映画『ズーム 見えない参加者』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
映画『ズーム 見えない参加者』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。
YouTubeで予告映像もご覧ください。
『ズーム 見えない参加者』
(2020年製作/68分/G/イギリス)
原題『Host』
【監督】
ロブ・サベッジ
【脚本】
ジェド・シェパード ジェマ・ハーレイ ロブ・サベッジ
【編集】
ブレンナ・ランゴット
【出演】
ヘイリー・ビショップ、ラディーナ・ドランドバ、ジェマ・ムーア、キャロライン・ウォード、エマ・ルイーズ・ウェッブ、エドワード・リナード
【HPサイト】
映画『ズーム 見えない参加者』公式サイト
【予告映像】
映画『ズーム 見えない参加者』トレーラー
映画『ズーム 見えない参加者』のオススメ度は?
星3つ半です
面白いです
画期的です
映画製作者に感謝です
コロナをぶっとばせ!
映画『ズーム 見えない参加者』の作品情報・概要
『ズーム 見えない参加者』原題『Host』2020年イギリス製作。世界を恐怖のどん底に陥れた新型コロナウイルス。全世界的に外出自粛がなされ、人との交流も、文化芸術活動も行われなくなった。そしてZoomを介して人々はコミュニケーションを図る時代に入った。本映画はロックダウンされたイギリスを舞台にZoomを介して死者と交信を行う「Zoom交霊会」をモチーフに映画化した作品である。監督はロブ・サベッジ。編集はブレンナ・ランゴット。出演はヘイリー・ビショップ、ラディーナ・ドランドバ、ジェマ・ムーア、キャロライン・ウォード、エマ・ルイーズ・ウェッブ、エドワード・リナードら。
映画『ズーム 見えない参加者』のあらすじ・ネタバレ
新型コロナウイルスが猛威をふるい、イギリスは外出自粛へと追い込まれた。ヘイリー・ビショップ、ラディーナ・ドランドバ、ジェマ・ムーア、キャロライン・ウォード、エマ・ルイーズ・ウェッブ、エドワード・リナードエマ・ルイーズ・ウェッブ、エドワード・リナードらは暇を持て余していた。Zoomを使っての会議も飽きていたある日、死者と交信を行う「Zoom交霊会」を行うことを立案。そして霊媒師のセイランが「Zoom」会議に参加して交霊会が始まる。最初こそ半信半疑でバカにしていたが、次第に奇妙な現象が起き始めてパニックになっていく、、、、。
映画『ズーム 見えない参加者』の感想・内容
「期待以上に面白かった映画」です。正直言ってあまり期待せず鑑賞しましたが、意外や意外、とても面白かったのです。予告映像を観て、大抵の予想はついていました。Zoom(ズーム)会議の最中の超常現象が起きることも。スクリーンも分割されることも予想通りです。ですからこの分割された画面構成、いわゆるとてつもない制限の中でどうやって物語を構成し、さらに演出するのだろうと思っての鑑賞です。
さすがです。見事でした。やっぱり海外のフィルムメーカーはすごいです。“コロナ禍”に包まれてもタダでは起きません。あれやこれやとアイデアを出して、映画製作をやってのけるチャレンジ精神と映画という創造物の火を絶やしてはいけないという熱い思いが伝わってきたのです。製作陣は「どうすれば飽きないか」とか「みんなが楽しめるために」を大前提の作っていると感じたのです。一見、6人の出演者がスマホを使って、ただ喋るだけの物語で、特に脚本もないのではないかと思われがちですが、これは実に練りに練った脚本が存在していることを忘れてはいけません。
撮影は実際にスマホを用いて、6人全員がズーム会議をしています。時間軸をちゃんとあわせています。多少は後日、修正していると思いますが、ほど一発どりで構成されていると思われます。もちろん、それまでに何度もリハーサルを繰り返していると思います。ですから出演している役者さんは脚本のセリフ通りに演技して、動かなくては辻褄が合わないのです。これは非常に難易度の高い映画製作と言えます。そして新しい試みだったと思うのです。製作陣は「映画が本当に好きだ」か「コロナ禍でヒットを狙う」とか「絶対に負けないぞ」という気持ちを持って作り上げたと思います。
さて本映画『ズーム 見えない参加者』を観ていて、頭をよぎったのは『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』です。世界中で大ヒットしました。ご存知の通り、素人がインターネット配信で世界中を恐怖のどん底に陥れた名作と言われる映画です。1999年当時、インターネットで映像を配信するのは珍しかったのと、連載ドラマ仕立てに人々は吸い寄せられました。ただPC画面の中でのカメラ映像は耐えられましたが、後日、映画館の大スクリーンで鑑賞した時は、あまりにも手ブレが激しすぎて、気持ち悪くなる人が続出したのも事実です。でもとっても画期的な映画であったことは言うまでもありません。
映画『ズーム 見えない参加者』の結末・評価
そして本映画『ズーム 見えない参加者』です。もうほとんど手ブレ映像はありません。固定されていますし、時折、演者がスマホを持って撮影していますが、スマホの性能が向上しているためとても観やすいのです。ただ演出的に思いっきりカメラを振り回すことも忘れていません。しかも6人の顔が同時に映されている時、全員の顔の表情を見比べるとさらに面白いと感じます。人間の心理をうまく表していると思うのです。そこには「恐怖の顔」があったり「冷めた顔」があったり、はたまた「他人行儀の顔」があったりするのです。これって人間の本性かもしれません。
誰もが面倒なことに関わりたくないと思うのです。できれば自分は被害者や犠牲者になりたいくないものです。でもズーム会議を行っていると自分の“生の姿”がリアルタイムで配信されていますから、「心配している雰囲気」を作らなくては行けないのも事実です。他者の存在をより意識せざるを得ません。これがズーム会議のデメリットでもあります。そして、人の目を意識するばかりに「良い人」を演じることに疲れてしまうと思うのです。本映画『ズーム 見えない参加者』は人間観察としてのホラー映画が成り立っていると思います。
結果的にはハッピーエンドではありませんでした。恐怖を助長するような演出も乏しいです。絶叫はありましたが、ちょっとボリュームが大きすぎる気がしました。もう少しMA作業(整音)をデリケートにすべきでしょう。今後、ズームを使ったホラー映画が製作されるか否かわかりませんが、「二匹目のドジョウ」とびっくりさせてような作品を期待しています。できることなら邦画であって欲しいです。
映画『ズーム 見えない参加者』のキャストについて
ヘイリー・ビショップ
ラディーナ・ドランドバ
ジェマ・ムーア
キャロライン・ウォード
エマ・ルイーズ・ウェッブ
エドワード・リナード
まとめ 映画『ズーム 見えない参加者』一言で言うと!
「アイデアは距離と比例する」
有名は映像作家の言った名言ですが、当たっています。距離とは実寸のことではなく、ネットを介しても同様に、相手に近ずいたりできます。本映画『ズーム 見えない参加者』の製作陣もコロナ禍のせいで、外出自粛になったためズームを用いてのアイデアだったと思います。アイデアだけで終わらせずに映画として完結させているところが素晴らしいと思いました。
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映画『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』
レイプと殺人を楽しむクソ野郎です
映画『テッド・バンディ』
テッド・バンディ無くしてサイコパスは語れません
映画『私の知らないわたしの素顔』
ビノシュの妖艶さが恐ろしさを増長させます
映画『ズーム 見えない参加者』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ロブ・サベッジ
脚本
ジェド・シェパード ジェマ・ハーレイ ロブ・サベッジ
編集
ブレンナ・ランゴット
ヘイリー・ビショップ
ラディーナ・ドランドバ
ジェマ・ムーア
キャロライン・ウォード
エマ・ルイーズ・ウェッブ
エドワード・リナード
2020年製作/68分/G/イギリス
原題:Host
配給:ツイン