オザキスト激怒!映画『尾崎豊を探して』あらすじ・ネタバレ・感想。尾崎から“卒業”できない人たち。尾崎ビジネスは迷走中。

オザキスト激怒!映画『尾崎豊を探して』あらすじ・ネタバレ。尾崎から“卒業”できない人たち。尾崎ビジネスは迷走中。 2019年製作
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映画『尾崎豊を探して』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。

映画『尾崎豊を探して』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館・お時間もご確認ください。

YouTubeで予告映像もご覧ください。

オズとアキの「中の人探して!」

『尾崎豊を探して』(95分/PG12/日本/2019)

【監督】
佐藤輝
【製作】
須藤晃 御領博 福田信
【出演】
尾崎豊

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映画『尾崎豊を探して』のオススメ度は?

星つけられません

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映画『尾崎豊を探して』の作品概要

伝説的なロック歌手、尾崎豊没後28年。尾崎の映像を撮ってきた佐藤輝が過去の映像をまとめて映画化。

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映画『尾崎豊を探して』のあらすじ・ネタバレ

尾崎豊の過去の映像アーカイブと通して尾崎について描いている。

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映画『尾崎豊を探して』の感想・評価・内容・結末

どうしてこの時期に尾崎豊の映画が上映されるのかとても疑問でした。ネットでレビューを読んで観に行こうと決めました。レビューの評価は最悪でした。おそらく熱狂的なオザキストの投稿かと思いますが、あまりにもその書き込みが酷すぎるので返って観に行きたくなったのです。ちなみに書き込みをいくつか列挙します。

・特別料金の価値なし(2500円で)
・ぶつ切りすぎる尾崎豊の名前を使った詐欺です
・この監督よりいい映画作れる自信ある
・編集が小学生レベル
・冒頭の女子高生が要らない
・尾崎は心無いやつらの金もうけの種に使われてしまうのだろう

などなどです。

ちなみにわたしはオザキストではありません。少しエンタメ業界にいましたので、冷静に判断して、オザキストと製作者の溝を埋められるような記事を書きます。

それで観てきました。

確かに酷い映画でした。オザキストが怒るのも無理ないです。確かに編集が酷すぎます。尾崎のポーズをクネクネさせてその影を変形させて間を持たせる手法があまりも古すぎます。そしてオザキストたちが言っているぶつ切りですが、尾崎がライブで歌を歌っている映像をバッサリ切って、尾崎の喋りを挿入していることをさします。ファンからしたら「せっかく尾崎の歌を聴いているのに!」となるでしょう。でも尾崎の歌はみんなCDでもネットでも聴きまくっている人ばかりではないでしょうか。今さら歌を聴きに行ってどうするんですか、知らない尾崎を探しに行くのではないでしょうか。

監督の佐藤さんはあえて尾崎のポエムを入れることで尾崎を探すことにトライしたと思いますが、残念ながら探すどころか迷宮に落ちてしまいました。それどころが炎上するという被害にもあっています。

次に尾崎豊の名前を使った詐欺という意見ですが、それは違います。詐欺とは他人をだまして錯誤に陥れる違法な行為をいいます。もし詐欺行為なら映画は配給されません。正規のルートを得て上映されています。詐欺ではありません。でもオザキストの言いたいことは「尾崎の名前を使って金儲けしやがって」だと思います。それに対しての答えは「はい、その通りです。尾崎はまだお金になります」です。今でも亡き尾崎を観たい人がいるのではないでしょうか?みなさんも観たいのではないですか?観たい、聴きたいから映画館へ足を運んだのではないですか?またYouTubeで尾崎をタダで観たり聴いたりしているオザキストにはそんなこと言う権利はありません。

「尾崎死すともコンテンツ残る」です。それを映画、写真、CDDVDなどの商品にして何が悪いのでしょうか?尾崎と同時代に生きた人たち、あるいは尾崎と仕事をした人たちは、尾崎で食べていたのです。尾崎によって家族を養っていた人もいたと思います。その尾崎が亡くなったのです。「どうやって食べていこう、困ったあ、そうだ、尾崎のコンテンツ開発しよう」となるのはエンタメビジネスでは当たり前ではないでしょうか。金儲けが汚いという人がいますが、本当にお金は汚れているのでしょうか。もしお金が汚れているのなら物々交換のできる世界へ行けばいいと思います。

ある意味、尾崎は死んだからビジネスになったのではないでしょうか。もし尾崎が生きていたら今の時代での活躍は難しかったと思います。そのあたりははっきり断言します。「Noです」音楽をやっている人の薬物がらみのスキャンダルは枚挙にいとまがないのはみなさんもここ数年で実感しているでしょう。いえ、昔から音楽とドラッグは切っても切れない関係だと言われています(特に7080年代にアメリカへレコーディングに出かけていたミュージシャンたちに聞けば色んな面白い話が聞けるらしいです)また尾崎のような破滅的な生き方をしている人間はその後、どうなったかわかりません。尾崎の死の真相はやはり薬物へと行き着きます。覚せい剤で捕まり、出所後も薬物と縁が切れていなかったのです。結局、身を潰してしまう運命だったのではないでしょうか。またアーチストとしての才能にも限界を感じていたと情報もあります(曲も書けなくなっていた)

ですから尾崎が残した遺産でビジネスをすることはリスクヘッジなのです。言葉はきついですが、尾崎は死んで伝説になりました。もうスキャンダルを起こしません。回収騒ぎも起きません。損害賠償も起きません。エルビス・プレスリー、ジョン・レノン、マイケル・ジャクソン、ホイットニー・ヒューストンらも死んでからのビジネス展開は盛んに行われています(いま気がつきましたがこれらのアーチストはみんな薬物と縁がある人ですね)尾崎も然りです。

ただこの映画のビジネスは失敗だと言えます。製作陣はまるで考えていないです。新たなビジネス戦略がありません。いま尾崎ビジネスをやるなら“AI”しか無いでしょ!AI尾崎を登場させて渋谷のスクランブル交差点で歌を唄ってもらうとか、オザキストからのメールの質問に答えてもらうとか、斬新なアイデアを出さないと、、、。先にも書きましたが“AI美空ひばりが登場しているのですよ。節操ないとか意見がありますが、これは本当に美空ひばりの財産管理する息子さんのビジネスセンスが素晴らしいと痛感しました(ちなみにわたしは息子さんの映像を見るたびに関東方面を仕切っていた連合の人ではないよね、と心配になってしまいます)

話は脱線しましたが、今回の製作陣は苦しかったと思います。尾崎の権利問題がです。どこの誰が尾崎の生前の肖像権を含むライセンスを持っているのか明示されていません。また映画のエンド・クレジットには尾崎の家族である妻子の名前がなかったように見受けられます。無許可ではないと思いますが、円滑なコミュニケーションが図られていないような気がするのです。ですから限られた権利問題の中で編集したのだと思います。だから95分の尺を持たせるのに必死だったのでしょう。曲数も少ないという意見も散見しますが、それも後年の尾崎の権利に関わっているのではないでしょうか。使えなかったのでしょう。映像素材も尾崎の初期のものばかりです。後期の映像がほとんどありません。そのことを考慮すると製作陣が「尾崎を探していた」となります。

ただそのことを踏まえても編集はひどいですね。笑っちゃいます。尾崎の歌詞が出てきますが、フォントくらいは統一して欲しいです。ゴシック体、明朝体とバラバラ。しかも文字間も行間も妙に窮屈でした。「この監督よりいい映画作れる自信ある」のコメントに対して「絶対に作れません」と言わせていただきます。素人には無理です。

女子高生のインタビューは要らないとの意見もありますが、わたしは必要だと感じました。「尾崎、知らない。誰それ?」を連発しています。これを聞いて「もう尾崎の時代ではない」「尾崎ビジネスの継承に失敗している」とわかったからです。もし尾崎をビジネスにする人たちがこの30年間、一生懸命に尾崎の普及(布教ともいう)に努めていたのなら、ファンの世代交代が成されていたと思います。このインタビューを聞くとそれが疎かであった、つまり尾崎ビジネスの戦略がまったくなかったと如実にわかりました。これも前述した通り、尾崎の権利、ライセンス問題がうまく処理されていない証拠を露呈しました。

でもあのインタビュー映像は酷いですね。スマホで撮影しています。しかも映画館で上映するとわかっているのに縦で撮影するとは、、、。冒頭の映像の対比としてエンドでも若い女性にインタビューしています。彼女は尾崎ファンですが、この二つの映像は同じ日に撮影したんじゃないの?ってツッコミ入れたくなるのです。午前中は渋谷ハチ公口、午後から南口と。こんな安易に撮影していいのかと思いました。おそらく編集中に「おい、何か映像足りんぞ、お前たち渋谷行って撮ってこい」程度ではないでしょうか。ここには映像に対する愛がありません。

それで本映画「尾崎を探して」の感想を書きます。尾崎は確信犯です。自分を作り上げました。デビュー前の尾崎は本当に礼儀正しい好青年です。腰も低く爽やか少年です。でもステージに上がると一変します。もう何かが降臨してくるのです。憑依です。尾崎はステージで自分に気がついたのです。何をしゃべればお客が喜ぶのか、どう動けばお客が泣くのか、それを徹底的に研究して演じていたのだと思います。自分の存在が世の中に与える影響を体現したことで、もはやあの好青年には戻れなくなった、いや自ら戻らなかたです。破滅的な生き方、死を背負った雰囲気を作れば作るほどファンが喜んだのです。もはや最高の伝説的なロッカーになるにはどうすれば良いのかわかっていたのだと思います。尾崎の結末は尾崎が選んだのだと思います。尾崎は死の中に尾崎自身を探していたのでしょう。

*尾崎の右手の甲にあるタバコの根性焼きの多さにびっくりしました。歯列矯正もしていました。

*デビューは19歳だったようです。堂々とタバコを吸っている時代感が良かったです。またビールよりウイスキーが好きだった尾崎に出会えて良かったです。

映画『尾崎豊を探して』のキャストについて

最高の役者でした。

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まとめ 映画『尾崎豊を探して』一言で言うと!

「カリスマは作られる」

尾崎豊は間違いなく“カリスマ”です。デビュー時から異彩を放っていたのでしょう。自らがカリスマたるを知っていたと思います。それゆえに自己演出しすぎたとも言えるでしょう。

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映画『尾崎豊を探して』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
佐藤輝
プロデュース
須藤晃 御領博 福田信
撮影
佐藤輝
編集
佐藤輝
タイトル&キャッチコピー
日暮真三
ポスターデザイン
十河岳男
尾崎豊
2019年製作/95分/PG12/日本
配給:東京テアトル、ライブ・ビューイング・ジャパン

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