映画『ハスラーズ』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『ハスラーズ』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
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『ハスラーズ』(110分/PG12/アメリカ/2019)
原題『Hustlers』
【監督】
ローリーン・スカファリア
【製作】
ジェシカ・エルバウム エレイン・ゴールドスミス=トーマス
ジェニファー・ロペス ベニー・メディナ ウィル・フェレル アダム・マッケイ
【出演】
コンスタンス・ウー
ジェニファー・ロペス
ジュリア・スタイルズ
キキ・パーマー
リリ・ラインハート
映画『ハスラーズ』のオススメ度は?
星2つです
ジェニファー・ロペスはOK
コンスタンス・ウーが今ひとつ
障害を高くするべき
実話プラス創作も必要
編集のテンポは良かった
映画『ハスラーズ』が伝えたいこと・学べる知識・教養
・男社会にパンチとキックを浴びせろ
・お金は大事に扱おう
・子どものために頑張ろう!
・過去と決別して生きよう!
映画『ハスラーズ』の作品情報・概要
『ハスラーズ』原題『Hustlers』アメリカ合衆国の犯罪映画(2019年公開)ローリーン・スカファリア監督作品。主演はコンスタンス・ウーとジェニファー・ロペス。本作はジェシカ・プレスラーが2015年に発表した記事「The Hustlers at Scores」を原作としている。ニューヨークのウォール街で働くエリートたちからお金をハッスル(ぶんどる)実話。
映画『ハスラーズ』のあらすじ・ネタバレ
中国系のデスティニー(コンスタンス・ウー) は両親に見捨てられ、貧しい生活を送っている。しかも祖母が背負った借金の返済も大変だ。学歴も経験がないため一般企業では働けない。自ずと女を活かした夜の仕事へと身を通していく。ストリッパーのクラブで働くが不慣れなためお客がつかない。店の一番の売れっ子のラモーナ(ジェニファー・ロペス)に憧れている。そしてラモーナから男を虜にするレッスンを受ける。そして二人はバディーとなって男たちからお金をぶんどることを考える。その方法とは、、、、。
映画『ハスラーズ』の感想・評価・内容・結末
ジェニファー・ロペスのポールダンスは本物
公開前から話題の映画でした。ジェニファー・ロペスのポールダンスについて。感想は?と聞かれる「うーん」って感じです。
なんか自己弁護している女の子たちの話です。世の中、不景気でわたしたちこんなに頑張っているのに報われれない、それはウォール街で働いているエリート男たちがすべて悪いと言っています。
人間って自分が不遇であったり、危機的な状況であったりすると成功している人たちを恨むものなのでしょうか。
そして間違ったエネルギーを彼らに向けて暴走を繰り広げてしまう、、、。この映画はそんな女の子たちの物語です。
こちらは真面目に生きている女の子の音楽映画です
ジェニファー・ロペスの“伊達男ぶり”が全開
主演はラモーナ(ジェニファー・ロペス) とデスティニー(コンスタンス・ウー) 。ジェニファーはもう世界的に有名な歌手兼女優です。また元野球選手のアレックス・ロドリゲスと結婚しています。
この映画の中での彼女のダンスパフォーマンスは確かに素晴らしかったです。代役も立てずに演じています。
ポールダンスは難しいでしょう。腕力、脚力も必要ですが、やはりん表現力がすべてではないでしょうか。
ジェニファーはラテンの血を引いているだけあってとてもセクシーで妖艶で、美しく、華麗でした。ただ全裸になっていません。
ダンス以外の演技も素晴らしかったです。切符が良いのです。“伊達な男 ”って感じなのです。
仲間の女の子たち、特に立場の苦しい女の子たちを助け励まし、リードしていきます。ダンスの妖艶さとは全く違う魅力を発揮しています。
ロザムンド・パイクも男勝りのかっこいい演技です
『クレイジー・リッチ』のコンスタンス・ウーはイマイチ
そしてもう一人の主役のコンスタンス・ウーですが、彼女は中国系の女優です。『クレイジー・リッチ』という中国人ばかり出ていた映画で主演を務めています。
この映画は全米で大ヒットしています。一切、白人が出ていない映画での大ヒットは珍しいことです。
本映画『ハスラーズ』では貧乏で祖母を養う健気な中国系の女の子から男たちを騙しお金をぶんどる小悪魔的な役柄を演じています。
正直、彼女のストリッパー役には魅力を感じませんでした。なぜなら他の出演者の圧巻ボディーと比肩するとあまりにも幼児体型に見えるのです。
もう少女って感じで見るのが辛かったです。下手したら幼児性ポルノ扱いになってしまうのでは?と心配したほどです。
でもアメリカでちゃんと公開されたので問題なかったのでしょう。アメリカは幼児虐待ほど重罪はありませんから。ストリッパーの演技以外も普通でした。
浅田美代子さんの女詐欺師には圧巻されました
お酒に薬物を盛ってお金を“ぶんどる”ストリッパー
さて、映画はストリッパーの女の子たちがウォール街で簡単に数億円を稼ぐ男たちからお金を巻き上げる話です。これは実話です。
ニューヨークで本当にあった話です。その方法は完全なる違法です。お酒を飲ませて、さらにドラッグを盛り、クレジットカードで支払わせるのです。
東京あたりの飲み屋でも行われているような方法です。
でも彼女たちのターゲットはそんじょそこらのサラリーマンではありません。身なりが良く、既婚者、ブラックカードを持っている男たちです。
騙された男たちのほとんどは被害届を出していません。なぜなら、まず豪遊して騙されたことが会社に知れると評価が落ちます。
しかも既婚者ですから奥さんには絶対にバレたくありません。
さらに被害届を出すことでクレジットカード会社の信用も落ちます。
クレジットカード会社が被害金額を補填することになるからです。
そのことを予め念頭に入れての犯罪ですから実に頭が良い女の子たちです。
長澤まさみさんのような詐欺師なら男は誰でも、、、
ドキュメンタリーの雰囲気を踏襲して作られた
映画の構成はドキュメンタリーっぽい演出で展開します。
デスティニー(コンスタンス・ウー) のインタビュー取材と事件の成り行きをフッテージとして挿入しています。
そしてテンポが良い構成となっています。
他の人たちはマーティン・スコセッシ監督の『グッド・フェローズ』に似ていると言っていますが、確かにそんな感じです。それはそれで面白いと思います。
特にデスティニー(コンスタンス・ウー)とラモーナ(ジェニファー・ロペス) をうまく対比されているのが秀逸です。
デスティニーは犯罪を犯したことを責任転嫁のごとく「世界が悪い」「あいつらウォール街のせいだ」と言い放ちます。
自分は一生懸命が働いているのに報われなかった、だから奴らから「大金をぶんどって何が悪い」です。
しかしラモーナは一切の弁解をしません。ここにも伊達な男って感じがして心を寄せられます。
やりたいことに命をかける、そのためにはお金を集める男
彼女たちに同情する設定がなかった
ぶっちゃけ書きますが「この子たち犯罪者です」男からお金をぶんどる方法って色々あるかと思いますが、やっぱりドラッグを盛ってはいけません。
これは卑怯でしょう。もっと正々堂々とやらなければいけません。
映画としては何となく盛り上がってストーンと盛り下がった感じでした。何かが足りないのです。
それは障害です。障害を乗り越える設定がないのです。
貧乏だとか仕事がないとか、そんなことではなく、本映画でコンスタンス・ウーを主役に持ってきているのであればやっぱり“人種差別”で苦しむ女性という設定にするしかないでしょう。
その差別という障害を乗り越えての犯罪であったのなら映画として成り立つのです。
*この映画の女性たちは逮捕されたそうですが、懲役刑にはならなかったそうです。男性たちが被害届を出さなかったそうです。
全米史上最悪の凶悪犯であり詐欺師かもしれません
映画『ハスラーズ』のキャストについて
デスティニー(コンスタンス・ウー)
母親に捨てられて祖母(借金あり)の面倒を見る中国系の女性です。学歴がないため一般的な企業では働けません。自ずと夜の仕事に就きます。ダンス&バーで稼ごうと思いますが、ダンスが上手くありません。ダンスが上手いとお客からチップが貰えます。演じるのは『クレイジー・リッチ』で主演を演じたコンスタンス・ウーです。アジア系の俳優としてハリウッドで今一番の活躍をしている女性です。本作はちょっと役不足に感じました。体型が他の出演者と比べると見劣りします。子どもっぽいのです。ストリッパーの役は似合いません。
ラモーナ(ジェニファー・ロペス)
売れっ子のダンサーです。娘を溺愛するシングルマザーで女たちのリーダーです。ジェニファー・ロペスの演技は圧巻の一言です。もう素晴らしいの何のって感じです。ポールダンスは本当にやっています。アメフトのハーフタイムショーでも抜群のパフォーマンスを披露していたのと同じでした。女ボス役も見事に決まっていました。ただ本映画はストリッパーの役なのに脱いでいません。それがいまひとつです。年齢もありますからしょうがないですが、かつてデミ・ムーアが体当たりでストリッパー役をやったことを思い出すとちょっと残念です。
まとめ 映画『ハスラーズ』一言で言うと!
「安物買いの銭失い」
安物ばかり買っているとそれはすぐに壊れたりしますから、修理にかえってお金がかかります。映画で彼女たちは騙し取ったお金で豪遊します。どんどん派手になっていきます。安物買いではありませんが、いつしかお金の感覚も麻痺してしまい価値観が遠のきます。そして結局、最後は一番大切な友情も失います。でも原点に戻れば犯罪を犯すような友情こそが“安物買い”だったのです。
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映画『ハスラーズ』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ローリーン・スカファリア
製作
ジェシカ・エルバウム エレイン・ゴールドスミス=トーマス ジェニファー・ロペス ベニー・メディナ ウィル・フェレル アダム・マッケイ
製作総指揮
ミーガン・エリソン パメラ・サー アレックス・ブラウン ロバート・シモンズ アダム・フォーゲルソン
原案
ジェシカ・プレスラー
脚本
ローリーン・スカファリア
撮影
トッド・バンハーズル
美術
ジェーン・マスキー
衣装
ミッチェル・トラバーズ
編集
ケイラ・M・エムター
デスティニー(コンスタンス・ウー)
ラモーナ(ジェニファー・ロペス)
エリザベス(ジュリア・スタイルズ)
メルセデス(キキ・パーマー)
アナベル(リリ・ラインハート)
リズ(リゾ)
ダイヤモンド(カーディ・!)
ジャスティス(メット・トーレイ)
ドーン(マデリーン・ブルーワー)
トレイシー(トレイス・リセット)
ママ(マーセデス・ルール)
2019年製作/110分/PG12/アメリカ
原題:Hustlers
配給:REGENTS