術
ギャビン・ボケット
編集
ベン・バート
衣装
トリシャ・ビガー
音楽
ジョン・ウィリアムズ
視覚効果監修
ジョン・ノール パブロ・ヘルマン ベン・スノウ デニス・ミューレン
アニメーション監督
ロブ・コールマン
コンセプトデザイン
ダグ・チャーン エリック・ティーメンズ ライアン・チャーチ
オビ=ワン・ケノービユアン・マクレガー
パドメ・アミダラナタリー・ポートマン
アナキン・スカイウォーカーヘイデン・クリステンセン
ヨーダ(声)フランク・オズ
パルパティーン最高議長イアン・マクダーミド
シミ・スカイウォーカーペルニラ・アウグスト
ジャー・ジャー・ビンクスアーメッド・ベスト
シオ・ビブルオリバー・フォード・デイビス
ジャンゴ・フェットテムエラ・モリソン
C-3POアンソニー・ダニエルズ
キ=アディ=ムンディ/ヌート・ガンレイ総督サイラス・カーソン
R2-D2ケニー・ベイカー
メイス・ウインドゥサミュエル・L・ジャクソン
ドゥークー伯爵クリストファー・リー
ベイル・オーガナジミー・スミッツ
ボバ・フェットダニエル・ローガン
ドーメローズ・バーン
タイフォ隊長ジェイ・ラガイア
ワトー(声)アンドリュー・セコンブ
ジャミラ女王アイーシャー・ダルカール
クリーグ・ラーズジャック・トンプソン
オーウェン・ラーズジョエル・エドガートン
ベルーボニー・マリー・ピーシー
キーラ・ナイトレイ
2002年製作/142分/アメリカ
原題:Star Wars: Episode II – Attack of the Clones
配給:20世紀フォックス映画